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地域と共に子供を育てる/前橋市立桂萱東小学校 星野校長

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群馬県の中南部にある前橋市は、都市の利便性と、赤城山を望む豊かな自然が共生した人気のエリア。開発が進む「前橋ローズタウン」は、県内各所にもアクセス良好の閑静で利便性の高い立地が魅力です。「前橋ローズタウン」通学区にある「前橋市立桂萱東小学校」は、60年以上もの歴史がある伝統校。地域からの信頼も厚い同校を訪れ、星野大校長に教育方針や地域の魅力について話を伺いました。

60年以上も地域に愛される、子供たちの元気が溢れる伝統校。

星野大校長先生

――「前橋市立桂萱東小学校」の概要についてお聞きします。

星野校長先生:本校の前身である「前橋市立桂萱小学校堤分校」から「前橋市立桂萱東小学校」として独立したのが1959(昭和34)年4月になり、昨年2018(平成30)年に独立60周年記念式典を行いました。1学年3クラス編成の全18クラスと特別支援学級2クラス、全校生徒数524名で、前橋市の中でも5,6番目に規模の大きな小学校になります。前橋市内では1学年1、2クラス編成の学校も多い中、本校は子供たちが多く住むエリアにあり、運動会や遠足等でも子供たちは皆賑やかに活発に活動しています。知徳体の調和のとれた児童の育成を目指し、「児童が確かな学力を身につける学校」「児童の豊かな心を育む学校」「地域を大切にし、地域と連携してともに歩む学校」づくりを推進。今年度も、「小さな事の積み重ね」を大切にし、児童一人一人に寄り添いながら、「身につけるべき事をしっかり身につける」「当たり前のことが当たり前にできる」指導を、学校・職員全体で取り組んでいます。

かしこく、なかよく、たくましく子供を育てる学校

広々としたグラウンドで、子どもはのびのびと育つ

――「桂萱東小学校」の教育方針や教育活動を教えてください。

星野校長先生:学校に来るとお友達に会えるし勉強ができるようになる、学校が子供たちの瞳が輝くような楽しい場所になって欲しい…、という思いを込めて「かがやく ひとみ かいひがし」をキャッチフレーズに「明るく 楽しく 元気な学校」を目指しています。教育目標は、「高い知性と豊かな心を持ち心身共に健康でたくましい実践力のある子の育成」。具体的には、“進んで学ぶこと”、“みんなとなかよくすること”、“心と体をきたえること”を目標としています。子供たちが進んで学べる環境づくりの為に、本校では「わかる」「できる」授業の推進をしています。毎日学校で5、6時間過ごす中、勉強が分からないのは子供たちにとって苦痛。分かる授業とは一体何なのか…?何を勉強して、何が分かるように出来るようになれば良いかを職員一丸となって日々授業研究を行なっています。例えば今日は、掛け算九九の七の段を覚えることができたらOK、三角形の面積の求め方が分かって例題が1,2問解ければクリアなど、授業の到達点を毎回明確に示しているのが特徴です。与えられた課題について、まずは一人でじっくり考える“一人学び”、友達同士で学び合う時間、先生がヒントを与える時間、まとめの授業という流れが基本スタイルになります。勉強は子供たちが大好きなテレビゲームと似て非なるもので、クリアできて楽しいこと、スモールステップを達成することが重要と考えます。

児童が考えるより良い学校づくりの為に、「がんばろうプロジェクト」の推進も行なっています。今でこそ地域の方からお褒めの言葉を頂くほど皆あいさつができる落ち着いた校風ですが、以前は挨拶が学校全体の課題だった時期もあった様子。その頃、学校に何が必要かを子供たちで考えようと始まったのが「がんばろうプロジェクト」です。本校ではあいさつをしっかりしよう、下足やサンダルをそろえよう、チャイム着席をしよう、しっかり無言で掃除しよう、の4つを課題に挙げ、より良い学校づくりを推進中。毎学期末には何パーセント課題を達成できたかを自己採点できる「よい子のふり返りカード」の配布も行ない、子供たち一人一人の意識を高めています。

また読書活動の推進を行なっているのも本校の特徴。現代はインターネットの普及で情報は豊富で知識の広がりはありますが、奥行きがなく断片的。読書の習慣をつけ深い知識を身につけるには、本の好きな子を作ることが重要と考えます。朝の読書活動の時間には、地域の方や保護者の皆様にお願いをして低学年だけではなく中、高学年のクラスでも読み聞かせの時間を設けています。表情や表現豊かに読み聞かせをしてくださるので、子供たちは皆真剣で興味深々。ALT(Assistant Language Teacher)の先生にも、英語の絵本で読み聞かせをお願いしています。さらに児童会の図書委員会には読み聞かせができる児童(ブックレンジャー)の在籍もあり、学校全体で読書が身近な環境が整備されていると言えるでしょう。

――「桂萱東小学校」の生徒たちには、どんな子が多いですか。

星野校長先生:前述の通り、子供たちに挨拶が定着している素晴らしい校風があります。挨拶はコミュニケーションの第一歩。おはようございます、こんにちは、さようなら、よろしくお願いします、いただきます、ごちそうさまでした、ありがとう、ごめんなさい等、時には相手を笑顔にさせるような気持ちの良い挨拶ができる子に育って欲しいと思います。全体的に明るく元気な子が多いですね。

地域と連携した安心・安全の環境づくり

やわらかな雰囲気が流れる

――周辺地域の方々との関わりはありますか。

星野校長先生:学校の授業では地域の習字教室の先生をお呼びしたり、5,6年生の家庭科の授業でミシンの使い方の補助に入ってくださったりと、学校支援ボランティアの皆様にはいつもお世話になっています。1,2年生の下校時には、保護者や地域の方が一定の区間を一緒に歩いてくれる「ウォーキングバス」にご協力いただいています。全体の4分の1の児童は「前橋ローズタウン」から通学していますので、その方面に「ウォーキングバス」で仲良く下校する姿もよく見かけますね。ご家庭や地域と連携して子供たちを見守る体制が整備されているのではないでしょうか。

地域や人との繋がりが深まる学校でありたい。

人と人との繋がりが求められる時代に、学校として出来る事を考える

――今後の前橋エリアは、どういった変化を迎えるとお考えでしょうか。

星野校長先生:前橋というよりは全国的な傾向ですが、都会を中心に核家族化が進み、より人と人との繋がりが求められる時代に移行すると考えます。学校本来の業務とは異なりますが、学校が中心となって地域の自治会や子育て施設と連携をして地域力を高め、子供の安全と保護者との繋がりを強化していくことが必要になっていくのではないでしょうか。

星野大校長先生

前橋市立桂萱東小学校

星野大校長先生
所在地:群馬県前橋市堤町471
電話番号:027-269-0935
URL:http://menet.ed.jp/kaihigashi-es/
※この情報は2019(令和元)年12月時点のものです。

地域と共に子供を育てる/前橋市立桂萱東小学校 星野校長
所在地:群馬県前橋市堤町471
電話番号:027-269-0935
http://menet.ed.jp/kaihigashi-es/


小平市の子育てに寄り添う/「子育てふれあい広場」相談員

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東京都小平市の「子育てふれあい広場」は地域センター、児童館、さわやか館と市立保育園で、子育て中の親子(乳幼児)を対象にした相談・交流ができる広場です。今回はその拠点のひとつ「学園西町地域センター」を訪ねてきました。話を聞いてくれる存在が身近にいるだけで安心できるというのはよく聞く話です。その意味では、利用者に寄り添うことを大切にし、慶長を心がけているという当広場の姿勢は、この街での子育てには欠かせないものと言えます。

「子育てふれあい広場」の相談員の皆さん

「子育てふれあい広場」とは

――さっそくですが、「子育てふれあい広場」の概要を聞かせてください。

「子育てふれあい広場」の柱となるのは、保育士や民生委員・児童委員など豊富な知識を持つ相談員による“相談”と、地域の子どもと保護者による“交流”です。対象となるのは乳幼児とその保護者で、地域センターなどでの活動では基本的に相談員は2名体制で、週1回10:00~12:00が活動時間となっています。(市立保育園は月2,3回午前9時30分~午前11時30分まで、各界で保育士が行っています)

保護者と遊ぶ子どもたち

「子育てふれあい広場」が大切にしているのは“傾聴”です。子育てをしていれば、小さなことでも不安になるものです。「子育てふれあい広場」では内容に関わらず、どのようなことでも話を聞いてあげるという姿勢を大切にしています。話を聞いてくれる存在がいるだけで安心できますからね。また、地域センターなどには年に数回程度「出張児童館」として、近くの児童館の職員さんに来ていただき、一緒に遊ぶイベントを提供してもらっています。

保護者と子どもたちに寄り添う

――利用者さんと接する上で、特に心がけていることはありますか?

やはり、子育てをしている方に寄り添うということです。来ていただいた方のお話を傾聴しつつ、子育ての大変さを共感することが大切と考えています。子育てに孤独を感じないように、親子が楽しみながら交流し、子育ての不安・悩みについて相談したり、共有したりできる場所を目指しています。ただ、相談事や悩みがないと来てはいけないというわけではありません。親子で気軽にお越しいただきたいですね。

一緒に遊んでいる様子

――利用者さんの声や、印象的なエピソードなどありましたら聞かせてください。

この街に引っ越してきたばかりで何も分からず、友達もいなくて不安という方がいらしたのですが、ふれあい広場にいらっしゃるようになってから少し時間が経つと、「相談に乗ってもらえただけでなく、色々な情報が手に入って助かった」と喜んでくださいました。他にも、子どもの発達が遅れているのではないかと心配していたときに、相談員の存在に助けられたという方もいました。またある方は、友だちに“小平市に引っ越してきたら?”と声を掛けているとか(笑)。子育ての不安や悩みを和らげるだけでなく、小平市への愛着を増すことに当広場が貢献できたというのであれば、私たちとしても本当に嬉しいですね。

おもちゃで遊ぶ子どもたち

この街で育てるということ

――一橋学園エリアに生活されている親子に向けて、メッセージをいただけますか?

子育ての大変さを、一人で背負うというのはなかなか大変なことです。「子育てふれあい広場」は、親子で楽しく遊びながら相談できる場所。必要であれば、然るべき市の担当課や連携機関といった相談窓口の紹介もしています。まだ利用したことがないという方は、ぜひ気軽に足を運んでいただきたいですね。

親子同士の交流の機会にもなる

――最後になりますが、この街の魅力について聞かせてください。

たくさんの魅力が詰まった街ですが、“緑が多い”というのは多くの方が実感されることではないかなと思います。特に屋内プールや幼児体育室などもある「小平市民総合体育館」をはじめ、野球場、テニスコートといった運動施設がある「小平市立中央公園」はおすすめです。運動施設以外にも噴水やジャブジャブ池、遊具、広場もあるので、親子で楽しめますし、季節によってさまざまなイベントも開催されていますよ。

小平市立中央公園

小平市学園西町地域センター「子育てふれあい広場」

学園西町地域センター
所在地 :東京都小平市学園西町2-12-22
電話番号:042-347-9100
URL:http://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/001/001339.html
※この情報は2018(平成30)年7月時点のものです。

小平市の子育てに寄り添う/「子育てふれあい広場」相談員
所在地:東京都小平市学園西町2-12-22
電話番号:042-347-9100
利用時間:9:00~22:00(※学園西町地域センターの「子育てふれあい広場」は毎週水曜日10:00~12:00
休館日:毎月第1・第3火曜日、年末年始(12月29日~1月3日)※この他、臨時で休館する場合があります。
http://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi..

地域の子どもと街の未来を創り出す/「立川市子ども未来センター」 髙木宏政さん

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「立川」駅から徒歩約15分の場所にある「立川市子ども未来センター」

東京都のほぼ中心に位置し、JR各線や多摩モノレール、西武拝島線が通る多摩地域の重要な交通拠点である立川市。駅前には商業施設が立ち並び、利便性が確保されているほか、子育て支援にも力を入れている、子育て世代にとって住みやすいエリアです。そんな場所で、住民の交流拠点の1つとして親しまれているのが、「立川市子ども未来センター」。人気の「立川まんがぱーく」をはじめ、子育て支援施設などが入居する同センターが果たす街での役割ついて、管理運営を担う指定管理者統括マネージャーの髙木宏政さんにお話を伺いました。

街の賑わい創出を目的として、旧市庁舎をリニューアル

――まず、施設の概要と街での役割を教えてください。

高木さん:「立川市子ども未来センター」は、旧市庁舎を改修し、2012(平成24)年に新たに設置された施設です。老朽化と利便性向上のため、「立川市役所」の移転が決まった時、「市役所に勤める大人数が急にいなくなったら、南口の賑わいが減ってしまう」という懸念が周辺の住民からあがりました。市役所自体が移転したとしても、この跡地に人が集まる賑わいを創出できるものを作らなければならないということで、立川市が民間事業者から活用方法に関する提案を募集し、複数集まった企画の中から「立川まんがぱーく」が選ばれました。

至る所に工夫がなされた建築は、「GOOD DESIGN AWARD2013」を受賞

建物自体は市の施設で、運営は指定管理者である民間事業者と行政が協力しながら行っています。2階建ての施設内には、行政が運営する子育て支援課・教育支援課や、子どもの一時預かり室といった市民活動をサポートする協働事務室、そしてまんがぱーくが入居していて、まさに官民合体の総合的な施設となっています。

市民活動のサポートを行うコーディネーターが常駐する協働事務室

「こども未来センター」という名称から、子どもたちがいつでも遊べる施設というイメージが強いのですが、ここには児童館のように遊べる施設はありません。どちらかというと、真面目な設備が揃っていて、まんがパークがこの施設のエンタメ要素となっています。子どもを育てる人のための安心施設であると同時に、文化芸術活動や市民活動を支援し、地域の賑わいを創り出す役割を担う施設です。

――施設として、どのような活動を行っているのでしょうか。

高木さん:施設としては、「子育て・教育支援」「文化芸術活動の支援」「市民活動支援」「にぎわい創出」「行政機能の補完」 の5つの機能を持っています。それらに紐づく活動として、お子さんの発達や教育などの子育てに関する相談や支援、センター内の施設を貸出して教室や講座を開催したり、市民活動コーディネーターが、地域の企業や市民団体のPR活動や団体同士のコーディネートのサポートを行ったりしています。

地下にはこのギャラリーの他、音楽機材や設備のある貸スタジオもある

子育て支援施設のほか、4万冊以上の本を揃えた「まんがぱーく」が入居

――利用者の状況、利用方法についてはいかがですか。

高木さん:2018(平成30)年は、散歩に立ち寄った方も含めて、全施設を合わると約33万人が来館されました。1日に900人位の方々にご利用いただいている状況です。利用者の年齢や目的はさまざまですが、小さなお子様のいらっしゃる方は、子ども家庭支援センターや教育相談・就学相談といった行政が管轄する子育て支援施設を利用されることが多いです。

複数の専任スタッフが相談対応を行っている行政管轄の「子ども家庭支援センター」

保育士も在籍し、万全の体制が整えられた「一時預かり室」

それから、施設の中で利用者が一番多い「立川まんがぱーく」には、子どもから大人までいろいろな方が来館されます。2018(平成30)年は、「まんがぱーく」だけで約10万4000人もの来館がありました。平日の昼間は若干余裕がありますが、土日祝日はかなり混雑をしている状況です。図書館ではなく、何となく民間のマンガ喫茶のような雰囲気ですが、畳敷きの内装の居心地の良いこのような施設は、全国でもここだけなのではないかと思います。

絵本コーナーには2千冊、全体で4万冊以上の書籍が揃う2階の「立川まんがぱーく」

営業時間は、平日は午前10時から午後7時、土日祝日は午後8時までで、小中学生は200円、大人は400円で丸1日利用できます。飲食は持込みOK、購入もできますし、一般のマンガ喫茶へ行くよりも安価です。本を読みながら学校の宿題をやったり、本を読んで、一寝入りして、ご飯を食べて、また読むといったように長時間利用される方が多いですね。

お子様連れをはじめ、たくさんの人が楽しめるように授乳室や半個室スペースも完備

――施設内で行われている各種イベントの中で、特に人気のものや子育てファミリーにおすすめのイベントはどのようなものになりますか。

高木さん:人が一番集まるのが、月1回、第一日曜日に開催している「まんがぱーく大市」ですね。フリーマーケットや立川産野菜の販売、古書まんがの販売などが行われ、多くの人で賑わうイベントです。他にも、プログラミング教室やキーホルダーやアロマミストを作るワークショップ、お子さんと参加できるヨガ教室など子どもたちだけでなく、親子で楽しめるイベントも多数開催しています。イベントの開催日時などについては、当施設のHPをご覧ください。

「まんがぱーく大市」のようす(提供写真)

それから、小さなお子さん向けのイベントとしては、月に一回、ここに仔馬を連れてきてふれ合えるイベント「ホースセラピー」を開催したりしています。毎回4、50人程の参加者がいらっしゃいますね。それから、市民活動支援をされているサークルが、子どもたちの学習支援のための「個別指導学習会」なども開催しています。近隣の大学生が先生になって、参加する子どものリクエストに沿う形で教科を教える講座で、こちらも参加希望者される方は結構いらっしゃいます。 基本的には参加費はかからず、かかるとしてもワークショップなどの実費の数百円程度です。ここでお金をかけずに、自分にとって有意義な講座やイベントに自ら足を運んで、楽しい時間を過ごしていただく方が多いです。

「ホースセラピー」のようす(提供写真)

地域とのつながりを深めて、街をもっと盛り上げていく存在に

――地域とのつながりについて教えてください。

高木さん:立川市は、都心ほどの人混みはなく、都心へ行くのにも時間がかかることもあり、住んでいる方の地元愛が強い場所だと思います。このセンターがあった場所ももともと行政機関だったので、周辺の商店街と当センターが連携して何かやりましょうという気概がすごくあります。 実際、「立川駅南口商店街連合」で毎年開催している「立川南フェスタ」などは、地域との連携を感じられるイベントですね。街を何分割かしてイベントを開催するのですが、その内の1中心地として当センターが利用されることがあります。

――今後、施設として力を入れて取り組んでいきたいことを教えてください。

高木さん:本当はもっと、街の方達と一体になって楽しめるイベントなどが催せればと思っています。施設では無料でいろいろなものを使えますし、ある意味、私達が思いつかないような使い方をしていただければありがたいなと思いますね。

――立川市の街の魅力はどのような所でしょうか。これから周辺地域にお住まいになられるご家族に向けた一言メッセージをお願いします。

高木さん:「昭和記念公園」では花火大会など季節の催しも楽しめますし、「IKEA」や「ららぽーと」、「高島屋」、「伊勢丹」などの商業施設が駅前には複数あり、都心に出ずとも街中でいろいろ済ますことができて、住むには大変便利な街です。 また、市が子育て世代のサポート体制を積極的に進めているので、子育てをされている方が何か困った時に、「ここに来れば答えが見つかるかもしれない」ということで、当センターに気兼ねなく来ていただければと思います。

髙木宏政さん

立川市子ども未来センター

指定管理者統括マネージャー 髙木宏政さん
東京都立川市錦町3-2-26
URL:https://t-mirai.com
※この情報は2019(令和元)年8月時点のものです。

地域の子どもと街の未来を創り出す/「立川市子ども未来センター」 髙木宏政さん
所在地:東京都立川市錦町3-2-26
電話番号:042-529-8682
開館時間:8:30~22:00(貸出は9:00から)※施設により異なる
休館日:年末年始 ※施設により異なる
https://t-mirai.com/access/

中学生・高校生、子育てをする親にとっての地域の“居場所”として/共育プラザ南篠崎

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「子育て支援」「中学・高校生の活動支援」「世代間交流」の3つの柱を目的に運営されている江戸川区の「共育プラザ」。0歳の乳幼児から高校生(18歳の年度末)までが無料で利用できる公共施設で、学校や家庭とも異なる地域の“居場所”のひとつとして、子どもたちの創作活動や学習のサポートに役立てられています。今回は「共育プラザ南篠崎」に、施設の概要と特色についてお話を伺いました。

「瑞江」駅より徒歩8分、乳幼児から高校生まで利用できる公共の施設

学校や家庭とも異なる地域の“居場所”のひとつとして利用されている。

――まず、「共育プラザ南篠崎」の概要について教えてください

「共育プラザ南篠崎」は江戸川区内に6館ある「共育プラザ」のひとつで、都営新宿線「瑞江」駅より徒歩8分の住宅地にあります。

「瑞江」駅より徒歩8分の住宅地にある「共育プラザ南篠崎」

「共育プラザ」は中学生・高校生を中心に、音楽やスポーツ、ダンスなど表現や活動の場として設けられた公共施設のひとつ。 小岩、平井、葛西、南小岩、一之江そして南篠崎と、地域や場所によって施設の大きさや設備など異なる点はありますが、0歳の乳幼児から高校生(18歳の年度末)まで誰もが無料で利用することが可能です。「共育プラザ南篠崎」も、もともと「児童館」だった場所をそのまま「共育プラザ」として活用している場所で、「江戸川区立南篠崎保育園」が併設された3階建ての施設です。

乳幼児の親子が安心して過ごせる「子育てひろば」

「共育プラザ南篠崎」には様々な設備がある。

――「共育プラザ南篠崎」には、どのような施設・設備がありますか?

子育て支援の地域拠点としての役割も担う「共育プラザ」では、乳幼児親子が安心して過ごせる場として「子育てひろば」を常設しています。

「子育てひろば」

1階入口すぐの場所にあるひろびろとした部屋は、0歳から就学前のお子さんのいるご家族を対象にした「子育てひろば」となっていて、週末になるとお父さんの姿も多く、親子の交流や情報交換の場として利用されています。

「子育てひろば」で遊ぶ子どもたち。

区内にある6館の「共育プラザ」のうち、南篠崎は乳幼児のいるご家族の利用者数がもっとも多く、定期的に開催される講演会や講習会にも多くの人が集まります。 今日は3階の「スポーツルーム」を利用して、親子で参加できる「えいごであそぼう!GENKIDS」というプログラムが行われています。アスレチックやトランポリン、ダンスなどと並んで人気のあるプログラムのひとつで、今日も30組以上の親子に参加いただいています。

3階の「スポーツルーム」にて親子で参加できる「えいごであそぼう!GENKIDS」

月ごとのイベントスケジュールについては、ホームページでも公開しているので興味のあるプログラムがあったらぜひ参加してみてください。

プログラム「えいごであそぼう!GENKIDS」の様子。

2階へ上がると、「子育てひろば」よりもう少し上の年齢の子どもたちを対象にした「プレイルーム」があります。おままごとのセットやプラレール、絵本などのほかに、スタッフが制作した手作りのおもちゃもあり、幅広い遊びを楽しむことができます。床にはクッション性のある畳のマットも敷いてあるので、寝転んでも安心で快適な空間になっています。

「子育てひろば」よりもう少し上の年齢の子どもたちを対象にした「プレイルーム」

3階には、バスケットボールやフットサルができる「屋上球技場」や、ダンスや卓球、ライブなど多目的に使用できる「スポーツルーム」もあり、学校の授業が終わって中学生や高校生が来る時間帯になると多くの子どもたちで賑わいます。

3階には「屋上球技場」

南篠崎では「音楽スタジオ」の利用も人気が高く、中学生・高校生によるバンド活動も盛んです。原則として個人の楽器を持ち込んで演奏するというのが前提ではありますが、「持っていないけれど興味がある」「買う前に試してみたい」といった場合には、同館で所有しているギターなどを貸し出すことも可能なので、職員に相談してもらえればと思います。

「音楽スタジオ」ではギターの貸し出しも可能。

中学生、高校生が主体となってイベントを企画・運営

月に一回、中学生、高校生の有志による「中高生運営委員会」を実施している。

――中高生が自主的に企画している活動にはどのようなものがありますか?

「共育プラザ南篠崎」では月に一回、同館に通う中学生、高校生の有志による「中高生運営委員会」を実施しています。議題の内容としては、「共育プラザ」6館による一体化事業として開催しているイベント「10代の挑戦EDOGAWA」について企画を練ったり、利用者から意見を聞いて「共育プラザ」の運営に生かす目安箱の設置についてだったりと、さまざまな議論が交わされています。

企画の立案から、模擬店・ステージ・展示等の運営、広報活動、装飾、警備等に至るまで、江戸川区や青少年委員、地域の方々に協力をいただきながら中学生、高校生が中心となって運営するのが特徴です。詳細はホームページや共育プラザの公式ツイッター、フェイスブックでも公開していますので、ぜひご覧ください。

「世代間交流事業」を通じて中学3年生が体験する「赤ちゃんのふれあい体験」

地域の中学生を対象に「赤ちゃんのふれあい体験」も実施。

――世代間交流事業の取り組みの内容についても教えてください

「共育プラザ」で取り組むもうひとつの柱である「世代間交流事業」では、近くにある「篠崎中学校」「春江中学校」の3年生全クラスを対象として、「赤ちゃんのふれあい体験」を実施しています。 実施にあたっては、地域の民生委員、青少年委員、区内の「共育プラザ」のスタッフなどとも連携して、地域の赤ちゃん、お母さんたちと中学生とが世代を越えて交流します。もちろん赤ちゃんの安全性を考慮して、同館の職員による事前の講習や赤ちゃんの人形でおむつ交換の練習をするなど実施にあたってさまざまな準備を行います。 協力いただける赤ちゃんとお母さんは、あらかじめ募集をかけたうえでの参加となるのですが、江戸川区という地域性か毎回25組前後もの親子にご協力をいただき、貴重な学びの機会となっています。

高校生の利用を促す“学習支援”への新たな取り組み

「共育プラザ南篠崎」の今後の取り組みについて

――今後の取り組みについてお話をお聞かせください

江戸川区内に6館ある「共育プラザ」のうち、全体の利用者数としては2番目に多く、乳幼児のいるご家族の利用はもっとも多いのですが、高校生の利用が少ないため、さまざまな取り組みを通じて高校生の利用を促したいと考えています。 具体的な取り組みとしては、1階奥にある「学習室」を充実させて、中学生・高校生のための“学習支援”をひとつの目標としています。

1階奥にある「学習室」

また南篠崎では「音楽スタジオ」を利用したバンド活動が盛んなため、ロックやポップスに限らず、吹奏楽などより幅広い音楽活動の場として中学生・高校生に利用してもらいたいと考えています。

「音楽スタジオ」内部

中学生・高校生に向けて幅広い音楽活動の支援もしている。

それと個人的なことではありますが、サッカーの指導にあたるコーチライセンスの資格を持っているため、「屋上球技場」を利用した個人戦術のアドバイスができます。また、吹奏楽の大会を多く見ており、関心があるため、子どもたちの活動を後押しできればと思っています。 1階入口正面に利用登録をする受付と総合窓口となる事務室があり、私も含め職員がおりますので、ぜひ気軽に声をかけてください。

共育プラザ南篠崎

住所:江戸川区南篠崎町3-12-8
電話番号:03-3678-8241
URL:http://www.city.edogawa.tokyo.jp/plaza_minamishinozaki/
※記事内容は2016(平成28)年3月時点の情報です。

中学生・高校生、子育てをする親にとっての地域の“居場所”として/共育プラザ南篠崎
所在地:東京都江戸川区南篠崎町3-12-8 
電話番号:03-3678-8241
開館時間:9:00~21:00(土・日曜日は17:00まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日も休館)、祝日、年末年始(12/29~1/3)
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/kyoiku..

様々なイベントで地域を繋ぐ/大島中の橋商店街振興組合

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多くの地元密着型商店街が今も元気に残っている江東区大島。その中でもひときわ活気づいているのが、都営新宿線「大島」駅から少し東へ行った「大島中の橋商店街(サンロード中の橋)」である。大島にある全8つの商店街の中では一番規模が大きく、さらに1年を通して行われる様々なイベントも注目されている。今回は「大島中の橋商店街振興組合」の方々にご協力頂き、この商店街の魅力を紐解いていくことにする。

――まず、「大島中の橋商店街」の歴史について教えてください。

内藤さん:もともとこの大島という地域は、中川、竪川、横十間川、小名木川という4本の川に四方を囲まれた地域で、昔は少し南の元八幡通りから向こうが海でした。その後、100年前に「中の橋」が架けられたことから、地図に「中の橋通り」という名前が載るようになり、そして江戸時代にはだんだん家やお店が増えていきました。そして明治通りに古くからある「羅漢寺」を囲うように商店がいくつも並ぶようになり、その中でもこの「中の橋商店街」は大島では2番目に古い商店街だと言われています。

「大島中の橋商店街」

新しいお店も続々オープン!さらに変化する商店街

「夏まつり」の際に行われる「幼稚園児パレード」の様子

大島の魅力を語る内藤さん

多くの人が行き交う

内藤さん:大島の歴史を語る上で外せないのは、今の「川の駅」と「船番所資料館」がある場所ですね。ここには昔「中川御番所」という番所があり、交易の要衝として房総半島や東北方面から年貢や塩などが運ばれていたという歴史があります。詳しくはぜひ一度訪れてみてください。

「夏まつり」で行われた「綱引き大会トーナメント」

年に一度のハロウィンイベントでは来場客に無料でお菓子を配布

――約100年を数える歴史ある商店街ですが、現在の活動を教えてください。

福井さん:大島は亀戸や深川といった有名な神社仏閣があるような地域と違い、昔から「大島には観光名所がない」と言われていました。そこで私たちは、2017(平成29)年に大島の8つの商店街が加入している「江東区大島文化観光協会」を立ち上げ、「船番所」、「川の駅」、「横十間川」といった歴史にゆかりのある場所をアピールしながら、豊かな川に囲まれた良い街であるということを広めていきたいと思っています。

近藤さん:また、この協会の最終的な目標は「将来にわたって住みやすい安心・安全な街をつくること」です。子どもたちがのびのび育ち、老後もそこでまた暮らしていけるように街を整備しています。そんな中で今一番力を入れているのは商店街のイベントですね。

内藤さん:商店街のイベントは、「地域が子どもを育てる」というテーマで行っているものが多いです。例えば、夏祭りでは地元の子どもたちが鼓笛隊として楽器を演奏してくれたり、ちびっこを集めてプールに1万個の水風船を投げ合ったりね。子どもが主役のものが多いんですよ。

近藤さん:あとは、ハロウィンのイベントもすごいんですよ。子どもだけで1000人、父兄も含めると3000人くらいがパレードに参加しています。夏祭りとハロウィンはとても盛り上がるので、ぜひ一度見に来てほしいですね。

福井さん:その他、独自の取り組みとしては「多言語対応」があります。大島周辺には外国の方向けの語学学校が点在しているので、商店街の中には多言語化した看板を置いたり、各商店にも多言語のマニュアルを渡してあります。下町の商店街で多言語対応をしているというのは、うちの商店街の特徴だと思います。

商店街では様々なイベントが開催される

――最近できた新しいお店や、街の見どころについて教えてください。

福井さん:最近は専門的なパン屋さんが増えましたよね。「メイカセブン」さんは前からあるお店ですが、最近は食パン専門の「一本堂」さんや大島3丁目から移転された「ラウンドベイクハウス」さんも。

内藤さん:うちの特徴としては、八百屋さんが多いですね。あとは他の商店街に比べて、人通りが多いというのも特徴です。それはお客さんはもちろん、商売人から見ても魅力に映ると思うんですね。だから、ほかの商店街から移転してくるお店もあるんだと思います。

近藤さん:最近だとユニークなのはコスプレですかね。商店街の南に「Booty」という都内でも有数のコスプレスタジオがあり、そことタイアップをして、商店街のイベントの日には、コスプレイヤーさんに街を自由に歩いていいですよということにしているんです。こちらも他にはない商店街独自の取り組みですね。

近藤さん「商店街への加盟率の高さは団結力の強さでもある」

――来年は100周年を迎えるとのことで、それに向けて何か準備されていることはありますか。

内藤さん:夏祭りなどのイベントとは別に100周年のイベントを開催したいと思っています。ただ今はまだ「乞うご期待」という言葉に留めておきます(笑)

――「大島中の橋商店街」が今でもこれだけ盛り上がっている理由とは何でしょうか。

近藤さん:理由の一つは、商店会への加盟率が高いことだと思います。普通の商店街はおそらく半分も加入していないことが多いのですが、うちは約98%が加盟しています。その理由はこの商店街がナショナルチェーンではなく、個人商店が中心となっているからだと思います。各商店のオーナーはお店の近くに住んでいることが多いので、この商店街の取り組みにもとても協力してくださいますね。加盟率の高さは団結力の強さでもあり、だからこそ「地元を良くしていこう」「商店街を残していこう」という想いが商店街の活性化にも繋がっているのではないかと思っています。

――みなさんが思う、大島の地域の魅力について教えてください!

近藤さん:なんと言っても「人が良い」ということですね。魚屋でも八百屋でも、食材の美味しい食べ方を聞いたらみんなすごく丁寧に答えてくれますよ。そういう「人の温かさ」がうちの商店街の一番の良さだと思ってます。

福井さん

美しい川に寄り添う

内藤さん:あとは全体的に「物価が安い」ということも魅力でしょうね。あとは交通の便が良いところ。電車はもちろん、車で移動する時も平井大橋から常磐道や東北道に行けますし、船堀橋からは湾岸線、錦糸町からは都内へも行きやすいです。どちらの方面に行くのも出やすいです。また、お年寄りの方は都営線が無料で乗れるというのもポイントだと思います。
※「東京都シルバーパス」を利用すれば、一定収入以下の70歳以上は年間1000円で都営線・都営バスを利用可

大島中の橋商店街

――これから大島で新生活を迎える方に、ぜひメッセージをお願いします!

内藤さん:この街では地域で子どもを育てているので、例えばうちの商店街でも小中学生の体験学習をすごく受け入れていますし、そんな中で子どもたちが健全に育ってくれたらいいなと思っています。また、大人の方にも商店街のお祭りや地域のお祭り、盆踊り、お神輿など色んな形で地域に関わるチャンスがあるので是非一緒に楽しんで頂きたいなと思っています。

福井さん:私の家は商売を始めて私で4代目で、大島に住んでから3代目になります。小学校も中学校も、親子3代で同じ学校に行っているので、地元にはとても愛着があります。これからも大島が活気のある街であるように、ふるさととして誇りを持てる街であるように頑張って活動していきたいと思っています。

近藤さん:商店街ではとにかく様々なイベントを行っているので、まずはそちらにお越し頂きたいですね。また、普段でも夕方3時から夜8時までは歩行者専用通路になっていますから、ぜひこの「大島中の橋商店街」で、安心・安全な買い物を楽しんで頂ければと思います。

大島中の橋商店街振興組合

活性化委員会 内藤喜三郎さん
活性化委員会 福井好生さん
副理事長 近藤康弘さん
住所:東京都江東区大島7-3-9
電話番号:03-3684-2321
URL:http://o-nakanohashi.com/
※この情報は2018(平成30)年8月時点のものです。

様々なイベントで地域を繋ぐ/大島中の橋商店街振興組合
所在地:東京都江東区大島7-3-9
電話番号:03-3684-2321
http://o-nakanohashi.com/

充実した教育サポート/「鷹南学園 三鷹市立東台小学校」 山下裕司校長先生

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三鷹市の閑静な住宅街に佇む「鷹南学園三鷹市立東台小学校」は、1973(昭和48)年に開校した地域に愛される伝統校。今回は、小・中一貫教育が特徴の同校ならではの取り組みや、街の魅力について山下裕司校長先生にお話を伺った。

山下裕司校長先生

古き良きを継承した最先端の設備を備える学校

――学校の沿革と概要を教えてください。

「鷹南学園三鷹市立東台小学校」は、1973(昭和48)年に三鷹市で14校目の小学校として開校しました。児童数は、484名で全18学級です。開校当時ではまだ珍しかった全教室南向きの間取りや、教室の間口が広く廊下の幅も広い造り、三鷹市初の全窓アルミサッシ、ガス暖房完備の校舎が特徴です。

鷹南学園 三鷹市立東台小学校

現在の校舎は、2011(平成23)年に立て直しが完了し、教室は広いオープンスペースを持つガラス張りのドアで仕切られた明るく開放的な造りに改装。植物栽培や観察スポットにも活用される教室の南側のウッドデッキや広々とした図書館、ランチルームなど最先端の施設を完備しました。開校当時からある校庭芝生や屋上緑化の天然芝、楠のシンボルツリーも継承し、美しい校舎へと生まれ変わりました。

屋上には緑が豊富

学園全体で子どもたちを育む教育体制

――「鷹南学園」の特色や教育活動について教えてください。

本校と「中原小学校」、「第五中学校」からなる「鷹南学園」は、今年で開園10周年になります。教育目標は「先人の築いた歴史に思いをはせて地域に根ざし、夢と希望をもち、ともに学び、未来を切り拓き、国際社会を担う主体的で創造力あふれる児童・生徒をそだてる」。今年は開園から10年の良き伝統を継承し、これからの10年に向けて発展し続ける思いを込めて、「いきいき笑顔と 素敵な仲間 大きな明日へ 鷹南」をスローガンとして掲げました。2019(令和元)年6月には、学園の歴史とこれからをみんなで考える取り組みとして、開園記念集会で子どもたちから学園のマスコットキャラクターを募集し、秋には総選挙を行う予定です。
「鷹南学園」の取り組みは大きく分けて2つあります。1つは主体的・対話的で深い学びを実現させる小・中一貫した授業改善です。小・中一貫カリキュラムを作成・実践して子どもたちの粘り強さを伸ばします。算数では、習熟度別少人数授業を取り入れ、教員も改めて中学校で数学の基礎を研修。さらに、中学校の数学の教員が6年生を中心に指導するなど、小・中相互乗り入れ授業を行なっています。高学年では理科と社会、総合と家庭科、体育と社会など1人の担任が担当教科を持つ教科担任制を採用し、確かな学力を育む環境も整備しています。

今回取材にご協力頂いた、山下裕司校長先生

2つ目の取り組みは、自尊感情を高めるための小・中一貫生活指導。“みだしなみ”、“掃除”、“挨拶”、“時間を守る”、“言葉遣い”の頭文字から「みそあじ言(げん)」をキーワードとした生活指導を行なっています。その他、地域の方が校門の前に立って一緒に挨拶をする「学園あいさつ運動」、長野県川上村で行われる6年生の「合同自然教室」、年3回行われる「児童会生徒会交流」、6年生が中学校の授業を体験できる「中学校プレ講座」や部活動体験、小学2年生と中学1年生、3年生と中学2年生、4年生と中学3年生が交流する「きょうだい学園交流」など学園全体で交流を行い、生活指導を充実させています。

児童が主体的に学ぶことができる環境づくりを

――「東台小学校」ならではの教育の特色や取り組みについて教えてください。

子どもたちにとって「主体的に深く考え、判断する力、かかわりをもって行動できる力」の育成が重要と考えます。その具体的な取り組みの1つが、各教科で身に付けた力を特別活動で活かす「特別活動に特化したカリキュラム・マネジメント」です。
委員会活動やクラブ、学級会活動は教科とは別物と捉えがちですが、それでは汎用性のある力は身につきません。知識や技能を重視するのではなく、子どもたちが試行錯誤して自ら学ぶというプロセスが大事。現在、本校では、算数を通して「学びの本質を育む授業の創造」をテーマに校内研究に取り組んでいます。これにより主体的・対話的で深い学びを日常化する授業改善を目指しています。始業前の30分間には「東台タイム」を設けて、子どもたちが主体的に取り組める時間に活用。読書活動をベースに、学級の課題や取り組みを重視した学級文化を創造する時間となっています。

教室の様子

2つ目の取り組みは、体力向上全体計画です。6年間毎年「めあて」を持って運動習慣や生活習慣を改善し、確実に体力を向上できる精度の高い体力調査を行なっています。また、具体的な単元計画に基づく「体育学習化」をねらいとした実技研修による体育授業の改善、運動、食事、睡眠において家庭と連携した改善、子どもたちが主体的にできる体育的活動を充実させる計画で、この4つを柱に子どもたちの体力向上を目指しています。本校では今年から「知・徳・体バランスよく向上させる3年間コミットメント計画」を実施。「継往開来」を核に学校改革を積極的に行なっていきたいと思います。

授業と連動した学校行事が盛りだくさん。地域との交流も積極的に。

広々とした校庭。芝生の緑も気持ちいい

――学校行事がとても盛んに行われていますね。

中でも「東台まつり」が人気ですね。「東台まつり」は前述の「特別活動に特化したカリキュラム・マネジメント」を具現化した活動の1つで、文化祭のような行事です。3年生以上が教室に店を出して低学年の子を迎えたり、店の当番を決めて交代で接客して楽しんでいます。子どもたちの自主性や想像力を育むことができる行事で、みんな楽しそうにしていますので、今後も続けていきたいと思います。その他にも「運動会」や「学芸会」、「音楽会」、「展覧会」など年間を通して多くの行事があり、いずれも普段の授業と連動した内容の特別活動になっています。 「東台まつり」や「学芸会」、「音楽会」には「東台保育園」の園児たちも参加しています。近隣の幼稚園・保育園とは行事への参加や年3回の情報交換を行うなど、幼保小連携も積極的に行われています。また、青少隊主催の「夏休みこども大会」や「伝承遊びの会」、青少隊とPTA、交通隊の3者で行われる「すいとんの会」、交通隊主催の「交通安全教室」、「自転車教室」、「空き缶拾い」、金管バンドによる「鷹南コンサート」、「サマーキャンプ」、「くすのキッズまつり」など学校行事は年間を通して盛りだくさん。地域との交流も積極的に行われています。

緑溢れる住環境は子育て世代にもおすすめ。

――最後に、仙川エリアの魅力を教えてください!

仙川エリアは都心に近い環境にありながら、閑静でとても落ち着いた街。緑が多く、風薫る自然を身近に感じることができるのが魅力です。近隣には「新川あおやぎ公園」や子どもたちに人気の「中仙川児童公園(アスレ公園)」など遊び場も充実。本校でも土曜日の午前中に児童と保護者を対象に図書館を開放。平日の放課後には「東台くすのきっず」による校庭開放も行っていますので、子どもたちの安心安全な遊び場、居場所もしっかりと確保されています。子育て世代にもおすすめの街です。

落ち着いた住環境が広がり、ファミリーが多く住むまち

鷹南学園 三鷹市立東台小学校
山下裕司校長先生

所在地:東京都三鷹市中原2-17-37
電話番号:0422-47-7457
URL:http://www.mitaka-schools.jp/higashidai-es/index.html
※この情報は2019(令和元)年8月時点のものです。

充実した教育サポート/「鷹南学園 三鷹市立東台小学校」 山下裕司校長先生
所在地:東京都三鷹市中原2-17-37
電話番号:0422-47-7457
http://www.mitaka-schools.jp/higashidai-..

利便性の高い都市を目指す/富山駅周辺地区整備課 竹端陽一さん、高野龍一さん

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2015(平成27)年3月の北陸新幹線の開業に伴い、「富山」駅及び駅周辺は、人・文化・情報が交流する新しい街として開発が進められています。“えき”と“まち”の再構築を先導する駅及び駅前広場の整備について、今回は「富山市役所 富山駅周辺地区整備課」の竹端陽一さんと高野龍一さんにお話を伺いました。

いよいよ南北通路が仮開通!ますます便利になる「富山」駅

富山駅周辺地区整備課の竹端さん(左)と高野さん(右)

――「富山駅周辺整備事業」の中でも南北をつなぐ、「関連街路整備事業」や「自由通路整備事業」について教えてください。

「富山」駅周辺では、北陸新幹線の整備をきっかけに在来線を高架化し、南北に分断されていた市街地を一体化するまちづくりが進められています。2005(平成17)年度から県で進めて参りました「富山駅付近連続立体交差事業」において、上り線に続き、2019(平成31)年3月4日にはあいの風とやま鉄道の下り線の高架ホームの併用を開始。これにより、あいの風とやま鉄道「富山」駅は全てのホームが高架化されました。「関連街路整備事業」は、これと併せて慢性的な交通渋滞が発生している県道・牛島蜷川線や市道・堀川線などの、南北市街地を結ぶ道路の新設や拡幅・整備を行う事業として工事が進められています。

富山市が取り組む「富山駅周辺整備事業」(引用:富山市HP)

「自由通路整備事業」は、新幹線及び在来線の高架下空間を利用して自由通路を整備する事業であり、「富山」駅周辺における歩行者空間の確保と公共交通の乗り換えの円滑化を図るものです。
2019(平成31)年4月21日には、仮線を一部撤去し、北口とあいの風とやま鉄道柵外コンコースをつなぐ幅約5mの仮の歩行者通路が完成しました。北口と駅がフラットに繋がり、階段を利用しなくても「富山」駅の南北に行き来が可能となりました。まだ仮の通路にはなりますが、駅周辺の利便性は格段に向上し、駅の歩行者数も従来の1.5倍に増加。通勤通学時間等の短縮にもつながっています。

竹端さん

新たな賑わいと回遊性が期待される南北自由通路

――「富山」駅の南北をつなぐ自由通路の開通についてお聞きします。

延長約75m、幅員25mの南北自由通路は、2019(令和元)年度中に完成予定です。鉄道利用者以外の方でも通行できる自由通路で、地平レベルでの歩行者通路であるため、南北市街地の行き来や「富山」駅での公共交通の乗り換えがわかりやすく、安全に行えるようになり、ますます便利な駅に生まれ変わります。完成にご期待ください。

高野さん

富山市の公共交通を一つにする大動脈を構築。より快適な街へ。

――「路面電車南北接続事業」の進捗はいかがでしょう。

新幹線及び在来線の高架下に停留場を新設し、「富山」駅南北の路面電車を接続するものであり、「富山」駅の交通結節機能強化やLRTネットワークの形成による公共交通活性化を推進する事業になります。駅南側の富山地方鉄道富山軌道線と、北側の富山ライトレール富山港線を「富山」駅で接続させ、“歩いて暮らせるまち”の実現に向かって工事を進めているところです。また、新幹線高架下への市内電車の乗り入れの工事はすでに完了していまして、新幹線の改札口から路面電車停留場までの距離はわずか38mになりましたので、天候を気にせずにスムーズな乗り換えができるようになっています。現在は第二期事業である、市内電車と富山ライトレールを接続する工事が進行中です。こちらも2019(令和元)年度中の完成を予定しています。

開放的で利便性の高い北口。アクセス性の向上により住環境も改善。

――「富山」駅北口の駅前広場の整備についてお聞きします。

南北の自由通路が完成すると同時に、「北口駅前広場」の工事が本格的に始まります。工事が始まると、路線バスやタクシーが乗り入れをしていたロータリーは、2019(令和元)12月頃までに一旦、駅北口の西側にある仮広場に移設していきます。その後、駅前広場の工事に着手し、2022(令和4)年3月頃の完成を目指し、工事を進めていきます。「北口駅前広場」は仮線敷地の再整備により、現在の6,100平方メートルから10,100平方メートルへと拡張されます。南口と同様に、路線バスのシェルターやイベント等に利用可能なスペースを備えた開放的な作りになる予定です。これにより、各種交通施設と周辺施設を円滑につなぐ利便性・快適性の高い空間が南北で形成され、更なる利便性と回遊性、賑わいの向上が期待できます。

「富山駅周辺整備事業」完成イメージ(引用:富山市)

“歩いて暮らせるまち”へ。

――「富山」駅北側の生活環境についてはどのように変わっていくのでしょうか?

鉄軌道・バス・タクシー等がコンパクトにつながる交通結節点の整備により、駅南北の一体化・南北軸の強化が期待できます。現在、南口は既存の商業施設に加え、駅近くの開発余地や高架下に商業等の多様な施設の導入を図り、“賑わい拠点ゾーン”として確立されています。北口は「オーバードホール」や「富岩運河環水公園」がある芸術・文化活動を支える「文化交流ゾーン」として、今後さらなるグレードアップを目指していきます。

「富山」駅北口の通り

富山市内の中でも、窪本町エリアは閑静な住宅街ですが、現状は「富山」駅南口へ行くには車中心の生活スタイルとなっています。しかし今後は、路面電車の南北接続により、富山港線を利用し乗り換えなしで中心市街地へのアクセスが可能となるので、新たな街の賑わいができるのではないかと思っています。今までの車に依存したライフスタイルから、“歩いて暮らせる利便性の高いまち”へと変化していくことでしょう。

富山市役所

富山駅周辺地区整備課 竹端陽一さん、高野龍一さん
所在地:富山県 富山市新桜町7-38
電話番号:076-431-6111
URL:http://www7.city.toyama.toyama.jp/
※この情報は2019(令和元)年7月時点のものです。

利便性の高い都市を目指す/富山駅周辺地区整備課 竹端陽一さん、高野龍一さん
所在地:富山県富山市新桜町7-38
電話番号:076-431-6111
開庁時間:8:30~17:15
休庁日:土・日曜日、祝日、年末年始(12/29~1/3)
https://www.city.toyama.toyama.jp/

「東京オリンピック」セーリング競技が開催 ~藤沢エリアの魅力/藤原市役所 東京オリンピック・パラリンピック開催準備室

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2015(平成27)年6月8日、藤沢市の江の島が、「東京2020オリンピック競技大会」のセーリング競技会場として承認されました。藤沢市でオリンピックが開催されるのは、1964(昭和39)年に続いて2回目となります。今回はそんな藤沢市の魅力と、オリンピック・パラリンピック関連の取り組みについて、東京オリンピック・パラリンピック開催準備室でお話を伺いました。

時を経て再び江の島へ ~オリンピック・セーリング競技 藤沢市で開催~

――江の島、および藤沢の紹介をお願いします

藤沢市の南端にある江の島は、相模湾に浮かぶ緑豊かな島です。島の規模は、周囲約4キロメートル、面積約0.38平方キロメートル、標高は頂高部で約60メートルです。江戸時代には弁財天信仰が庶民の間で盛んになり、参詣地としての江の島が全国的に知られるようになりました。その様子は浮世絵にも描かれています。そして1964(昭和39)年のオリンピック開催を機に島内の東側に江の島ヨットハーバーが建設され、車で島に渡れるようになりました。江の島に入ると、まず鳥居が目に入ります。そして階段を上がっていくと「江島神社」があります。島の頂上には植物園の「江の島サムエル・コッキング苑」があり、その中にある江の島のシンボル「江の島シーキャンドル」展望台からは相模湾、富士山、関東平野が一望できます。世界中から江の島にやってくるセーリング選手からも、江の島と富士山を同時に眺めながらレースができるこの場所は最高とよくおっしゃっていただいています。このように魅力的な江の島は非常にたくさんの観光客の方にお越しいただいており、2018(平成30)年には、年間1,839万人もの方が藤沢市に観光にいらっしゃっています。

江の島ヨットハーバー

――セーリングとはどのような競技なのでしょうか?

セーリングとは、大小様々なセーリング・ディンギー(小型艇)で海上のマーク(ブイ)を指示された周回方法・回数で走り、得点とレースの終了順位で勝者を決定する競技です。船にエンジンは搭載されていません。つまりその場所の気候・風土・環境に大きく影響されるスポーツといえます。ちなみに現在のセーリングと呼ばれている競技は、1964(昭和39)年当時は「ヨット」と呼ばれており、2000(平成12)年のシドニー大会から「セーリング」という名称に変更されました。「東京2020オリンピック競技大会」では,セーリング競技は7月26日~8月5日の11日間開催され、種目は男子5種目、女子4種目、混合1種目の計10種目に決定しています。

セーリング競技

――セーリングを知ってもらうための取り組みを教えてください

藤沢市でのオリンピック開催が決まる前までは、藤沢市にお住いの皆様でも、実際にセーリングを体験したことのある方や、間近でオリンピック艇種を見たことのある方は限られていました。オリンピックを機会にセーリング競技の魅力をもっと知っていただくために、藤沢市ではセーリングを気軽に体験していただける取り組みも進めています。初夏には「ハンザクラス」という艇に乗船し、操船体験ができる「セーリングフェスタ」というイベントを開催しています。そして冬には屋内プールで、小学生を対象に”プールでセーリング体験”を開催し、最初から海でセーリング体験をするのは抵抗があるという小学生でも、気軽にご参加いただいています。また藤沢市では子どもたちと、セーリングワールドカップシリーズ等の江の島で開催されるセーリング大会のために、藤沢にいらっしゃった海外セーリングチームの皆さんとの交流イベントを実施しています。子どもたちなどが、オリンピックのために江の島で練習する海外の一流選手の皆さんと直接触れ合うことで、その各チームの「ファン」がたくさん生まれています。

「セーリングフェスタ」

海外チームとの交流

――オリパラを身近に感じてもらうために行っていることはありますか?

藤沢市で開催されるのはオリンピックだけですが、パラリンピックも盛り上げていく取り組みを進めています。2018(平成30)年3月に初めて実施したのが、「ふじさわボッチャ競技大会」です。最近注目されているパラリンピック競技の「ボッチャ」の大会で、子どもから高齢者まで、障がいの有無にかかわらず、共に同じフィールドに身を置いて競技ができます。ほかにも小学生の皆さんを対象としたパラリンピアンを招いての体験教室など、パラスポーツを身近に感じていただける取り組みを進めています。

「ふじさわボッチャ競技大会」

たくさんの方にご応募いただいた藤沢市の「都市ボランティア」

市民の皆さんのオリンピックに向けた盛り上がりはいかがですか?

オリンピックが開催されるにあたり、藤沢市では”市民参加型のオリンピック・パラリンピック競技大会を推進する”ことを柱に据えて、オリンピック・パラリンピックの取組を進めていますが、その最も代表的なものが「都市ボランティア」です。藤沢市で募集した都市ボランティアの1次募集(リーダー候補)については、定員100名に対し565名、2次募集については定員800名に対し2506名もの応募をいただくなど、ボランティアに関する市民の盛り上がりを実感しています。都市ボランティアの皆さまには2020(令和2)年には藤沢市の「顔」としてご活躍いただきます。

「セーリングワールドカップシリーズ江の島大会2018」でご活躍のボランティアの皆さん

市民が主体となる「2020応援団 藤沢ビッグウェーブ」

――そのほか、注目すべき取り組みはありますか?

注目されているのが、市民が主体となる「2020応援団 藤沢ビッグウェーブ」です。「2020応援団 藤沢ビッグウェーブ」に登録すると藤沢市のオリンピック・パラリンピック関連や、2020(令和2)年をきっかけに藤沢を盛り上げていくイベント等のお知らせがLINEやメルマガで届きます。そして、もっとオリンピックに関わりたいという熱い思いを持っていらっしゃる団員の方からアイデアをいただくイベントを実施し、多くの企画が生まれました。藤沢を訪れる方々のおもてなしをする企画など、様々な企画が現在進行中です。団員登録は、LINEやメルマガで簡単に行っていただけます。すでに15,000人以上の方が団員となってくださっています。ぜひご登録ください。2020(令和2)年に向けて藤沢市を盛り上げていきましょう!

「2020応援団 藤沢ビッグウェーブ」

藤沢市の環境、そして人々の魅力にふれてほしい!

――最後に、藤沢の街の魅力について教えてください

陽光がきらめく湘南海岸に面し、そして緑あふれる藤沢市は風景・環境も魅力的ですが、そこにお住いの皆さん、そして活動する皆さんもとても魅力的な方ばかりです。「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」開催時には、日本中の皆さん、そして世界中の皆さまにぜひ藤沢市にお越しいただき、会場となる江の島の魅力、そしてそこで活動する人々の温かさや情熱にふれていただければと思います。皆様のお越しをお待ちしています!

富士山と藤沢の海

 

藤沢市役所

藤沢市

生涯学習部 東京オリンピック・パラリンピック開催準備室
所在地:藤沢市朝日町1-1
TEL:0466-25-1111
URL:https://fj-games2020.jp/
※この情報は2019(令和元)年8月時点のものです。

「東京オリンピック」セーリング競技が開催 ~藤沢エリアの魅力/藤原市役所 東京オリンピック・パラリンピック開催準備室
所在地:神奈川県藤沢市朝日町1-1
電話番号:0466-25-1111
開庁時間:8:30~17:00
閉庁日:土・日曜日、祝日、年末年始
【市民窓口センター(市役所本庁舎1階)】
業務時間:火・木曜日(祝日、年末年始を除く) 17:00~20:00、土・日曜日、祝日(年末年始を除く) 8:30~17:00(12:00~13:00は除く) ※一部業務に限る
https://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/


豊かな自然でのびのびと育つ/横浜市立十日市場小学校 大木巧校長先生

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町田方面に源流を持ち、途中で鶴見川に合流して、東京湾へと流れ下る恩田川。その恩田川の中流域には、今や首都圏では稀少となった水田風景が広がっている。そんな水田と豊かな緑に囲まれた十日市場エリアを学区とするのは「横浜市立十日市場小学校」だ。
この小学校では地域の方々と共に水田を使って全学年が米作りに取り組んでおり、それが大きな特色となっている。また、校舎の構造や学校経営についても個性的、実験的な要素が多く、市内のみならず多方面から見学に来る教育関係者も多いという。今回はこちらで校長を務められている大木 巧先生を訪ね、学校の特徴と地域の魅力についてお話を伺った。

大木校長先生

――まず、学校の沿革と概要について教えてください。

本校は1965(昭和40)年9月1日に、隣にある「横浜市立新治小学校」から分離、独立をする形で開校した小学校で、今年で創立52周年を迎えます。
実は、本校はもともとこの場所にあったのではなく、平成に入って十日市場の街が再開発される時に、小学校と中学校の場所を入れ替えるという大規模な計画のもと、2007(平成19)年にかつて「横浜市立十日市場中学校」があったこの場所にこの新校舎が建てられました。ですから開校から50年以上経っていますが、この校舎はまだ11年目という新しい校舎です。

昔を紐解く資料の数々

実はこの新校舎は民間企業に設計と運営を委託する「PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)」という手法を使って建てられました。こちらは民間企業の技術を使い、建設から管理まで一貫して行ってもらうという方式で、実は横浜市内でも本校が初めての取り組みだったそうです。

――現在の児童数など教えてください。

児童数については、平成29年度現在636名で、普通学級が19学級、個別支援級が3学級という内訳です。このほかに通級指導教室がありまして、緑港北青葉地域の小学校から、特別な支援が必要な子どもたちが週に1回程度、通ってきています。学校のキャパシティは、普通教室でオール4クラス程度は確保されていますので、あと200人程度は増えても対応が可能です。

教室同士の壁がなく、広々とした教室

――校舎に特徴的な部分があれば教えてください。

建物自体が非常にオープンな校舎で、木材をふんだんに使っていますし、廊下はじゅうたん敷きで、教室には壁がないなど当時としては非常に先進的なデザインになっていますので、来られた方は皆さんは感心されていますね。職員室や校長室もガラス張りで、職員室ではなく「校務センター」と呼んでいるのも珍しいと思います。

体育館

また、体育館は非常に広く造られていますので、本校は朝会もすべて体育館でやっています。雨が降っても体育館に全員が集まれますから、非常に使いやすいですね。でも、一番の魅力はやっぱり学校の周りの環境です。すぐ隣にある「新治市民の森」は住民の方によってしっかり管理もされていますし、蛍が見られるようなきれいな川も流れているので、本当に自然が豊かな森だと思います。

――今年で16年目となる「すくすく田んぼ作り」について教えてください。

すくすく田んぼ作りの様子

「十日市場」駅の向こう側に地域の方からお借りしている田んぼがありまして、そちらを使った「すくすく田んぼ作り」学習が本校の大きな特徴となっています。
基本的には他校と同じく、5年生が中心になっている活動ですが、5年前に5年生だけの負担にならないようにということで、全職員で話し合いをし、「全校で関わるような形に変えよう」となったそうです。それ以来、それぞれ役割分担し、2017(平成29)年は1年生が5年生のお手伝い、2年生が苗づくり、4年生が代かき、6年生が夏の草取り、3年生が脱穀ともみすり、という具合に各学年で分担して作業をしました。5年生は水路の清掃、田植え、稲刈り、もちつきなど、主なところをやっています。

大木校長先生

――保護者の皆様との関わりや、PTAの活動について教えてください。

保護者の方はみなさん学校に協力的な方ばかりです。PTA組織も非常にしっかりとしていますね。役員の皆さんはもちろんのこと、校外委員の皆様が朝の集団登校のお世話や、下校中の通学路の⾒守りを⽇々してくださっていますし、広報委員の方は、すごく素敵な広報誌を作ってくださっています。また、保健成人委員会の方はアルミ缶回収やベルマーク整理等をしてくださっています。皆さんお忙しい中とても協力してくださっていて本当に有り難い限りです。

また、PTAとは別に「学校ボランティア」に登録されている方々もいらっしゃいます。こちらはたとえば、スポーツテストの時に、グループごとに一人ついて回ってくださったり、交通安全教室では、要所要所に立って手伝ってくださったり、水泳指導のお手伝いなどもしていただいています。
また、「おはなしや しらさぎ」という読み聞かせの会の皆さんにも毎週水曜日に各クラスに入って、読み聞かせをしていただいていますし、卒業の前には6年生に対して、「卒業の読み聞かせ」ということで、舞台の演出装置なども作って、素敵な読み聞かせをしていただいています。

天井が高く、広々とした図書室とパソコンルーム

――保護者以外の、地域の方との連携や協力についてはいかがでしょうか?

田んぼの活動などはまさに地域の方の協力なしでは成り立たないものですし、地域の方と先生方が一緒になって、夜間の地域パトロールということもしています。夏には夜の9時や10時すぎまで、街を歩いて見回りをしてくださっているんですね。これももともとは地域の方々が主体になって、学校をみんなで見守ろうじゃないかということで始めてくださったものだそうです。

ほかにも、消防署の方に消防車を見せていただいたり、地域の消防団の方に来ていただいたり、地域探検でいろいろな店の方にご協力をいただいたり、いろいろな校外活動や体験活動を通して、日々ご協力をいただいています。

すくすく田んぼ作りの様子

――学習や生活指導の面で、特に力を入れている点があれば教えてください。

まず、先ほどご紹介した「すくすく田んぼ活動」などを通して、横断的で総合的な学習をするということは非常に大事にしている部分です。
また、本校では学校の目標に「ゆめ、希望、共生、笑顔いっぱい十日市場小」というキャッチフレーズを掲げていますが、「笑顔いっぱい」ということは、まずは何と言っても「授業が楽しい」ということだと思いますので、「授業づくり」は特に大切にしています。校内でいろいろな研修をしたり、他校に研究に出かけたりもしながら、授業という学校として一番当たり前のことをきちんとやっていこうというのがまず第一だと考えています。

学校教育目標

児童指導についても、いろんな子どもがいる中で、みんなが「学校が楽しい」と言えるために、悩み事もよく聞くように心がけていますし、いじめにつながりそうな事案があれば、担任だけで抱えるのではなく、児童支援専任を中心に組織的に対応して、その日のうちに解決することをモットーにしています。

特別な配慮が必要な子どもたちについても、その子がいま何を考えていて、どのようにしたら学習に安心して取り組み、友達と楽しく関われるかということを、子どもの立場に寄り添って考えるよう、先生方にもお願いをしています。先生方はみんな、非常に丁寧に、辛抱強く、子どものところまで降りていって、心を解きほぐしながら対応してくれていますね。

木材のぬくもりを感じる廊下

――ホームページに掲載されている「十日市場小独自献立」とはどのようなものでしょうか。

本校は田んぼ活動のご縁もあって、地域の農家の方とのつながりが非常に深いですから、地域で作られたお米や野菜を使って、年間のうちの4分の1くらいの割合で、給食に取り入れていただいています。

たとえば、佐藤農園さんのトマトなどはとても美味しいので、その収穫時期には特別に献立を変えてみたり、以前農家さんが皮がついたままのとうもろこしを届けてくださった時は、子どもたちが皮をむいて給食室に渡して給食でいただいたということもありました。こうしたことも子どもたちにとっては非常に新鮮な体験なのではないでしょうか。

また、本校は「残食が非常に少ない」というのも特徴も一つなんです。やはり自分たちで作った野菜や顔を知っている農家の方が一生懸命に作ってくださったお米や野菜を使いますから、残さず食べようと思うのだと思います。こうした取り組みができるのも、十日市場ならではだと思います。

校章

――幼稚園、保育園との交流もさかんだそうですね。

近隣には、いくつかの幼稚園や保育園がありますから、そこの園児たちを学校に呼んで案内したりもしています。去年は6年生が「総合的な学習の時間」を使って、幼稚園と交流をしました。この時には6年生が実際に「新治市民の森」に行き、竹を伐ってきて、竹の“ぽっくり”を作り、幼稚園の子にプレゼントするということもしていました。

――小中連携についてはいかがでしょうか?

年に何回か、小中交流日という日を設けていますので、その時に小学生が中学校に行って部活の体験をしたり、といった交流はしています。逆に、中学生が職業体験をやる時には、教員になりたいという希望のある生徒さんを中心に毎年何人か受け入れて、1日教員たちの仕事の手伝いをしてもらう、といったことも行っています。

先生方については、小中交流日とは別に、小中の授業研究会の日を年間に2日ほど設けて、近隣の小学校、中学校の先生たちがお互いに授業を見合うということをしています。1回は中学校の先生が本校に来て、もう1回は本校の教員が中学校に行って、という形で授業を見合って理解を深めています。

大木 巧校長先生

――十日市場小学校での生活を通して、どんな子どもたちに育っていってほしいとお考えですか?

「主体的な学び」ということを目指した実践をたくさんやっていますので、それらを通して自己肯定感を高め、失敗を恐れず、チャレンジしていく子に育ってほしいですね。さまざまな体験を通して「将来はこんなことをやってみたい」と、夢を膨らませていってほしいと思っています。

教室

――最後に、十日市場エリアの街の魅力と、おすすめスポットについて教えてください。

自然が豊かなのはもちろん、公共施設が充実していてさらに少し足を伸ばせば、さまざまなところに出かけやすいロケーションであることが魅力の1つなのではないでしょうか。こういった環境で子どもたちが学び、育っていけるということは非常に素晴らしいことだと思いますね。
また、地域の方の子どもたちに対する目線も温かな地域で、地域の運動会や夏祭りなども沢山ありますから、本校の子どもたちもそういったところに参加して、ソーランを披露したりしながら、楽しんでいます。
おすすめのスポットということでは、やはり「新治市民の森」が一番ですね。この森は本当によく自然が残されていて、きれいに維持管理がされていますし、竹細工や木工を体験できるような小屋もありますから、子どもたちにも楽しんでもらえると思います。

大木 巧校長先生

横浜市立十日市場小学校

校長 大木 巧先生
所在地:神奈川県横浜市緑区十日市場町1392-1
電話番号:045-981-0420
URL:http://www.edu.city.yokohama.lg.jp/school/es/tookaichiba/
※この情報は2017(平成29)年11月時点のものです。

豊かな自然でのびのびと育つ/横浜市立十日市場小学校 大木巧校長先生
所在地:神奈川県横浜市緑区十日市場町1392-1
電話番号:045-981-0420
http://www.edu.city.yokohama.lg.jp/schoo..

少人数だから児童一人一人に目が行き届く/「川崎市立木月小学校」 尾崎校長先生

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「川崎市立木月小学校」は、近くの「川崎市立住吉小学校」から分かれる形で出来た学校だ。「慶應義塾大学」の先生から科学を学べる「ケーキ☆サイエンス」や月に1度の「ジャンボ中休み」など、独自の取り組みを行っているほか、商店街での職業体験など地域との交流も深い。今回は同校の取り組みや元住吉エリアの魅力について、尾崎校長先生にお話を伺った。

改修と増築で児童の増加に備える

正門

――まずは学校の沿革と概要を教えてください。

尾崎校長:いま川崎市には小学校が114校あるのですが、本校は1971(昭和46)年、川崎市で76番目となる小学校として設立されました。昭和40年代前半から急激に児童数が増え、「川崎市立住吉小学校」から分かれる形で開校しました。現在は各学年2クラスと支援級4クラスがあり、4月現在で345人の児童が学んでいます。

尾崎校長

――比較的小規模な学校ですね。児童数の多い学校と違う点はありますか?

尾崎校長:一人一人に教員の目が行き届いているところは特長だと思います。また、同じことが子ども同士にも言えると思います。以前、全校児童で「だるまさんが転んだ」をやったことがあるんです。クラスや学年に関わらず、子どもたちがお互いを知っている小規模校だからできたことだと思います。

校庭

――校内に特徴のある設備があれば、教えてもらえますか?

尾崎校長:1番の自慢は、校庭の水はけが良いこと。道路より一段高くなっているからでしょう。朝に雨が降っていても、中休みには乾いているくらいです。児童数の割に広いですし、日吉にある「チロル幼稚園」も運動会の際に使っているんですよ。また、2、3年前に改修工事をした体育館も明るくきれいです。なお、校舎は改修および増築が決まっていて、2021(令和3)年に着工予定です。プールを階上に新設して、現在プールがある場所は校庭にするなど、敷地をうまく使って今後増加が見込まれる児童数に対応できる体制を整えます。

「心が通い合う、ぬくもりのある学校」を目指して

体育館

――学校として最も大事にしていること、心がけていらっしゃることは何でしょうか?

尾崎校長:「自ら学び、考え、行動する子」「力を合わせて助け合う子」「心も体もすこやかな子」という学校教育目標の下に、6つの重点項目があります。少人数でアットホームな本校では、その中の1つ「心が通い合う、ぬくもりのある学校」を最も重視し、児童一人一人にしっかり心配りすることに力を入れています。

教室

――一人一人に心配りするために、具体的にどんな取り組みをされていますか?

尾崎校長:毎朝昇降口に立って、子どもたちに挨拶をしています。7年前に赴任した当初は私一人だけでしたが、今は一緒にやってくれる教員がたくさんいます。教員も私もほとんど児童全員の顔と名前を覚えているので、登校時の表情を見て「具合が悪そうだ」「いつもと様子が違う」など、子どもたちの些細な変化にいち早く気付けることが多いんです。こうした取り組みの成果か、昨年度も今年度も不登校の子が1人もいないんですよ。

天窓から光が差し込む踊り場

――「木月小学校」ならではの特徴的な学びや取り組みはありますか?

尾崎校長:大学の先生から科学を学べる「ケーキ☆サイエンス」は、ほかにはない取り組みだと思います。これは2005(平成17)年度から「慶應義塾大学」と始めた授業提携で、慶應義塾の「慶」と木月の「木」を併せた「慶木」が、楽しくおいしい「ケーキ」のような授業であって欲しいという願いが込められた名称で、本校の近くに矢上キャンパスがある関係で始まっています。3~6年生を対象に、「光はまっすぐ進むのか」「目で見る音の伝わり方」など、子どもの好奇心をくすぐる内容の講義を年間6回実施していただいています。物理、生物、化学、数理学といった分野の最先端の研究にふれることは、子どもにとって大きな刺激になっていると思います。

パソコンルーム

――ほかにも独自に取り組んでいることがあれば教えてください。

尾崎校長:「ノーチャイム制」と「ジャンボ中休み」でしょうか。実は本校では、授業の始まりと終わりを知らせるチャイムがないんです。チャイムがないと時計を見て自ら動くようになり、授業開始時刻の2~3分前には大体みんな着席しています。先を読んで余裕を持って行動する習慣が身につくので、社会に出てからも役立つと思います。「ジャンボ中休み」は、45分という長い休み時間のこと。児童に思う存分遊んでほしいという思いから、2時間目と3時間目の間にある中休みを月に1度だけ長くしているんです。この取り組みも好評です。

静かで過ごしやすい快適さと利便性が両立する街・元住吉

廊下

――地域の方と交流はありますか?

尾崎校長:お隣さんということで、神奈川県警の第二機動隊とは密に交流があります。毎年職員の方にゲストティーチャーとして来てもらい、着衣泳や救急救命の指導をはじめ、入隊理由や仕事のやりがいについて語る講義などを行っていただいています。また、今年は学校周辺のパトロールに加え、市内で起きた小学生殺傷事件の直後から夏休みが始まるまで毎日校門脇に立って警備をしてくださり、とても心強かったです。

家庭科室

――元住吉という街の特徴を活かした教育活動はありますか?

尾崎校長:地域の方にご協力いただいている体験学習は多いですね。市民団体「矢上川で遊ぶ会」の人たちとは、ここ何年も一緒に矢上川の水質や生き物について学ぶ授業をしています。また、駅前の商店街の皆さんにもお世話になっています。2年生は「四丁目商店会」の飲食店や美容院などの好きなお店で仕事を手伝わせてもらい、3年生は人気の「越路屋豆腐店」の方に来ていただき、豆腐作りを体験しています。4年生は防犯対策に力を入れている「オズ通り商店街」の人たちに防犯について指導を受けています。

廊下

――近隣の幼稚園や保育園、進学先となる「川崎市立住吉中学校」とはどのような連携をされていますか?

尾崎校長:学区内にある「大楽幼稚園」「木月保育園」「わおわお保育園」と交流があります。園児に本校へ来てもらい、1年生が学校を案内して授業のようすや休み時間のことを教えたりしています。また、「川崎市立住吉中学校」では、入学前に中学の授業の雰囲気を味わえるようにと、毎年6年生に授業体験をさせてくださっています。

――今後、力を入れて取り組んでいきたいことがあれば教えてください。

尾崎校長:「心が通い合う、ぬくもりのある学校」という部分はこれからも変えずに大事にしていきたいと思います。今後のことで考えているのは、2022(令和4)年に迎える50周年に向けてのイベントですね。校旗がすっかり色あせてしまっているので、50周年を機に新調できればと思っています。また、本校は教育課題研究の推進校でもありますので、2019(令和元)年11月20日に行われる、川崎市全体に発表する報告会に向けても頑張っていきたいと思っています。

図書室

――最後に、元住吉という街の魅力を教えてください!

尾崎校長:「元住吉」駅周辺の商店街にはいろんなお店がたくさんあって、暮らしやすい街だと思います。綱島街道など交通量の多い道路もありますが、一本入ると静かで落ち着いているので、子育て世帯も安心して暮らせるのではないでしょうか。駅周辺は平たんなので、ベビーカーや重い荷物を持っていても移動が安全です。ショッピングモールやおしゃれな飲食店が集まる武蔵小杉に近いのも便利ですよね。一駅離れていることによって人込みや喧噪、高層ビルの圧迫感がなく快適に過ごせるので、絶妙に良い場所だと思います。

尾崎校長

川崎市立木月小学校

校長 尾崎美幸先生
所在地 :神奈川県川崎市中原区木月4-53-1
電話番号:044-433-3286
FAX番号:044-411-9537
URL:http://www.keins.city.kawasaki.jp/2/ke204101/index.html
※この情報は2019(令和元)年8月時点のものです。

少人数だから児童一人一人に目が行き届く/「川崎市立木月小学校」 尾崎校長先生
所在地:神奈川県川崎市中原区木月4-53-1
電話番号:044-433-3286
http://www.keins.city.kawasaki.jp/2/ke20..

街の活気・賑わいを支える/「(協)三鷹中央通り商店会」 理事長

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戦後すぐに創業し、街の変遷を見守ってきた「履物・傘処なかむら」が今回の訪問先だ。「三鷹八幡大神社・例大祭」、「ふるさと三鷹ふれあい夏まつり」、「Mマルシェ」など様々なイベントを主催している「三鷹中央通り商店会」。商店街の賑わいを創出するだけでなく、街の文化育成に貢献する取り組みや、商店街としてあるべき姿を模索している同商店会の理事長、「履物・傘処なかむら」の店主にお話を伺った。

発足から80年以上、歴史のある商店街

街の玄関口「三鷹」駅

――「三鷹中央通り商店会」のこれまでの歩みと主な活動を教えてください。

理事長:前身は1932(昭和7)年に町会として発足した「旧・美土里会」です。その後、1951(昭和26)年に商店会として「旧・三鷹銀座2丁目会」が立ち上がり、現在の協同組合になったのは1992(平成4)年のことです。

モニュメントとゲート

近年は、中央通りに街路灯や仮設駐車場を設置したり、道路を拡幅、歩道をカラー舗装、また、配電線の地中化など時代に合わせて姿を変えてきました。法人化した年には、街路灯の立替えやゲートの新設、モニュメントの新設・補修をしています。現在の加盟店数は96件。最寄品を中心とする商店街です。

40周年記念誌を振り返る

――利用者の方はどのような層が多いのでしょうか?

理事長:アンケートを取ったわけではないので、あくまでも感覚値ですが、顔なじみのお客さんが多く、商圏は狭く固定客が多いのではないかと思います。商店街を利用されている方の年齢層としては、シニアの方が比較的多いですね。

三鷹中央通り商店会

もちろん若い単身者の方もいらっしゃいますが、最近はワンルームマンションが減少する一方でファミリー向けのマンションが増えてきたので、ご家族で買い物をされる方が増えてきました。日頃の生活に欠かせない食料品や日用品は商店街で買い、洋服やスポーツ用品などは吉祥寺で買うというケースが多いのではないかと思います。

人と人、世代と世代をつなげる魅力的なイベント

三鷹阿波おどり

――「三鷹阿波おどり」や「三鷹八幡大神社・例大祭」、さらには「ふるさと三鷹ふれあい夏まつり」が開かれる夏は忙しくなりますね。

理事長:そうですね、とても賑やかですよ。「三鷹阿波おどり」に関しては、規模が大きくなったことから「三鷹阿波踊り振興会」という団体ができ、ここが主催となりました。どの行事にも言えることですが、普段どこにいたのかと思うくらいにたくさんの子どもが参加してくれます。幼少期に楽しい思い出をつくり、この街により深い愛着を持ってくれると嬉しいですね。

ここ数年は運営に興味を持たれる方が増え、大学生やNPO法人の方が実行委員会に加わるなど、市民参加型の行事になっています。斬新な企画を出してくれたり、色々な面でサポートしてくれるので我々としても本当に助かっています。それぞれ大きな行事なので、継続させるためにも後継者の育成が大事なテーマですね。

三鷹八幡大神社例大祭

――冬季を除く毎月第4日曜日に開催されている「Mマルシェ」について、はじめられた経緯や、特徴・見所を教えてください。

理事長:中央通りは、日曜日の正午から歩行者天国になります。それを活かして何かできないかと話し合って生まれたのが「Mマルシェ」です。日頃お店に並んでいるような大量生産品ではなく、手づくりの商品が並ぶ「Mマルシェ」を楽しみにしている方も大勢いらっしゃいます。マンネリ化してしまわないよう、月毎にテーマを決め直すなどし、常に新鮮みが出るように努めています。

「三鷹」駅前のロータリー

街の良さを活かし、未来に繋げていく

――これまで伺った以外に、特色のあるイベントや「三鷹中央通り商店会」ならではの取り組みはありますか?

理事長:販売促進や、賑わい創出といったテーマを店主どうしが学びあう勉強会「商人塾」を2008(平成20)年から定期的に開催しています。また、有識者や学識経験者を招き、これから街をどのようにしていくかを話し合う「駅前みらい会議」も開いていますよ。

みたか スペース あい

より地域住民の方に関係するところでは、2014(平成26)年12月にオープンした「みたか スペース あい」があります。これは、“学びあい・知りあい・気づきあい・活かしあい・育てあい”という5つの“あい”をテーマにした空店舗の活用事業です。どなたでも利用できる休憩スペースと、地域活動やサークル活動などに利用していただける貸スペースがあります。

自然も豊かな三鷹エリア

――最後に、この街の魅力についても聞かせてください。

理事長:街の魅力については、一言で言うと“都会と郊外の中間地点にある”ことですね。少し歩けば武蔵野の自然が身近に残っていますし、古くから営業している商店もある一方、駅前には新しい駅ビルや商業施設がそろい、買い物に不自由することはありません。駅から近く、バス路線も含めて交通の便がいいので、子育てをしている方、また、落ち着いた暮らしがしたいという方には向いている街だと思います。

(協)三鷹中央通り商店会

理事長
URL:http://mitaka-ekimae.com/
※この情報は2017(平成29)年11月時点のものです。

街の活気・賑わいを支える/「(協)三鷹中央通り商店会」 理事長
所在地:東京都三鷹市下連雀3-34 ほか
http://mitaka-ekimae.com/

こどもと一緒の happy LIFE styleを追求/「withbaby」 「withbaby」代表太田みつこさん

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三鷹駅南口側の大通りを南に徒歩5分ほど。「三鷹産業プラザ東」交差点を過ぎて右手のビル2階に、「withbaby bAse(ウィズベビーベイス)」というカフェがある。2014(平成26)年に開かれたこのスペースは、赤ちゃんから未就学児をもつ家族を対象としたおやこカフェだ。地域の子育て中のママを中心に子育ての情報収集やコミュニティ作り、子どもを自由に遊ばせながらゆっくりと食事をすることができる。
「withbaby bAse」とは、三鷹・武蔵野で活動する子育て団体「withbaby」が運営するカフェ・イベントスペースでもある。今回はこのスペースを立ち上げた人物であり、自身も6歳児のママである、「withbaby」代表の太田みつこさんにお話を聞いた。

ママが楽しければ、子どももきっと楽しい気持ちになれる

「withbaby」代表 太田みつこさん

――「withbaby」の成り立ちと概要について教えてください。

太田さん:最初のきっかけは、私が子どもを妊娠していた時期に起きた、東日本大震災でした。当時、私は会社員として働いてましたが、家族のつながりや地域のつながり、子育てにおいてはそんなつながりが最も大切になることを強く実感しました。震災は、子育てに、そして私に何が必要かということを改めて考えるきっかけとなりました。

そして、私は地域で子育てする親子のためのコミュニティを作ることにし、子育てを楽しむことを一番に大切にする「withbaby」を立ち上げました。

「withbaby」のみなさん

「withbaby」のコンセプトは「こどもと“いっしょ”の happy LIFE style」。生活の一部として子育てをもっと楽しんでもらいたい、慌ただしい子育ての日常の中で子育てしているからこそ楽しめることを提案し、子どもがいるからこそできることを感じてもらいたいです。

立ち上げ当初は拠点となるスペースはまだ無く、カフェやコミュニティセンターを借りて活動していました。関わる人がだんだんと増えてきたこともあり、今は3年前に開いたこのカフェ運営をしながら、講座やイベントの会場としても使っています。利用者は、特に0~5歳くらい子どもをもつママが中心です。

主な活動として様々な講座を開催

――活動のテーマと、具体的な活動内容について教えてください。

太田さん:主な活動は週4、5回開催している講座です。さまざまな講座があるので、ホームページなどをぜひチェックしてください。子育て世代向けのイベントを行政から委託されることも多く、「三鷹産業プラザ夏まつり」「三鷹商工まつり」「M-マルシェ」などにも参加しています。親子で楽しめる企画を考え、地域活性のお手伝いができればと思っています。

また、「withbaby」の最大のイベントは10月に行われる「MITAKA HALLOWEEN」です。商店街や地域企業の皆様、行政も巻き込んで、当日は1000人以上が参加するイベントとなっています。「withbaby」のメンバーが半年以上前から企画して内容を検討し、多い時でトータルで50人くらいが関わりながらやっています。

「MITAKA HALLOWEEN」の様子

――特に人気が高い講座はありますか。

太田さん:うちの講座の特徴は、子ども向けではなく、親目線で「素敵だな」「かわいいな」というものを提供しているところです。お子さまの日々の成長の記録を残していけるような「手形・足形アート」「お誕生日撮影会」「授乳フォト」などはとても人気があります。

講座の様子

講座への参加は基本的にホームページでご予約をお願いしています。満席になる人気の講座も多いので、キャンセル待ちということもあります。

――初めて利用する方におすすめの講座は何でしょうか。

太田さん:無料イベントの「手形・足形アート」はどなたでも気軽にご参加いただけます。「withbaby」のオリジナル台紙にお子さまの手形・足形を押して成長の記録として毎月残していただけます。

「手形・足形アート」に参加する親子

――カフェの特徴について教えてください。

太田さん:3年前にこのカフェを開いた頃は、子連れでゆっくりできるカフェが今より少なかったです。「withbaby bAse」は周りに気兼ねなく、お料理とおしゃべりが楽しめる場所で、利用される方も子連れの方ばかりですので、気軽に使っていただければと思います。カフェに来て講座を知ったり、講座やイベントに来てこの場所を知ったり、相互に広がり、ママたちのコミュニティーの場となっています。

カフェは気兼ねなくおしゃべりが楽しめる場所

行政や商業施設と連携し、いろいろな人と交流する

――活動内容の情報発信は、どのように行っているのでしょうか。

太田さん:母子手帳をもらう保健センターや助産師会での紹介を中心に、「withbaby」のホームページ、ブログ、Facebookなど、ママたちの間で話題になるような発信を心掛けています。

――商店街や商業施設との連携や、コラボイベントについて教えてください

太田さん:「withbaby」では三鷹の商店会や、三鷹の大きな商業施設である「三鷹コラル」、駅ビルにある「アトレヴィ三鷹」といったところと、いろいろな場面でコラボさせていただいています。

「三鷹コラル」に授乳室が設置された

昨年好評だった「三鷹コラル」での「バレンタインデーフォト撮影会」というイベントでは、ご家族でいらした方のお写真を撮影し、バレンタインデーのプレゼントをお渡ししました。また「withbaby」が声をあげ、2016(平成28)年には「三鷹コラル」内に授乳スペースを設置していただきました。三鷹の商業施設も商店会もとても子育て世代を応援してくれています。

子育て中もこれからも、便利で温かく暮らしやすい街

にぎわう街の様子

――三鷹下連雀エリアの子育て環境の魅力と、生活利便性について教えてください。

太田さん:下連雀エリアには、三鷹の一番大きな児童館「すくすく広場」がありますし、「のびのび広場」という赤ちゃん向けの施設もあって、子育て支援施設が整っている地域だと思います。「すくすく広場」のお歌の会はとってもクオリティが高いですから、おすすめです。教育面に関しても、三鷹にはインターナショナルスクールが幾つもありますし、教育面で熱心なママたちもとても多いです。子どもたちのためにいろいろな選択ができるという地域だと思います。

子育てに関するイベントも多いですね。うちも含め、子育て中の親子向けのワークショップやイベントがたくさん開かれていますし、毎月第4日曜日には駅前通りを歩行者天国にして「M-マルシェ」を開催しています。「井の頭恩賜公園」も近いですし、ほかにも公園も沢山あって、子育て環境としてはすごく良いと思います。子どもが大きくなっても、皆さんここを離れないですね。

身近なおでかけスポット「井の頭恩賜公園」

利便性という面でも、下連雀エリアは「三鷹」駅から近いエリアですし、「三鷹」駅自体が非常にアクセスがいい駅なので、大きな魅力です。始発の電車も多いですし、終電も遅くまでありますね。さらに、バス便がとても充実していて、練馬・西東京・調布・府中など、都内を縦に移動するバスが利用しやすいので、遊びに行くにも、通勤するにも便利だと思います。吉祥寺が隣なので、住むエリアとしては三鷹で、お買い物をする時は吉祥寺で、と使い分けている方も多いと思います。

地元の三鷹の商店街についても、商店会の店主さんたちが本当にアットホームで、子どもたちをみんなで見守ってくれるような雰囲気があるので、安心して過ごせる、とっても温かな街だな、と実感しています。

代表 太田さん

withbaby

代表 太田みつこさん
所在地:三鷹市下連雀3-31-2
URL:https://ameblo.jp/withbaby-mitsu/
※この情報は2017(平成29)年12月時点のものです。

こどもと一緒の happy LIFE styleを追求/「withbaby」 「withbaby」代表太田みつこさん
所在地:東京都三鷹市下連雀3-31-2 2F
電話番号:080-6882-7354(予約専用電話)
http://withbaby.jp/
https://ameblo.jp/withbaby-mitsu/

近代的な設備と充実した体験機会が魅力/「西東京市立けやき小学校」高橋亨校長先生

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新青梅街道近くにある「西東京市立けやき小学校」は、かつてここにあった「田無市立西原小学校」が旧田無市と旧保谷市が合併して西東京市になるタイミングで建て替えられ、西原第二小学校と統合する形で誕生した新設の小学校。近代的で明るい雰囲気の校舎と広々とした校庭があり、市内でも屈指の大規模校ながらのびのびと学ぶことができる。今回はこちらで2016(平成28)年度から校長を務める高橋亨先生を訪ね、学校の特徴と地域の魅力についてお話を伺った。

高橋亨 校長先生

――まずは、学校の沿革と概要について教えてください

高橋先生:このけやき小学校は2001(平成13)年に、西原小学校と西原第二小学校が一緒になってできた学校です。この校舎は、もともとこの場所にあった西原小学校を建て替える形で作られ、今年で18年目を迎えます。2018(平成30)年10月時点の児童数は629人、学級数は1、2年生が4学級、3年生以上が3学級編成で、全部で20学級となっています。もちろん、年によって子どもの数は変わってきますが、私が着任した3年前には18学級でしたので徐々に子どもの数が増えてきているという印象は感じられます。

授業の風景

――施設がとても充実していると聞きました。学校の自慢の施設を教えてください。

高橋先生:学校施設については、なんと言っても教室と廊下の境がなく、開放的なオープンスペースのある学校だという点が一番の特徴ですね。実際には教室とオープンスペースの間に棚を置いていますので、教室空間を意識できるようになっていますが、オープンスペースは学年全員の子どもたちが座って話を聞けるくらいの広さはあります。オープンスペースを採用するメリットとしては、何かあった時、必要に応じて他クラスの担任が応援に行きやすいという点があると思います。かといって隣の授業の声が響きすぎて、授業に支障をきたすことはありませんね。

開放的な廊下

そのほか、音楽の授業は低学年から音楽室で行うため、それを想定して音楽室は2部屋あり、図工室も2部屋あります。その他、家庭科室には被服室と調理室があります。児童数を考えれば、非常に贅沢な作りになっていると思います。 各学年には4つの教室がありますが、現在3学級の学年に関しては、空き教室を算数の少人数指導に使うこととしています。視聴覚室を兼ねた講堂もあり、こちらは必要に応じて階段状の座席を出せるようになっています。また、給食も校内ですべて調理しているので温かいまま食べられるというのも大きな魅力です。

音楽室

また、ほかの小学校さんよりもひとまわり大きい造りになっている体育館(アリーナ)や広いグラウンドもあるので、多くの子どもがいても困ることはありません。屋上にプールがある点も特徴で、可動式の屋根と自動昇降式の床が備わっていますので、低学年と高学年の授業が連続する時でもスムーズに調整ができますし、衛生的な面でもメリットが大きいです。屋根付きだと水泳指導が雨で中止になることがないので、計画通りに指導できるという点も良いですね。

体育館

可動式の屋根と自動昇降式の床が備わる屋上プール

――教育目標について教えてください

高橋先生:本校の学校教育目標は、開校当初から「確かな一歩」という言葉を掲げています。これは子どもたちの「学び」づくり、「心」づくり、「身体」づくりなど、様々な面を確実に育てていきたいという思いから作った言葉だということを聞いています。具体的な実践としては、「学び」という面では「けやきタイム」という朝学習の時間を設けていて、朝の10分間で読書やドリル学習などに取り組むようにしています。これはもう長い伝統となっているものです。読書の時には、保護者の方が読み聞かせに来てくださることもあります。

また、「心」の面では毎月やっている朝の「あいさつ週間」もその一環です。「身体」の面では、学期に1回の「運動週間」や縦割り班活動にも積極的に取り組んでいます。おそらく月1回のペースで「あいさつ週間」を設けているというのは、他校にはないものだと思います。

学校教育目標の「確かな一歩」

――学校行事や課外活動について、特徴的なものを教えてください

高橋先生:特徴的な行事としては「子ども祭り」と「音楽会」があります。「子ども祭り」は9月にある行事で、2年生以上の子どもたちが自分たちでゲームを考えたり、ものづくりのお店を作ったりして、それをお互いに訪問して楽しむというものです。主役は子どもたちですが、保護者の方や地域の方もいらっしゃいます。この時に、6年生は毎年お化け屋敷を作るのが恒例になっているのですが、下級生も「6年生になったらこれをやりたい!」という憧れをもって参加していますし、子どもたちが知恵を出し合って中身を企画するということもあり、事前の宣伝活動も非常に盛り上がりますね。

「音楽会」は毎年11月に行われる恒例行事です。毎年積み重ねて行っているので、歌声や合奏については自慢したくなるくらい素晴らしいです。また、例年「子ども祭り」の時期に学校公開を行っていますので、授業の様子や「子ども祭り」の様子も自由に見ていただけるような形となっています。入学前のお子さんがいらっしゃる保護者の方なども、ぜひ気軽にご参観いただければと思います。

お琴もある音楽室

――周辺の幼稚園、保育園や中学校等との連携、地域の人々との交流について教えてください

高橋先生:毎年3学期には来年度の新入生が小学校を訪問するという行事もあります。その際には、1年生が中心となってけやき小学校の紹介クイズをしたり、音楽を演奏したりして、「小学校は楽しいところだよ」というのを伝える活動をしています。 また、中学校との連携については、昨年まで西東京市の指定を受けて、学区である「田無第三中学校」と小中連携の研究を行っていました。その中で、9年間を見通した学習のカリキュラムなどを研究してきましたので、今後もその流れは継続していきたいと考えています。

また、本校の学区には西東京市青少年育成会「にしはら」という組織があり、毎年3学期を中心に子どもたちのために「地域ふれあい学習」を企画してくださっています。この時にはおもちゃ作りやスポーツ、料理教室などを行っていただいています。

階段

――「クリーンデー」と「けやきフレンドパーク」というイベントも恒例になっているそうですね

高橋先生:今年は9月29日(土)に開催したのですが、前半が「クリーンデー」、後半が「けやきフレンドパーク」という2部構成になっています。「クリーンデー」はゴミを拾いながら学校まで登校するというもので、いつも本校の集団登校を見守ってくださっている「地区委員会」の保護者の方々と「にしはら」の方が一緒に企画されているイベントです。拾ったゴミは学校で分別して処理をしているのですが、その分別にはボランティアで田無第三中学校の生徒も手伝いに来てくれています。ゴミ拾いが終わった後は、「けやきフレンドパーク」です。今年はアリーナに集まって牛乳パックを使ったバッグ作りをしたり、最後には教職員が作ったすいとんを食べてお昼にするということをしました。過去には盆踊りをしたり、防災訓練を兼ねて学校に宿泊したり、という年もありましたね。

給食室

――普段の学習の中で、地域の方と関わる機会や、地域に子どもたちが出ていく機会はありますか?

高橋先生:本校のすぐ近くには「多摩六都科学館」がありますので、そこに見学に行くことも多いほか、いろいろな体験の機会があれば、積極的に取り入れるようにしています。私の方針として、「子どもたちに良いと思うものは積極的に行う」と考えており、教員たちもそれを知っていますので、ボトムアップで様々な提案をしてくれます。教員たちのアイディアも可能な限り教育活動の中に組み入れられるようにしています。

例えばこの10月には「キノシタスケートアカデミー」の出張授業で、フィギュアスケーターの鈴木明子さんにスケートの指導と講演をしていただくという機会がありました。これも教員から発案があって実現したものです。ほかにも6年生の社会科見学では、今年新しく江東区にできた「TOKYO GLOBAL GATEWAY(東京都英語村)」という体験型英語学習施設に行こうという教員からの提案があり、12月には実際に英語漬けで学習をする予定です。
また、現在はユニクロさんと「“服のチカラ”プロジェクト」にも取り組んでいます。これは総合的な学習の一環として、古着を集めて、海外の難民の方などに送るという活動で、学校の中だけにとどまらず、地域の保育園や幼稚園にも出向いて呼びかけをしています。

「“服のチカラ”プロジェクト」

――日々子どもたちとふれあう中で、先生方が大切にしていることを教えてください

高橋先生:まずは「きちんと挨拶をする」ということと、「相手に自分の気持ちをきちんと伝える」ということです。学力はもちろん必要ですが、同時に社会性やコミュニケーション能力を身につけてほしいと思っています。そのため、けやき小学校の指針として、学習や生活のスタンダードを定め、「こういうことはみんなができるようにしましょう」と呼びかけをしています。 また、新しい学習指導要領の中でも「主体的・対話的で深い学び」を重視しているので、体験的な学習の機会やみんなで話し合いながら考えを深めていく学習活動というものは特に大事にしています。

――校長先生が思う、学校周辺のエリアの子育て・教育環境の魅力を教えてください

高橋先生:本校の近くには「多摩六都科学館」や児童館もあり、子どもたちにとって良い施設がたくさんあると思っています。あとはやはり、地域の温かいまなざしですね。保護者の皆様、地域の方々が本当に子どもたちをよく見守っている地域だと日々強く感じています。このような優しさは今まで地域が育んできたものであると思うので、ここに暮らす子どもたちは本当に恵まれていると感じています。

高橋亨 校長先生

西東京市立けやき小学校

校長 高橋亨 先生
所在地 :東京都西東京市芝久保町5-7-1
電話番号:042-464-2525
URL:http://www.nishitokyo.ed.jp/e-keyaki/
※この情報は2018(平成30)年10月時点のものです。

近代的な設備と充実した体験機会が魅力/「西東京市立けやき小学校」高橋亨校長先生
所在地:東京都西東京市芝久保町5-7-1
電話番号:042-464-2525
http://www.nishitokyo.ed.jp/e-keyaki/

世界一のプラネタリウムも!/「多摩六都科学館」 春口さん

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新青梅街道から住宅地の中へ少し入っていくと、ひょっこりと現れるたまご型の建物。「多摩六都科学館」は、こんなにも閑静なロケーションにありながら、実はギネスにも認定されている世界一のプラネタリウムを備えている科学館。同館は週末になると多くの親子連れでにぎわう人気スポットだが、平日はとても落ちついた雰囲気があり、大人でもゆったりと楽しむことができる。今回はこの「多摩六都科学館」の魅力について、広報担当の春口芽生さんにお話を伺った。

「多摩六都科学館」外観

――「多摩六都科学館」の開館の歴史について教えてください。

春口さん:この「多摩六都科学館」は1994(平成6)年に開館して、間もなく25年を迎えます。この北多摩5市(小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市、西東京市)がもともと「多摩六都」と呼ばれている地域で、この5市で「子ども向けの科学館、またはスポーツ施設か公園を作ろう」という気運が高まったそうなんです。そこで、5市で組合を作り、話し合いをした結果、最終的に「子どもだけでなく、生涯学習の拠点となる科学館」を作るという結論に至り、開館が決まりました。今は年間25万人程のお客さんが来館されています。
科学に関する幅広い展示を行っていますが、一番の特徴はやはり、プラネタリウムですね。25年前の開館当時は世界一の大きいプラネタリウムだったそうなんです。今は大きさは世界で4番目ですが、2012(平成24)年にプラネタリウムのリニューアルを行い、1億4000万個以上の星を映せる設備に変わったことで「星の数」で世界一に認定されました。

多くの星が投影されるプラネタリウム

――「多摩六都科学館」にはどんな方が来られていますか?

春口さん:ほとんどが小学生の子どもを連れたファミリーの方ですね。中でも、近隣にお住まいの方の利用が大半を占めています。そういった意味では、科学館としてはかなり身近で気軽に利用していただけている施設なのかなと思っています。
また、プラネタリウムのリニューアルをしてからは若い方やシニアの方の利用も増えてきています。平日の落ち着いた時間帯などは、シニアの方がお友達同士でいらっしゃったり、大学生がカップルで来たりといった姿もよく見かけます。平日の午前中は学校向けの「学習投影」をやっていますので、地域の小学校の利用もとても多いですね。

科学館の公式キャラクター「ペガロク」

――各展示室について、特徴的な部分を教えてください。

春口さん:館内には「チャレンジの部屋」「からだの部屋」「しくみの部屋」「自然の部屋」「地球の部屋」という5つの展示室があります。まずは科学の入口として「チャレンジの部屋」があり、「ものは何からできているのか」や物理など科学の基礎になるような部分を体験しながら学べるようになっています。実物大のスペースシャトルの模型もありますよ!

実物元素の展示

「からだの部屋」では、「香りあてクイズ」やもぐらたたきのようなゲームを通して反射速度を調べられるような展示もあり、五感を使って楽しんでいただけます。また、「からだの部屋」の一角には、「からだラボ」というコーナーがあり、知恵の輪やパズルなどの簡単な遊びをすることもできます。コーナーを担当するボランティアの方の投げかけがとても上手なので、楽しくコミュニケーションを取りながら、ちょっとした頭の体操としてもおすすめですよ。

「からだの部屋」

「からだの部屋」の香りあてクイズ

また、「しくみの部屋」は、電気や水道などの街のライフラインや、ものが動く仕組みなどを主に紹介している部屋で、一角には同様に「ラボ」があり、簡単な実験や工作ができるようになっています。さらにこれはかなり貴重なものですが、大阪万博で活躍した「相澤ロボット」の展示があり、今でも実際に動かすことができるんですよ。(※イベント時のみ)
その他にも生き物の展示がある「自然の部屋」や化石や地質の展示を行う「地球の部屋」など、全てとても充実度が高いものになっており、さらにどの部屋にもスタッフが常駐しているので、わからないことがあれば、オレンジ色のジャンパーを着たスタッフに気軽に話しかけてみてください!

大阪万博で活躍した「相澤ロボット」

――それぞれの展示室の「ラボ」では具体的にどんなことを体験できるのでしょうか。また、ラボ以外でも人気の企画があれば教えてください。

春口さん: 「しくみラボ」では「わくわく実験タイム」を行ったり、「しぜんラボ・ちきゅうラボ」では「観察ひろば」というイベントを行うこともあります。内容はその日によって変わりますが、ラボでは参加申し込みが不要のイベントも多いので、ぜひ気軽に立ち寄ってみてください。
また、ラボ以外で人気が高いのは、夏休みに毎年恒例で開いている「昆虫標本教室」ですね。これは専門の先生が来て、一人ひとつ配られる昆虫の個体に針をさして、ポージングをつけながら、オリジナルの標本を作るというもので、毎回すごく人気ですね。

生き物のいる水槽や、さわれる展示物もある

――プラネタリウムでは、どのようなプログラムが人気なのでしょうか?

春口さん:やはり生解説のプログラムですかね。これは約45分間の上映時間中、解説員が生解説を行うというプログラムで、平日は1日1回、水曜日と土日は1日に2回上映しています。(※12月と1月は水曜以外の平日も2回上映)全体のテーマは2か月ごとに変わりますが、話す内容は客層や担当の解説員によって変わりますので、本当に毎回内容が違ってくるんですよ。同じテーマの期間中に、何度も足を運ぶ方もいらっしゃるくらいです。やはり一般的な録画のプログラムだとその時々に見える星の話題や、最新の天文のニュースというタイムリーな情報を届けられないので、そういった話題をリアルタイムにお届けできるという点も、生解説の魅力かなと思っています。

――大人気のプラネタリウムですが、予約や行列の状況はどうなのでしょうか?

春口さん:予約はできず、当日券を上映当日の9時半から先着で販売しています。平日は満席になることは少ないのですが、特に連休の時などは午後の生解説付きの上映が10時台には満席になってしまうということもあります。当館は何度でも再入場できるので、朝に来てまずチケットを買って、上映時間になってまた来るという方もいらっしゃいます。

月の重力を疑似体感できる体験展示「ムーンウォーカー」がある「チャレンジの部屋」

――生解説以外に、特徴的な上映があれば教えてください。

春口さん:毎月1回、第3木曜日に「思いやりプラネタリウム」という催しをやっています。この時には「子どもが騒いでも大きな心で見守ってくださいね」ということをアナウンスしていますので、乳幼児連れの方や障害をもった方でも、気兼ねなく入れるような上映回になっています。また、毎月やっている「天体観望会」という企画も人気ですね。これは夜に当館の屋上を使って、星を見ていただく会ですが、事前にプラネタリウムで「今日の星空」を勉強してから、外に出るような流れになっています。屋上には望遠鏡をいくつか置いて、月のクレーターを見たり、火星を見たり、土星のリングを見たりといった体験ができるようになっています。

隕石の展示。観察ポイントが添えてある

――5市の方に、特にお得なサービスなどはあるのでしょうか?

春口さん:間もなく25周年を迎えるということで「5市感謝ウイーク」というプレ企画をやっています。この企画は2018(平成30)年11月には清瀬市に在住・在勤の方向けに、そして2019(平成31)年の1月には西東京市の方向けに、入館料半額で入っていただけるというものになっています。この時には地域の特産品を販売したり、地域から見える星空をプラネタリウムに映すので、その地域以外の方にも楽しんでいただけると思います。
また、3月には毎年恒例のイベントとして「市民感謝デー」があり、5市に在住・在勤の方は入館料が無料という日になっています。この日は特産物のお店がずらっと並び、1年で一番盛り上がる日となりますので、ぜひお越しください!

1階のカフェ「六都なおきち」

――地域の方々との交流について教えてください。

春口さん:実は、当館は地域のボランティア活動に支えられている館で、現在は大人110名、ジュニアボランティア58名が登録しています。ジュニアボランティアは、小学5年生から高校生までの子どもたちです。そういったことも含めて、地域の方の支えあっての科学館なのだなと日々感じています。

――地域の方にこういう使い方をしていただきたいなという思いはありますか?

春口さん:今は少子化ということもあって、「子どものためだけの科学館」ではなくなってきているという背景があります。ですから私達としても、意識的にプログラムに多様性を持たせるようにしていますし、カフェのメニューに関しても、子ども向けのものではなくて、地域の特産物を使ったものをご提供するなど、大人も楽しめる作りに変えてきています。
また、年間フリーパスポートもありますので、ぜひ気軽に足を運んでいただければ嬉しいです。

多摩六都科学館

多摩六都科学館

多摩六都科学館 パブリックリレーションズグループ
春口芽生さん
所在地 :東京都西東京市芝久保町5-10-64
電話番号:042-469-6100
URL:https://www.tamarokuto.or.jp/
※この情報は2018(平成30)年10月時点のものです。

世界一のプラネタリウムも!/「多摩六都科学館」 春口さん
所在地:東京都西東京市芝久保町5-10-64 
電話番号:042-469-6100
開館時間:9:30~17:00(最終入館16:00)※夏季の一部期間は17:30閉館
休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、祝日の翌日、年末年始 ※保守点検等、臨時休館あり
https://www.tamarokuto.or.jp/

持続性と競争力のある街へ。/川崎市まちづくり局

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川崎市中原区では、1990年代からスタートし、引き続き大規模な再開発やまちの整備事業が進行し、今後のさらなる発展が期待される「武蔵小杉」駅周辺エリアに加え、2017(平成29)年に三菱ふそうトラック・バス工場敷地の約10ヘクタールの土地が大和ハウス工業に売却された「西加瀬地区」における大規模な土地利用転換計画も注目されています。
そこで今回、川崎市役所まちづくり局を訪ね、「小杉駅周辺地区」を担当する拠点整備推進室・担当課長の武藤さんと、「西加瀬地区」を担当する地域整備推進課・課長の小池さんに、詳しくお話をお聞きしました。

川崎市まちづくり局 武藤さん(小杉駅周辺整備推進 担当課長)、小池さん(地域整備推進課 課長)

「小杉駅周辺地区のまちづくり」のこれまで

――まず、「小杉駅周辺地区」について再開発の経緯や現在までの進行状況について改めて教えて頂けますでしょうか?

拠点整備推進室 武藤さん:このエリアのまちづくり構想については、40年程前から進められてきたものです。今でこそ交通の要所である武蔵小杉エリアですが、かつての小杉駅周辺一帯には、戦前から集積した企業の大規模なグラウンドや工場などが多くありました。1990年代に入り、それらが郊外に移転していく流れとなり、駅周辺に大規模な土地が空くことになったため、これらの土地を適切に有効活用すべく、川崎市が「都市計画マスタープラン」に基づき計画的なまちづくりを行うことになったのです。 もちろん現在の用途地域において、民間事業者が独自の開発をすることは可能ですが、各土地をそれぞれの思いや方針で開発を行っていくと、駅周辺の街としての発展の足並みがバラけてしまうため、地区計画などを定め計画的なまちづくりを誘導することで、民間事業と、周辺道路や公共施設、駅前広場なども併せた開発・整備を行ってきました。

駅や商業施設などの利用者で賑わう「武蔵小杉」駅周辺

――「小杉駅周辺地区のまちづくり」のコンセプトとはどのようなものなのでしょう?

武藤さん:「武蔵小杉」駅周辺を川崎市の「広域拠点」の一つとして位置づけ、玄関口としての役割、都市拠点としての役割を果たすために、“歩いて楽しいまち”、“環境共生型のまち”、“豊かに暮らせるまち”の3つを基本コンセプトとしています。簡潔に言うと、公共施設を再整備・改善し、商業・業務・文化交流・医療・文教・都市型居住など、街の様々な機能を駅周辺に集積させることで、“歩いて暮らせるコンパクトな街”にするというものです。

都市計画に基づいた大規模な再開発・整備がもたらした、街の変化や新たな魅力

――現在、まちづくりの経過・進捗はどのようなフェーズになるのでしょうか?

武藤さん:着工が早かった駅の南側エリアの開発事業は概ね完了し、複数の高層マンションや商業施設などが開業し、周辺の生活利便や賑わいも定着してきました。現在は、北側エリアで高度医療・福祉施設や教育施設、住宅の開発や、駅前広場の整備などが進んでいます。

「小杉駅周辺地区の開発動向(平成31年4月現在)」(出典:川崎市)

――これまでの事業によるエリアの発展や変化はどのように評価されていますか?

武藤さん:単純に「今だけ」いい街をつくるのであれば、流行りものを取り揃えたりすることでいいかもしれませんが、まちづくりは持続性があるものではないと意味がないと考えています。その点で、行政、商業、業務、医療、空地などの都市機能がバランスよくとれた街が形成されていることは評価できると思いますし、民間の再開発事業に併せて、段階的・計画的に道路などの都市基盤を整備したり、公共性の高い土地利用の整備などもできていると思います。

拠点整備推進室・担当課長 武藤さん

具体的な数値を挙げますと、2005(平成17)年と、2018(平成30)年の比較で、小杉駅周辺地区の延床面積が、33万㎡から130万㎡と、約4倍に増加しています。これについて、住宅が増えただけではないかと推測をされる方も多いのですが、実際は住宅は約半分程度で、商業や業務、公共施設などが残りの半分を締めており、バランスの良い配置が成されていると言えるかと思います。また、同年比較で、商業等の事業所数は約30%増加、従業員数は約50%増加。駅乗車人員も7.9万人程増加しています。現在同地区の居住人口は1.8万人増加しているので、居住者の駅利用だけでなく、街の魅力が向上したため外からの利用者が呼び込まれていると考えられます。商業の発展、賑わいのある街の形成という面でも川崎市を牽引する進化を遂げていると言えるのではないでしょうか。

持続性と競争力のある街へ。交通混雑の緩和やソフト面の充実など、まちづくりも新たなフェーズへ

――今後のまちづくりの課題や対策についてはいかがでしょう?

武藤さん:利用者増加による、「武蔵小杉」駅や周辺の混雑に対しては、JR東日本と一緒に協議を行いながら改善に努めています。具体的には、現在、JR横須賀線のホーム増設を、2023(令和5)年度に使用開始予定で進めております。また、ホーム増設後、新改札口の開設を計画しており、駅構内及び駅周辺の道などの混雑分散・緩和を図ります。東急「武蔵小杉」駅南口の公園「こすぎコアパーク」について、通行利便性と広場自体の魅力向上のための再整備計画も進行中です。また、子育て世帯の居住者のさらなる増加に備え、新しい大規模マンション建設の際には保育施設も設置してもらうなど、民間事業者の力を借りながら保育環境の整備も行っていますし、多世代が住みやすい・利用しやすい街にしていきたいと思います。

出典:こすぎコアパーク及び小杉駅周辺地域のさらなる魅力向上 に向けた取組の推進について

武藤さん:ハード面でも街の形成はかなり進んできていますので、NPO法人の小杉駅周辺エリアマネジメントや、元々の住民と新しい住民との触れ合いの機会、イベントなど、コミュニティ施策をはじめとするソフト面の施策を、他事業部と一緒に知恵を絞って推進していきたいです。先ほども申し上げましたが、民間の事業は単発で完結する部分もありますが、我々行政が関わる意味としては、いかに持続性のある街のできるかということが大きいです。日本全国としては人口が減っていく中、住みやすい街としての都市間競争に生き残れるよう、コンパクトな地の利を活かして、小さいなかでのソフト面も含めた充実、成熟と持続を図っていきたいと思います。

NPO法人・小杉駅周辺エリアマネジメント主催の地域イベント「コスギフェスタ」の様子

川崎市中原区で新たに始動した、約10ヘクタールの大規模な土地利用転換「西加瀬地区のまちづくり」

――続いて、「西加瀬地区」についてお話を伺います。まずはプロジェクトの概要を教えて頂けますでしょうか?

地域整備推進課・課長 小池さん:「西加瀬地区」は小杉駅周辺地区のように、川崎市が一から誘導したまちづくりという位置づけではありませんが、これだけ広大な土地の利用に当たっては、民間事業者だけで計画を進めるのではなく、我々行政も地域の状況などを踏まえた土地利用を誘導していこうという形で現在進行しています。基本的には民間事業者が土地利用をするなかで、付加価値としてどういったものを生み出せるかということを考え、誘導を図っています。

「西加瀬地区」の位置

現在の状況としては、事業者である「武蔵小杉特定目的会社(大和ハウス工業が設立した特定目的会社)から土地利用の基本方針として、「地域と共存する物流施設」が示されています。具体的に入るテナントや、地域共存施設がどのようなものになるのかなどは、これから決めていくことになりますが、建物等に関する環境アセスメントの手続きが始まったところです。

川崎市まちづくり局市街地整備部地域整備推進課 課長 小池さん

川崎市としては、土地利用誘導にあたり「基本的な考え方」を策定し、「1.新たな産業創出の促進」「2.地域の活性化・魅力の向上」「3.憩い・潤いの創出、地域交流の促進」「4.地域の防災力の向上」「5.周辺環境との調和」という視点を挙げさせていただいています。もちろん事業性というところが前提にあるとは思いますが、これに即した形でどこまで地域貢献ができるかというポイントでしっかり話をして進めさせていただいております。

出典:西加瀬地区における大規模工場跡地の土地利用誘導の基本的な考え方(川崎市策定)

地域の声も取り入れ、できるだけオープンな活用を。地域の防災機能も設置。

小池さん:例えば「地域共存施設」については、単に物流施設がつくられますということだと、地域に開放されずに事業者だけが利用する施設が整備されるだけだと思いますが、現状、利便施設なども比較的少ないエリアに位置するので、周辺エリアの利便性向上にも資する店舗や生活サービス等を整備してくださいという話をしています。また、屋上のスポーツ施設についても具体的な運用方法などはまだ決まっていませんが、地域の方々に利用していただけるものを、とお願いしています。

出典:武蔵小杉特定目的会社 「(仮称)西加瀬プロジェクトについて(西加瀬地区大規模工場跡地の土地利用)」

1,000平方メートル、5,000平方メートルと、かなり大きな2つの「公園広場」の作り込みについては、どういった公園がいいのか地域の声を聞きながら事業者に整備を進めていただく予定です。市としては、できるだけ地域にオープンな空間になるように誘導していくことと、周辺地域の一時的な避難場所等となるよう、マンホールトイレやかまどベンチ等の防災施設もしつらえることを考えています。現時点では、2024(令和6)年度くらいを目途に施設の供用が開始されるスケジュールを想定しています。

川崎市まちづくり局

小杉駅周辺整備推進 担当課長 武藤さん、
地域整備推進課 課長 小池さん
※この情報は2020(令和2年)年1月時点のものです。


古都・奈良の貴重な風情を残す/「奈良まちづくりセンター」理事長 二十軒 起夫さん

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奈良の風土や街並みの保存と、それらを活かした地域振興活動を通して新しい「ふるさと奈良」の創生を目指す「奈良まちづくりセンター」。現在は会員は約100名、その内の20名程のメンバーが中心となり運営を担っている。理事長を務める二十軒起夫さんに、現在の活動状況や奈良という街の魅力について話を伺った。

街のために市民が立ち上がった

理事長 二十軒起夫さん

――まずは「奈良まちづくりセンター」の立ち上げの経緯について教えてください。

現在は社団法人ですが、もとは1979(昭和54)年に市民団体、今でいうところのNPOとして発足しました。その当時、奈良町を分断する広い都市計画道路の工事が決定したんです。古い町家が壊されて、街の雰囲気が大きく変わることに反対運動が起こりました。結局、道路は完成しましたが、それをきっかけとして、奈良町の歴史や文化を調査研究する動きが始まりました。

奈良といえば、まず飛鳥時代や奈良時代など古代の時代を思い浮かべることが多いと思いますが、江戸時代以降もよい歴史があります。例えば、「ならまち」は、もともと「元興寺」という古い寺の境内が発展した場所で、街並みがいい。ですから、奈良町の街並みの歴史的意義を、全国に広めていくことにしたのです。その後、1988(昭和63)年に奈良公園周辺と平城宮跡で開催された大型イベント「ならシルクロード博」の頃には、奈良市からも街並み保存を目的とする補助金が出るようになりました。とても注目を集めるようになったんです。

――行政と連携をとるようになり、どう変化しましたか。

奈良町の中にいろいろな施設ができましたね。例えば、当センターが管理運営している「奈良町にぎわいの家」です。ここは今から3年ほど前に売りに出されていた大きな町家でした。放っておいたら別の施設が建ちそうだったので、奈良市が買収しました。それを1年かけて修復し、展示館にしたのです。同様に「ならまち格子の家」や「入江泰吉記念奈良市写真美術館」も奈良市が手掛けています。

奈良の景観保全を目的に、まちづくりの推進や交流、支援事業を行っている

そして、奈良市が奈良町の整備を始めてから、今度は若い人が古い町家を借りる流れが起こりました。実は市がリードしたわけではなく、自然発生だったんです。昔から観光地として栄えていた「東大寺」や「春日大社」に近いこともあり、「町家を借りて自分たちなりの、小さな商売をしよう」という人が増えたんだと思います。町家の建物を活かしたおしゃれな雑貨店やレストラン、カフェといった店が増えました。
建物は何もしないで放っておくと傷みます。誰かが住むなどして活用することが建物の保存にとっては大事です。

町家の活かし方について話す二十軒さん

――「ならまち」は面白い店が増えて、今は観光客の方が多く訪れていますね。

修学旅行や遠足で一度は奈良に来るかと思います。その時は、「東大寺で大仏を見る」や「奈良公園で鹿と遊ぶ」だけになりがちですよね。その後、また来るとき「今度はもっと別の奈良を知りたい」と思われて、その一つとして違う顔の「ならまち」が注目されるのだと思います。街並みもいいですし、個性的なお店が多いですからね。

国内外で多岐にわたる活動

奈良まちづくりセンター

――「奈良まちづくりセンター」の現在の活動内容について教えてください。

主に奈良の景観保全を目的に、まちづくりの推進や交流、支援といった事業を行っています。例えば、学生や若い人を対象に、奈良町を一つのキャンパスに見立てた勉強会を開いたり、1917(大正6)年に建てられた町家を利用した展示館「奈良町にぎわいの家」の管理運営をしたりしています。昔ながらの生活や知恵を展示しているだけでなく、講座やコンサート、落語などのイベントが行われています。

特徴的なのは外国、特にアジアのまちづくり団体と積極的に交流していることでしょうか。街並み保存などについて考える国際シンポジウムを企画していて、最近では今年2016(平成28)年の1月に、インドネシアのバリ島で開催しました。13ヶ国から計131名が参加し、活動指針を宣言しました。来年2017(平成29)年は奈良で開催する予定です。シンポジウム以外にも研修の講師を務めたり、古い家の改修相談に乗ったり、様々な活動で交流を深めています。

ワークショップもたびたび開催される

――「奈良まちづくりセンター」は「奈良町物語館」の中にありますが、この建物自体を地域活性化などに役立てることはありますか?

「奈良町物語館」の建物はもとは明治時代の町家で、国から出た補助金を使い、今から20年前に改修しました。現在は1階を、一般の方が手作りの作品を発表できる場にしています。展示物は焼き物や家具、手芸作品など様々で、プロの方のレベルの高い作品が登場することもあります。この展示に刺激を受けている人も多いと思いますよ。また、子ども向けに、敷地内の井戸で水を汲み、かまどでご飯を炊く体験型のワークショップを開催しています。古い物のよさや、昔の生活を知ってもらえます。今の子どもたちには、なかなかできない経験だと思います。

「奈良町物語館」で開催されるワークショップでは、井戸の水汲み体験ができる

落ち着いた暮らしができる「大森町」

――奈良町に近い大森町の魅力について教えてもらえませんか。

大森町はいわゆる奈良町の中心ゾーンからは、少し外れた場所に位置しています。奈良全体は観光地としてにぎわっている街ですが、大森町は奈良の旧市街の中では比較的、昔から存在する静かで落ち着いた住宅地ですね。戦災被害がなかった場所なので、「ならまち」ほど多くはないですが、昭和初期のものと思われる建物がしっかりと残っています。そんな街並みを見て、「昭和レトロの懐かしい雰囲気やな」と言うかたもいらっしゃいますね。

落ち着いた和やかな街

昔ながらの様子も残っているんですが、大森町は区画整理により、新しく住宅地になってきた場所もあります。最寄りのJR「奈良」駅まで徒歩で10分ぐらいととても交通の便がいい。近鉄「奈良」駅までも十分歩ける距離です。それに、市内循環のバスが走っていて、大森町にもバス停があり便利です。このバスだと「奈良県庁」の方まで楽に行けますね。この辺りは地元の人向けの小さな店はいくつもありますが、観光客が入ってくる場所ではないので、観光地の中にあるにもかかわらず、暮らしやすく魅力的な場所だと思いますよ。

――古都・奈良に住むことの魅力についてはいかがでしょう。

身近なところに文化財があり、美術が好きな方にはいいでしょうね。お寺も近く、年中行事を味わえます。私が思うに、奈良はアジア各地から伝わった文化が完全に溶けあうことなく、それぞれ別に存在している街です。京都のように一度、昇華されて日本文化の形になるのではなく、生(き)のままです。曼荼羅のように遠くから見ると一つに見えますが、近くで見るとそれぞれが全然違っていて、それが奈良の文化の面白さです。また、イベントが多く、昔からの伝統的なイベントだけでなく、現代的なイベントも多いので、それも楽しいでしょうね。

奈良まちづくりセンター 二十軒さん

公益社団法人 奈良まちづくりセンター

理事長 二十軒 起夫さん
所在地 :奈良県奈良市中新屋町2-1 奈良町物語館内
TEL:0742-26-3476
URL:http://www4.kcn.ne.jp/~nmc/
※この情報は2016(平成28)年9月時点のものです。

古都・奈良の貴重な風情を残す/「奈良まちづくりセンター」理事長 二十軒 起夫さん
所在地:奈良県奈良市中新屋町2-1 奈良町物語館内
電話番号:0742-26-3476
http://www4.kcn.ne.jp/~nmc/

「あかるく・げんきに・たくましい子」を育てる/学校法人野本学園 大門幼稚園 理事長 野本明年先生

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「あかるく・げんきに・たくましい子」を育てる

宅地開発が進み、多くのファミリー層の注目が集まる東川口~浦和美園エリア。この地域で40年以上も子どもの教育に携わってきた「大門幼稚園」は、週1回の園外保育など独自のカリキュラムを通じて、幼児期の人格形成に重きを置いた教育を行っている。今回は自身もこの地に生まれ育ったという野本園長先生に、園の概要や、この地区の魅力についてお話しを伺った。

「大門幼稚園」の概要について教えてください。

幼稚園外観

「大門幼稚園」は1975(昭和50)年に開園した幼稚園で、2階建ての明るい園舎と広々とした園庭が特徴です。現在、年少・年中・年長あわせて396名の園児が毎日元気に登園しています。
「あかるく・げんきに・たくましい子」を教育目標に掲げ、人格形成の基礎を養う大切な幼児期教育に全力で取り組んでいます。

園バスは全部で4台、東浦和地区・安行地区・岩槻地区・新田地区をそれぞれ回っています。バス利用の割合は3分の2程度で、遠くても送り迎えをする保護者の方もいらっしゃいますし、近くてもバス利用する方もいて、それぞれ自由に利用してもらっています。

子どもの人格形成に重きを置いていらっしゃるとのことですが。

この時期の教育は、目先の結果ではなく一生涯にわたる学習の基礎をつくることが大切です。今すぐではなく、後からグングン伸びる力を養うことを目標にしています。そのためには、幼児期のこの時期は体を使ってさまざまなことを体験し、遊び、体を動かすことが重要。小学校からの学習を深く理解するための「学びの芽生え」を、大事に育むことに重きを置いています。

野本理事長先生

また先生方による動機づけや興味の持たせ方も大切で、子どもが夢中になれるテーマを教職員がいかに提示するか、どう子どもを誘導しアドバイスするかも重要です。 まずは家庭内で育む「自己肯定感」、そして園で学ぶ「人との関わり方」「コミュニケーション能力」、さらに「自分の居場所を自分でつくる力」。家庭と園がそれぞれ育てるのではなく、相互協力してともに育てるという姿勢です。

スポーツにも力を入れられているそうですね。

広い園庭

かけっこやなわとびなどはもちろん、例えば年中は「なかあて」、年長はドッジボールなど子どもの体力や年齢によって取り組みを変えながら体力づくりには力を入れています。 もともと浦和はサッカーが盛んな地区で、本園でも年中から小学2年まで入れる希望者のみのサッカークラブが活動しています。年中になると約半数の70名ほどが入部し、年中は週1回、年長は週2回、14時30分~16時まで活動しています。

サッカーの練習風景

4名いる男性職員が指導にあたり、年中では主に体を動かす楽しさを、年長になると少しずつ勝つための努力や競争心など、メンタル面を育てるようにしています。 おかげさまで日本幼稚園サッカー大会では優勝することができました。U17女子日本代表の遠藤純選手も本園の卒園生で、このサッカークラブに入っていたんですよ。

運動会などもかなり盛りあがるそうですね。

大門幼稚園

現在、園児が396名、それに両親と祖父母の方々がいらっしゃると、総勢2,000名を超える方々がこの園庭に集まって運動会を行います。園庭も決して狭くはないのですが、その日はぎっしりと人が入ってなかなか壮観ですよ。

縦割り保育は実施しているのでしょうか。

遊具

縦割り保育は行っています。年長と年少のクラス数が同じことから、兄弟クラスの組み合わせを決めて、1年間を通じて毎月2回、異年齢の園児同士が交流するという取り組みです。

遊具で遊ぶ子どもたち

これによって年長児は「自分は年上なんだ」という自覚を持ち、思いやりの気持ちを育みます。ただ、何でも手伝うことが面倒を見ることだと勘違いしがちなので、先生が指導にも入ります。できることはやらせて、できないことを助けてあげる、そのようなケアの基本というか人との関わり方も同時に学んでいるようですね。

毎週水曜日に実施されている園外保育も特徴のある取り組みですね。

園にあるバス4台を使って、各学年ごとに近隣の大きな公園にお弁当を持って出向いています。月曜日から金曜日までは基本給食なのですが、水曜日だけは保護者の方にお弁当を作ってもらい、出かけた先でダイナミックに遊び、お弁当を食べてから帰ってきます。

「大崎公園」や、「県民健康福祉村」「コバトンの森(しらこばと水上公園)」「さぎ山記念公園」など、広くてローラーすべり台や吊り橋など充実した遊具が揃った公園をピックアップして訪れるので、子どもたちも週1回の園外保育は楽しみなようですね。とはいえ、毎週通っていると飽きてしまうので、ママたちからも新しい公園の情報収集をするようにしています。

就園前のお子さんの保育にも取り組んでいるそうですね。

子育て支援の一環として始めた「だいもんキッズクラブ」です。これは、2歳児向けの未就園児クラスなのですが、現在126組の親子が登録しています。今度、新しく入園する子140名のうち、このキッズクラブに登録していた方々は100名以上になり、かなりの割合を占めています。

子どもにとって初めての集団生活である幼稚園選びは、親子にとって大仕事。「だいもんキッズクラブ」で園の様子を見て、幼稚園選びの判断材料として活用していただけているかと思います。

預かり保育を利用される方は多いのでしょうか?

毎日20名程度で、月単位でお預かりしているお子さんは10名ほどですね。月曜日から金曜日までの毎日、14時30分~18時、朝も8時~8時30分の早朝保育を行っています。人数が少ないこともあり、突然の用事で急遽預かり保育の要望があれば、電話さえいただければお受けしています。

幼稚園には、“子どものため”の園と、“親のため”の園とがあると思うのですが、本園は比較的前者の方。ママたちも専業主婦の方が多く、子どもと一緒に過ごす時間を大切にしている印象です。ですから夏休みや冬休みなどの長期休暇中の預かり保育はしていませんが、特に要望が出ることもありません。

教育実習生も多く受け入れていらっしゃるそうですね。

毎年20名ほどの実習生を受け入れています。結婚退社や転職など、幼稚園の先生は意外と入れ替わりが多いので、常に優秀な人材を確保する目的もあります。先ほどお話しした運動会の日も、声をかけて毎年手伝いに来てもらっていますよ。子どもたちは大喜びですし、実習生にとっても良い経験になるのではないかと思います。

小学校や中学校との連携はありますか。

大門幼稚園

地元の小中学校に子どもたちが出かけて行って交流を深めています。まず小学校1年生との交流では、「自分たちも小学生になるんだ」という意識も芽生え、自覚が持てるようになります。 また中学校では「幼児ふれあい体験」という授業で、クラス単位で園児が中学生と一緒に遊び交流をします。

大門幼稚園

中学生との交流では、園児たちが楽しませてもらうのはもちろん、じつは中学生のほうが癒されて精神的な充足感が高いようです。幼児たちとの交流で自分たちが幼かった頃のことを思い出し、大切に育ててもらった記憶や可愛がってもらった経験がよみがえり、優しい気持ちになるのだとか。中学校の先生からそんな話を聞いて、幼稚園の子どもたちの持つ力に驚かされました。

毎月第1土曜日には地域にも園庭を解放していらっしゃるそうですね。

園庭

この日は「父親ふれあいデー」ということで、パパが子どもと遊ぶことを目的に園庭を解放しています。このときは近隣の方々にも自由に足をお運びいただいて、幼稚園のことをよく知ってもらいたいとも思っています。いつもは子育てをママに任せっきりのパパたちも、幼稚園に来て先生たちとお話しをしてもらうことで、園と家庭との距離がグッと縮まります。

そのおかげかもしれませんが、さいたま市で提案している「幼児教諭体験」というパパの1日幼稚園先生体験に、7月は4名も申し込みがありました。パパが丸1日幼稚園で過ごし、子どもたちと遊んでくださることで、家の中でしか知らないわが子の別の面を発見したり、幼稚園教諭の楽しさや大変さを理解していただけたりと、幼稚園と家庭の相互理解につながっていると思います。

この地区の子育て環境について教えてください。

廊下

静かで落ち着いた土地柄に加え、緑も多く、子どもを育てるには質の良いの環境が整っていると思いますね。また、この辺りは「ここに根を張って暮らそう」と覚悟を決めて一軒家を購入する方も多い。こういう気持ちの方々が集まると、近隣とも上手につき合い、「街を大切にする・愛する気持ち」が強くなって、よい地域性が育つのではないでしょうか。

夏は自治会のお祭りもあって、子どもがお神輿を担いだり、古くからここに住んでいる人たちと新たに転入してくる方々とも自然に交流しているようですね。子どもを介して、3世代の交流が和やかに行われている。そんな環境だと思います。

「あかるく・げんきに・たくましい子」を育てる/学校法人野本学園 大門幼稚園 理事長 野本明年先生

今回、お話を聞いた人

学校法人野本学園 大門幼稚園

理事長 野本明年先生

学校法人野本学園 大門幼稚園
所在地:埼玉県さいたま市緑区大門930
電話番号:048-878-0188
URL:http://www.daimon.ed.jp/

※記事内容は2016(平成28)年7月時点の情報です。

「あかるく・げんきに・たくましい子」を育てる/学校法人野本学園 大門幼稚園 理事長 野本明年先生
所在地:埼玉県さいたま市緑区大門930
電話番号:048-878-0188
保育時間:8:30~14:30
預かり保育時間:8:00~8:30、14:30~18:00
http://www.daimon.ed.jp/

社会教育がもたらす人生の充実を追求する/「ひの社会教育センター」事業部アウトドア係・寺田達也さん 事業部次長・山本江里子さん

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「ひの社会教育センター」は1969(昭和44)年に開設された。様々な講座が展開されており、同時に“介護予防”をテーマにした取組みもみしている。同センターの山本さんと寺田さんにお話を伺った。

次代に先駆けて、社会教育を推進する

インタビューを受ける寺田さんと山本さん

――1969(昭和44)年に開設された「ひの社会教育センター」の沿革と概要を聞かせてください。

寺田さん:当センターは、日野市と「公益財団法人 社会教育協会」によって運営されています。「社会教育協会」は1925(大正14)年設立という大変長い歴史をもっていて、国内最古の社会教育運動推進機関でもあります。当時はまだ、“社会教育”という言葉が一般的ではなく、社会教育運動を加速させるためには実践機関が必要だとの判断から、当センターの開設が決まりました。

ひの社会教育センター

協会としては当初、全国的に広がっていくことを期待していたのですが、結局のところ手を挙げた日野市だけの施設となりました。今でこそNPOの活動範囲に含まれる社会教育ですが、当時としては実に、先駆的な取り組みでした。

――施設の設備と主要事業について聞かせていただけますか?

寺田さん:当センターは地下1階・地上3階の建物です。体育室、ミニコンサートにも対応できる小ホールのほかに、各講座で使用する教室が11室、料理室、音楽室などがあります。

インタビューを受ける寺田さん

主要事業については、教育・福祉活動をはじめ、さまざまな文化活動を展開しています。幼児クラス、青少年クラス、成人クラスの各講座に加え、高齢者に目を向けた福祉事業にも取り組んでいます。

山本さん:“介護予防”がキーワードの「いきいき健康倶楽部」では、市内の公民館を利用し、健康体操やレクリエーションなどを開催しています。こちらは転ばない身体づくりや健康づくりだけでなく、仲間づくりの場にもなっています。もともと日野市の委託事業として始まりましたが、現在は当センターの主催事業となっています。また、「いきいき健康倶楽部」の健康体操を発展・進化させた「PPK体操」を、これから広めていきたいと考えているところです。

――「PPK体操」とはどういったものなのでしょうか。

寺田さん:「PPK体操」の“PPK”とは、ローマ字表記の“ぴんぴんキラリ”の頭文字です。脳トレ・上半身・下半身にそれぞれ5種類の運動があり、その日の体調に合わせて内容を調整することもできます。体操というのは、どうしても指導者の育成が課題になってきますが、「PPK体操」の場合は4時間程度の講習会を受けるだけで、指導者としての務めを果たすことができます。

対象は0~100歳まで、一人ひとりの暮らしの充実を応援

――「ひの社会教育センター」を利用される方の年代層を教えていただけますか? 山本さん 当センターは0歳から100歳までの方が通える施設です。そのなかでも特に多いのは定年後の生活を充実させたいという方ですね。

ひの社会教育センター

――初心者の方でも受講できますか?また、初めて利用するときの流れを教えてください。

山本さん: 初心者の方でも全く問題ありません、大歓迎です。興味のある講座があれば、まずは電話かメールでお問い合わせていただければと思います。担当の者がご案内させていただきます。講座によって多少の違いはありますが、見学は無料です。また、通常料金より安い体験講座も用意されています。

――この後、案内していただける教室について聞かせていただけますか?

山本さん:最初は「ロイさんのハッピーEnglish」をご覧いただこうと思っています。講師のロイさんは、アメリカのハワイご出身で、これまでに企業の英会話研修で講師を務めていらっしゃいました。この講座では英語だけでなく、アメリカの文化についても楽しく学ぶことができますので、少人数の教室で英会話に挑戦したいという方にはおすすめです。

英会話講座の様子

その次にご案内するのは、「やさしい墨絵」です。中国・上海の出身である先生が、日本でも馴染みのある墨絵・水墨画を教えてくださいます。きっかけがなければ、なかなか始めることのない分野ですよね。墨の濃淡と筆使いを学ぶだけで、絵が苦手な方でも味わいのある絵が描くことができますよ。

墨絵講座の様子

墨絵講座の様子

開設から50年目の移転

――開設から半世紀近く経過していますが、受け継いでいきたいことや、反対に新たな展開はありますか?

山本さん:当センターでは幼児クラスから通いはじめたお子さんが、そのまま青少年クラスに進み、さらに成人クラスに通われるという例も珍しくありません。4世代が通っているというケースもあるくらいですから、これまでと同じように、年齢・性別に関係なく、誰に対してでも門戸を開き、社会教育によってもたらされる人生の充実に寄与できればと考えております。2年後には新たな建物に移転する予定ですが、そこでも同じように月日を重ねていきたいですね。

移転後の施設モデル

――最後になりますが、豊田エリアの魅力や暮らしやすさについて聞かせてください。

寺田さん:私はこの街の出身で、色々なことが“当たり前”に思えてしまうのですが(笑)、市外出身の友人が言うには自然が残り、公園も多くて住みやすそうとのことです。住みやすさについては私も同感ですね。今でもこの街に住んでいるくらいですから。 行政が文化面や児童福祉に力を入れていることもあり、各方面からのサポートを実感しやすい街だと思います。生活圏に八王子と立川があるので、買い物にも不自由はありません。適度な“スローライフ”を送れる街だと思いますよ。

ひの社会教育センター

ひの社会教育センター

事業部アウトドア係 寺田達也さん
事業部次長 山本江里子さん
所在地:東京都日野市多摩平4-3
電話番号:042-582-3136
URL:http://hino-shakyo.com/
※この情報は2017(平成29)年12月時点のものです。

山内一豊の居城跡に建ち、長年地域の人に見守られ続けてきた「一宮市立黒田小学校」

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JR「木曽川」駅と名鉄「新木曽川」駅に挟まれた場所にある「一宮市立黒田小学校」。戦国武将・山内一豊生誕地である「黒田城跡」に建つ小学校で、敷地の東側には石碑が建てられ、城跡であったことが示されている。毎年9月に行われる一豊まつりは同校が会場となり、町中を練り歩く戦国パレードの帰着地ともなっている。長年地域と共に歩んできた小学校でもあり、現在も学校活動に多くの地域住民が関わる姿がある。周りの人みんなに見守れながら育つ児童たちの雰囲気も穏やかで、温かい空気が流れる「一宮市立黒田小学校」。今回は岩井政美校長に、学校運営で大切にしていることなどについてお話を伺った。

校舎

歴史ある場所に建つ小学校、地元の歴史についても積極的に学ぶ

―校舎の東側には「黒田城跡」があり、歴史のある場所に建つ小学校なんですね

岩井校長先生:本校は、戦国武将の山之内一豊の出生の地と言われている「黒田城跡」に建つ小学校です。校舎の東側には石碑があり、歴史好きの方がよく見学に来られる場所でもあります。小学校としての歴史も木曽川町では一番長く、今年で創立146年目を迎えております。

校舎東側にある黒田城跡

―山内一豊にちなんだ歴史的なイベントも多い地域なのでしょうか?

岩井校長先生:毎年9月に、「木曽川町一豊まつり」というのがあり、小学校のグラウンドがメイン会場になります。一豊公をはじめとした戦国武将に扮した方たちが町内をパレ―ドし、最後はグラウンドに集まります。地域の方々も楽しみにしてらっしゃるイベントで、当校の金管バンド部も夏休みに練習してパレードに参加します。

そういったお祭りも開かれる歴史ある場所に建つ小学校なので、子どもたちにも地元の事を知ってほしく、歴史の授業が始まる高学年から地域の事を勉強する機会を設けています。近くに地域の歴史についての資料を展示している「一宮市木曽川資料館」があるので、館長さんにお越しいただき地域の歴史を勉強したりしています。

学校教育目標

―「黒田小学校」の教育目標にはどんな思いが込められているのでしょうか?

岩井校長先生:校訓は「よく考える子 がんばる子 あかるい子」というものがあるのですが、子どもたちにはよりわかりやすく、「夢」「感謝」「積み重ね」の3つの言葉をキーワードにして、機会あるごとに伝えています。

現在は、20年先がどうなっているかわからないような時代ですが、それでも「夢」を持って生きると、毎日の勉強に身が入りますし、自分自身を好きになることができるので、「夢」を大切にしたいと思っています。

廊下に作られた「夢ロード」

児童が各々に夢を書いたメモを廊下に貼り、「夢ロード」として互いの夢を見られるようにしています。子ども同士も「あの子あんな風に思っていたんだ」という新たな側面を発見できているようです。

「感謝」は、今は人との付き合いが非常に難しくなってきている部分があると思うので、まずは学校の中に「ありがとう」があふれるといいなという思いを込めています。

「積み重ね」は、勉強だけじゃなくて、「夢」に向かってもそうだし、自分で決めたことをこつこつできる力を身に付けましょうという意味が込められています。

岩井政美校長先生

―「夢」を持つ子どもになるためには、小学校の時の体験がやはり重要ですか?

岩井校長先生:実は黒田小学校に赴任するまでは、中学校ばかりで勤務をしておりまして、小学校での経験が少なかったんです。最初はちょっとドキドキしていたのですが、中学校での経験が長かったからこそ感じるのは、小学校の時に思いきり「夢」を抱かせてあげることが重要だということです。中学校になると進路の選択もあり、本当はこうしたいけど、成績など様々な条件を踏まえると諦めなければならない場面が出てきます。ですが、一度挫折したからといって人生はそこで終わりではありません。小学校の時に抱いた強い思いがある子は、例えその進路が希望のものでなかったとしても、「人生はこれで終わりではない」と思えて、折れずに頑張り続けられるんじゃないかと思うんです。

どんなに夢があっても、順風満帆に行く人はどのくらいいるでしょうか。ほとんどの人が山あり谷ありで目標を叶えていくのではないかと思います。ダメになっても、自分を信じて頑張り続けられる力こそが身に付けてほしい力だと私は考えています。

―そのための指導で心がけていることはありますか?

岩井校長先生:例えば、学校はこの程度の学力や自主活動の力を付けてほしいという基準があるのですが、全員がそれを簡単にクリアできる訳ではありません。ですが、クリアできなかった子はだめかというとそうではありません。特定の分野で人と比べてしまうと、優れている劣っているということで一喜一憂してしまいます。本来はその子なりの強味があるはずで、それは人と比べなくてもいいものなんです。その強味を生かしていけるような指導ができればと考えています。

授業を真剣に聞く子どもたち

―地域の人との関わりも深い小学校だとお伺いしましたが、具体的な関わりを教えてください

岩井校長先生:小学校の運営は地域の人に支えられている部分がとても大きいです。他の地域と比べても、小学校に愛着を持ってくださる方が多い場所だと思います。登下校の時の見守りボランティアさんの数も年々増えていますし、地域のご年配の方に来ていただいて一緒遊んだり、給食を食べていただいたりする「黒田小サロン」という市内でも珍しい取り組みもしております。毎回20名くらいの方にお越しいただき、楽しく交流させていただいています。

本の読み聞かせを行う「たまてばこ」の活動

また、毎週金曜日に「たまてばこ」という本の読み聞かせを行っており、こちらは保護者や保護者OB、地域の本が好きな方が有志で集まってくださり、子どもたちに本を読んでいただいています。1、2年生はとても楽しみにしており、毎回多くの子たちが集まります。

廊下には、地元の人が描いた絵が飾られ、定期的に入れ替えもしてくださいます。そのように、本当に温かな地域の人に守られた小学校だなと思います。そんな雰囲気も相まって、子どもたちも非常に落ち着いた子が多いのではないかと思います。学校は、地域に開かれているからこそ、安全で安心なものになることを実感しております。

地域の人が作成した絵画が飾られた廊下

――一宮市の中でも、木曽川町周辺の子育て環境の良い点がありましたらお教えください

岩井校長先生:JRや名鉄に挟まれた便利ば場所ですが、非常に穏やかな空気感がある場所なので、子どもの環境にもいいのかなと思います。自然も残っていますし、一方で近くには大型ショッピングセンターもあって、小さな子どもを持った親御さんとっては過ごしやすい環境かなと思います。

そして何より、地域の方が黒田小学校のことを大好きだと言ってくださる方が多く、子どもたちを見守ってくださることが何よりよい環境であると思います。

岩井政美校長先生

一宮市立黒田小学校

岩井政美先校長先生
所在地:愛知県一宮市木曽川町黒田字古城26-2
電話番号:0586-28-8740
URL:http://www2.schoolweb.ne.jp/swas/index.php?id=2310171
※この情報は2019(令和元)年11月時点のものです。

山内一豊の居城跡に建ち、長年地域の人に見守られ続けてきた「一宮市立黒田小学校」
所在地:愛知県一宮市木曽川町黒田古城26-2
電話番号:0586-28-8740
http://www2.schoolweb.ne.jp/swas/index.p..

一宮市の小中学校の「隣接校選択制」への取り組み/一宮市 教育文化部総務課

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一宮市は2007(平成19)年度より、入学する小学校、中学校を隣接している学区の学校から選べる「隣接校選択制」を導入している。実施10年目を迎え、どのくらいの保護者に選択制が支持されているのか、またこの制度によってどのようなメリットがもたらされたのかについて、同市の教育文化部総務課学校事務グループ浅田孝広さんにお話しを伺った。

平成26年にできた「一宮市役所本庁舎」

市町村合併により導入した「隣接校選択制」

――一宮市における小中学校隣接校選択制の概要をお教えください

浅田さん:2005(平成17)年4月に、一宮市、尾西市、木曽川町が合併して、新「一宮市」が誕生して以来、小学校、中学校の通学区域の見直しの議論が持ち上がりました。2005(平成17)年から2007(平成19)年までの3年間審議会で検討を重ねた結果、交通環境面や、子どもたちの学校教育を将来に渡って保障する観点から、通学区域の弾力的な運用については、隣接校への入学が可能な制度を導入することが望ましいとの見解が多く、2008(平成20)年4月から小学校、中学校に入学する新1年生を対象に「隣接校選択制」を取り入れることになりました。

「隣接校選択制」の理念は、「子どもは地域の宝であり、家庭のみならず学校を含めた地域で子どもを育てていくことが最も重要である。また、より良い教育を目指すため、学校と地域との連携も大切な要素である」と定められています。ですので、基本的には住所地の学区の小中学校への通学が原則です。ですが、様々な事情から、隣接している学区の小中学校(隣接小中学校)への入学を希望される方もいらっしゃいますので、新小学1年生、新中学1年生を対象に、前年度の11月に募集を行い、希望申請していただくことができるようにしております。

一宮市は現在、歩道と車道が分かれていない道路などをカラー舗装する安全対策を進めている

「隣接校選択制」の申請数は10年間で伸びています

――毎年どのくらいの数の生徒さんが「隣接校選択制」を申請されるのでしょうか

一宮市「年度別 隣接校選択制の推移表」(一宮市HPより抜粋)

浅田さん:毎年、学区内の入学予定児童・生徒数や学校の教室数などを鑑みて、受け入れ人数枠を設けているのですが、初年度(2008(平成20)年入学対象者)であれば、小学校は343人/25人(受け入れ枠/申請数)、中学校は236人/45人でした。今年度(2017(平成29)年入学対象者)は、小学校が366人/79人、中学校が174人/61人と、制度が始まって10年が経ちますが、申請数は小学校では倍以上に伸びています。これは、この制度の認知度が上がったとともに、ニーズがまだまだあるということの表れではないかと思っています。今年度の申請数は小中学校合わせて140名、この数は新1年生全体の約2%に過ぎませんが、一宮市としては、このような需要にも対応していくことが、学校教育の充足に繋がると考えておりますので、この制度は続けていきたいと考えています。

――申請される方はどんな理由で「選択制」を選ばれているのでしょうか

歩道橋に続く通学路に舗装された歩行者カラー

浅田さん:選ばれる理由としては、「合併したことによって、隣接する学校の方が通いやすくなったから」や、「将来、隣接する学区に引っ越しをする予定があるから」などが挙げられます。小学校のお子様がいらっしゃる保護者の方であれば、「通っていた保育園が隣接学区にあり、そちらにお友達が多く行くから」ということもよく聞きます。中学校の場合は、理由が少し変わり、「隣接学区に自分がやりたい部活動があるから」という理由が重視される傾向にあります。

グラウンドでサッカーを行う生徒。中学生はやりたい部活の有無で隣接校を申請する場合もある

――制度開始後、10年が経ち、成果を実感されていらっしゃいますか

浅田さん:まずは申請者の方が徐々に増えていますので、隣接学区の学校に通いたいというニーズは確実にあるのだなと感じております。一律で「この学校に通いなさい」という制度ではどうしても不都合が生じる方が出てきてしまいます。小さな声であっても、ニーズがある限り応えていくことができる制度があることは、地域全体の満足度向上につながるのではないかと考えています。

一宮市立三条小学校の校門前の横断歩道前に実施された赤塗り。車への注意喚起を行う

――最後にひとことお願いいたします

浅田さん:より公平な学校選択を可能とするため、「隣接校選択制」は今後も実施していきます。毎年各学校の受け入れ人数枠に変動はありますが、基本的にはまだその枠に余裕がある学校が多いです。ご自分の住まれている場所で隣接校の方が通いやすいと思われる方や、特色ある学校教育による学校選択を希望される方などがいらっしゃいましたら、このような制度があることを思い出していただければと思います。

一宮市役所

一宮市役所

教育文化部総務課 学校事務グループ
浅田孝広さん
※この情報は2017(平成29)年5月時点のものです。

一宮市の小中学校の「隣接校選択制」への取り組み/一宮市 教育文化部総務課
所在地:愛知県一宮市本町2-5-6 
電話番号:0586-28-8100
開庁時間:8:30~17:15
閉庁日:土・日曜日、祝日、年末年始
http://www.city.ichinomiya.aichi.jp

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