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自然との触れ合いを大切に知的好奇心を育む木のぬくもりに包まれた“くまさんの幼稚園”/川崎ふたば幼稚園 園長 小川哲也 先生

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川崎ふたば幼稚園
園長 小川哲也 先生

自然との触れ合いを大切に知的好奇心を育む
木のぬくもりに包まれた“くまさんの幼稚園”

京急大師線「産業道路」駅から徒歩約1分の立地にある「川崎ふたば幼稚園」は、木彫りの動物たちの看板が目印。園内に入ると、広々とした園庭で子どもたちが元気いっぱいに駆け回っている。60年以上地域で親しまれてきた幼稚園で、子どもたちを温かく育んできたのが園長の小川哲也先生だ。「幼児教育とは子どもたちの“幹”を育てること」だと語り、“裏山”やログハウス、実のなる木など様々な体験の仕掛けを作っている。木のぬくもりあふれる園内で、お話を伺った。

まずは園の沿革や教育方針について教えてください。

創立は1954(昭和29)年で、15年前に現在の園舎が完成しました。定員は210名、現在約230名の園児が通っています。

川崎ふたば幼稚園

教育方針はあえて特色を持たせようとしないこと(笑)。幼児教育は木に例えると、“幹”の部分にあたるので、特定の教育に力を入れるのではなく、子どもたちがいろいろな経験ができるようにしています。
そして、その上で育てていきたいのが、「科学する心」です。幼児期に「なぜ?」と感じる知的好奇心を身につければ、小学校や中学校に上がっても、自然と勉強に関心が湧きます。学習へのベース作りは、本園の大事な目標です。

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また、自然との触れ合いや思い切り体を動かすことも大切にしています。例えば、裏の園庭に幼稚園としては珍しい“山”がありますが、川崎は平地なので、幼児が上ったり下ったりの経験ができるようにというのが狙いです。さらに、食べ物で季節を感じてもらおうと、“山”のあちこちにひめりんごやさくらんぼなど、食べられる実がなる木を中心に木々を植えています。

おもての園庭も広々としていますし、園舎も大きいですね。どのような部屋や設備がありますか?

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子どもの遊び空間は子どもが創り出したほうがいいと、園舎はごく普通です。ただ、ホールは吹き抜けの空間で、開放感があるのはもちろん、子どもたちが上から見下ろしたり下から見上げたりできるようになっています。ふだんから雨の日の遊び場として、また始業式や終業式、お遊戯会などの行事に使っています。
また、ホールの上にぶらんこに乗った木彫りのくまがいますが、この“ふたばちゃん”をはじめ、園内の壁のあちこちにくまの彫り物があります。これは、木のぬくもりを感じてもらい、“くまさんの幼稚園”として親しんでほしいから。階段には、日本の昔話と西洋の昔話をそれぞれ描いた木彫りもあるんですよ。

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それから、園庭の隅に6畳ほどのログハウスがあり、職員の目が届くときに中で遊べるようになっています。
子どもたちは隠れ家のようなこの空間が大好き。落ち着きたい気分のときに遊んでいる子もいますね。

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また、裏庭の“山”の上はウッドデッキになっていて、子どもたちの希望でそこでお弁当を食べたりします。春や夏は風がすごく気持ちいいですよ。隅のポンプを動かすと樽から水が出て、階段の脇の“川”を伝い、池の上の土管から“滝”になって流れ落ちる仕掛けです。池には近所の方がくれた卵からかえったカエルもいて、子どもたちはおたまじゃくしやカエルを見て大喜びしています。

ユニークなカリキュラムや年間行事についてご紹介ください。

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少し行くと多摩川に出られるので、河原でカニ獲りをしたりします。雨上がりに行くと、長靴が泥にはまってびっくりする子もいますが、自然のいろいろな面を感じてほしいですね。また、すごろくや凧揚げなど、日本の伝承遊びも取り入れています。春先にはコマ回し大会があって、みんなが見守る中で勝ち抜き戦をやりますが、負けた子も応援してかなり盛り上がります。優勝を目指して、ふだんから園庭で練習している子もいますよ。

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行事では、園から羽田空港方面へ約3キロ歩き、モノレールに乗って空港ターミナルまで行き、帰りに京浜急行で帰ってくるという「お別れ遠足」があります。卒園前に、「こんなに歩けるようになったんだ」という自己肯定感を感じてもらい、公共交通を利用するときのマナーも知ってほしい。なおかつ、2種類の乗り物に乗れ、飛行機も見られるという、盛りだくさんの行事です。

もともとは教育心理学や幼児教育へのコンピュータ導入をご専門とされていらっしゃるそうですが、園でもコンピュータを活用した取り組みはあるのでしょうか?

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導入当初はコンピュータルームを作って、カリキュラムとして実施していましたが、そもそも幼児教育は子どもたちが主体的に遊んだり工夫したりというのが大事。そこで、授業としてではなく、遊具や遊び環境としてのコンピュータの使用へと方向転換し、現在では年長の各保育室にipad miniを1台ずつ置き、調べものなどで子どもたちが使えるようにしています。

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これからは、子どもたちがカメラ機能で園内を撮った画像をタブレットなどで見られるようにする取り組みもしていきたいと思っています。そうすれば、その画像を通して、子ども同士にコミュニケーションが生まれ、撮った理由などを人に説明する力も身につきます。お絵かきアプリも入れていますが、最近の子はママのスマフォでゲームをしているので、こちらが驚くような絵を描く子もいますよ。

ゲームだとどうしても受け身ですが、自分が働きかけることでコンピュータが面白い結果を出してくれる、タブレットでこんな風にクリエイティブなことができるんだと感じてほしいですね。

課外活動も大切にされているとのことですが、実際にどのような活動に取り組んでいらっしゃいますか。

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曜日ごとにアート、体操、ピアノ、英語の教室があり、希望に応じて参加できるようになっています。アートと体操は保育内でも同じ先生に指導していただいていて、ピアノは外部の先生にお願いし、英会話はECCジュニアを導入しています。参加者数は現在、体操が100名近く、アートが50~60名ぐらい。どれも卒業生を受け入れているので、小学生も大勢来ています。

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アートは幼児と小学生のクラスがあり、紙での立体造形がメイン。本園の子は面倒見のよい子が多く、課外授業でも年上の子が下の子にやさしく教えてあげたりしています。体操は学年によって運動能力や体力にかなり差があるので、年中・年長・小学生クラスに分けています。先生は大手の体育教室の講師をされていたノウハウをお持ちの方で、遊び感覚で体力や運動能力をつけられるように、全身を動かすような体操をたくさん取り入れてくださっています。

本園では“幹”の部分の教育を大事にしていますが、保護者や子どもがやりたいことのできる場は提供したい。そうすることで“枝葉”が繁り、いい“木”に成長するのではないでしょうか。

「プチふたばちゃんクラブ」とはどのような活動ですか?

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未就園のお子さんと保護者の方のための教室で、今年度、満3歳あるいは満4歳になるお子さんが対象です。ホールで午前中の1時間、お遊戯や工作などをしています。年間15回ぐらい実施していて、約100名が登録されていますが、多い時で70名ぐらい見える時があります。みなさん、園のウェブサイトの案内や在園児の保護者の方からのご紹介、あとは口コミで参加されていますね。お子さんに「集団を経験させてあげたい」というお母さんが多いです。

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お子さんとどう接したらいいのかわからないというお母さんが増えているので、教室はまず、親子の関わりをよくすることを目的としています。例えば、お母さんが子どもを抱っこしてバスの動きを真似る歌遊びがありますが、お母さんの動きに反応して子どもが大喜びする。すると、お母さんは「こうすれば子どもが喜ぶのか」とわかって、子どもたちへの関わり方がとてもよくなっていきます。

子育てに悩んでいるお母さんがすごく多いですが、教室後はいつでも職員と話せるようにしているので、子育て相談ができることもこの教室のいいところです。

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それから、幼稚園に親しみを持ってもらうことも目的のひとつです。本園への入園が前提ではありませんが、親子とも幼稚園という場所や雰囲気に慣れておくと、入園初め、とてもスムーズです。今ではクラスの3分の1ぐらいは教室を経験している子どもたちなので、入園して泣いてばかりという子がとても少なくなりました。幼稚園に慣れている子が他の子にあれこれ教えてあげて、クラス全体がいい雰囲気になっていますね。

園周辺の子育て環境について教えてください。

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認可保育園や小学校や中学校が近くにあるなど、子育て施設がたくさんあります。特に保育園の数はすごく増えているエリアです。遊び場になる公園も多く、近くの大師公園にはほどよい数の遊具、よじ登ったり砂場で遊べるとても大きなくじらの形の広場があります。また、「川崎ルフロン」の中には室内遊び場「キドキド」があります。全身を使う遊具や知育玩具などいろいろな遊具が置いてあって、雨の日でも遊べます。

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それから、「川崎DICE」「ラゾーナ川崎プラザ」「ラ チッタデッラ」には映画館があり、子ども向けの映画も上映しています。「ラゾーナ川崎プラザ」や「ラ チッタデッラ」では、いろいろなイベントも楽しめますよ。こうした場所へ、電車で10分から15分で出かけられます。

このエリアの魅力はどんなところだと感じていらっしゃいますか?

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私は生まれも育ちも川崎ですが、すぐそばには多摩川があって、川辺に公園がたくさんあります。生活するにも、近くに「ホームズ 川崎大師店」「イトーヨーカドー 川崎港町店」があり、「川崎」駅まで出れば、大型の商業施設もたくさんあってすごく便利です。物価も安く、「ホームズ 川崎大師店」のスーパーマーケット、近くの「大師出来野商店街」、「昭和マーケット」では、安くていいものを売っています。
日常的な買い物なら、このあたりで充分いいものが手に入るのでおすすめです。電車の便がよく、車でも首都高から東京、横浜、アクアライン方面へ出られます。

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歴史的にも、「川崎大師」のほか、節分行事が面白い「千蔵寺」、漁師町の名残である「水神社」など、古いものが残っています。マンションが増えて新住民が増えたこともあり、隣近所に無関心でもなく、かといっておせっかいでもないという、ほどよいバランスが取れた街だと思います。生活するには本当に便利で、居心地がいいところですよ。

川崎ふたば幼稚園19

今回、話を聞いた人

川崎ふたば幼稚園

園長 小川哲也 先生

所在地:神奈川県川崎市川崎区大師河原2-3-20
電話番号:044-277-6533
URL:http://www.futaba.ed.jp/

※2015(平成27)年3月実施の取材にもとづいた内容です。記載している情報については、今後変わる場合がございます。

自然との触れ合いを大切に知的好奇心を育む木のぬくもりに包まれた“くまさんの幼稚園”/川崎ふたば幼稚園 園長 小川哲也 先生
所在地:神奈川県川崎市川崎区大師河原2-3-20 
電話番号:044-277-6533
http://www.futaba.ed.jp/


周辺環境を活かした保育と英語に親しむ環境づくり/だるまキッズ大師園 園長 高田房子さん

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だるまキッズ大師園
園長 高田房子さん

周辺環境を活かした保育と
英語に親しむ環境づくり

「川崎大師」まで徒歩1分の好立地にある川崎認定保育園「だるまキッズ大師園」。毎日「大師公園」に遊びに行き、お大師様に見守られながら、子どもたちはのびのびと遊んでいます。あたたかい家庭的な雰囲気で、英語にも触れられる保育園。そんな「だるまキッズ大師園」について園長の高田房子さんにお話を伺いました。

まずは園の沿革や教育方針について教えてください。

だるまキッズ大師園

川崎市の人口増加に伴う保育ニーズの高まりを受けて、川崎市から保育室を開設しませんかと申し出がありました。それがきっかけで川崎保育室「だるまキッズ大師園」を開設しました。2013(平成25)年に川崎認定保育園になり、この4月で7年目を迎えています。

だるまキッズ大師園

園の保育方針は「伸び伸びと遊び、生き生きと生活出来る保育」「安心して子どもを預けられ、子育ての喜びが共感できる保育」「地域との関わりを大切にし、近隣の方々から見守られる保育」で、それぞれ想いが込められています。

いつもはどんなことをして過ごしているのでしょうか。 「大師公園」へもよく行かれるそうですね。

だるまキッズ大師園

登園をしてまず、一日元気に動けるようにミッキーやアンパンマンの歌で体操をします。その後、牛乳やお茶などで水分補給をしてから、「大師公園」へ。子どもたちは広々とした公園でめいっぱい遊び、帰ってきたら手を洗って、お昼ご飯を食べます。お昼寝して、目が覚めたらおやつを食べて、降園までの間、絵本読んだり、手遊びをしたりします。

大師公園

「だるまキッズ大師園」は立地がすごく良いんです。雨が降らない限りは毎日「大師公園」へ行って遊びます。遊び方に悩むほど広々とした公園ですが、小さい子どもも安全に遊べるようにと囲いをしてあるスペースがあるので、そこで自由遊びをすることが多いです。
広い公園の中の一角ですが、象さんの滑り台や電車を模した遊具があったりと、園児たちにとっては十分な広さで、のびのび遊んでいます。私たちもハラハラせずに見守ることができます。

瀋秀園

また、「大師公園」は子どもたちに四季を感じてもらう良い場でもあります。春は桜、夏は噴水があり、秋は黄色く紅葉する銀杏や、夕焼けもきれい。冬もお日様が出ている日は出掛けて、冬の澄んだ空気や植物の変化を感じてもらっています。
ほかにも、「大師公園」の一角には瀋秀園(しんしゅうえん)があります。中国式の見事な山水庭園で、樹木が茂り、滝や築山もあります。園児たちと公園を散策しながら、屋外での遊び場や自然に恵まれた良い環境だなとしみじみ感じます。

キンカーンインターナショナルスクールが運営主体ということで、英語に親しむ機会が多いようですね。卒園までにどのくらいの基礎が築かれるものですか?

本だな

国際的な基礎を育てましょうという目的もあるのですが、2歳の子どもたちには日常の中で英語を耳にすることで親しんでもらうのが特徴ですね。英語の先生が通常保育を一緒に行っていて、毎日日本語と英語をいっしょくたに耳にしているという状況です。
わたしたちが「みかん」と言い、英語の先生は「orange」と言う。そうした環境にあるため、2歳になり言葉が増えてくる中でごく自然に、英語が出てくるようになります。

園児二人

先生の言っていることをマネっこするというレベルですが、「Yes,I am.」と答えたりすると、お母さんたちもびっくりされています。うちの子、英語しゃべれるんですね、なんて。
「パパ」や「ママ」もやっと言える頃から英語に触れる環境づくりができることは、保護者の方々にも喜んでいただけているようです。英語以外にも知育プログラムがあり、保育の中で絵を描いたり、ブロックの遊びなどをしています。ほかにも保育の一環として、音楽リズムもあればリトミックも取り入れています。

子育てサロンについて教えてください。

お人形

子育てサロンは、地域の子育て中のママに利用してもらうのが目的で、月に1回開催しています。通園している園児たちが10時に外に遊びに行っている間に、ここのお部屋を1時間開放しています。お母さんたちのフリートークだったり、子育て相談をして、その後にベビーマッサージやヨガ、英語などの講座を組んでいます。利用は無料で、皆さん結構来てくださいます。多い時で30組、少なくても10組くらいで、お近くの方が多いです。

その他、だるまキッズ大師園の特色や特徴のある行事やイベントなどがあればお聞かせください。

部屋

父兄だけではなく、おじいちゃん、おばあちゃんをお呼びする会をしています。お孫さんが行っている保育園はどんなところか、実際に来ていただいてどのように遊んでいるのかを見て頂きます。9月の敬老の日にあわせた金曜日にして、泊まっていけるように設定しています。保育園でのお孫さんの様子を見ることを楽しんでもいただけているようです。

大師出入口

そのほか、親子遠足も実施しています。大型バスで、千葉県袖ケ浦市にあるドイツ村に行っています。「大師」ICから30分くらいで到着するので、その前にサツマイモ掘りをして、焼き芋を食べてからドイツ村に行って遊びます。遠足に行くと保護者も職員もぐっと近くなるんです。特に日常的にはお見かけする機会の少ないお父さん方も、遠足に積極的に参加していただけるので、交流の場という意味でも今後も続けていきたいですね。

最後に、園周辺の子育て環境について、どんな魅力があるかお聞かせください。

この地域は新興マンションができて、多くの子育て世代が入ってきています。若い世代の方も多く賑わいがあると思います。便利で物価も安く住みやすいと思います。

園長

今回、話を伺った人

だるまキッズ大師園

園長 高田房子さん

だるまキッズ大師園
所在地:川崎市川崎区昭和2-2-2
電話番号:044-288-0116
URL:http://www.daruma-kids.com/

※2015(平成27)年4月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

周辺環境を活かした保育と英語に親しむ環境づくり/だるまキッズ大師園 園長 高田房子さん
所在地:神奈川県川崎市川崎区昭和2-2-2 
電話番号:044-288-0116
http://www.daruma-kids.com/

自分の力で未来を切り拓く子どもたちに「流山市立小山小学校」の取り組みとは/流山市立小山小学校 校長 大舘昭彦先生

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「流山おおたかの森」駅の東口側、美しく整備された街並みと新興住宅地が印象的な閑静な地域にある「流山市立小山小学校」は、1978(昭和53)年に開校し、2009(平成21)年に新しい校舎に建て替えられた小学校。今回は2015(平成27)年度より小山小学校の校長を務める大舘昭彦先生を訪ね、教育活動の特色や学校の設備、周辺地域の魅力などについてお話を伺った。

新たな校舎で教育活動をスタート

「流山市立小山小学校」校舎

まず本校の今日までの歩みですが、1978(昭和53)年の4月に、「流山市立八木北小学校」から分離し、当時、496人の子どもたちを迎えて開校しました。その後、1981(昭和56)年には約600人まで子どもが増えたのですが、2003(平成15)年頃には児童総数200名・各学年単学級の体制まで、一時は児童数が非常に減っていた時期もありました。

教室

ところが、2005(平成17)年につくばエクスプレスが開通したことにより、その後再び右肩上がりに児童数が増加。2014(平成26)年には968 名、全29クラスという大規模小学校になりました。その児童数の増加を受けて、2015(平成27)年度の春から一部の生徒たちは「流山おおたかの森小・中学校」に転入するかたちになり、 本校は現在664名、20学級という新たな体制で日々学習に努めています。

本校も2009(平成21)年から新校舎に移転し、新しい校舎で教育活動を続けてきましたが、今後もさらに子どもたちの増加が見込まれているので、現在校舎の増築を計画しています。まだ詳しい部分は決まっていませんが、4階建ての校舎を新しく、アリーナの脇に建てるという計画です。

体験授業を通して、未来を創る力をはぐくむ

理科室

本校の学校教育目標としては、『未来を創る力をはぐくむ』という言葉を掲げています。その中で、『やる気、げん気、こん気』という合言葉のもと、自らの手で未来を拓くことができるような、今を大切に生きる児童の育成を目標にし、日々、教育活動に取り組んでいます。

大教室

ひとつ重視していることとして、「体験」ということがあります。先日も、午前中に子どもたちが稲刈りを体験し、午後からは和菓子店の方に来ていただいて、和菓子作りの体験授業も行いました。こういった体験活動を活かした取り組みや授業というのは、頻繁に取り入れています。

子どもたちの立場で考え、寄り添う教育

職員室

私が本校の教職員と日々分かち合い、共有していることは「すべては子どもたちのために」ということです。本校の学区には全国各地、あるいは海外からも、たくさんの子どもたちが転入されています。ですから当然、文化も違い、いろいろな教育的な課題も生じてきますが、とにかく、どんなことに対しても「迷ったら子どもの立場に立って考えよう」、それが一番であると、職員に日々話をしています。

帰りの会の様子

他にも力を入れていることは、丁寧な生徒指導です。一人一人の子どもたちに対して、スピード感をもって対応する、個々の事案に対して丁寧に、子どもたちに寄り添って考え、解決する、そういった職員でありたいと思っています。

ただ、そうは言っても担任だけでは十分なケアができない時も当然あります。そういった時のために、流山市ではサポート教員など、色々な人的な配置をしてくださっていますので、そういった職員とともに、担任が一人で抱えることなく、チームで、または学校全体で、問題等に対して取り組むようにしています。

多目的に利用でき、のびのびと学習できる校内設備

壁のない教室

校舎の一番の特徴としては、教室の横に「オープンスペース」があるということです。つまり、「教室に壁がない」ということでもあり、非常に空間にゆとりがあります。例えば、グループ学習の時に、廊下等、余裕のあるスペースを存分に使って授業ができるという点は、特長のひとつに挙げられます。

また、高学年など学級数が少ない学年では、アリーナに移動しなくても、オープンスペースに集まり、ディスカッションなどができる環境もあるので、そういった意味でもオープンスペースを使って、特徴のある授業ができていると思います。

ゼミ教室

学年ごとの教室棟の造りに関しては、少し異なっています。例えば、高学年の教室の横には「ゼミ室」というものも準備されていて、班会議をしたり、テーマごとに集まって話し合いをしたりなど、こちらも有効に活用しています。

音楽室

音楽室についてはミニホールのような設計になっているので、映写機等の視聴覚設備も充実しています。地域の交響楽団などの演奏の練習などにも利用されており、将来的にはもっと活用の幅を広げていきたいです。

ランチルーム

多目的室については、小規模での集会や保護者会の場として活用しています。アリーナについてもかなり広く設計されているので、教育活動をする環境としては非常に充実していると思います。プールは多目的室の上、2階部分に設計されており、これも防犯上、安心感が高い部分かと思います。

ウッドデッキ

特徴的な造りということでは、階段状になっている中庭や、ウッドデッキなども該当すると思います。こちらに関しても、理科の授業で植物を育てたり、観察をしたりする場所として活用しています。昇降口を低中高学年毎に分けて利用している点も、比較的珍しいかと思います。

内外ともに非常に贅沢なスペースを取って設計をしているので、子どもたちは非常にのびのびと、活動が出来る環境だと思います。

子どもたちの転入もサポート

多目的広場

新たに設計を予定している新校舎については、2017(平成29)年の4月から使用できるように、ということで現在設計が進んでいるところです。新しい校舎は、子どもたちの増加に合わせて、「普通教室を増やす」ということが主な目的なので、授業に使用する普通教室が入るかと思います。ただ、児童数の変動というのは当然あると思うので、色々と多目的に転用できる工夫がされてくるかと思います。

地域の方々の協力が、魅力ある体験へと生まれ変わる

広い廊下

特色ある教育活動としては、委員会活動が挙げられると思います。特に5・6年生については、従来45分だった活動時間を2015(平成27)年から60分の枠に拡大しました。高学年の子どもたちは、自分たちで切り拓いていく力を付けてもらうための活動ということで、取り組んでいます。また、昼休みを長く取る日を週に1回設けて、その中で「さわやか学級」という、異年齢交流の時間を取っています。給食を一緒に食べて、上級生たちがその後の時間、低学年の子どもたちの面倒を見ながら、一緒に遊ぶというものです。

ヒラメの養殖

他にも、先ほども申し上げた通り、体験活動が多いということです。地域の方々にお力添えをいただいて、稲を育てたり、さつまいもを育てたり、ヒラメを養殖したりと、いろいろな飼育・栽培体験も行っています。夏は「流山おおたかの森S・C」の中にあるスポーツクラブの方が来てくださって、着衣泳の体験なども行いました。

福祉会館や学童クラブを併設

また、校内にある建物「十太夫福祉会館」は、基本的には会議室や和室などを完備した、地域の公民館のような場所として活用されていますが、本校との交流では、年に数回、社会福祉協議会さんを中心とした行事を一緒に持たせていただいています。

地域の方々が学校の隣に来て活動されていることについては、教育活動を身近に見て頂けている、また、いつも大人の励ましの目を頂いている、ということなので、とても励みになります。

また、本校は部活動も盛んで、特にバスケットボールと陸上については、優れた成績を残しています。他にも県内でも珍しい「タグラグビー」は、参加する子どもたちも多いです。これはより安全に、でも、本物のラグビーに近いルールで行う競技で、毎年幾つかの大会にも出場しています。

小山小学校 校章

文化系でユニークなものでは、和太鼓のクラブです。これは外部の先生に教えていただいているものですが、敬老会など、さまざまな機会で披露させて頂いています。吹奏楽部も地域の色々なイベントに出演し、活躍していますし、「スナッグゴルフ」や「バドミントンクラブ」などといった部活動も、地域の方に教えていただきながら、活動しています。

地域の方々が色々な形で関わってくださり、さまざまな体験を子どもたちに提供してくださっている。それが、この学校の特徴ではないかと思います。

進学先との連携で、交流を深める

流山市立常盤松中学校

本校では生徒たちの進学先である「常盤松中学校」や「おおたかの森中学校」との連携も強く意識しています。「流山市立常盤松中学校」とは、既に互いの生徒会同士で色々な交流を行っているところです。部活動についても、例えば今度開催される小学校でのミニバスケットボール大会では、中学校のミニバスケットボール部の子どもたちに指導に来てもらったりと、そういった形で連携を始めています。

大舘昭彦校長先生

もちろん、子どもたちだけではなく、教員の交流を深めることも大切で、研究授業や合同での研修会を行ったり、中学校は教科担任制なので、それに慣れてもらうために、5・6年生については一人の先生が複数のクラスで授業を行う、教科担任制風の授業も一部で取り入れて行っています。

子どもたちから地域の方々へ「感謝の集い」

「流山市立小山小学校」校舎

昔から流山の十太夫を中心にした地域にお住まいの方は少なく、本校の子どもたちも、保護者の方も、大半は引っ越して来られた方が多いですね。出身地も本当に全国各地で、色々な方が集まってくださっている地域です。皆さん、それぞれいろんな形で積極的に学校の取り組みに関わってくださり、本当に有り難いことだと思っています。

昔からお住まいの方についても、敬老会などで、子どもたちを呼んでくださったりと、交流の機会も多いですし、時には竹馬などの昔あそびを教えに、学校まで来てくださったりなど、日々温かく見守ってくださっています。

オープンスペース

一つ大きなものでは、朝の「登校班」の集団登校というものがあります。これは地域の方々が中心となって、地域ごとに分けられた「登校班」の登校に、毎朝、保護者の方や地域の方が必ず付き添ってくださるというものです。特に働いている保護者の方々は、本当にお忙しい中、学校の門のところまで、当番で送り届けてくださいます。通学路でも、交通安全指導員ということでお世話をいただいている方もいらっしゃって、本当に有り難い限りです。

こういったいろんな場面での協力に対して、「感謝の集い」というものを毎年計画しており、お世話になった方々を学校にお呼びして、子どもたちから感謝の気持ちを伝えさせていただく、ということも行っています。

新しいコミュニティの輪も広がる、未来型の街

街の魅力は何と言ってもやはり、秋葉原まで電車で二十数分という利便性ですね。また緑が多いことも魅力の一つです。

大堀川水辺公園

これは市としても、「流山グリーンチェーン戦略」ということで、緑を残しながらの開発をしてくださったお陰かと思いますが、「おおたかの森」の存在はもちろん、他にも本校近くの「大堀川」には「大堀川水辺公園」という自然豊かな公園が、非常にきれいな形で整備していただいているので、子どもたちもそこで元気に遊んでいます。都心に近いですが、緑があって、とにかく静かな環境です。そういった環境の中で子育てができるというのは、本当に素晴らしいと思います。

地域の方々についても、先ほど申し上げた通り比較的新しい方が多いですが、学校に協力的なご家庭が多く、新しいコミュニティの輪も広がりつつあるようです。これからさらに発展する、未来型の街といった点でも魅力です。

地域の方々と協力しながら、一歩ずつ確実に

下校風景

今後の本校の展望としては、この地域はこれからまだまだ、子どもたちの数が増えていくので、職員一丸となって、日々、出来る限りの努力を怠らず、子どもたちが毎朝学校に来て、帰る時には“いい顔”になって帰れるような、そんな学校にしていきたいと思っています。

子どもたちがいきいきと、力を伸ばせる学校へ

また、これからの世代は、「自分の力で未来を切り拓く」という力が必要であると思っています。そういった意味でも、これまで以上に「体験活動」を大切にしながら、本当の意味での「力」を付けていってもらえるような学校教育を目指していきたいと思います。

どのような目標も、言うことは簡単ですが、実際に実現していくのはとても難しいことかもしれません。ですが、本校周辺の地域の皆様のご協力のもと、一歩ずつ、確実に積み上げていき、この与えられた素晴らしい環境の中で、子どもたちの力を伸ばしていければ、と思います。

 校長先生

今回お話を聞いた人

千葉県流山市立小山小学校
校長 大舘 昭彦 先生
住所:千葉県流山市十太夫97-1
TEL : 04-7154-6937
http://www.nagareyama.ed.jp/oyamasyou/index.html
※この情報は2015(平成27)年11月時点のものです。

自分の力で未来を切り拓く子どもたちに「流山市立小山小学校」の取り組みとは/流山市立小山小学校 校長 大舘昭彦先生
所在地:千葉県流山市十太夫97-1 
電話番号:04-7154-6937
http://www.nagareyama.ed.jp/oyamasyou/

暮らしやすさと活気を備えた、流山市の新たな拠点づくり。流山おおたかの森「新市街地地区 土地区画整理事業」/UR都市機構首都圏ニュータウン本部 千葉常磐業務部

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現在進行形で開発が進む、「流山おおたかの森」駅周辺エリア。2005(平成17)年のつくばエクスプレス開業に始まり、2007(平成19)年の「流山おおたかの森S・C」開業を皮切りに、次々と利便施設が増え、マンションや戸建住宅の分譲が行われてきたが、10年を経た2015(平成27)年現在、その土地区画整備事業の進捗率は75%を超え、いよいよ終盤に迫ってきた。
今回はこの地域の開発主体となっているUR都市機構(独立行政法人都市再生機構)の現地事務所である千葉常磐業務部を訪ね、事業を俯瞰し調整する立場である佐光清伸さんに、これまでの開発についてや今後目指す街の姿について詳しくお話を伺った。

 

区画ごとに利用目的を分けた計画的な街並みづくり

我々UR都市機構は、この新市街地地区(流山おおたかの森駅周辺)で「土地区画整理事業」という事業手法で開発に取り組む「施行者」として事務所を構えています。もっと広く流山おおたかの森の街づくりという観点からいえば、我々だけではなく、流山市や民間施設、住民の皆さまなど色々な方々と協働して開発を進めています。ですので、今回は事業施行者の立場からお話しさせて頂きます。

UR都市機構首都圏ニュータウン本部 千葉常磐業務部 佐光清伸さん

まずこの地区の概要をご説明します。もともと東武アーバンパークラインが南北を横断して通っており、全体的に農用地が多かったと聞いています。小さな宅地開発は以前から幾つかあり、工業地もある、いわゆる「住工混在」というタイプの地域でした。そこに、新しい鉄道計画「つくばエクスプレス(以下、TX)」の話が持ち上がったわけです。このプロジェクトは“首都圏最後の新線”とも呼ばれる大がかりなもので、事業を円滑に進めるために、国が特措法を立ち上げるほどの大きな計画となりました。

開発前の流山おおたかの森エリアの様子

その沿線の中でも、特にこの流山おおたかの森については、東武アーバンパークラインの乗換え新駅や都心通勤の利便性から、宅地造成の開発需要が強く、計画的なまちづくりが望まれていた地域でした。もっと都心から離れた地域、例えばつくばなどでは需要の種類が異なり、地域内での住み替えの需要などが多いのですが、流山おおたかの森は、新線と東武アーバンパークラインが交わる交通の要衝という利便性の高さも注目され、特に都心で働く若い世代、お子さんのいる子育て世代に需要があると見込んだ開発がスタートしました。現在流山市も「母になるなら流山市。」というキャッチフレーズのもと街のアピールをされていますが、実際にその世代の人口が増えてきており、この地域の特徴が認知されてきたという実感を得ています。

「流山おおたかの森S・C」と駅前の賑わい

また、流山市の新しい拠点をここに創造していくという意味で「新市街地」ということもテーマとして挙げています。今までの流山の中心市街地は市役所周辺、古くは舟運で栄えた街であったと聞いています。TX開通により都心直結の路線ができたことによって市の新たな拠点として大きな役割を担うこととなりました。今後予定されている「流山おおたかの森」駅前市有地活用事業では、新設される施設内に一部行政的な機能も入る予定で、さらなる発展に期待しています。

計画の種別に色分けされた、整備計画図

次に、この地区の土地区画整理事業の特色などについて具体的にご説明しましょう。土地区画整理事業は土地を計画的に区画して整理するという意味だけではなく、計画的に街並みを作れるという利点があります。区画ごとに利用目的(ゾーン)を分けて、計画的にまちづくりを行います。新市街地地区(流山おおたかの森駅周辺)に関しては、2つの路線が交わるため多くの乗降客数が見込まれることから、駅に近接する部分は大型のショッピングセンターが立地できるような商業用途を意図した土地利用計画になっています。それが、この事業計画図の赤色の部分に当たります。

計画の種別に色分けされた、整備計画図

TX開通直後に開業した「流山おおたかの森S・C」などの生活利便施設の開発と合わせて、それに続く形で、居住空間を計画的に広げ供給してきたという点が、これまでの開発における特徴といえます。また、駅周辺に大きな公園を設けたことも我々の事業の特色のひとつです。駅近くは地価が高いので、民間開発ではなかなか大規模な公共空間を造ることはできません。こうした開発が、初期のおおたかの森周辺の魅力付けになったと考えています。

インフラ整備は2016(平成28)年度に完了予定

2016(平成28)年の完了に向けて工事が進められている

我々の事業計画の進捗率(仮換地指定率)は、現時点で75%程度になります。全計画を2016(平成28)年度一杯までに完了させようというのが、現在の事業目標です。なお、「土地区画整理事業」というのは“地べたの事業”ですので、ベースになるインフラ整備が完了するのが2016(平成28)年度末ということで、その時点で街づくりが完成ということではありません。実際にその土地に家や施設などが建っていくのはそれ以降になると思います。駅のデッキに登って見渡してもらえれば分かりますが、特に駅の北側・西側部分についてはまだ整備途中のところが多く見られるかと思いますが、こういったところを現在一生懸命に仕上げているところです。

利便性の高い道路網も魅力に

整備が進む周辺道路

道路整備については、千葉県、流山市、UR都市機構のそれぞれが役割分担をしながら順次進めているところです。我々は主に新市街地の事業地区内の道路を担当しており、広域的な道路については、市と県が主にやっています。 当然のことですが、道路計画は地区の利便性を高めるために綿密な配置計画をしています。現在は未整備の道路も多いですが、完成すれば利便性の高い道路網になるかと思います。また、我々が「都市軸道路」と呼んでいるこの地区を縦貫する広い道路についても現在工事中で、既存の県道等の拡幅なども含め着々と整備が進んでいるところです。

魅力的な自然環境を守るために計画の変更も

緑豊かな公園(大堀川水辺公園)

自然環境の保護については、開発当初から重視して取り組んでいます。実はこの地区の開発発表と同時に、地区内でオオタカが発見されました。発見された森については当初計画していた事業区域から外して、現在県立公園として県が整備を進めているところです。

そのほかの事業地区内でも、いろいろと希少種が発見されたりしました。たとえば市野野調整池に住む「セイタカシギ」などへの環境配慮もその取り組みの一つなのですが、こういった希少種の保護のため、通常の調整池はコンクリートで周りを固めて掘り下げるのですが、ここでは湿地帯を残すという計画に変えて、工事期間中も鳥が住む場所に困らないように配慮したりと、色々な工夫をしながら進めています。

大堀川防災調節池の案内図

千葉県が管理する河川である「大堀川」についても同様に、整備はUR都市機構が行っており、コンクリート等の資材はほとんど使わずに、自然環境をそのまま残すような形で整備を進めているところです。開発地区内の公園比率については「土地区画整理法」という法律上で決まっており、基本は3%以上と定められていますが、我々の開発の場合はそれよりももっと多く、約5%の割合で公園や緑地を配置していますので、自然などが多く目に入る環境になっているのではないかと思います。

安心・安全、子育てを軸にした新しい時代の街開発

「安心・安全まちづくりの体制」

「安心・安全」については、我々としても開発の最初から非常に力を入れている分野です。もともと千葉県で「千葉県安全で安心なまちづくりの促進に関する条例」というものを定めていますが、流山おおたかの森はそのモデル地区の一つになっています。具体的には「サポーター会議」という官民連携の協議会と、その下に江戸川大学の教授、市民グループやNPO、行政、事業者などから成る「プレーヤー会議」という組織を作り、そこを中心にしながら住民自らの手で、新住民と昔から住んでいる方々と一緒に行う地域の防犯パトロールをはじめ、より安全な街を作るためのさまざまな取り組みを行っています。

ライフガーデン流山おおたかの森

また、駅前にある「ライフガーデン 流山おおたかの森」は子育て、健康、医療など市民生活のサポート機能を導入し、「安心・安全」な街づくりの拠点施設の役割を果たしています。こちらの施設はUR都市機構の関連会社である「新都市ライフ」が建設や運営を行っています。特に「保育ステーション」を設けたことが大きな特色で、実際に地域の方がお子さんを預けたりする姿も多く見ますので、頼りにして頂けていると思います。

開発主体としてまず人に住んで頂くために、最初に商業施設などの利便施設を作って“人の張り付き”を促進するということ自体は従来どこの開発でも行ってきたことです。しかし、このように子育て支援を前面に押し出した拠点施設を開発初期に作ることは我々の取り組みとしても初めてですし、ほかの地域でなかなかやっていない先進的な試みと言えるのではないでしょうか。やはり、最近は時代も変わってきており、こういった安心・安全こそ重要視されてきているのだと思います。

想いを語る佐光さんと四方さん

そのほかのバリアフリーなども街づくりにおいては常識になっていますので、この街も基本的には誰にでも住みやすいように考えられて開発されています。TXはそもそも高架事業ですから、踏切が無くバリアフリー的なものですし、車も含めて、東武アーバンパークラインの一部の踏切を除いては、ほとんどフリーで通れるようになっています。そのうえで、車と歩行者を分離できるような造りになっていることも、この街の特徴の一つかと思います。

流山おおたかの森エリアがこれからも活気ある街であり続けるように

いつまでも活気ある街を目指して

「流山おおたかの森」の認知度はかなり高まってきていまして、TX沿線の中でも非常に注目されるエリアの一つになることができたと感じています。ただ、開発中の部分もまだまだ残っていますので、まずは基盤をしっかり整えて、新しい中心市街地のビルドアップに貢献したい、というのが我々の今の一番の思いです。

この街の魅力としては、計画的に作られた街並みと、市の受け皿などがしっかりとできていて若い世代が多いことだと思います。新しい街というのは、新しいうちは良いのですが、30年後、40年後になるとどうしてもオールドタウンになってしまいがちです。その点で、流山おおたかの森に関しては交通利便性が非常に良い街ですから、住宅だけではなく、短期滞在やビジネスなども含め、人の出入りや動きのある、いつまでも活気のある街になってほしい、と思っています。それだけのポテンシャルを持っている街だと思います。

佐光清伸さん(写真右) 四方治男さん(写真左)

今回お話を聞いた人

UR都市機構首都圏ニュータウン本部
千葉常磐業務部 販売業務チーム
チームリーダー 佐光清伸さん(写真右)
業務管理チーム 四方治男さん(写真左)
住所:東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー21階
電話番号:03-3347-0411
※この情報は2015(平成27)年11月時点のものです。

人と人とを繋ぐ、住民参加型イベント「磯子まつり」/磯子区役所地域振興課 竹澤伸乃丞さん

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2016(平成28)年9月25日に開かれる「磯子まつり」は、今回で第40回目を迎えます。地域を主体とする地域のイベントは、参加者・見学者を含めると区民の3分の1が関わる規模になりました。「磯子まつり」の特徴、参加団体を含め、40回目を迎える前のタイミングでお話を伺ってきました。

地域全体が盛り上がる「磯子まつり」

オープニングセレモニーの様子

――「磯子まつり」の開催日時やスケジュールは、どのように告知されているのですか?

竹澤さん:基本的にはWebサイトに記載しています。ただ、幅広い年代の方が楽しみにされているイベントなので、なかにはパソコンやインターネットに明るくない方もいらっしゃいます。ポスターを貼ったり回覧板を回したりして、少しでも多くの方に知ってもらえるように努めています。 

また、地域からの理解を深めるために、チラシを配ることもしています。関係者の顔が分かったことで興味を持ってくださる方もいて、「磯子まつり」を通じて人と人との繋がりが生まれ、より温かい気持ちで日常を送れるようなってもらえたら我々としても嬉しいですね。

磯子まつりへの想いを語る竹澤さん

――来場者数の推移はいかがでしょうか?

竹澤さん:「磯子まつり」は、2016(平成28)年の開催で第40回目を迎えます。回を重ねるごとに知名度は高まっていますが、催し物によって来場者数の増減があるのも事実です。パレードのなかった2012(平成24)年は18,000人でしたが、2013(平成25)年よりパレードを実施するようになってからは45,000人、50,000人、53,000人と順調に増えています。磯子区民が約170,000人ということを踏まえると、3人に1人は参加していただいている計算になりますね。

 

日頃の活動を発表する場

区民ステージの様子

――地域の方にとって「磯子まつり」は、活動を発表する場としての側面もあるようですね。

竹澤さん:そうですね。これはほんの一部に過ぎませんが、昨年のケースで言えば、磯子警察署、消防署、消防団、小学校のブラスバンドクラブやチアリーダークラブ、高校のバトン部がパレードに参加。ステージでは、フラダンス、フラメンコ、日本舞踊、和太鼓、ヒップホップなどの各団体が日頃の成果を披露してくれました。参加を希望される団体は、毎年5月中旬から6月中旬にかけてWebサイト上で募集内容が確認できるので、ぜひ応募していただければと思います。

 

若い世代と共に発展を

若い世代も日頃の活動を発表

――Webサイトに“磯子は磯子で盛り上げよう”という文言がありますが、「磯子まつり」をこれからどのようにしていきたいと考えていますか?

竹澤さん:個人的な意見ですが、回を重ねていくためには“維持”しながら、若い世代に興味を持ってもらえるようにすることが大切だと考えます。若者の意見が運営に反映されることで、これまで以上に「磯子まつり」は盛り上がるように思います。世代間の架け橋となり、街の活性化をサポートするポジションに「磯子まつり」があれば、私にとって何よりも嬉しいことですね。

「磯子まつり」を機に、お客さんが増えたと喜んでくれた経営者や、消防団の放水訓練やパレードを見て、活動に興味を持ったという方もいました。小さな子どもにしてみれば、そこにはたくさんの“忘れられない”光景があります。自分たちの見てきた光景をいつか、自分たちも創り出そうと思ってくれるようになれば、「磯子まつり」はさらに発展してくのではないでしょうか。

出店もあり多くの人で賑わう

――近年、大規模マンションの建設が進められている磯子エリア。住民同士の連携を含め、この街の特徴・魅力について聞かせてください。

竹澤さん:危機管理室に籍を置いていた関係で、防災面から地域を見る機会がありました。その観点で磯子区は、周りと連携しながら“自分たちの街を守ろう”という気概に富んだ街という印象を抱いています。自分たちの街を守る、それには、街に対する愛着があるからに他なりません。愛着を育み、落ち着いた雰囲気をまとった街は、何気ない日常を楽しむという意味では適しているように思います。

 

人と人とを繋ぐ、住民参加型イベント「磯子まつり」

磯子区役所 地域振興課

竹澤 伸乃丞さん
所在地:神奈川県横浜市磯子区磯子3-5-1磯子区総合庁舎6F
TEL:045-750-2392
URL:http://www.isogo-fes.com/
※この情報は2016(平成28)年5月時点のものです。

人と人とを繋ぐ、住民参加型イベント「磯子まつり」/磯子区役所地域振興課 竹澤伸乃丞さん
所在地:神奈川県横浜市磯子区磯子3-5-1磯子区総合庁舎 
電話番号:045-750-2392
http://www.isogo-fes.com/

人との信頼関係・友人関係がママと子どもを支える/磯子区地域子育て支援拠点 いそピヨ 施設長・子育てアドバイザー 岩崎千代子さん

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JR根岸線「磯子」駅から歩道橋で直結している恵まれたアクセス環境にある磯子区地域子育て支援拠点「いそピヨ」。2010(平成22)年のオープン以降、子育て中のママ・パパ、子どもたちに静かに寄り添いながらサポートしている。「まずはママたちの話をよく聴くことから信頼関係をつくりたい」と、柔らかい笑顔を見せてくれた岩崎施設長に、磯子地区の子育て事情や魅力について尋ねた。

安心して利用できる子育ての拠点

岩崎施設長

――いそピヨの施設について教えてください

岩崎さん:横浜市では18区全てに1ヵ所または2ヵ所の子育て支援拠点を設置しており、「いそピヨ」は磯子区を中心とする子どもとその保護者のためのサポートの場として、2010(平成22)年1月にオープンしました。「磯子」駅西口から歩道橋で直結した場所にあり、ベビーカーでもアクセスがよいことから、区内のみならず電車で区外から来て下さるママさんも多くいらっしゃいます。

いそピヨは火~土曜日、9:30~15:30まで、未就学児とその保護者や子育てに関わっていらっしゃる方ならどなたでも、予約なく無料で利用していただけます。一角には赤ちゃんコーナーも設けてあり、まだ歩けない赤ちゃんでも安心して遊びに来られます。1日平均で約50組程度、多い時で70~80組の親子がいらっしゃいます。大きい道路に面した建物の角部屋なので1日を通して日当たりがよく、ランチの後はついウトウトするママと赤ちゃんもよく見かけます。そんなリラックスした雰囲気の拠点ですので、是非気軽に遊びに来てほしいですね。

リラックスできる空間

――「いそピヨ」はこの磯子区でどのような役割を担っているのでしょうか?

岩崎さん:「いそピヨ」は子育てをするママやパパ、おじいちゃんやおばあちゃん、そしてそのお子さんたち、子どもと子育てに関わる全ての人々をサポートするための施設です。もちろん妊娠中のプレママ・プレパパも利用していただけます。「おもちゃがあるから遊びに行こう」でもいいですし、「ちょっとオムツ替えに寄ろう」でもいい、もちろん「誰かと話したい」「悩みを相談したい」も大歓迎。とにかく育児に関することなら、何でもウェルカムな場です。

随所にくつろぐ為の配慮が

「子どもが幸せになるためには、まずはママ・パパが元気で笑顔でなくては」というのが私たちの考え方ですので、場合によってはスタッフがお子さんを抱っこして親御さんにちょっと休んでもらったりするケースもあります。楽しいけれど大変な育児の合間にホッとできる場が提供できればと考え、スタッフは日々みなさんをお迎えしています。いらっしゃるご家族の様子を見ながら、この場所が「第2のおうち」になれるよう押しつけがましくなく静かに温かく寄り添いたいですね。

信頼できるスタッフ達がママに寄り添う

広々とした室内

――ママたちと話をするうえで、スタッフのみなさんが心がけていることはありますか?

岩崎さん:とにかく「寄り添うこと」「話を聴くこと」、これは私がスタッフ全員に常に話していることです。つい育児の話や悩みを聞いていると自分の考えを伝えたくなってしまい、特に育児経験があると「私の時はこうだった」「友人はこういう風にした」という話をしてしまうものです。でもここにいらっしゃる方の育児環境や悩みはさまざまで、特に悩んでいるときは気持ちがしぼんでいますから、人の話を聞かされても「人はうまくいっているのに私はダメ」と思いがちです。とにかくスタッフには「あなたの主観は求められていない」と口を酸っぱくして言っています。

またここにいらしてからお帰りになるまで、ママさんやお子さんの様子をしっかり見ること。疲れていないか、何か話したそうにしていないか、サインを発していないかをよく観察するように心がけています。「さぁ相談してください」と言って相談してくださる方は稀です。人は「この人なら信頼できる」と思って初めて本心を吐露できるものです。その日の気分や体調もあるでしょうし、スタッフとの相性もある。まずはリラックスしてもらい信頼関係を構築するところからはじめたいと思っています。

イベントが盛りだくさん

――年間を通じていろいろなイベントが盛りだくさんですね

岩崎さん:ここに足を運んでくださるきっかけにもなるので、いろいろな趣向のイベントを開催しています。自由参加・申し込み不要のイベントとしては、「おはなし会」や「布おもちゃで遊ぼう」、「保育士さんと遊ぼう」など、磯子地区に新たに引っ越してきた方対象の「あつまれ!ニューフェイス」や「アラフォーママの会」などユニークなイベントも用意しています。

また事前申し込み制のイベントとしては、「マタニティヨガ」、「ベビーマッサージ」、「離乳食講座」などのほか「就職支援セミナー」も開催しています。「ベビーマッサージ」は生後2~3ヶ月頃から参加できるので、赤ちゃんの初めてのお出かけとしてはじめる方も多いようです。

多くの親子で賑わう

「おはなし会」は以前はひろばの隅っこで開いていましたが、どんどん人数が増えて、「おはなし会」に参加したくないお子さんの遊び場所が狭くなってしまったため、今では研修室で行うほど人気です。

興味のあるイベントに参加することがママたちの外出のきっかけになり、イベントの参加がママ友との出会いのきっかけになることもあります。私自身がそうなのですが、子育ての大変な時期を共有した友だちはまるで戦友のようで、その後も関係が続くことが多いようです。その当時はギクシャクすることがあっても、思い出話になって一緒に笑えるようになるかもしれない。そんな素敵な関係が、この「いそピヨ」での出会いから生まれたら、これ以上幸せなことはありません。

子育てに重点を置く磯子地区の魅力

様々なサークルが活動しています

――磯子地区の子育て環境について教えてください

岩崎さん:横浜市のなかでも磯子区は子育て支援に力を入れている区だと感じます。しかもそれが行政のみならず、民生委員さんや主任児童員さんという隅々の方まで高い意識が浸透しているように感じます。このすぐ裏の「横浜プリンスホテル」跡地に大きなマンションがありますが、そこに引っ越してきた方々へも働きかけをしたり、地区ごとに小さな子育てフェスタなどを開催したりして、地域の子育て世代のことをよく理解しようと積極的に活動されているように思います。なかなか外に出られないママさんたちもすくい上げたいと、きめ細かい配慮がされているようです。

また若い子育て世代の方たちもサークルを主宰したり、教室を開いたり、横のつながりもしっかり取れているように思います。今どきの冷めた雰囲気ではなく、“熱い方”が多くて頼もしい限りです。

子どもが夢中になりそうなおもちゃ

――磯子地区の地域の魅力はどんなところだと思いますか?

岩崎さん:住んでいる人たちのとにかく温かい人柄、でしょうか。困っている人を放っておけない、ひと昔前の人情味あふれる街、という感じです。

磯子区は南北に細長い地形で、金沢区や栄区との区境の辺りはまだ山も多く残っているような地区である反面、北の中区と隣接する辺りはちょっと開けた雰囲気だったり、様々な表情を持っています。これは横浜やみなとみらい、八景島などからも近くて利便性も高いのに、海が見えて静かで住みやすいという両面性とも似ていて、面白い区だなぁと思います。

「磯子」駅前の広々とした産業道路は両隣の「根岸」駅とも「新杉田」駅ともつながっていて、勾配が全くない。ベビーカーを押してのんびりお散歩ができるので、天気のよい日などは隣の駅から「散歩がてら歩いてきました」なんてママさんもいて、環境のよさを感じます。裏は高台になっていて緑もたっぷりありますし、公園も多い。なんだかコマーシャルみたいになってしまいましたが(笑)、暮らしやすさがギュッと詰まった街ですね。

 

岩崎さん

磯子区地域子育て支援拠点 いそピヨ

施設長・子育てアドバイザー 岩崎千代子
所在地:神奈川県横浜市磯子区森1-7-10 トワイシア横濱磯子2F
TEL:045-750-1322
URL:http://www.isopiyo-isogo.jp/
※この情報は2016(平成28)年4月時点のものです。

人との信頼関係・友人関係がママと子どもを支える/磯子区地域子育て支援拠点 いそピヨ 施設長・子育てアドバイザー 岩崎千代子さん
所在地:神奈川県横浜市磯子区森1-7-10 トワイシア横濱磯子2F
電話番号:045-750-1322
開館時間:9:30~15:30
休館日:月曜日(祝日に当たる場合、火曜日も休館)、日曜日、祝日、年末年始、特別休館日
http://isopiyo-isogo.jp/

確かな学力と豊かな心を育む、守谷市の教育環境とは/守谷市教育委員会指導室 指導主事 鈴木優子さん

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近年進む街の開発により人口も増加している守谷市。住環境の良さや子育て環境の良さも魅力的な同市では、教育環境の整備を積極的に行っている。今回は、守谷市教育委員会指導室 指導主事の鈴木優子さんに守谷市の教育環境づくりについて、話を伺った。

外国語教育、情報教育、道徳教育を柱により良い教育環境づくりを行う

守谷市教育委員会指導室 指導主事 鈴木優子さん

――指導室では、どのようなサービスを担当しているのでしょうか。

鈴木さん:守谷市教育委員会指導室では、市立小学校9校、中学校4校の教育指導を行っています。主に学校を訪問して先生や子ども達の様子を見て様々な指導をしています。また、市の重点事業等に係る各種委員会の開催や現職教員の研修、親御さんやお子さんの悩み相談に応じる「守谷市総合教育支援センター」との連携業務などを行っています。2016(平成28)年度は福島県西郷村や静岡県御殿場市、千葉県袖ケ浦市等他県からも本市の一貫教育に関心を寄せて頂いております。実際に小学校や中学校の授業の様子,教員の指導力を参観して頂きました。

「守谷市立黒内小学校」の電子黒板

――市の教育の重点事業とは何でしょうか。

鈴木さん:本市では外国語教育、情報教育、道徳教育の3つの柱に重点を置いています。外国語教育は、小学校低学年から週一回英語の授業を取り入れています。イングリッシュルームを使って、ALT(外国語指導助手)の先生が各校一人常駐して週1回1時間は必ず英語に触れることができるのが特徴です。英語を使って話す・聞くというコミュニケーション能力が自然に身につく環境づくりをしています。また、情報教育は、市内の学校の教室全てに電子黒板の常設、タブレット端末を使ったICT機器活用による授業など新しい時代に対応した教育の推進を行っています。道徳教育では,子供たちがよりよい生き方について考えを深めることができるような道徳授業を目指し,実践的な研修を充実させています。また,自分や周りの人たちの心を豊かにする「ほんの少しの心遣い」について学校・家庭・地域で考え,実践していく「守谷しぐさ」も大切にしています。「確かな学力」を支えるのは「心の教育」です。守谷市では豊かな心を育む教育を推進しています。

小・中・高の児童生徒が一堂に会して話し合う「きらめきフォーラム」

――守谷市の教育目標について教えてください。

鈴木さん:市では「新しい時代をたくましく生きぬく人づくり」を目指して、2013(平成25)年度から「守谷中学校区」「御所ケ丘中学校区」「愛宕中学校区」「けやき台中学校区」の4つの中学校区のそれぞれの特色を出しながら、児童生徒に確かな学力・豊かな心・健やかな体を育み、将来国際社会で活躍できる人材育成を目指して保幼小中高一貫教育を推進しています。「きらめきプロジェクト」はその総称になります。「きらめきプロジェクト」は「きらめきスキル」と「きらめきアクション」の二つで構成されていまして、「きらめきスキル」は「生涯にわたって学び続ける力」「ともによりよく生きる力」「英語で話せる力」「情報を活用できる力」の4つの力になります。また、「きらめきアクション」では各中学校区の地域人材や児童生徒を生かして特色ある活動を展開しています。小学生が中学校で授業や部活動の体験をする「小・中交流教室」や、小学生と中学生が一緒にあいさつ運動を実施する「あいさつ運動の推進」、中学生が制作した美術・技術・家庭科の作品等を小学校に展示する「小中作品交流」など、交流活動を通して望ましい人間関係、自己有用感、夢や希望をもって生きようとする態度をはぐくんでいきます。

“次もやってみたい”と感じられる、ユニークな「提案授業」を実施

守谷市立守谷中学校の道徳授業の様子

――定期的に学校訪問を実施されているとお聞きしました。

鈴木さん:各ご家庭の教育や学校の先生の頑張りで、守谷市の小中学生の学力は全国的に見ても高い水準にあります。しかしながら、市ではその状況に甘んじることなく、子ども達の高い可能性をもっと伸ばしていこうということで,教育委員会は授業力・指導力の向上を目指すための学校訪問を行っています。今年度は学校訪問を充実させていくために,各校に「提案授業」の実施をお願いしています。

守谷市立守谷中学校の「提案授業」の様子

鈴木さん:具体的な例をあげますと、「守谷市立黒内小学校」のSkypeを使った授業は画期的でした。5年生がSkypeを用いて中学校1年生の教室と繋ぎ、英語で会話をする外国語の授業を行いました。自分たちが学んだ英語が通じるのか等、お互いの表情を見ながらリアルタイムに会話をして実践して学ぶことができていました。また、小学校2年生の生活科で「まち探検」という学習があるのですが、田園風景が広がる大野地区と駅前周辺の黒内地区では、同じ「まち探検」をしても気づくことが違うだろう、それを同じ学校区で共有するにはどうしたら良いか?ということでタブレット端末とSkypeを使って両地区を繋いで情報交換をした授業も素晴らしかったですね。市の環境整備を生かして学びの質を高める授業を展開していて、「提案授業」の大きな成果だったと思います。みんなが感動して、次もやってみたいと感じる授業づくりに先生も一生懸命でしたよ。授業が変わると先生も変わりますし子ども達も変わるんだなあと実感しました。先生も子どもたちもとてもいい表情で授業に取り組んでいるのが印象的でしたね。

地域全体で一体感のある教育環境づくりを進める

家庭学習のてびき(小学校版)

――保護者や住民の方々からの声はいかがですか。

鈴木さん:市では小学校入学時に、家庭学習の目安や方法が記載された「家庭学習のてびき」を配付しています。親御さんからもちゃんと学習しているかチェックしてコメントを書いていただくようにもなっていますので、学校と家庭との間での家庭学習についての連絡帳にもなっていて大変好評ですよ。また,御所ケ丘中学校区ではリオパラリンピックで活躍した辻沙絵さんを迎えての人権講演会を行いまして、一校ではなく中学校区全体で開催して児童生徒だけでなく,保護者や地域の方々もお招きしました。その他、小中学校の各種行事への相互参加を促して連携を深め、地域全体で一体感のある環境づくりを進めていることが、人と人とのつながりができて生活していく上での安心感につながります。保護者や地域の方々からも大変好評ですよ。

ひとの暖かさやつながりを感じられる住みやすい街

住宅街に隣接した「松並木公園」

――最後に、守谷市に転入を考えている方にメッセージをお願い致します。

鈴木さん:守谷市は、学習や学校環境など全国に誇れるものがたくさんあります。新しく引っ越しなどで守谷市に住まわれる方には、地域住民の暖かさやつながりを感じることができる住みやすい街だと思います。子育て支援など行政の万全のサポートもありますので安心して住むことができます。公園や病院も多くあり子育て環境も素晴らしいと思います。住環境は、つくばエクスプレスの開業で都心へも約30分でアクセスできて通勤・通学にも便利です。都心に出なくても守谷市内はもちろん、つくば市、千葉県柏市など近隣にもショッピングを楽しめる施設が沢山あります。

「アクロスモール守谷」などのショッピング施設も充実

鈴木さん:守谷市は生活に必要なものは何でも揃う便利な街です。中心地を少し離れると昔ながらの自然が多く残されていて、とても美しい街づくりですね。私は、アサヒビール茨城工場の屋上から見た、守谷市の風景が一番好きですね!近代的な街並も眺めつつ、手前には自然が色濃く残されている風景を一望できてオススメです。住みよい街づくりをすすめていることが分かります。ぜひ魅力あふれる守谷市へお越しください。お待ちしています。

守谷市教育委員会指導室

今回、話を聞いた人

守谷市教育委員会指導室 指導主事 鈴木優子さん
所在地:茨城県守谷市大柏950-1(守谷市役所)
TEL :0297-45-1111(代表)
URL:http://www.city.moriya.ibaraki.jp/index.html
※この情報は2016(平成28)年12月時点のものです。

確かな学力と豊かな心を育む、守谷市の教育環境とは/守谷市教育委員会指導室 指導主事 鈴木優子さん
所在地:茨城県守谷市大柏950-1 
電話番号:0297-45-1111
開庁時間:8:30~17:15 ※日曜日は諸証明発行業務のみ(12:00~13:00は昼休み)
休庁日:土曜日、祝日、年末年始
http://www.city.moriya.ibaraki.jp/

江戸川区子育て支援課 インタビュー

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江戸川区子育て支援課
今澤 博史さん

海と川に囲まれた豊かな自然環境が育む江戸川区の子育ての魅力

東京都の東端に位置し、海や川、公園や親水緑道など豊かな自然環境に恵まれた江戸川区。23区内のなかでも子育てに関する行政サービスが充実している区としても知られ、子育て環境を重視するファミリーにとって魅力的な街のひとつです。今回は江戸川区子ども家庭部子育て支援課の今澤博史さんにお話を伺い、現在の江戸川区の子育て事情について、また江戸川区の子育て環境の魅力について教えていただきました。

豊かな自然環境に恵まれた環境が育む、子育てしやすい江戸川区

ーー江戸川区の子育ての現状についてお教えください

子育てについての江戸川区の現状としては、公園面積が23区内でもっとも広いことをはじめ、海や川に囲まれた豊かな自然環境に恵まれているのが特徴のひとつです。

また都心部への交通アクセスの利便性と、23区内のなかでも地価や家賃など経済的に負担の少ない環境で、これから子育てをするご家庭にとってはバランスのとれた生活しやすい地域だと思います。

実際に、統計上の指標として用いられる合計特殊出生率(一人の女性が一生の間に生む子どもの数)を見ても、23区のなかで1位となる1.39人(平成26年の調査)となっています。また、地域によって状況は異なりますが、3人以上の子どもがいる多子世帯の比率も高く、23区内で第3位となっています。

区のHPからもご覧いただけますが、2014(平成26)年3月にまとめた「江戸川区子ども・子育て支援事業計画策定のためのニーズ調査 報告書」というものがあり、0~5歳の就学前のお子さんがいらっしゃる保護者を対象に実施したところ、地域によって差はあるものの「全体的にみて、子育てしやすい」と回答した方は「とても思う」「どちらかというと思う」を合わせて87.8%に上りました。

小岩地区においては「これからも江戸川区で子育てをしていきたい」と回答した方は93.4%になり、交通の利便性に加え商店街などの下町情緒を感じられる生活環境も魅力なようです。

江戸川区役所

江戸川河川敷

公園面積は23区中1位

人情味のある街並みが残る

就学前の子どもに特に手厚い子育て支援と行政サービス

ーー江戸川区ならではの取り組みや支援についてお教えください

江戸川区ならではの施策として行っている子育て支援のひとつに「保育ママ制度」というものがあります。制度としての歴史は古く、1969(昭和44)年の事業開始より47年目を迎え、現在は200名の保育ママがおよそ400名のお子さんたちを見守っています。

「保育ママ制度」の対象となるのは生後9週目から1歳未満の健康なお子さんで、子育て経験の豊富な保育ママが保育を行います。保育ママのなかには保育士や幼稚園教諭としての資格を持っている方もおり、最終的には子どもを預ける保護者の方と面接をしていただいたうえでの契約となり、安心してご利用いただける制度かと思います。

また、0歳児のいるご家庭を対象にした「乳児養育手当」があり、ご家庭での保育を推進する目的で月額13,000円の手当を支給しています。この制度も1969(昭和44)年に開始されたものです。

さらに、就学前の子どもがいらっしゃるご家庭を対象にした行政サービスとしては他にも、私立幼稚園へ子どもを通わせるご家庭への補助金の支給も行っています。入園料の補助金として80,000円を限度に支給するほか、保育料の補助金として月額最大26,000円の支給も行っていますので、区立保育園並みの保育料で私立幼稚園へも通えるようになっています。

江戸川区内の区立保育園は、今後、私立幼稚園と私立保育園が一体となって2002(平成14)年に設立した「社会福祉法人えどがわ」による民営化が順次進められていくことになり、時代のニーズに応じたより良い子育て環境を整備してゆく予定です。

中学校3年生までの子どもがいるご家庭を対象にした「子ども医療費助成制度」も、全国に先駆けて江戸川区がはじめて実施した制度で、安心して子育てができる環境を整えてきました。

江戸川区役所子育て支援課

地域ぐるみで子どもたちを見守る「すくすくスクール」

ーー「すくすくスクール」も江戸川区が先進的に始めた取り組みですね

江戸川区では区内すべての小学校で「すくすくスクール」という事業を実施しています。いわゆる学童としての役割を担う事業なのですが、保護者の方の就労状況に関わらず無料で誰もが自由に参加できる“すくすく登録”という枠を設けています。

通常の学童は月額4,000円(減免制度あり)で、保護者の方の就労状況に応じてあらかじめ登録した子どもだけを対象にしているのですが、「すくすくスクール」ではその対象を広げ自由参加としています。

異なる点としては、学童に登録した場合、平日放課後と学校の休業日に最大18時まで利用できるのですが、自由参加の子どもたちは17時で下校となります。「すくすくスクール」では、地域によって習字や日舞、サッカーなど専門家や資格を持った方などのご協力をいただきながら運営しているケースもあり、地域ぐるみで子どもたちを見守る江戸川区らしい取り組みかと思います。

江戸川区立中小岩小学校

子どもたちがのびのびと育つ街

地域とつながる学びの機会「チャレンジ・ザ・ドリーム」

ーー中学生への取り組みについてはいかがでしょうか

中学生を対象とした取り組みとしては、子育て支援という意味合いとは少し異なりますが、「チャレンジ・ザ・ドリーム」と名づけた職場体験を実施しています。区内にある33すべての中学校で実施しているのですが、中学2年生が5日間の職場体験に臨みます。

地域のいろいろな職場や保育施設、福祉施設などが対象先となり、約5,400人の子どもたちが地域とのつながりのなかで学ぶ機会を得ることになります。ここまで大々的にやれるのも、地域の事業所の方々との関わり合いが深く残っている江戸川区だからこそかもしれません。

また、就学前の小さな子どもから小学校、中学校へと通う子どもまで、地域の図書館や共育プラザ、スポーツ施設なども充実しているため、年齢やご希望に合わせたいろいろな行政サービスも受けられるかと思います。

江戸川区立小岩第三中学校

江戸川区子ども未来館

待機児童の解消に取り組む

ーー力を入れて取り組んでいることはありますか

江戸川区が今後も取り組む課題としては、23区で3番目に多い“待機児童”の解消を優先的に捉え、347名の待機児童に対して認可保育園や認定こども園などの新設により450人分のあらたな定員枠を設けました。

また、古くなった学校の改築も進めており、体育館を2階に設置したり、非常用水に利用できるようにプールを屋上に設置したりもしています。

下町ならではの人とのつながりも感じられるあったかい街

ーー最後に、江戸川区の子育て環境の魅力についてお教えください

区長が常々、子育て環境というのは“まちづくり”と同じだと訴えている通り、ベビーカーでも快適に通れる歩道を整備したり、住宅地のなかに親水緑道や公園を整備したりと、長年にわたって取り組んでいる“まちづくり”が子育てしやすい区として知られるようになり、現在の江戸川区をかたちづくっていると思います。

子育てというのはひとりでできるものでは無く、ご家族はもちろん保育園や幼稚園の先生、子育て仲間と呼べるような方々との出会いも大切で、江戸川区のもつあたたかい街の雰囲気がそれを可能にしてくれると思います。水と緑に囲まれた環境も魅力で、小岩地区には江戸川のひろびろとした河川敷もあり、自然に恵まれた環境で子育てをしていただければと思います。

江戸川区にあらたにお住まいになる方は、ぜひ気軽に江戸川区子育て支援課までお立ち寄りください。江戸川区の子育て事情をわかりやすくまとめた「えどがわ子育てガイド」もご用意しています。

子育て支援課の皆さん

小松川境川親水公園

 

今回、話を聞いた人

江戸川区子育て支援課

今澤 博史さん、子育て支援課の皆さま

江戸川区役所
住所:江戸川区中央1-4-1
TEL:03-3652-1151(代表)
開庁時間:8:30~17:00(祝日、12月29日から1月3日を除く)
https://www.city.edogawa.tokyo.jp/index.html


保護中: “確かな学力”につなげる大和市の教育

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velocraft(ベロクラフト)インタビュー/velocraft(ベロクラフト)大槻正哉さん

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近年、ロードレーサーやクロスバイクなどのスポーツタイプの自転車がブームとなっている中で、ツーリングバイクをメインに販売する「velocraft(ベロクラフト)」。自転車でのツーリング文化を復活させたいという思いから2008(平成20)年に生まれた全国的にも珍しい“旅自転車”専門店だ。今回は、店長・大槻正哉さんに、ツーリングバイクの魅力や、周辺の街についてお話をうかがった。

魅力にとりつかれ自転車一筋二十数年 

「velocraft(ベロクラフト)」店主・大槻さん

――大槻様と自転車との出会いから、現在までの経歴を教えてください。

大槻さん:出会いは小学生の時です。小学生の頃って、自転車で色んな所へ行くのが楽しいじゃないですか。親に連れられて電車で行くか徒歩圏内だったのが、自転車になると、隣の街や、さらに隣の街までって、行動範囲が一気に広がりますよね。だから、「自転車って楽しいな」と。

僕は中野出身で、おばあちゃんの家が浦和にあったので、「ばあちゃんの家までサイクリングで行ってみよう」とか、高学年の頃はそういう感じでしたね。その頃はすでにスポーツ用の自転車に乗ってました。そこからどんどんハマっていって、「自転車屋になろう」ということは、子どもの頃からずっと思っていました。高校に入る時にも自転車部がある高校を探して入り、そのまま、この会社に巡り合い、それから二十数年。自転車一筋です。我ながらよく飽きないなと思いますね。

ツーリング自転車の人気を復活させたい

“旅自転車”がコンセプトの「velocraft(ベロクラフト)

――「velocraft(ベロクラフト)」が生まれたきっかけを教えてください。

大槻さん:元々は、「CWS(CYCLE WORK STATION)」という店で自転車を総合的に販売していて、その一部分でツーリングの自転車も扱っていたのですが、今から10年ぐらい前に、ツーリング自転車の人気が本当に無くなってしまった時期があったんです。僕が中学生、高校生の頃には、ツーリング用の自転車っていうのは普通に街の自転車屋さんでも売っていた。でも、僕が仕事を始めてからはどんどん衰退していってしまい、まず見なくなってしまったんです。自転車だけじゃなくて、自転車でツーリングをする文化自体が、もう無くなってしまうのではないかと思いました。

ツーリング用の自転車が並ぶ店内

それは大変もったいないことなので、ツーリング用の自転車だけの店を作り、情報発信をして、そういう遊び方をお客さんに知ってもらおう、ということで「velocraft」ができました。要は、ツーリングバイクがほとんど無くなってしまったので、それを復活させようという思いから作った店です。現在開店から7年目になります。

ホイール

――ツーリング用の自転車の特徴とは、何でしょうか?

大槻さん:「荷物を積んで一番速い自転車」ということです。だから荷物を積んで安定するように作ってあるんですね。フレームも違うし、場合によっては敢えて重たく作るということもあります。「重たく」というとマイナスに捉えられてしまうこともありますけれど、言い換えれば、丈夫に作ってあるということですから、もちろん故障もし難いです。

あとは、実は自転車は、「ツーリングをする」という行為の中では重要度は低めです。自転車よりも積む荷物のほうが重要なんですよ。だから「この荷物を積むから、この自転車だね」という分け方になります。荷物の量で、薦める自転車も変わってくる、というのがこの種の自転車の特徴です。

自転車用のカバン

――自転車旅の初心者でもできる、自転車選びのポイントなどがあれば教えてください。

大槻さん:荷物の量を先に決めることが一番のポイントです。今は「自転車でツーリングをする」っていう文化がすごく廃れてきちゃっているので、自転車ありきで物を考える人が圧倒的に多いです。でも、実は自転車は二の次で、「何を積むか」ということが第一。1泊しかしなくても、荷物が多ければそれ用の自転車になるし、日本中回るという人でも、クレジットカード1枚で済まそうと思う人はそれ用の自転車になる。だから「荷物の量」が重要なんです。

荷物に合わせて自転車を選ぶ

幅広い年代の方が全国から来店

――実際には「velocraft」を訪れるお客さんはどのような方が多いですか?

大槻さん:「ツーリングをしたい」っていう人は、男女や年齢はあまり関係ないので、うちとしても特にターゲットの年齢層とか男女比率とかは考えていないですが、実際に来るお客さんは、やっぱり「ツーリング用の自転車が当たり前にあった時代に若かった人」が多くなりますね。つまりは50~60代の人です。あとは、大学生や20代の人も多いです。

大学生はツーリング部とか、サイクリングクラブとかがありますし、20代だと自転車で日本一周をしよう、世界一周をしよう、という人も結構多いので、そういう人たちも遠くから来ますね。同様の専門店がある関西圏以外は、全国からお客さんが来ます。

オーダーメイドも請け負う

――オーダーの自転車も作ってくださるんですね。

大槻さん:主に完成品を展示していますが、その中に欲しい自転車が無い時にはオーダーでも作ります。そもそもツーリングの自転車は、市販の自転車があまり出ていないんです。体型や、センスも人それぞれ、様々な方々がいらっしゃるので、欲しいけれど、乗れる自転車が無いケースがあります。そういった時にオーダーメイドを提案させていただいています。

タイヤをチェックする大槻さん

サイクリングスポットへのベースとして便利な街

――吉祥寺周辺や武蔵野エリアでおすすめのサイクリングスポットや、ツーリングコースが教えてください。

大槻さん:この辺だと公園が多いので、公園めぐりが楽しいですね。ちょっと行けば田無のほうから多摩湖に行くサイクリングロードもあります。また、走りやすいフィールドに行くためのベースとしては、この地域はとても良いと思います。実は吉祥寺に出店した理由の一つもそこなんです。中央線を使って輪行すれば、高尾や武蔵五日市にも出やすいし、西武新宿線であれば秩父のほうに出やすいじゃないですか。そもそも、都内を走っていてもつまらないですからね。坂が無いと面白くないんです。

多摩湖自転車道

――吉祥寺から三鷹・関町にかけてのエリアの魅力や、おすすめのお店を教えてください。

さまざまなエリアにアクセスしやすい武蔵野エリアはツーリングの拠点にぴったり

大槻さん:自転車乗りとしては、「田舎に出やすい」というのが大きな魅力ですね。さっきも言ったとおり、中央線や西武線を使えば、連続した坂道がある、自転車で走りやすいフィールドに行けます。オススメのお店は、三鷹に「ハイカーズデポ」という小さな、アウトドアのセレクトショップです。うちとリンクするところがあり、お客さんのやりとりも多いです。良い店だと思いますよ。

あと、個人的に吉祥寺でご飯を食べるときは決まって「(吉祥寺)第一ホテル」です。あそこは僕らみたいなオジサンも和める場所ですね(笑)。ステーキハウスの「葡萄屋」さんもお薦めです。

大槻さん

velocraft(ベロクラフト)

店長:大槻正哉さん
東京都武蔵野市吉祥寺本町4-3-14
TEL:0422-20-3280
営業時間:11:00~20:00(土・日曜日、祝日10:00~20:00)
定休日:火・水曜日
http://www.c-w-s.co.jp/velocraft/
※この情報は2016(平成28)年2月時点のものです。

velocraft(ベロクラフト)インタビュー/velocraft(ベロクラフト)大槻正哉さん
所在地:東京都武蔵野市吉祥寺本町4-3-14 
電話番号:0422-20-3280
営業時間:11:00~20:00(土・日曜日、祝日10:00~20:00)
定休日:火・水曜日
http://www.c-w-s.co.jp/velocraft/

えほんのがっこうインタビュー/えほんのがっこう 中村亮介さん

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練馬区関町にある「えほんのがっこう」は、絵本の買取、販売を行う絵本専門のリサイクルショップ。店内には、長年子どもたちに愛されている名作からあまり知られていない作品まで、豊富な絵本がずらり並んでいます。椅子が用意されていて、ゆっくりと読んでから選ぶことができるのもの大きな魅力のひとつです。また、店舗内のスペースを活用して、子どもたちの多様な興味に応えるイベントなども開いています。今回は、そんな「えほんのがっこう」について代表兼“校長”の中村亮介さんに詳しくお話を伺いました。

子どもが落ち着いて本を選べる古本屋を作りたい

――中村さんが「えほんのがっこう」を開いたきっかけについて教えてください。

中村さん:私は元々古本屋を回るのが好きでした。そのなかで気が付いたのは、古本屋の一角に絵本が置いてあったり、絵本専門の古本屋もありますが、大体店内が狭くて、子どもが落ち着いて本を手にとって読めるスペースが無いということです。子どもにとっては、中身をしっかりと見てから興味・関心に合う本を選ぶ方がいいと考え、そういう本屋を作れないかなと思ったことがきっかけです。

「えほんのがっこう」代表兼校長の中村亮介さん

絵本に絞った理由としては、子どもの頃にこういう風に読んでいたとか、誰と一緒に読んだとか、“ストーリーがある”本が絵本だと思ったからです。書いてある内容だけではなく、「小さい時に読んでもらったんだ」など、絵本をきっかけに生まれる会話も多いですよね。僕はまだ結婚はしていないですし子どももおりませんので、どちらかというと親目線よりも子どもに近い目線で、こんな本屋があったらいいなという思いをかたちにしました。

コンセプトは“読める”古本屋

――「えほんのがっこう」の概要・特色について教えてください。

中村さん:オープンしたのは2014(平成26)年11月です。私にとってはここが地元で、お店を開くなら地元でやりたいなと思いました。「えほんのがっこう」の蔵書数は、現在こちらに置いていないものも合わせて3千冊程あります。こちらの店舗と、インターネットでも絵本を紹介していまして、全て購入して頂けるようにしています。また、読まなくなった絵本の買い取りもやっており、宅配でも受け付けています。

椅子があり、ゆっくり読むことが出来ます

この店のコンセプトは“手にとって読んで頂く”こと。読んでみないと情報が少ないので定番の作品を買うことも多いと思いますが、それだと実際に読んでみたらお子さんが気に入らなかった、というようなこともあると思っています。ここでは子どもたちが気に入った物を買うことができます。ゆっくりじっくり読んで、選んで頂きたいですね。

洋書も多く揃っています

洋書も400冊くらいあり、一般的な絵本屋さんと比べると数は揃っているのではないかと思います。最近は、お子さんに英語教育をさせたいという方などが買われています。この辺りは教育についての意識が高い方も多いと感じますね。また、大人の方が綺麗な挿絵が気に入って買われることもありますよ。

――実店舗に来るお客さんはどのような方が多いですか?

中村さん:この地域に住む小さなお子さんがいらっしゃる方がほとんどですが、お孫さんに絵本を買いに来られる方や、保育士さんなどもいらっしゃいます。読み聞かせに力を入れている方も多く、そういった方は頻繁にいらっしゃいますね。最近は、絵本を売りに来る方も増えてきました。

子どもだけでなく大人も楽しめるイベント

――地域コミュニティとしての店舗利用について教えてください。

中村さん:絵本を作るワークショップと、店内での撮影会を定期的に開催しています。
ワークショップは、絵本作家のかとうふじこさんに来て頂いて、子ども向けや大人向けに開催しています。例えば今月予定している製本するものから、製本された物に絵を描く過程までの3種類を用意しています。まず自分でストーリーを作り、絵を描き、文章も書くところまで全て行います。文と絵の指導をしてもらい、一冊の本を完成させるという形です。最初のストーリーを考えるところは時間がかかりますが、それでも2時間くらいで終わりますね。時々骨組みだけ作っておうちに持って帰って、続きをやる方もいらっしゃいます。旦那さんにプレゼントされるという方もいらっしゃいました。

ワークショップの様子

撮影会では女性フォトグラファーの亜沙美さんが、絵本に囲まれた店内でお子さんや親子での写真を撮影を行ってくれます。

ギャラリーはご要望があったときに店内に棚を設置し作品を展示しています。内容は絵本作家さんの原画の展示と、物販も一緒に行うという形が多いですね。

ギャラリーとしても活用されている

どのイベントもとても好評を頂いています。参加者の方はリピーターも多く、その方々がお友達と一緒にいらしてくださったりもしています。

絵本との出会いのきっかけを増やしたい

――今後「えほんのがっこう」でやっていきたいことや夢などがあれば教えてください。

中村さん:イベントを広げていきたいと考えています。お話を頂くことも増えており、そういったものにチャレンジしていったり、うちで主催するイベントも増やしていけたらいいなと思います。また、絵本をどうやって選んだらいいか悩まれる方もいらっしゃるので、そういった方にこういう絵本がいいですよとお話をする機会も創っていきたいですね。

遊び心溢れる店内

他にも移動販売や、この店舗を起点に色々なところに絵本を販売するルートを広げていきたいと考えています。近隣の書店は絵本コーナーがそんなに大きくなく、主に話題の本やベストセラーの本が並んでいるので、それとは違う本に出会う機会を増やすことができたらいいなと思います。「きょうはみんなでクマがりだ」(イギリスの作家の大型仕掛け本)が僕の好きな絵本です。大人になってから読んで、絵本って面白いなと思い、この店を始めるきっかけになったような本ですね。

中村さんが絵本の面白さを再発見した「きょうはみんなでクマがりだ」

――関町の住みやすさはいかがですか?

中村さん:抽象的ですが“ちょうどいい”という言葉が合うと思いますね。程良く落ち着いていて、便利です。お客さんと話をすると、他の地域に住んでいたこともあるけど、戻って来られたという方がすごく多いですね。そういう方が言うには“なんだか楽”だそうです。スーパーマーケットや薬局、生活雑貨のお店はあるので生活するには十分足りますよね。服やもう少し大きな買い物は吉祥寺にすぐ出られますし、とても生活しやすいですよ!

「えほんのがっこう」内観全体

中村亮介さん

えほんのがっこう

代表兼校長 中村亮介さん
所在地:東京都練馬区関町北4-2-15 五十鈴ビル2F
TEL:03-5903-8556
URL:http://ehonnogakkou.sakura.ne.jp/hp/
Facebook:https://www.facebook.com/ehonnogakkou/
※この情報は2016(平成28)年4月時点のものです。

えほんのがっこうインタビュー/えほんのがっこう 中村亮介さん
所在地:東京都練馬区関町北4-2-15 五十鈴ビル2F
電話番号:03-5903-8556
営業時間:11:00~18:00
定休日:水曜日、第2・4土曜日
http://ehonnogakkou.sakura.ne.jp/hp/

世田谷区立八幡山小学校 校長 インタビュー/世田谷区立八幡山小学校 丸木英美校長先生

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東京23区内にありながら、自然を感じられる穏やかな住宅地にある「世田谷区立八幡山小学校」。教室の壁を取り払ったオープンスクールや広々としたランチルームが開放的な印象を与える同校は、世田谷区が取り組む小中連携教育「みどりの学び舎」や「地域運営学校」の熱心な実践校だ。盛んな地域行事や豊富な地域資源など、子どもたちがのびやかに育つ周辺環境も整っている。地域力を基盤にした公立校ならではの取組みや八幡山エリアの魅力について、今年度校長に赴任された丸木英美先生にうかがった。

地域人材と周辺施設を活かした多彩な授業づくり

「世田谷区立八幡山小学校」

――「世田谷区立八幡山小学校」の概要、沿革について教えてください。

丸木校長先生:「世田谷区立経堂小学校分校」から独立し、1960(昭和35)年4月に開校しました。現在の校舎は、1999(平成11)年に建て替えられたものです。児童数は、2017(平成29)年2月現在、男子260名、女子195名の計455名で、14クラスあります。

丸木英美校長先生

――施設・設備の特色はございますか?

丸木校長先生:教室の壁がないオープンスクールは、学年ごとに子どもの様子をよく見ることができ、教員の授業力向上にも役立っています。教室は必要に応じてパーテーションで仕切れ、ロッカーも可動式なので、自由に空間を使えます。
また、第一体育館と第二体育館があり、第二体育館は学校公開で使う時以外は平常、地域体育館として開放しています。育成団体をはじめ、いろいろな団体が利用しているので、放課後、子どもたちは学校という安心できる場所でスポーツを学ぶことができます。

教室の壁がないオープンスクール

――教育活動については、どのような特色がありますか?

丸木校長先生:1つめは、年3回のあいさつキャンペーンです。あいさつ運動は年間を通してやっていますが、キャンペーンの時は、犬の散歩をしながら子どもたちの見守りをしている「ワンワンパトロール」の方や町会の方が、子どもたちと一緒に校門に立ってあいさつをしてくれます。
2つめは、オリンピック・パラリンピック教育です。今年度は、やり投げのオリンピアン、村上幸史さんの講演と実技指導を実施したほか、アスリート飯や世界記録の展示、運動会では八幡山派出所のお巡りさん先導による聖火リレーと聖火点灯など、楽しくオリンピック・パラリンピック教育を進めています。

村上幸史さんによる講演の記録

3つめは、豊富な地域人材・施設の活用です。世田谷には多彩な人がいらっしゃるので、授業の内容に合わせて年間相当数のゲストティーチャーを招いています。とくに、八幡山町会のお囃子体験は本校ならでは。このほか、八幡山町会の防災部による避難訓練の指導や、プロのオーケストラ団員として活躍している卒業生による「ようこそ先輩コンサート」などがあります。先日は日本建築家協会からプロの建築家12人を講師に、6年生が校庭で角材を組み立ててまちづくりの体験をしました。角材の確保や運搬、ドローン撮影まで、すべて地域の方の協力によるものです。

オリンピック・パラリンピック教育

施設の活用では、「朝日プリンテック」での新聞印刷の見学、「医学総合研究所」による薬物乱用防止教室、「京王電鉄」のキャリア教育、清掃工場・消防署見学、農家見学、「日本大学」による連携授業の実施など、地域の企業や大学、施設と連携した教育活動を行っています。工場や農地は歩いて行ける距離にあるので、授業に活用しやすいのもポイントですね。 4つめは、学校図書館の充実です。今年度から図書館司書が配置され、来館児童が増えました。今後は、学校図書館と連携した研究発表にも取り組んでいきます。

オリンピック飯

――ふだんの子どもたちの様子について、どのようにご覧になっていますか?

丸木校長先生:周辺が閑静な住宅地なので、子どもたちも全体的に穏やかな雰囲気の子が多いように思います。読書やスポーツにも熱心で、図書館司書の配置により、夏休みの図書館利用もかなり増えました。スポーツは、全学年が午前中の中休みに校庭へ出て行う「金スポ」を実施していて、縄跳びやランニングも楽しみながら取り組んでいます。

「世田谷区立八幡山小学校」図書室

――特色ある課外活動について教えてください。

丸木校長先生:ここは本当に行事が盛んな地域で、各地区の盆踊り、「上北沢区民センター・上北沢児童館」の「風太郎&子どもフェスティバル」、「将軍池公園」の「自由広場(フリーマーケット)」など、子どもたちはたくさんの地域行事に参加しています。特に近くの八幡社の行事へは、お祭り、七五三の餅つき、節分の豆まきなどに参加をしていますね。

学校が参加依頼を受けているのは、「蘆花恒春園」で開催される「蘆花祭り」です。4年生が、運動会の出し物でもあるソーラン節を披露しています。こうした地域行事には、PTAが協力しているものもたくさんあります。地域行事が盛んなため、子どもたちは地域で安心して遊べますし、地域の大人と顔見知りというのはありがたいですね。

「世田谷区立八幡山小学校」校庭

授業の系統性や指導の工夫に活かされる「みどりの学び舎」

――「地域運営学校」としての具体的な取り組みについてご紹介ください。

丸木校長先生:夏休みには運営委員の企画運営で、「チャレンジスクール」を開いています。今年度は、2日間で12講座を実施し、282名が参加しました。教員や地域の方々が特技を活かして講師になり、ハンドベルやチアリーディング、ショートテニス、クラシックバレエなど、子どもたちの“やってみよう”という気持ちを大切に、興味のあることを体験してもらいます。このほか、日本語検定も実施しています。3年生ぐらいから検定を受ける子が多く、学年が上がるにつれ、難しい検定にもチャレンジしていますよ。また、校舎の南側には天然の芝生があり、その整備も運営委員会やPTAの親父の会にお願いしています。

「地域運営学校」の指定は6年目となります。月に1回、学校運営委員会を開き、運営委員会の方々と学校運営について協議を行っていますが、委員会には地域の方、学識経験者、中学校の学校運営委員などさまざまな方がいらっしゃるので、そこから直に助言をいただけることは大変励みになっています。地域人材などの詳細情報が直に入ってきますし、中学校と足並みをそろえた活動にも取組みやすいです。

「世田谷区立八幡山小学校」体育館

――世田谷区では、小中連携教育「みどりの学び舎」に取組んでいますね。

丸木校長先生:本校は、「世田谷区立緑丘中学校」・「世田谷区経堂小学校」・「世田谷区上北沢小学校」と計4校で、「世田谷9年教育」を目指す学び舎を実施しています。具体的には、年4回、合同研修と学習習得調査の分析会議を行い、授業改善に取り組んでいます。児童・生徒の交流では、児童会が生徒会に行ってお互いの活動を発表したり、夏休みに児童が中学校の部活動を体験させてもらっています。子どもたちは複数の部活を体験し、入部先を決めているようです。「世田谷子ども駅伝」にも、学び舎の小中合同チームで参加をしていて、今年は女子が3位に入賞しました。

「みどりの学び舎」の取組みは、小中を通した授業の連続性や、地域の子どもたちの課題を理解した上での指導の工夫などに活かされています。また、子どもたちは実際の中学校の様子を知ることで、進学への意欲を高めることができます。
私は図工の教員で、もとは中学校の美術の教員でした。やはり小中合同で授業研究をしていましたが、その時の経験からも、教員同士の連携が大事だと思います。小中の教員に交流がないと、情報は共有できません。それぞれの学校でどんな内容をどう指導しているか、それを踏まえることで中学へのなだらかな接続を円滑にした指導ができると思います。

小中学校連携の「みどりの学び舎」

――幼稚園との連携もあるのでしょうか?

丸木校長先生:私はすぐ近くの「世田谷区立八幡山幼稚園」の園長を兼任していますが、本校はこちらの園とも数年来の交流があります。5年生が総合の時間で年数回、園に交流に行くので、園児が1年生として入学してきた時に6年生と顔見知りになっている。5年生にとっては、異年齢と関わって小さい子の面倒をみるよい機会になります。また、学年末のこの時期は、来年入学してくる園児たちが学校に遊びに来て、1年生がお世話をしています。

子どもたちの作品

芸術やスポーツに親しめるバランスのよい環境

――世田谷区の公立校の教育環境の魅力をどのようにお考えでしょうか。

丸木校長先生:世田谷区は学校選択制をとっていないので、子どもたちと地域とのつながりが本当に深いです。そして、子どもたちを地域で育てようという教育力があります。例えば、防災に関しても、地域と連携しながら頻繁に防災訓練ができるし、地域人材が豊富でいろいろな大人が子どもたちの身近にいることはすごくありがたいです。

また、教育費にかける予算が手厚いので、学校の施設・設備が充実しています。本校でも、各クラスにICTによる大型モニターと実物投影機があり、1クラス分のタブレットが揃っています。また、区立の全小・中学校で、教科「日本語」を推進しています。
いろいろな育成団体が活動し、連合運動会があるなどスポーツが盛んですし、近隣の美術館にバスで鑑賞教室へ行けるなど、さまざまなものがバランスよく整備されている環境は本当に素晴らしいと思います。

食育にも力を入れている

――八幡山エリアの魅力についても教えてください。

丸木校長先生:意外に自然が豊かで、学校のすぐ近くの畑で農業体験ができたり、23区とは思えない環境に恵まれています。地域密着の土地柄な分、治安もいいです。環八が近いですが、交通量はそれほど多くありません。
そして、繰り返しになりますが、町会活動や地域行事が盛んで参加率が高く、地域人材も豊富。住民主体でこの地域を守っていこうという意識が強く、防災にも熱心です。例えば、八幡山派出所は以前もっと離れた場所にあったのが、町会の働きかけで学校の近くに移ってきたと聞いています。また、勉強だけでなく、芸術や音楽、スポーツなどへの理解がある地域で、子どもたちがいろいろなものへ興味関心を持てる環境にあります。

校内にあるケヤキ

――最後に、校長先生の自校の教育にかける想いをお聞かせください。

丸木校長先生:第一に、子どもの可能性をきちんと見極め、子どもの良さを伸ばす教育をしたいと考えています。そして、子どもにとって精神的に安心できる居場所を作るという意味で、安心安全な学校づくりをしていきたい。また、子どもたちを伸ばしていくには教員も育っていかなければならないと、明るく強い教職員のチームづくりを目指していきます。

丸木英美校長先生

世田谷区立八幡山小学校

校長 丸木英美先生
所在地 :東京都世田谷区八幡山1-14-1
TEL :03-3302-2618
URL:http://school.setagaya.ed.jp/hama/
※この情報は2017(平成29)年2月時点のものです。

世田谷区立八幡山小学校 校長 インタビュー/世田谷区立八幡山小学校 丸木英美校長先生
所在地:東京都世田谷区八幡山1-14-1 
電話番号:03-3302-2618
http://school.setagaya.ed.jp/hama/

世田谷区立用賀小学校 橋本雅史 校長先生 インタビュー/世田谷区立用賀小学校 橋本雅史 校長先生

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閑静な住宅地が広がり、高層タワー棟や店舗、公共施設などが集まる「世田谷ビジネススクエア」が駅と直結し、近年はオフィスエリアとしても注目されている「用賀」駅周辺。その一方で、「砧公園」や「馬事公苑」など緑豊かな環境にあることも魅力だ。創立から50年以上の歴史を持つ「世田谷区立用賀小学校」は、そんな「用賀」駅の北西、上用賀の街で多くの子どもたちを育ててきた歴史ある学校だ。地域からの信頼も厚い同校の教育活動や課外活動、そして地域との関わりについて、橋本雅史校長先生に話を伺った。

子どもが主役の学校づくり

橋本雅史校長先生

――小学校の概要についてお教えください

橋本校長:この地域の子どもたちはもともと「世田谷区立京西小学校」に通っていましたが、本校は1955(昭和30)年に地域の人口増加を受けて分校の一つとして設立されたのが始まりで、1958(昭和33)年に「世田谷区立用賀小学校」として独立しました。2016(平成28)年で創立59年目を迎えました。

校舎は昭和時代のどこか懐かしい雰囲気が多く残されており、地域の皆様と共に成長してきた伝統ある学校です。本校では、信頼と誇りの持てる学校づくりをコンセプトに、「子どもが主役になる」学校づくりに取り組んでいます。子どもたちの健やかな成長を願い、一人一人が輝く姿をつくる為に、より楽しく取り組めるような授業や行事を行っています。また、「いじめ・不登校0(ゼロ)」、「体罰・人権侵害0(ゼロ)」、「児童の重大事故0(ゼロ)」の“3つの0(ゼロ)”と「確かな学力の育成」、「社会的マナーの育成」、「健康・体力の育成」の“3つの育成”をスローガンに掲げ、学校と地域が連携して子どもたちを育てています。

校内の様子

――学習面など特色ある教育活動はありますか?

橋本校長:本校の教育目標は、「健康で強い子ども」、「よく考え工夫する子ども」、「思いやりのあるやさしい子ども」、「ねばり強くがんばる子ども」を育てることです。自らが気づき、考え、行動することができる子どもになるように指導をしています。具体的な例を挙げると、子どもたちは朝登校すると始業前にグラウンドでランニングをする習慣がついています。ランニングをすることにより体力がつくのはもちろんですが、授業を受ける時にスッキリとした気分で臨めるなど、様々な効果が期待できます。これは、子どもたちに学習する習慣が身につく指導を長年してきた効果の表れだと思います。

また、各教科・道徳・特別活動の時間を十分に確保して、45分間の授業時間を大切にした学習指導の工夫をしています。教員がしっかりと指導できないと、子どもたちの学力の向上はあり得ないので、本校では授業力の向上に特に力を入れています。小中連携の世田谷9年教育「ようがの学び舎」の推進と、連携した各教科部会による授業研究や月1回の教員の勉強会の開催など、教職員が高め合う学校として日々研究、勉強を重ね授業に反映させています。その他、習熟度別にクラス編成する少人数学習による算数授業やICT機器を活用した授業づくりなど、子どもたちが主体的に学ぶ為の問題解決型の学習に取り組んでいるのも教育の特徴です。

保護者・地域の協力によって行われる活動

多くの楽器が並ぶ音楽室

――保護者や地域と連携して学校づくりをしているとお聞きしましたが、具体的にどのような活動をしていますか?

橋本校長:特色ある教育活動の充実に力を入れており、地域の皆様と保護者の皆様と連携して子どもたちを育てています。課外活動がその代表的な例で、活動の一つとして「キッズバンド」の活動を行っています。本校は子どもの体力づくりに力を入れていますが、そうではないジャンルの音楽活動ができたら…、との声が多く子どもたちや保護者から挙がり始まった活動です。楽器演奏の知識や技術のある4,5人の教員が、直接子どもたちに指導して日々練習に取り組んでいます。「キッズバンド」はトランペットやトロンボーン、パーカッションなどで編成されている本格的なバンドで、演奏会や地域のイベントで発表したり地域とのコミュニケーションを促進したりする目的で活動しています。

キッズバンドの活動の様子

また、もう一つの活動である「エイサー踊り」も「キッズバンド」と同様に本校の課外活動の一つで、踊りのチームを校内でつくり、教員が子どもたちに指導をしています。こちらは毎年夏に開催される「新宿エイサー祭り」への出演を目指して活動しており、「キッズバンド」に比べると期間限定の活動となっています。課外活動の指導は教員が行うのですが、連絡や移動などの運営に関することは保護者の皆様にご協力頂いています。まさに学校と地域と保護者が連携して行っている活動です。

「新宿エイサー祭り」の様子

――「スマイルスクール」についてお教えください

橋本校長:「スマイルスクール」は、夏休みに学校の授業ではできない講座を体験できる特別授業です。たとえば、「駒澤大学高等学校」のチアリーディング部の皆さんに来て頂いて「チアリーディング」に挑戦したり、みんなで「さくらさくら」の曲を合奏する「お箏」に挑戦したりしています。約20種類の講座から希望の講座を選び体験できるようになっています。子どもたちは「スマイルスクール」をとても楽しみにしており、プールの授業と「スマイルスクール」を組み合わせて夏休みのスケジュールを作っているようです。こちらの運営も保護者の皆様にご協力頂いていますので、学校と保護者、地域の連携があってこその活動となっています。

子どもたちは元気いっぱい!

――英語教育にも保護者や地域の力が生かされているとお聞きしました

橋本校長:本校では保護者の皆様のお力をお借りした英語の授業を行っています。上用賀周辺には、お仕事で海外で生活をしていた方も多く住んでおり、生きた英語を話す事ができる保護者が多い地区でもあります。そこで本校では子どもたちに生の英語に触れてもらおうと、英語が堪能な保護者に、英語教育のお手伝いをして頂いています。非常にありがたいご協力で保護者の皆様には大変感謝しております。子ども達も興味を持って授業に臨んでいるようで、今後も続けることができたら嬉しいです。

YCCの活動拠点にもなっている

――「ようがコミュニティスクール(YCC)」と学校の連携はありますか?

橋本校長:「ようがコミュニティスクール(YCC)」は、「子ども達の健全育成」と「豊かな地域コミュニティーの形成」を目的として、用賀の街のスポーツ団体を統合し運営する地域主導型・都市型クラブです。幼児から高齢者まで、誰もがスポーツや文化を気軽に楽しめる場として設立されました。「用賀リフレッシュ体操クラブ」や「用賀サッカークラブ」など現在16の自主クラブが、本校や「用賀中学校」などを拠点に定期的に活動しています。YCCは年間を通して様々なイベントを開催しており、暖かいふれあいのあるコミュニティーづくりを目指しています。今後も「ようがコミュニティスクール(YCC)」の活動に携わっていきたいと考えています。

登校が楽しみになる学校を目指して

教室の様子

――橋本校長先生が子どもたちに接するにあたって大切にされていることは何でしょうか?

橋本校長:子どもが学校に行くのが楽しい、と思うことができるのが一番大事なことだと思います。友達に会えるから、何かができるから、理由は何であれ「学校に行きたい!」と自らが思うことができるのが重要です。その気持ちがあるからこそ、勉強にも行事にも前向きに取り組む姿勢が確立されるのだと考えています。

特に私は、学校の入り口にあたる1、2年生の子どもたちを気にかけています。1、2年生のうちに上手く学校に順応することができれば、後は3、4年生、5、6年生へと流れに乗って自然に成長していきますので、どうやって小さい子を学校教育の流れに乗せていくのかを重要視しています。校長と児童という壁をできるだけ取り払って、コミュニケーションを積極的に取るように心がけています。

校内の様子

――学校の今後の展望についてお聞かせください

橋本校長:今年度から、本校は「学校図書館司書業務」を民間委託する試行校に選ばれ、民間企業から派遣された図書館司書が学校図書館に常駐する体制を取り入れています。これにより図書館機能の充実や地域図書館との連携、土曜日の学校図書館活用など、読書活動の更なる充実が期待できます。また、子どもの学習習慣の定着や学習意欲の喚起を図る放課後の学習活動を支援する「放課後学習支援事業」にも力を入れていきたいと思っています。

学校の外観

――最後に上用賀エリアの魅力について、教えて下さい

橋本校長:上用賀エリアの魅力は、“人”です。人のつながりの良さ、素晴らしさ、これにつきると思います。本校は地域の皆さん、保護者の皆さんに協力や支援をして頂き学校づくりを進めています。保護者の皆様には子どもが健やかに育つ為にも、自身が楽しく生活する為にも、自ら積極的にコミュニケーションをとると、学校の良さ、地域の良さが早くわかるようになる、と伝えています。

このエリアは都心も近く便利ですし、緑が多くとても住みやすい場所です。地域全体で子どもを育てるという意識が強く、古き良き時代の姿が垣間見える優しい街です。学校と地域が連携し協力しあって生活することによって見えてくる街の良さを感じることができる街、優しい街だと思います。

橋本雅史校長先生

世田谷区立用賀小学校

校長 橋本雅史 先生
所在地:東京都世田谷区上用賀6-14-1
TEL:03-3428-8391
URL:http://www.setagaya.ed.jp/yoga/
※この情報は2016(平成28)年9月時点のものです。

世田谷区立用賀小学校 橋本雅史 校長先生 インタビュー/世田谷区立用賀小学校 橋本雅史 校長先生
所在地:東京都世田谷区上用賀6-14-1 
電話番号:03-3428-8393
http://www.setagaya.ed.jp/yoga/

「くにたち郷土文化館」荒井敏行館長 インタビュー/くにたち郷土文化館 荒井敏行館長

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JR南武線「矢川」駅から徒歩10分の距離に「くにたち郷土文化館」はある。国立市の歴史や自然、文化を学べる施設で、次代の人々に継承するという役割も担っている。今回、「くにたち郷土文化館」の荒井敏行館長へお話を伺った。

「くにたち郷土文化館」の存在意義

「くにたち郷土文化館」入口

――「くにたち郷土文化館」の沿革・概要について聞かせてください。

荒井館長:当館は、1994(平成6)年に開館しました。施設の8割が地中にあり、その特殊性などから開館当初はたくさんの視察がありました。博物館には「登録博物館」、「博物館相当施設」、「博物館類似施設」の3つがあり、当館は「博物館類似施設」に含まれます。一般的な会話で使われる“博物館”の多くは「登録博物館」ですが、ただ、どちらが優れているかという話ではありません。法的な制約が少ない「博物館類似施設」であることで、当館は自主性を保つことができているのです。

国立市の歴史を学ぶことができる

当館は、愛好会やサークルに研修室、講堂、陶芸用電気窯などを有料で提供しています。厳密な規定はありませんが、“社会教育”であればその内容は問いませんし、さらに市内在住でなくても利用可能。“市内在住者に限る”という文言を入れなくていいのは、規制の少ない「博物館類似施設」であることと大きく関係しています。

荒井敏行館長

――常設展示に関して、特に矢川・谷保エリアに関係したものを教えてください。

荒井館長:国立市のイメージを問われたら、北部のJR「国立」駅周辺や「一橋大学」を挙げる方は多いと思います。しかし、古くから人々の暮らしがあったのは南部、つまり矢川・谷保を中心とした地域です。国立市には3つの段丘があり、その段差になっている部分はハケと呼ばれ、湧水があったことから縄文時代の遺跡も見つかっています。国立市の歴史を語るときハケに触れないわけにはいきません。常設展示でも古くから人々の暮らしを支えてきたハケをテーマに、貝の化石などの資料とともに分かりやすく展示しています。

東京の名湧水にも選ばれている「ママ下湧水」

それ以外では、“国立市の自然”をテーマにした「自然ゾーン」、旧石器時代から近世・近代までを扱った「歴史ゾーン」、“人と人とのつながり”に主眼を置いた「暮らしゾーン」のほかに、“新しいまちづくり”に関する展示・解説をしている「都市ゾーン」と、「南養寺遺跡」から発掘された縄文時代中期末の住居跡を復元した「屋外展示」があります。

館内の歴史ゾーン

地域を知ることの魅力

――自然・歴史に親しめるイベントなどはありますか?

荒井館長:NPO国立市動物調査会「くにたち自然クラブ」が主体となり、子どもたちに街を知ってもらうための活動をしています。近くの用水路で魚を探したり、クワガタの幼虫を探しに出かけたこともあります。子どもだけでなく親御さんにも好評で、定員を超える応募をいただきました。ほかにも、地域の方々とさまざまなイベントを開催しています。子どもたちが楽しめるイベントも多くありますよ。

くにたちの歴史などが学べる「くにたちカルタ」で遊ぶ子どもたち

また、昭和50年代から地域の古老に話を聞いて、人々の暮らしについて記録してきた「くにたちの暮らしを記録する会」も、これまでの成果として次世代に伝える活動をしています。

「国立市古民家」

――「国立市古民家」についても聞かせていただけますか?

荒井館長:もともと甲州街道沿いにあった農家で、1985(昭和60)年に所有者から国立市に寄贈されました。その6年後となる1991(平成3)年に「城山公園」の南側に移築・復元。ここでは当館の事業として、伝統文化や伝統行事を伝える授業もしています。

光が差しこみ明るい館内

――これからの矢川・谷保エリアについて、期待していることはありますか?

荒井館長:それぞれ成り立ちが異なるため、JR南武線を堺に南と北とで大きく雰囲気が変わる国立市。そのことが街に奥行きをもたらし、面白さに繋がっているとも言えますが、双方が理解を深めていけば、さらに良い街になるのではないかなと。自分たちの住んでいる街を知り、それによって視野を広げることができれば、物事の見方も変わるだけでなく、住んでいる街への愛着も大きくなるではないかなと思います。

 

荒井敏行館長

くにたち郷土文化館

荒井敏行館長さん
所在地 :東京都国立市谷保6231
TEL:042-576-0211
URL:http://www.kuzaidan.com/province/

※2016(平成28)年6月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

「くにたち郷土文化館」荒井敏行館長 インタビュー/くにたち郷土文化館 荒井敏行館長
所在地:東京都国立市谷保6231 
電話番号:042-576-0211
開館時間:9:00~17:00(入館16:30まで)
休館日:第2・第4木曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)、国立市教育委員会が定める日
http://www.kuzaidan.com/province/

スペシャルインタビュー/ハーモス荏田フットボールクラブ 角谷佳英さん

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「横浜市立荏田西小学校」のグラウンドと、「江田」駅近くの「青葉台スポーツセンター」を拠点に活動している、子どものためのサッカークラブ「ハーモス荏田フットボールクラブ」。こちらは横浜市各区を中心に、神奈川、東京、埼玉と広いエリアに幾つもの子ども専門サッカークラブを持つNPO法人「セイントフットサッカークラブ」が運営している。
「ハーモス荏田フットボールクラブ」は、青葉区内に4つあるセイントフットのクラブの一つで、小さな子は2歳から、大きな子は小学6年生まで、現在およそ90名ほどのメンバーが所属している。今回は練習時間に伺い、コーチを務める角谷佳英さんにお話をうかがった。

幼稚園クラスと小学生クラスの集合写真

一人でも多くの子が「サッカーが大好き!」と思えるように

――まず、チームの沿革と活動内容、目指している目標について教えてください。

ハーモス荏田は今から13、4年前に立ち上がったクラブで、2、3歳児から、上は12歳の小学校6年生までのメンバーで活動しています。サッカーの普及を一番に考えていて、一人でも多くの子どもたちに、サッカーって楽しい、サッカーが大好き、サッカーをずっと続けていきたい、と思ってもらえるよう、常に心がけています。活動日は毎週水曜日と土曜日です。土曜日は「荏田西小学校」で活動しています。

幼児クラス、「青葉スポーツプラザ」での練習風景

――どのような子どもたちが所属しているのでしょうか?

2、3歳児のクラス、幼稚園(年中・年長)のクラス、小学生のクラスと、年齢によって状況は違ってきますが、小学生のクラスに関しては、7・8割方が「荏田西小学校」の子どもたちです。そのほかの子は、隣の「荏田小学校」や、都筑区や青葉区の小学校から通ってきています。自転車で通えるような、近隣の子がほとんどです。
小さな子については、保護者の方が車で連れて来られる場合も多いですから、青葉区の全域と、都筑区の青葉区に接している辺りからも参加しています。
それぞれ友達伝いに興味を持ってくれる子が多いですね。兄弟がいるご家庭も多いので、お兄ちゃんがやっているから弟も入るなど、そういった例もあります。

幼児クラスの子どもたち

子どもたちが向上心をもち、夢中になれる工夫

――普段の練習以外でレベルアップを目指す「ファンタジスタ」「トレーニングセンター」について教えてください。

日本サッカー協会が出している「ファンタジスタ検定」というものがあります。それに準拠して、年に4回の検定を行っているものです。たとえば、ボールを落とさずリフティングをしたり、フェイントをしたり、そういった技術的な部分の検定試験になります。基本的にクラブ内の検定で、外部の子は参加できないのですが、将来的には、ほかのチームの子でも参加できるようにしたいと思っています。

普段の練習でも基礎練習はしっかり

「トレーニングセンター」というのは、私達セイントフットが支援している幾つかのクラブの中で、小学3年生から6年生を対象にして、意欲の強い子、レベルの高い子などを、コーチ推薦のもとで選出して、一堂に集めて練習をするというものです。ただ単に個人のレベルアップを図るだけではなく、レベルアップした子が各クラブに技術や知識を持ち帰ることで、チーム全体に還元していこうという目的で行っています。

――子どもたちがサッカーを楽しむために、大切にしていることや方針はありますか?

私達は「どうやったら子どもたちが本当に楽しめるのか」ということを、常に一番大事に考えています。その中でも3つ、「達成感をもたせること」、「コミュニケーションを取ること」、「競い合わせること」ということを大事にしています。
大人でも子どもでも同じだと思いますが、何かを達成していけば、もっともっとと向上心が湧くものです。ですから小さな達成感でもいいので、日々の練習で達成感を感じてもえるよう、工夫をしています。

上手にできたら、一緒に喜ぶ

「コミュニケーション」については、やはり通っている子たちの中には、お父さんお母さんに「スポーツをやってもらいたいから」という理由で、「連れて来られている」という子も多からずいます。そういった子たちも一緒に楽しむためには、楽しい空間が必要だと思うんです。
たとえば、「この大人と一緒にいたら楽しいな」とか、子ども同士でも、「この子がいるから行きたいな」とか、そういった部分がモチベーションになっていくと思うので、話す機会、触れ合う機会、チームでまとまる機会といったものを大事にしています。

練習中の何気ないコミュニケーションも楽しむ

「競い合い」については、練習を通して、年齢が下がれば下がるほど、実は競い合いが好きなんじゃないかな、と感じる部分があるんです。何かが懸かっていなくても、ちょっとした勝負でも、勝てばすごく喜ぶ。そういったことの積み重ねが、「楽しい」の気持ちにつながっていくと思いながら、「競う」という機会も多く持つようにしています。

競い合うことが達成感にもつながる

――普段の練習以外に、大会やイベント等はありますか?

大会に関しては、セイントフットが主催している「チャイルドサッカーフェスティバル」という大会が年に1回あります。学年ごとに試合があり、小学生が年間に6回、幼稚園の大会が1回、ということで参加しています。それとはまた別に、神奈川県のサッカー協会が主催する大会もありまして、ここには年長さんが参加しています。
小学生についてはこのほか、セイントフット主催の「オーシャンズリーグ」というものがあります。これは横浜市、川崎市を中心とした年間を通してのリーグ戦でして、3年生以上のチームが参加しています。

試合以外のイベントとしては、懇親会など親睦を深める会であったり、卒業生する子については、卒業お別れ試合のようなものもやっています。それから、自由参加の合宿も年に何回かありまして、そういった時には、練習はもちろんやりますけれども、いちご狩りを楽しんだり、水族館や動物園に行ったりという、お楽しみのイベントも組み合わせています。

――チームの自慢、特色についてお聞かせください。

さきほども申し上げたとおり、「サッカーを好きになってもらう、楽しんでもらう」という点を一番に考えていますので、運動が苦手という子でも、もちろん女の子でも、サッカーを始めたばかりの子でも、サッカーを楽しめるように工夫をしています。そこが、このチームの特徴だと思います。
中にはやはり、ほかのチームと掛け持ちで所属している子もいるんですが、そういった子たちの中でも、「ここのチームでもずっと続けていきたい」という子が多くて、それはなぜかと言えば、やっぱり、このチームで過ごす中で、コーチや仲間がサッカーの楽しさを教えてくれたという部分があるのかと思います。

始めたばかりの小さな子も、女の子も、みんな夢中になって楽しめる

――普段の練習で子どもたちの成長を感じることや、具体的なエピソードはありますか?

うちには運動が苦手な子や、サッカーを始めたばかりという子が、けっこう来るんですね。そういった子たちが、最初からモチベーションも高くサッカーをやるかと言えば、当然、そうでもありません。
ただそんな子たちも、試合であったり、合宿であったり、普段の練習であったり、ある一つの瞬間を通じて、本当にスイッチが入ったかのように表情が変わって、熱心に練習に打ち込んでいくことがあるんです。そういう姿や、実際に上達している姿を見ると、「成長したなあ」と感じますね。

ふとした瞬間に見える真剣な表情

――保護者の方との関わりについて教えてください。

小学生とキッズとでは異なる面もありますが、小学生で言えば、父兄の方が「ぐりーんかあど」という登録制の審判に参加していただいたり、リーグ戦の時などに何かと協力していただいています。たとえばグラウンドに線を引いてくれたり、机や椅子を用意してくれたり、といったものですね。そういった部分も含めて、コーチと子ども、保護者が一体となって、試合や大会に臨んでいるという部分はあるかと思います。

キッズ(幼稚園)や未就園児のクラスですと、大きな大会は無いのですが、本当に、子どもたちがサッカーを楽しむ姿を見守っていただいて、普段、ご自宅ではどういう感じなのか、といったような事を、練習の合間や前後に話をして、より成長をしていけるような指導につなげられるようにしています。

子どもたちの練習の様子を見守る保護者の方々

子育てに適した環境が揃う

――この荏田西エリアの魅力についてお聞かせください。

公園や、この練習場のような運動ができる施設があちこちにあったり、そういった部分で、スポーツを思いっきり楽しめる環境がある地域だと思います。もちろんそれだけではなくて、勉強もできる環境があったり、立派な図書館があったり。子どもを育てるにはいい環境だと思います。

――最後に、これからここに住みたいという家族の方に、メッセージやアピールをお願いします。

私たちは2、3歳の、本当に歩き始めたばかりの子たちから小学生までに、一貫して指導できるというクラブです。こういったクラブは、実際に探してみるとなかなか無いんではないかと思います。
「どんな子にもサッカーを好きになってもらいたい」という思いを持ちながら、長い目で見た指導をしていますので、ぜひ一度、見に来ていただければと思います。

「ハーモス荏田フットボールクラブ 角谷佳英さん

ハーモス荏田フットボールクラブ

コーチ:角谷佳英さん
TEL:045-383-7500
URL:http://www.npo-sfsc.com/?act=club&cid=2
※記事内容は2017(平成29)年2月時点の情報です

スペシャルインタビュー/ハーモス荏田フットボールクラブ 角谷佳英さん
所在地:神奈川県横浜市青葉区荏田西 
電話番号:045-383-7500
活動日:水、土曜日
http://www.npo-sfsc.com/?act=club&cid=2


国分寺市ひかり児童館 平尾純子館長 インタビュー/国分寺市ひかり児童館 平尾純子館長

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JR中央線で「新宿」駅から約30分の距離にある「国立」駅。複数の教育機関が立地する文教地区として教育面にも力を入れているエリアであり、暮らしに穏やかさを与えてくれる豊かな自然も多く残されている。今回は、「国立」駅北側の国分寺市光町エリアにある、「国分寺市ひかり児童館」を訪れ、施設の魅力や、この街の住環境などについてお話を伺った。

文教地区の児童館で子どもたちの成長を見守る

「国分寺市ひかり児童館」

――まずは、児童館の概要をお聞かせください。

平尾館長:児童館ができたのは20年くらい前ですが、私ども「特定非営利活動法人ワーカーズコープ」が運営するようになったのは5年前からです。学童と併設になっているので、児童館の職員は5名ですが全体で16名の職員が働いています。児童館は0歳から17歳まで利用することができるのですが、就学前のお子さんは保護者の方同伴で来ていただくことになっています。

0~17歳までの子どもなら誰でも利用できる

――児童館にはどのような方が来館されますか。

平尾館長:お子さんや、お子さんをお持ちのお母さん方が多いですね。来館者数は日によって違いますが、学童のお子さん(登録78名)とそれ以外のお子さんを合わせると、だいたい1日に120人から130人ほどの来館者がおり、授業が早く終わった日や行事などを開催する時にはもっと多くの方がいらっしゃいます。また、児童館の隣に「家庭支援センター」という施設があるのですが、そちらを利用される方が多くて、実は児童館のことを知らない方もいらっしゃるんですね。でもいろいろなイベントを行うようになったり、支援センターでも児童館のことを宣伝してくださったりしているので、児童館まで遊びに来てくださる方も増えました。

「ひかり児童館」館内 

平尾館長:職員も、性別、年齢の違う様々な職員がおり、いろんなことを話しやすいかと思いますので、気軽にお越し頂ければと思います。中にはお子さんのことで一杯一杯になってしまっているお母さんもいらっしゃいますが、職員が「そんなに頑張らなくてもいいんですよ」といったアドバイスをしているうちに、ご本人の表情も明るくなってきて、お友達もできて、今度はお友達になった幼稚園のグループで児童館を利用してくださったり…なんてこともありました。そういう風にお母さんが変わっていく様子を見ていると、やっぱり私たちも嬉しくなりますね。

卓球台などの備品もそろっている

平尾館長:小さい頃から長年利用してくれているお子さんもいて、高校生になっても、たまに卓球をしに来てくれたりします。違う世代の子と一緒に遊んだり、偶然来ているお子さん同士で遊んだりすることも多いです。一方、普段来ていなくても、イベントだけ参加しに来るお子さんもいます。この場所に小学生、中学生、高校生と様々な年齢のお子さんが遊びに来て、交流し合えるのがいいなと感じますね。

地域の方が参加できるイベントも多数開催

「ひかりごはんフェス」の様子

――児童館の特徴的な取り組みについて教えてください。

平尾館長:2016年(平成28)年5月から、「ひかりごはんフェス」というイベントを毎月1回行っています。これは、子どもたちのために豊かな食材を使って昼ご飯を作ったり、地下ホールでピアノコンサートを行ったりするイベントです。最近のお子さんは親からお金をもらって好きなものを買って食べることが多く、コンビニでお菓子やジュースを買ってお昼ごはんを済ませてしまったりするんですね。そういった現状を見て少し心配になりまして、地域の農家さんにお願いしてお昼ご飯を作るという取り組みを始めたんです。

幼児は無料で、ピアノコンサートなども行いますので、親子連れでそろって来ていただいたりしています。開催のたびに来館者も増えていっていますし、プレゼントなんかも用意しているので喜んでいただけているかと思います。

「ひかりごはんフェス」ではピアノコンサートなどの企画もあわせて行われる

平尾館長:ピアノコンサートについては、プライベートでもコンサートを開催している職員にお願いをして開催してもらっています。時にはスペシャルゲストとして、ゴスペル歌手やミュージカル経験者を呼んで行ったりもしています。こちらも毎月1回、定期的に開催していきたいと思っています。

その他には、10月に「わいわいまつり」というイベントを行っています。当日は800名以上の地域の方が遊びに来てくださり、子どもたちがお店を出したり、保護者の方が飲食店を出してくださったりします。「公民館まつり」も一緒に開催するので、この地域では一番大きなお祭りとなっています。

公民館、図書館、児童館が同じ建物内に

――建物内の他施設と共同で企画を行うこともあるのでしょうか。

平尾館長:先ほどお話した「わいわいまつり」が一番の共同企画です。毎月「三館会議」といって図書館、公民館、児童館の三館で会議を行っています。やはりこういった公共施設はこの地域の方が主に利用されるので、地域の子どもたちをどのように見守っていこうかという話し合いなども行っています。「三館会議」の回を重ねるごとに、それぞれの関係が緊密になり、良い連携が取れてきていると感じています。

それから、イベントに来ていただくゲストの方を他施設から紹介していただくことなどもあり、そういった部分でもお互いが近い場所にあることのメリットを感じますね。

「ひかり児童館」館内

――地域の皆さまと一緒に取り組んでいることはありますか。

平尾館長:民生委員の方や学童の保護者会の方々に集まっていただき、お祭りのことや地域、児童館のことを話し合う「わいわいのつどい」を年に3回行っています。そこでは参加者の皆さんからご意見をいただいたり、こちらから児童館についてのお話しをさせていただいたりしているのですが、いつもとても参考になっています。

その他にも、市の防災安全課の提案で防災のことをゲーム形式で教える「カエルキャラバン」というイベントを児童館で行っています。また、私たちが近隣の学校の運動会や公開授業を見に行くなどして、子どもたちについて周辺の教育機関と情報共有をしています。

豊かな自然と文化が息づく、子育てに最適な街

「都立武蔵国分寺公園」

――国分寺光町エリアの魅力や子育て環境の魅力について教えてください。

平尾館長:私自身は大阪出身で、こちらに引っ越して子どもを育てたのですが、子育てにはすごくいい環境だなと思います。ちょっと行けば都心にも出られるちょうどいい距離感の場所です。国分寺には自然もあって、子どもたちにはとてもいい環境ですね。それから生活レベルの高い方が多く、都心までお仕事に出られているお母さん方がたくさんいらっしゃいますね。近隣の小中学校なども評判がいいですし、教育意識の高い方が多い場所だと思います。

国分寺市ひかり児童館

国分寺市ひかり児童館

館長 平尾 純子さん
所在地 :東京都国分寺市光町3-13-19
TEL :042-576-2581
URL:http://www.city.kokubunji.tokyo.jp/shisetsu/kosodate/jidoukan/1004139.html
※この情報は2016(平成28)年9月時点のものです。

国分寺市ひかり児童館 平尾純子館長 インタビュー/国分寺市ひかり児童館 平尾純子館長
所在地:東京都国分寺市光町3-13-19 
電話番号:042-576-2581
開館時間:10:00~19:00
休館日:日曜日、祝日、第4月曜日、12月28日~1月3日
http://www.city.kokubunji.tokyo.jp/shise..

スペシャルインタビュー/相模原市立鹿島台小学校 宮内裕之先生

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「相模原市立鹿島台小学校」は小田急線「町田」駅と「相模大野」駅の中ほどに位置する高台の小学校だ。豊かな心を育む縦割り活動、問題解決的な学習や体験学習を生かした授業づくりなどに加え、市内きっての穏やかな校風が保護者から高い評価を集めている。相模原市で37年余りにわたって小学校教育に携わり、昨年同校へ校長として赴任された宮内裕之先生に、学校の特色や地域の魅力についてお話を伺った。

力を引き出す縦割りグループ活動

―まずは学校の沿革・概要についてお聞かせください

宮内校長:本校は1973(昭和48)年に開校しました。1学年平均3クラス、全校生徒507名(2016年4月現在)の中規模校です。立地条件に恵まれ、町田駅から10分、相模大野駅からも歩いて20分ほど。もともと農家が多かった地域なので、周辺は宅地開発が進んだ今も落ち着いた環境です。
ここは上鶴間本町で、鹿島台という地名はこの辺にありません。地主の方たちから土地を提供してもらって学校を作った時に、近くに「鹿島神社」があることから、地域の方たちが「鹿島台小学校」と名付けてくれました。

鹿島台小学校外観

―“なかよし遊び”とはどのような活動ですか?

宮内校長:本校では年間を通して、日頃から縦割りグループによる交流の時間を大切にしています。“なかよし遊び”はそうした活動のひとつです。週1回、約45分の長い昼休みに、1~6学年まで約20人の縦割りグループに分かれて、ドッジボールや鬼ごっこといった身体を使う遊びやゲームなどの室内遊びをします。先日はサングラスをかけた先生が鬼になり、全校を挙げての鬼ごっこ大会で盛り上がりました。
高学年は、縦割りグループの中で集団のリーダーになると、低学年の子の面倒をよく見てくれるなど、教室の中で音楽が得意な子、算数が得意な子という観点で見えていたのとはまた違った面が見えてきます。そして担任が「ありがとう」といった声掛けをすることで、「力を発揮できた」という自己肯定感や達成感、「人の役に立っているんだ」という自己有用感を持てるようになります。一方、低学年の子たちも兄弟グループのお兄ちゃん・お姉ちゃんにすごく甘えます。足にしがみついたり、同じ学年集団の中では見せないような顔を見せるので、とてもほほえましいです。

1年生を迎える会の様子を伝える掲示物

―そのほか、力を入れている取り組みについて教えてください

宮内校長:1学期の運動会、2学期のなかよしコンサート、3学期のチャレンジ発表会には、毎年力を入れています。運動会は縦割りの3色対抗で、6年生がリーダーになって、自分のチームを盛り上げていきます。そして運動会が終わってひと段落すると、さきほどの“なかよし遊び”が始まります。
なかよしコンサートは、1日目が子どもたち同士の発表会、2日目が保護者を招いての参観日で、2日がかりで行います。毎回大勢の保護者が来てくださって、とても盛り上がります。

なかよしコンサートの様子

チャレンジ発表会は、総合的な学習の時間で1年間かけて自分たちが調べてきたことを、保護者に向けて発表します。子どもたちもお互いの発表を聞き合い、例えば5年生の米作りについての発表を、4年生が、来年自分たちが何を学ぶのかと聞きにくる。そうやって学びをつないでいきます。1年生だと、「家でお母さんの手伝いをして洗濯を覚えました」と洗面器に靴下を入れて洗うのを実践する子がいるなど、見ていてとても面白いです。4年生は大豆作り。地域の方から畑を借りて、農家の指導を受けながら、相模原特産の津久井大豆を育てて収穫します。最終的に一人一樽で味噌作りまでやるので、お家の方にも喜ばれていますね。

思い出を絵に。子どもたちにとって各行事が印象に残っていることが伝わってくる

―鹿島台小ならではの特色はどんなことですか?

宮内校長:学校らしい学校だなと思っています。住宅街にありながら、校庭もそれなりの広さがありますし、何より敷地内の自然が豊か。“鹿島の森”といわれるほど、たくさんの樹木があります。校庭の周りには地域の方が寄付してくれ、苗木から育てた桜の木がたくさん植えられていますよ。市内でも有数の自然豊かな学校なので、子どもたちが自然観察するにも、校内にいながら四季の変化が読み取れるほどです。

校内にはたくさんの樹木が茂る。中庭には菜園も。

多彩な学校ボランティアが活躍

―保護者や地域との連携について教えてください

宮内校長:本校は保護者、PTA、地域とのつながりがすごく強い学校です。そこで今年度は“鹿島の森”にかけて、子どもたちを見守ってくれる保護者や地域を「かしまのもり」と称して、学校経営プランを作成しました。
学校ボランティアさんの協力は、こんなに熱心な学校があるのかと感心するぐらい盛んです。内容も、低学年水泳、運動会練習、家庭科、校外学習、音楽・琴、書道、そろばん、環境整備、クラブ活動、図書などたくさんのボランティアがあります。年度当初に説明会を開いて、その後必要に応じて各ボランティアを募集しますが、いつもかなりの数の保護者が協力してくださって非常に助かっています。校外学習で1年生が「まちたんけん」をする際には、安全面での配慮が必要なポイントごとに立って見守ってくださるなど、教員の指導とは別の部分でしっかりと見てくれます。

図書室

PTAも非常に熱心です。教員や子どもたちだけではとても間に合わないので、秋の親子清掃では校庭の周りに溜まった落ち葉をきれいに掃除してくれて大助かりです。PTA主催の「鹿島ふれあい祭り」では、バザーや遊びのコーナーで子どもたちを楽しませてくれます。学校が任せればすべてやってくださるので、すごくありがたいです。また、PTA発行の会報誌は、市の優良賞をもらったほどの出来栄え。デザイン事務所を入れ、取材や写真撮影はすべて自分たちで行うなど本格的です。

鹿島ふれあい祭りの掲示

―人気の小学校との評判を伺っていますが、その理由は何だとお考えになりますか?

宮内校長:学区の特色として、しっかりしたご家庭に支えられた落ち着いた学校であるということが大きな理由ではないでしょうか。子どもたちを見ると、すごく愛されていることがよくわかります。あいさつや言葉遣いなどしつけがしっかりできていますし、きちんと場をわきまえて態度にそれを表出できる子どもが多い。学校だけの努力だけではなく、子どもの居場所が家庭でしっかり保たれているからこそ、子どもたちが安定しているんです。いい子どもたちがのびやかに育っているからこその、いい学校だと思います。
よそからマンションに引っ越してきたという子どもも増えてきましたが、自治会の加入率が高く、お祭りなど地域行事に参加する方たちが多いような土地柄なので、そういう点からもしっかりしたご家庭が多いと言えます。

利便性がよく子育て世帯にやさしい落ち着いた環境

子どもたちが普段学んでいる教室の風景

―学校周辺の街の魅力や、子育て環境の魅力について教えてください

宮内校長:町田と相模大野の繁華街や商業施設まで徒歩圏内なので、買い物には不自由しません。古淵の2大スーパーマーケットには車で5分で行けるし、ちょっとした買い物なら近くのコンビニエンスストアで済ませられます。買いたいものが目的に応じて近場で購入できるエリアです。交通の便もよく、都心に通勤している保護者も多いですよ。文化鑑賞に浸ろうと思えば、「相模大野女子大学グリーンホール」でさまざまな芸術関係の催しを見ることができ、文化的にも恵まれています。
利便性がいいのに、自然や昔ながらの農家も残っていて、バランスがとれた地域。相模原の田園調布といっていいぐらい、落ち着いた環境です。ちょっと行くと境川の親水公園があって、子どもを連れて行くにもいい。水遊びやザリガニ獲りをするのにぴったりの場所です。さらに、相模原市は待機児童が2年連続ゼロ。市の施策で保育所が増えているので、子育てしやすい環境ではないでしょうか。小さなお子さんを遊ばせるのに手ごろな大きさの公園も、たくさんあります。子育て世帯の方はもちろんのこと、住むには本当にいいところだと思いますよ。

学校前、落ち着いた住宅街が広がっている

鹿島台小学校 宮内裕之校長先生

相模原市立鹿島台小学校
校長 宮内裕之 先生

所在地 :神奈川県相模原市南区上鶴間本町1-9-1
TEL:042-745-7193
URL:http://www.sagamihara-kashimadai-e.ed.jp/
※この情報は2016(平成28)年5月時点のものです。

スペシャルインタビュー/相模原市立鹿島台小学校 宮内裕之先生
所在地:神奈川県相模原市南区上鶴間本町1-9-1 
電話番号:042-745-7193
http://www.sagamihara-kashimadai-e.ed.jp..

「The CAFE」インタビュー/The CAFE 富安祥さん

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町田で半世紀近くも営業した喫茶店「プリンス」。リノベーションを経て、その場所に「The CAFE」がオープンしたのは2014(平成26)年のことだ。“カフェと喫茶店の融合”をテーマに、それぞれの良さを採り入れた店を目指しており、地域に根ざし、誰からも愛される店として着実にファンを増やしている。今回はそんな「The CAFE」の店舗責任者の富安さんにお店の概要や地域の魅力についてお話を伺った。

名店の想いを引き継いで

シックな雰囲気の店内

――1958(昭和33)に創業した喫茶店「プリンス」があった場所にオープンされたそうですね。

富安さん:半世紀近い歴史を重ねてきた「プリンス」は、町田で有名な喫茶店でした。その存在の大きさは、閉店が決まったときに数多くのメディアで報道されたことからも窺えると思います。観葉植物の緑色と、いたるところに配されたオブジェが醸し出す独特な雰囲気は、「プリンス」だけのものでした。その「プリンス」が閉店することを聞いた当グループの代表が、ここに喫茶店があったことを伝えるべく、建物をリノベーションして新たにカフェという業態で「The CAFE」をオープンさせたのです。

落ち着いた外観

――「プリンス」から受け継いだものはありますか?

富安さん:内装もレシピも、そのままの形で継承したものはありませんが、この街に根ざし、各世代の憩いの場でありたいという想いは変わっていません。“カフェと喫茶店の融合”を掲げ、ホットドッグやモーニングなど、一般的なカフェではあまり見られないメニューもあります。若い方だけでなく、年配の方でも落ち着けるような店づくりを日々追求しています。

こだわりの一杯を提供する

こだわりの抽出方法で淹れいている

――コーヒーは、3種類の抽出方法で提供しているそうですね。

富安さん:その3種類というのはドリップ、エスプレッソ、水出しです。8時間を掛けてゆっくりと抽出する水出しは限定20杯。氷はコーヒーで作られているため、氷が解けて薄まってしまうことはありません。ニュージーランド老舗ロースターでは一般的な「Allpress Espresso」のコーヒー豆を使用し、こだわりの一杯を提供しています。

こだわりの一杯を提供

――ドリンク以外で、人気のあるメニューを教えてください。

富安さん:提携している海老名の養鶏場から届けられる卵を使用したパンケーキは、ぜひとも試していただきたい自慢の逸品です。注文をいただいてから焼き上げていくので20分ほど掛かりますが、それだけ待ってでも試していただく価値はあります。それ以外のデザートについても、自社パティスリーでパティシエがつくったものを提供。ちなみにパウンドケーキは、町田市の名産品にも選ばれました。

丁寧なサービスを心掛けている

――サービスや店内の雰囲気づくりに関して、心がけていることはありますか?

富安さん:サービスについては、お客様の来店された理由や目的、つまりバックグラウンド(背景)を読み取ることが大切と考えています。左利きということが分かっている常連の方がいらした場合、カップの取手が左右逆になることを踏まえてラテアートを描くこともしています。

居心地の良い空間を作り出す

――どのようなシーンでの利用がおすすめですか?

富安さん:町田に住んでいる方はもちろん、ショッピングなどでいらしていた方。1人でも2人でも、どのようなシーンでも満足していただける空間だと思います。特に用がない場合でも、“何となく行こうかな”と思ってもらえるような存在でありたいですね。

いつでも訪ねたくなる場所へ

定期的なイベントも行われる

――店内でイベントを開かれることもあるそうですね。

富安さん:毎月最終金曜日は「ミュージックデイ」ということで、ジャンルは決まっていませんがジャズやレゲエなど店内の雰囲気に合ったライブイベントを開催しています。町田出身だったり、町田を拠点に活躍しているアーティストに来ていただくこともあります。人と人とが繋がり、そこからさらに大きな輪になっていくことを期待しています。

――町田の魅力について聞かせてください。

富安さん:「町田」駅周辺には専門学校が多く、小田急線沿線には大学もあります。画材店があったりライブハウスが点在していたり、歩くと文化的な雰囲気が感じられる街です。少し歩くと閑寂とした「芹ヶ谷公園」や「国際版画美術館」もあります。これだけ魅力のある街ですから、これまで以上に注目され、より多くのアーティストが活動する街になってほしいですね。

 

The CAFE

店舗責任者 富安祥さん
所在地 :東京都町田市原町田6-10-17
TEL:042-860-6446
URL:http://www.thecafe-machida.com/
※この情報は2016(平成28)年12月時点のものです。

「The CAFE」インタビュー/The CAFE 富安祥さん
所在地:東京都町田市原町田6-10-17 
電話番号:042-860-6446
営業時間:8:30~23:00(L.O.22:30)
http://www.thecafe-machida.com/

開成中学校・高等学校 インタビュー

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学校法人開成学園
校長 柳沢幸雄先生

自由な校風と生徒の自主性を重んじる教育
東大合格者数日本一の進学校

35年にわたって「東大進学者数日本一」を維持してきた、日本を代表する進学校「開成学園」。「開成中学校」と「開成高等学校」を擁する中高一貫教育校で、男子校ということまではよく知られていても、その学校が西日暮里にあることや、教育方針、歴史的背景まで知っている人は少ないかもしれない。そこで今回は、「開成学園」がなぜ優秀な生徒を輩出し続けられているのかを、学校長である柳沢幸雄氏に伺った。

まず、学校の歴史についてお聞かせください

創立が1871(明治4)年ですので、、今年(2016年)で創立145周年になります。創立者は、佐野鼎(さのかなえ)という人物です。 佐野鼎は、もともと静岡で生まれて、明治維新の時には加賀藩で砲術の先生をしていました。明治維新以後、咸臨丸のアメリカやヨーロッパ視察にも随行もしていました。 その際、アメリカやヨーロッパの状況を見て、「新しい教育の必要性」を非常に強く感じ、日本に帰ってきて間もなく、学校を作ったわけです。それが本校の大元である、「共立(きょうりゅう)学校」と呼ばれていた学校です。
共立学校では、最初は主に英語を教えていました。 当時の英語教育のほとんどは、漢文を学ぶ時に「返り点」や「一二点」というものを使うように、日本風に順序を変えて読んでいく、“変則的”な英語が占めていました。ところが人というのは、話を聞いた時に、頭からずっと理解していきますよね。共立学校で教えた英語は「正則英語」というもので、喋っている人達の話を直接聞いて、母国語の人たちが感じるように、頭から全部理解しましょう、というものでした。これは素晴らしい教育法でしたが、残念ながら佐野鼎は若くしてコレラにかかり、亡くなってしまいました。佐野が亡くなって以来、学校はほとんど廃校状態になってしまったそうです。
しかし、その当時学校に関わっていた人たちが、後継者として高橋是清(のちの総理大臣、大蔵大臣等)を担ぎ出し、高橋是清が「初代校長」になり、新たな体制がスタートしました。ですから、本校の歴史の中では高橋是清は初代校長で、佐野鼎は創立者ということになっています。高橋是清が初代校長になり、学校の経営は持ち直したわけですが、高橋是清は非常に“山っ気”の多い人で、ペルーの銀山経営の話を持ちかけられて、校長を辞めてペルーに行ってしまったんです。
その時、初代校長の後を継いだ人たちが、この学校を非常によく盛り立ててくれまして、その時期には多くの著名人も在籍していたそうです。東大の予備門を目指す生徒が集まり、正岡子規ですとか、『坂の上の雲』で有名なの秋山真之、斎藤茂吉、島崎藤村なども学んでいました。ところが、だんだんと明治政府が公教育を充実してきますと、兵役などの問題で私立学校が不利となり、一度は、東京府の管轄に移ってしまいました。府立で「共立学校」というのはおかしいですから、校名を変えましょう、という話になって、現在の「開成」という校名になったんです。これが1895(明治28)年のことです。

「開成」という名前の由来については、中国の古い書物『易経』(えききょう)の中に、「開物成務」(かいぶつせいむ)という言葉があり、そこから取っています。「物を開いて務めを成す」ということですが、「物」とは何かと言えば、私は「生徒の素質」だと理解しています。どの人にも得意分野がありますから、それを「開」花させて、伸ばして、人間としての、そして社会に対する「務」めを「成」す、そういう人材を育てようというのが、この「開成」という名前に込められた願いです。府立になった後はと言いますと、これがまた開成らしいところなんですが、この学校は昔から自由な学校で、窮屈なことが大嫌いだったんです。ですから窮屈な府立から、自由な私立に戻そうという動きがあって、それからずっと今まで、私立の学校として続いてきています。

柳沢幸雄先生

学校の入口

開成学園と言えば「ペンと剣」の校章が有名ですね。ここにはどんな秘密があるのでしょうか

校章についても、「自由は大事」だということが根底にあります。で、自由の中でもっとも基本的な自由は何かと言えば、「良心の自由」、つまり「思想信条の自由」なんです。どんな暴力にも、どんな圧政にも屈しない自由の象徴として、「ペンは剣よりも強し」という言葉を選んだのでしょう。
また、先ほどの「開物成務」と、この「ペンは剣よりも強し」と、実はもうひとつ、学校のキャッチフレーズになっているものがあるんです。それは「質実剛健」というものです。「いろいろな飾りを廃して、中身で勝負をしよう」というものですが、これも長らく、開成のキャッチフレーズになっています。

つまり、開成の基本的な精神は、「自由」です。そしてそれは、「質実剛健」という「物欲からの自由」と、「ペンは剣よりも強し」という「良心の自由」の2つから成り立っていて、この基本的な考え方のもとで、「開物成務」、すなわち生徒の素質を花開かせて、人としての務めを成す人間を育てることが、我々ができる、社会に対する最大の貢献だと考えています。
それからもう一つ、本校で大切にしている言葉に「自主自律」という言葉があります。これは、「開物成務」を達成するためには、欠かすことのできないものだと考えています。「自主自律」の精神に則って、生徒たちの自主性をうながしていけば、自ずと「自分は将来、○○になりたい」という思いが出てきます。その思いが芽生えたら、それからは、自分の人生をその方向に向けて設計していけば、ちゃんと実現できるんです。

校章

独自性の高いカリキュラムを展開しているそうですが、科目ごとの具体的な取り組みや、開成ならではの特徴的な部分があれば教えてください

この学校は学校教育法の「一条校」で、正規の教育課程を教えている学校ですから、学習指導要領の原則は守っています。ただ、どういう教材を使って教えるかという点に自由度が大きい学校です。もちろん、教科書はあるんですが、どういう教え方をして、どういう副教材や、材料を使って教えるかということは、すべて先生方に任せているんですね。ですから同じ内容を教えていたとしても、先生ごと、学年ごとに教え方も教材も違いますから、頭に残るものもだいぶ違ってくると思います。

本校は中学1年生の段階で7クラスありますが、「組主任」と呼んでいるクラス担任を7名と、「学年担当」と呼んでいる副担任に相当する教員を2名配置して、その9名で学年ごとのチームを作って、基本的な教育をまかなっています。英語、数学、国語、保健体育の4つの科目については、原則として6年間、教科担任は変わりません。
これはなぜかと言いますと、英語と数学と国語というのは、学問の種類として、積み重ねが必要な科目なので、どのような教材で教えてきたかを把握している先生が必要だからです。開成の先生というのは、自分流の知識の伝達法を生み出すというプレッシャーに耐えられないと務まらないわけです。教えるアイディアを自分で出して、生徒を引き付ける実力のある先生だけが務められるわけです。学校が教え方を指示するというのは基本的には無いですから、それぞれの先生が、実際に教室で生徒に相対した時に、もっとも良いと思うやり方で授業を行っています。それが本校の教育の特徴であり、伝統です。

 教育理念

中高一貫教育のメリットとは何でしょうか?

私は、中高一貫教育というのは、「人類が歴史的に十分に確認した教育法」だと思っているんです。というのは、今から500年前も今も変わらず、子どもは生まれてくる時、まったくの「無能力者」なわけです。それがどんどん成長していって、性的にも成熟して、大人になっていくわけですね。そのスピードは、500年前も今も、ほとんど変わりません。この500年間で、非常にきちんとした教育を行った学校はどういうところか、と見ていきますと、イギリスのイートン校であるとか、アメリカのフィリップス・アカデミーであるとか、日本の旧制中学などです。これらの学校では中高の段階を連続して教えているんです。ですからそれが、12、3歳から18歳くらいまでの子どもの成長段階を考えた時に、一番成長を促す教育システムであると考えているんです。
これが良い理由については、「子どもに教育を与える人が誰であるか」という視点から見れば、明らかになってきます。幼児期はもちろん「親」ですね。これが初等教育の間は、「親と先生」になります。ところが、中等教育、つまり中・高の6年間については、この時期が反抗期に当たりますから、親の寄与というのは減ってきます。では、その代わりは誰がやるかと言えば、「友達」なんです。当然、先生も教えるわけですが、生徒ひとりひとりの素質、好みを考えていくと、いろんな子がいるわけですから、そこでいちばん適した教育をしてくれる人、いちばん寄与する人は何かと言えば、「友達」と「先輩」なんです。今までは先生も親も、子どもにとっては選びようが無かったわけですが、「友達」と「先輩」については自分で選べるわけです。だから、そういう先輩と出会える、先生や親ではない人からものを教わる、という経験が、成長にとって重要な役割を果たしていると考えています。
その中でひとつ重要なのは、中高一貫校では、「先輩が後輩に優しい」ということが絶対に必要なんですね。なぜかと言えば、自分たちが後輩だった頃に、先輩に優しくしてもらえれば、自分が先輩になった時に「じゃあ、今度は自分がやってやろう」となるわけです。こうしてずっと、良い具合に回っていくんですね。もちろん、これは開成の良き伝統にもなっています。先輩は後輩を教えることによって、見違えるほど大人に成長します。

吹奏楽部

文化祭の様子

「男子校ならではのメリット」があれば教えてください

まず、中高の成長段階について考えると、男性よりも女性のほうが早いんです。身体の発達も、精神の発達もそうですね。そうすると、同じ年齢で輪切りにした場合、リーダーシップは全部女性が持っていってしまうことになります。だから私は、「今こそ男子校が必要だ」と思っているんです。 そもそも、いまの男の子の教育は誰が担っているのかと言えば、まず、家庭の中では「お母さん」ですよね。家で女性から学んで、学校では、同学年の女子生徒の補佐役に回る。これでは、男はどこでリーダーシップを身につければ良いのか、ということになります。ところが学校が男だけなら、誰かがリーダーにならざるを得ない。そこにリーダーシップを身に付ける機会が生まれるわけです。
それからもう一つは、学校内に女性がいなければ、友達同士で「恋敵」が生まれないですよね。そうすると、ここを出たOBは、大人になってもみんな仲が良いままなんです。恋愛においての「勝った負けた」というものが無いですから。これは実は、男子校の一番良いところなのかもしれないです。「卒業後のつながりが深い」という開成の特徴は、これによる部分も大きいのでしょう。 もちろん部活や、学内で行われるいろいろな行事も全部、学生が主体になっていますから、そこの中でいろんな楽しい思い出、ぶつかり合った思い出なんかがあって、それが卒業した後に、酒の肴になったりするわけです。

部活動や学校行事も生徒主体で実施されていて、そのことが教育面でも大きな役割を担っているということですが、詳しくお聞かせください

この学校には現在約2100人がいまして、そのうち、高校3年生は部活から引退しますから、約1700名が、何らかの部活に所属しています。本校の部活動は大概、活動日が「月水金」と「火木土」と2つの区分されていますから、兼部がたやすくできるわけですね。ですから、運動部と文化部を兼部している生徒も多いし、中には運動部を2つやっている生徒もいます。部活動は好きもの同士の集まり、つまり「同じ穴の狢(むじな)」なので、生徒の対立というのも、あまり無いんです。

一方で、学校行事についても本校は特徴的でして、これは大きく3つ、一つは学年旅行、もう一つは運動会、そして、文化祭なのですが、これらはすべて、生徒たちが企画しています。たとえば学年旅行であれば、「どこに行って何をするか」というのを全部自分たちで考えて、投票をして決めるわけです。
具体的に言えば、「旅行委員会」というものを作って、そのリードのもとで、学年旅行の運営をします。中2以降になると生徒たちがグループを作って、「ここに行きたい」という具合にプレゼンをするわけです。それで、学年の全員が投票をして、マジョリティが勝つという、つまり選挙ですね。こうした中で生徒たちは、「意見の相違があっても、それを何とかまとめ上げる」という、「合意形成」を経験するんです。そこが部活動とは大きく違うところです。部活動は合意した人が集まっているわけですから、合意形成がそもそも必要ないですね。でも旅行の場合は違うから、合意形成のために、民主主義の手続きを踏むわけです。

さらに、学校全体の行事として運動会と文化祭があるわけですが、こちらは中1から高3まで全部の学年を含めての委員会が立ち上がって、もっと大規模な合意形成を経験します。学校行事を成功させるということは、社会の中で行っている、「プロジェクト」の経験のようなものですね。締切があって、そこまでに1年間かけて積み上げていって、完成させる。そういう、期限のあるプロジェクトを経験することなんです。
こういった学校行事に関わる中で、学ぶことは色々あると思っています。自分が全体を引っ張るリーダーが適任なのか、あるいは、セクションのリーダーが良いのか。それとも、得意な分野でコツコツと仕事をするタイプが良いのか。それがだんだん、自分の中でもわかってくるんです。 中等教育において「大学に入る」ということが重要であるということは事実ですが、それが人生を決めるわけではありません。大学を卒業して自立した時に、ちゃんと生きられる力を付けてあげる。これが一番大切なことです。そのためには、こういった学生主体の活動というのは、非常に大事なことだと考えています。

図書館

修学旅行の様子

進学校にもかかわらず、多くの生徒が部活動や同好会に参加しているそうですが、これらの活動が与える学業への影響について、どう考えていらっしゃいますか?

私がいつも口を酸っぱくして言っているのが、「短い時間で勉強しろ」ということです。もちろん部活動は、本人が好きだから選んでいるわけで、楽しいわけです。それを最大限やるのはいいけれど、教室に行って、授業が分からないような状況には、絶対にしちゃだめだと言っています。部活に熱中するためには、自分流の効率的な勉強の仕方を身に付ける必要があるわけですね。敢えて忙しさに身を置くことで、これは自然と身についていくわけですから、部活と学業は決して相反するものではありません。
逆に、部活にも参加せず、長い時間勉強をしていい成績を取るタイプの生徒は、あとが伸びないんですよ。そういう勉強の仕方も確かにあるんです。でも、それで高校まで行っちゃうと、時間が足らず間に合わなくなるんです。だから伸びなくなっちゃう。それよりも短い時間で勉強をして、とりあえず、そこそこの成績が取れるような技術を身につけるほうが、高校に行った時に伸びるんです。 部活動と「ミニマムな学業」の両立というのは、ある意味強制的に、「時間をうまく組み合わせる」ということを経験させていることなので、これが開成生の底力につながっていくわけです。

東大への合格者数で注目されがちですが、何か特別な進路指導は行っているのでしょうか?

今年で35年間でしょうか、東大への合格者数は全国トップを守っているんですが、先ほど申し上げた通り、うちの教育は「自主・自律」なので、生徒の進路希望に合わせています。「東大に行きたい」と言ったらそのためのアドバイスをします。ですから、海外に行く生徒もいれば、芸大などに進む生徒もいます。何も全員が、東大を目指す生徒ばかりではありません。
生徒が「自分は○○になりたい」と言えるようにするまでが、我々の教育だと考えていますから、それを生徒が言い出したら、「じゃあ、そのためにこうしよう」という風に、適切な助言をしています。

面白いのは、先輩からいろいろなことを教わることでしょう。高校3年の5月の運動会が終わると、多くの高3生徒は坊主頭になって、一気に受験勉強を始めるんです。その頃髪の毛が長い生徒っていうのは、少数派ですね。運動会は高3から中1までが一つのチームになってやりますから、後輩たちも先輩たちと仲良くなるわけです。で、運動会が終わると先輩たちが坊主になって、一生懸命に受験勉強を始めて、志望校にスーっと受かっていくわけです。そういうのを見ていると、後輩たちは「あの先輩のようにすれば受かるんだ」と思い、「じゃあ、同じようにやって自分が受からないわけが無い」なんて思うわけです。その先輩がどうしていたかと言えば、運動会までの間は、部活も学校行事も夢中になってやっていたわけです。じゃあ、自分も夢中になってやればいいんじゃないかと。こういうことが毎年繰り返されているんです。
我々指導する側としても、運動会が終われば「運動会が終わったし、もうやり残したことは無いだろう。あとは勉強だけだ」という感じで、一気に発破をかけられるわけです。実はうちの高校2年生の全国模試なんて、結構ひどいものなんですよ。けれどもそれ以前に、時間のやりくりを、短い時間で勉強するということを経験しているから、火が付けばとにかく早い。それが開成生の強さでしょうね。

今後、高等部の新校舎の建設が予定されているそうですが、この計画について教えてください

これは本来5年後、2021(平成33)年に、150周年を迎えるということで計画されてきたもので、当初の計画ではもう着工しているはずだったんですが、東京オリンピックの関係で建築費が高騰してしまって、建築コストを眺めているという状況です。おそらく、2019年ぐらいからの着工になるでしょう。耐震の観点からすると、今の校舎でも十分ですが、今は教育の仕方も変わってきているわけです。ネットを使ったり、大人数や少人数の授業があったり、ビジュアルの機器を使ったり。そういうものにうまく対応するには、やはり今の校舎では手狭だということで、今よりも広々とした校舎にする予定です。

もう一つの目的は、体育や部活動への対応ですね。本校は体育や部活動が非常にさかんな学校ですが、その割には体育施設が狭小で、たとえば、硬式の野球部がグラウンドを使える時間は、週にわずか3時間しか無いんです。ということで、体育施設も大きく取る設計になっていますし、既存のグラウンドも人工芝化して、利用できる時間を増やしたいと思っています。また、文化系の部も活動しやすいよう、現状よりも会議室を増やしたりと、「これからの100年」を見据えた時に、今の施設では足りないな、ということを改善した新しい校舎を計画しています。

現校舎の外観

柳沢先生は開成のご出身で、日暮里エリアにもお詳しいと聞いていますが、この地域の今昔の変遷についてお聞かせください

実はこの「西日暮里」という駅は約40年前にできたばかりで、山手線でいちばん新しい駅なんですね。私が50年前に通っていた頃は、「田端」の駅で降りて歩いて来ていたんです。日暮里エリアというのは、山手の隅っこ、武蔵野台地のへりにあたる地域なんですね。言い換えてみれば、ここが「下町の始まり」の場所なんです。 実は、私がここの生徒だった頃には、在校生はほとんど近所の人ばかりだったんです。当時は千代田線も無かったし、遠くから来るにしても交通手段が無かったんです。いたとしても、大宮辺りから通ってくる人ぐらいでしたかね。昔は本当に、下町の雰囲気の街だったわけです。
学校がある地は一応「山手線」の内側なんだけれど、下町がすぐ隣だから、ほかの山手のイメージとはちょっと違っていると思います。新しい駅が出来てから、駅前についてはだいぶ開発されて変わりましたけど、今でも街全体の雰囲気としては、下町の風情がよく残っていると思います。温かい、人情のある街の風情ですね。 一方で開成に来る生徒については、交通が便利になったので、非常に遠くからも通ってくるようになりましたね。若干ではありますが、新幹線を使って通ってくる生徒もいます。

運動会の様子

小講堂

天体観測ドーム

開成学園が都心ではなく、西日暮里にあるメリットは何でしょうか?

先ほどもお話ししたとおり、ここは下町と山手の境界線ですから、「日本の文化」というものを非常に身近に感じられるんです。本校でも中学1年の授業の中で「谷中散策」という授業がありまして、生徒がグループを作って谷根千を歩くわけですが、地域の産業や地理、歴史などについて、学べるポイントというのは数知れず散らばっています。そんな形で、地域が勉強のフィールドになるという点は素晴らしいですね。もちろん、交通の便が近年飛躍的に良くなりましたから、どこからでも通いやすいという環境も整っていると思います。

最後に、日暮里エリアにこれから暮らしたいという方に向けて、メッセージをお願いします

この辺りはいろんな文教施設や公園などが、ちょうど歩いて行けるぐらいの距離に点在していますから、休みの日などいろいろ歩いてみると、発見がある街だと思います。上野の博物館や美術館の辺りも良いですし、「谷中霊園」にも、有名な方の墓所が沢山あります。「根津神社」も素晴らしい神社ですし、足を伸ばして「飛鳥山公園」や「六義園」辺りに行くのも良いでしょう。散歩のし甲斐がある街ですね。日曜日などはとても静かなので、それも暮らす方にとっては、大きな魅力だと思います。

運動会の様子

学園生活の様子

今回、話を聞いた人

学校法人開成学園

校長 柳沢幸雄先生

開成中学校・高等学校 インタビュー
所在地:東京都荒川区西日暮里4-2-4 
電話番号:03-3822-0741
http://kaiseigakuen.jp/

Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー)インタビュー/Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー) 鈴木明美さん

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西武新宿線「武蔵関」駅と「東伏見」駅の間に、池を囲むようにして広がっている「武蔵関公園」。その緑豊かな公園のすぐそばに、 手作り木工家具と雑貨、そして小さなカフェを併設した「Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー)」がある。木工作家の鈴木明美さんが営む、自宅とアトリエを兼ねたショップで、オーダーメイドの家具や、鈴木さんの人柄を慕って集まったさまざまな作家の雑貨を販売しており、「癒やし」の雰囲気を作り出している。
そして何より「癒やし」の中心にいるのが鈴木さんご本人。とても物腰柔らかでポジティブ、話しているだけで元気をもらえる素敵な女性だ。今回はそんな鈴木さんに、お店のこだわりや、武蔵野関町エリアの魅力についてお話をうかがった。

開店のきっかけは友達の頼みごとから

様々な作品を制作

――鈴木さんが木工やものづくりとはどのように出会ったのでしょうか?

鈴木さん:私は子どもが3人いるのですが、下の子が幼稚園に入る前に、育児サークルに行っていたことがもともとのきっかけです。そこではオーナメントを作ったり、当時流行っていたステンシル(型を抜いて絵の具を置いて文字などを作るもの)をやっていました。それで、ステンシルを率先して作っていたら、サークルの仲間たちに「教えてほしい」言われまして。「じゃあ、お茶とケーキと材料代を入れて1,000円でどう?うちでやろうか?」ということになって、小さな教室みたいなものを始めることになりました。

レイクサイドファクトリー 鈴木明美さん

それから、もっと安い材料で作れるようにと「糸のこ機」というのを買いました。そうすると、そのうちに、仲間の一人が「鈴木さん、ウエルカムボードもいいんだけれど、うちのサイズにぴったり合ったマガジンラックが欲しいのよ」っておっしゃって。勉強して実際に作ってあげたら、すごく喜ばれたんです。「こんなのを自分の手で作れるなんてすごい!」って。

それから「今度はサイドテーブルが欲しい」「チェストが欲しい」「カップボードも、テレビ台も…」なんていろいろ広がって。ですので、木工をやり始めた動機は自分からというよりは、友達の声に応えるうちに、気がついたら木工作家になって、講師をやっていた、というわけなんです。

色々なオーナメント

――ご自身のお店をもつきっかけは何だったのでしょう?

鈴木さん:この店についても、自分が“こうしたい”“ああしたい”と動いたというよりは、教室にいらっしゃる生徒さんが「ここにお店があったらいいよね」とか、「お店を作ればいいじゃない」と言われるようになったのがきっかけです。

実は私、主人を亡くしているんですけれども、当時主人に「店をやりたいんだ」と話したら、すごく手伝ってくれたんです。でも、お店を立ち上げて4ヵ月後に突然亡くなってしまいました。その時は、この店を続けるものかと迷ったのですが、「主人が遺してくれた店なんだ」と思い、何とか続けることにしたんです。5年やって駄目ならたたもうと考えていましたが、やっているうちになんとなく常連さんが増えて、決して儲かりはしないんですけれど、お米が買えるぐらいにはなって。今ではこの選択が正しかったのかな、と思っています。

Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー)

――お店にはどのような作品を置いているのでしょうか?

鈴木さん:私が作る木工家具は展示のスペースもそこまでありませんし、家具は1度作れば何度も替えるものではないですから、あまりお店には置いていません。ご縁があっていろんな作家さんともお会いできたので、作家さんの委託販売が主で、一部自分が作った木の作品や、手作りの服も置いています。
リネンの服とか、鳥のピンクッションとか、鳥のテープのカッターとかは私が作ったものです。鳥が大好きなので、鳥モチーフのものが多いですね。

鳥のブローチ

――カフェも設置されているようですね。

鈴木さん:カフェを始めたきっかけは、お店に来る皆さんが、おしゃべりを楽しみに来る方も多かったからです。それで「お茶があればいいよね」という声があって、「じゃあやろうか」ということで席を設けました。オーダーメイドの家具を作りたいという方も、カフェに来て相談いただければ、デザインやサイズについて一緒に考えて決めていけますので、ぜひ気軽にいらしていただきたいですね。

今はコーヒーとお茶を飲んでいただくぐらいですが、以前出していた手作りのシフォンケーキなんかは結構評判が良かったので、いずれ落ち着いたら再開したいな、と思っています。

カフェメニューのコーヒー

さまざまな縁に支えられて

――ワークショップも色々と開いていらっしゃるそうですね

鈴木さん:木工教室は昔からやっていて、今も女性向け、子ども向けで開催していますし、「編み物カフェ」という講座も開催しています。「毛糸を買って、本も買ったんだけれども、全然分からない」という方はもちろん、編める方でも「編み始めたんだけれども、途中で飽きて、何年も触っていない」という方が本当にたくさんいらっしゃるんですよ。

温かな雰囲気の店内の様子

そのほかのワークショップも、バッグ作りやフェルト、ドライフラワーなどいろいろと開いていますが、これは委託販売の作家さんが「ワークショップをやる場所が無いんだよね」とおっしゃるので、場所を貸してあげて始まったものなんです。本当に不思議なことに、色々な縁がつながって、今の形になっています。

――お店に訪れるお客さんは、どんな方が多いでしょうか?

鈴木さん:ここを通られてふらっと寄ってくださったり、公園の散策やジョギングついでに寄られたり、お付き合いのある作家さんのご友人やファンの方だったり。最近ではインターネットなどで検索して、遠くからいらっしゃる方も増えました。お子さん連れの方も多いですね。育児でちょっと煮詰まっちゃったらここでお喋りをして、リフレッシュされて帰られる感じです。スタイとか、スリングなどの赤ちゃんグッズも置いていますよ。

――この店をやっていて良かったことは何でしょうか?

さまざまな作品が並ぶ棚

鈴木さん:この店はいろんな縁がつながってできているので、人間は全部つながっているんだなということを、身をもって実感できたということが一番ですね。店を始めなければ気が付かなかったんだと思います。「あ、またつながった!」とか、「ここにつながるんだ!」とか、日々発見できるのが楽しいです。それに私自身も、「人と人をつなげられる」という存在になれているのかな、と思います。それも喜びであり、楽しいところですね。

自然を身近に感じられる街

――武蔵野関町エリアの魅力について教えてください

鈴木さん:うちは、実は祖父の代でこの土地を買って、そこからずっとここで住んでいるのでけっこう長いんです。魅力と言えば、やっぱり自然が沢山あるというのが一番ですね。特にすぐ横の「武蔵関公園」は大好きです。一周1.2kmの小さな公園なんですが、緑が沢山あって、大きな池もあるので、いろんな鳥が来るんですよ。この間は鵜が来ていましたし、アオサギ、ゴイサギ、カワセミなんかもいたことがあります。あとはやはり、交通の便が良いです。バスで吉祥寺など中央線の駅にも行けますし、もちろん西武線も近いですし。吉祥寺ぐらいであれば、私なんかは自転車で行っています。その一方で自然も沢山残っているんですね。そんなところが大好きです。

――具体的なおすすめの場所があれば教えてください

紅葉が美しい武蔵関公園

やっぱり「武蔵関公園」が素晴らしいですね。四季折々に魅力がありますが、紅葉の時期は特に綺麗なんですよ。イチョウの木があって、金色の絨毯みたいになります。わざわざ高尾山まで行かなくても、ここで十分紅葉を楽しめますから。あとは、石神井川沿いに遊歩道があり、川を眺めながらお散歩ができるおすすめのスポットです。石神井川が武蔵関公園から流れ出ているんですが、そこの桜はきれいですね。ちょっと行けば武蔵野の市役所通りの桜なんかも、まさに“桜のトンネル”といった感じです。

お店の外観

――最後に、新しく練馬区関町に暮らす方にメッセージをお願いします

鈴木さん:この辺りは交通も色々と便利だし、公園も遊び場も近くに沢山あり、子育てをするにもすごくいい環境です。スーパーマーケットもあちこちにあって、吉祥寺にもすぐに出られて、お買い物もしやすいし、いろんな意味で住み心地の良い街だと思います。自然を身近に感じながらゆったりと暮らしたい方に、ぜひお薦めですよ!

レイクサイドファクトリー 店主 鈴木明美さん

Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー)

店主 鈴木明美さん
所在地 :東京都練馬区関町北3-46-4
TEL :03-3920-2476
営業時間:11:00~17:00
定休日:月・金・土曜日
URL:http://www.lakeside-factory.com/
※この情報は2016(平成28)年2月時点のものです。

Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー)インタビュー/Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー) 鈴木明美さん
所在地:東京都練馬区関町北3-46-4 
電話番号:03-3920-2476
営業時間:11:00~17:00
定休日:月・金・土曜日
http://www.lakeside-factory.com/

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