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地域一番店を目指して。 まちの発展を支えながら共に歩み続けてきた 地域密着店の献身とチャレンジ。/カフェ・ド・ジュアン古田康郎さん

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カフェ・ド・ジュアン
古田康郎さん

地域一番店を目指して。
まちの発展を支えながら共に歩み続けてきた
地域密着店の献身とチャレンジ。

「樹杏(ジュアン)」

1983(昭和58)年のオープンより、“地域一番店”を目指し夫婦2人3脚で歩み続けて30年。全国菓子大博覧会にて受賞した焼き菓子の「柏の葉」や「樹輪」をはじめ、地元のゆるキャラをモチーフにした「おいでよ!カシワニ」や、お客さまと一緒に商品開発した「こてらんね」など、地域の発展にも寄与する洋菓子店として広く親しまれている「樹杏(ジュアン)」。今回は地域の将来性を信じその発展を支えながら共に歩み続けてきたオーナーシェフの古田康郎さんに「柏市」の魅力についてお話を伺いました。

まずお店の歴史について教えてください。

「樹杏(ジュアン)」

現在、柏市内に「カフェ・ド・ジュアン」を含む4店舗のお店があるのですが、その歴史は1983(昭和58)年に開業した「ミレー 北柏店」に遡ります。 豊四季にあるフランス菓子の「ミレー」で修行をしていたのですが、公私ともに大変お世話になっている松長シェフに背中を押していただいて、“のれん分け”というかたちで独立したのがはじまりです。

売場面積が6坪ほどの小さなお店でしたが、地域一番店を目指し妻とふたり2人3脚でがんばりました。その後4年ほど経って、あらたな目標を立て「西洋菓子処 樹杏(ジュアン)」へと名前を変え商品ラインナップも一新しリニューアルオープンしました。

4店舗あるお店の概要と「カフェ・ド・ジュアン」の特徴を教えてください。

「樹杏(ジュアン)」

「北柏」駅から車で10分ほどの住宅地にある「松葉町店」が工場併設の本店になるのですが、古くからのお客さまも多くいらっしゃいます。また縁あって1992(平成4)年にテナントとして出店することになった「柏高島屋店」では、全国的に知られる有名なお菓子とともに1階にお店を構えています。

その後、2006(平成18)年に「カフェ・ド・ジュアン」をオープンし、2013(平成25)年には4店舗目となる「ららぽーと柏の葉店」を出店したのですが、なかでも「カフェ・ド・ジュアン」は郊外型のお店として他の店舗とは趣向の異なるお店づくりをしています。

「樹杏(ジュアン)」

まず店内に設けられたカフェスペースですが、“作りたての味をその場で味わって欲しい”という思いから、サクサクした生地の食感が楽しめる「ミルフィーユ」やあつあつの「ホットアップルパイ」、「フォンダン・ショコラ」など、厨房を生かしたデザートメニューも提供しています。

天気の良い日にはパラソルを立てた屋外のテラス席でお茶をすることもできるので、愛犬を連れていらっしゃる近隣の方も多くご好評いただいています。

全国菓子大博覧会で受賞した「柏の葉」や「樹輪」など、手土産を求めて訪れる人も多いようですが、地元ではどのようなお菓子が人気ですか?

千葉県柏市インタビュー

手土産としては圧倒的に「柏の葉」(写真右)が人気です。また、生菓子ではいちごの「ショートケーキ」と「モンブラン」、「プリン」と「シュークリーム」も根強い人気で、この地域ではいわゆる定番と呼ばれる馴染みの洋菓子を好んで食べる方が多いように感じられます。

昨年、開業より30周年を迎えるプレイベントとして、地元のお客さまに「モニター会員」として商品開発にご協力いただいたのですが、「こてらんね(千葉北部の方言で、たまらなく美味しいの意)」と名づけたマドレーヌが地元の味としてあらたに加わりました。

「樹杏(ジュアン)」

「プレーン」と「抹茶小豆」のそれぞれに京都丹波の黒豆が入っているのですが、本和香糖の上品な甘さに仕上がっています。また地元のゆるキャラとして人気を集めている「カシワニ」をモチーフにした「おいでよ!カシワニ」もおすすめで、「アーモンド風味」と「バナナ風味」(写真左)でそれぞれカタチが異なっているのも楽しんでいただいています。

地元のお客さまとの商品開発はとても興味深いエピソードですが、地域とのつながりという点では他にどのような活動をしていらっしゃいますか?

柏市インフォメーションセンター「かしわインフォメーションセンター」

「柏」駅の南口にある「ファミリかしわ」にNPO法人の「柏市インフォメーション協会」があるのですが、地域振興を目的とした情報提供をしています。地元のゆるキャラとして活躍している「カシワニ」も「柏市インフォメーション協会」から誕生したのですが、地域のイベント情報や活動記録などをカシワニとともに発信しています。

ほかにも商工会議所の活動や千葉県洋菓子協会の副会長も務め、若手の育成にも努めています。大変なことも確かにありますが、地域のためにできるこういった活動は好きなんですね、昔から。

幅広い活動を通じてまちを俯瞰しているシェフから見て、柏市の魅力とはどういったところですか?

柏の葉キャンパス駅前の街並み

まちの将来性を信じて30年前にこの土地にお店を開いたのですが、当時と比べると柏市の人口は倍になり、県内でも5番目に多い40万人を超えました。都心部へと電車一本で行ける便利さと、身近なところにある公園や緑は、人が住むのに心地良い環境だと思います。

千葉県立柏の葉公園「千葉県立柏の葉公園」

それと個人的な印象もありますが、柏の人は他の地域から移り住む人に対して寛容なところがあり、あらたに転入して来た若い世帯も快適に暮らせる場所だと思います。

柏という木も、「古いモノから新しいモノへと譲る」「代が続いて子孫繁栄に通じる」といった縁起の良い木とされているため、そういった部分もまちの良さにあらわれているのかも知れませんね。

最後に、これからのお店の展望や目標などがあったら教えてください。

千葉県柏市インタビュー

いま都内のホテルで息子が修行をしているのですが、ゆくゆくはお店を継いでもらいたいなと考えています。私自身、台湾へ講師として招かれて現地で講習会も開いているのですが、日本の洋菓子は技術的にも原材料の品質にしても世界をリードする水準まで来ています。

私自身の目標としては、妻とふたりで海外にあらたなお店を構え、またふたりで一からお店づくりをはじめたいなと考えています。それまでにしっかりと、いまこの場所でできることを精一杯やろうと思います。

※記事内容は2014(平成26)年5月時点の情報です。

千葉県柏市インタビュー

今回、話を聞いた人

カフェ・ド・ジュアン

古田康郎さん

所在地:千葉県柏市松ヶ崎812-2
電話番号:04-7133-3847
URL:http://www.juin.co.jp/

地域一番店を目指して。 まちの発展を支えながら共に歩み続けてきた 地域密着店の献身とチャレンジ。/カフェ・ド・ジュアン古田康郎さん
所在地:千葉県柏市松ケ崎812-2 
電話番号:04-7133-3847
営業時間:9:00~19:00
定休日:第1・第3木曜日
http://www.juin.co.jp/


今年度から新たに国語教育と数遊びを導入し 心の教育と情操教育に惜しみなく 感性豊かな子どもに/柏さくら幼稚園副園長 染谷京子さん

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柏さくら幼稚園
副園長 染谷京子さん

今年度から新たに国語教育と数遊びを導入し
心の教育と情操教育に惜しみなく
感性豊かな子どもに

1965(昭和40)年に開園し、来年で創立50周年を迎える「柏さくら幼稚園」。開園当時は97名の園児でスタートしましたが、現在の園児数はなんと580名!人気の高い大規模幼稚園として、柏の地域の人々に親しまれている。今回はこちらの幼稚園に赴任して30年になる副園長の染谷京子先生に、園の特徴や柏市の子育て事情についてお話を伺った。

柏さくら幼稚園は、来年創立50周年だそうですね。創立当時と現在で、こちらの柏市高田エリアはどのあたりが一番変わったのでしょうか?

千葉県柏市インタビュー

私が柏さくら幼稚園に赴任したのは30年前です。当時はすでに園の周囲に家が建っていましたが、開園当時は「柏さくら幼稚園」しか建物がなかったとか。周りは畑しかなくて、砂埃もすごかったと聞いております。当時は “団地族”という言葉がありましたが、柏市も「豊四季団地」という大きな団地ができて、都内などから引越してこられる方が多かったようですね。現在も当園に通っている親御さんは、他のエリアから引越してきた住民の方も多いです。

千葉県柏市インタビュー

今でもこの周辺は今でも自然が多くてのんびりした場所です。住宅もずいぶん増えましたが、ちょっと歩くとまだまだ自然が残っています。近隣には野鳥や昆虫がいる「野鳥の森公園」もありますし、自然の中で子どもを育てるにはいいエリアだと思いますよ。

そのほかにこちらに通われている親御さんの特徴はありますか?

千葉県柏市インタビュー

保護者の方々は幼稚園の教育方針を十分理解して入園していただいておりますので、とても園に協力的な方ばかりです。例えば、当園では月に1回、「野菜の日」という食育の日を設けています。子どもたちが食べにくい野菜をテーマに設定し、お母様たちにお弁当のおかずとして料理していただくのですが、毎回お母様方は100%といっていいくらい協力してくれます。

千葉県柏市インタビュー

また、当園は英語教育や音楽教育などのカリキュラムに力を入れた時間割制になっていますが、教育に対する意識は高い方が多いと感じます。「柏さくら幼稚園」は柏の北部中心と、つくばエクスプレスの流山エリアからのお子さんも通っていますが、柏の葉はご存じの通り、緑の街づくりを意識した教育機関が多い学園都市です。

英語教育はどんなところに力を入れていますか?

千葉県柏市インタビュー

英語教育を取り入れ13年になります。現在ネイティブの英語教師が4人おり、子どもたちに英語を教えています。ライティングとじ「ふれ合う」英語です。我々がなぜネイティブにこだわるかというと、やはり子どもたちの“耳”の影響を考えてのこと。絶対音感などは6歳までと言われておりますから、それまでにネイティブな発音で慣れることが必要かと思います。

千葉県柏市インタビュー

でも英語教育だけをやればいいのかというと、そうではありません。私どもの園では、かたよりのない教育を基本理念としております。私たちは日本の国に生まれ育っているわけですから、日本の言葉の美しさもしっかり伝える必要があると思います。実は今年度から「国語教育」と「数遊び」も導入しています。国語教育という響きは幼稚園なのにと思われるでしょうが、むずかしいことではなく、心の時間とでもいいましょうか、道徳を自然に園生活の中で身につけられるように、「言葉と作法」という音読の本を新たに取り入れました。子どもたちだけではなくご家庭でも利用していただけます。

千葉県柏市インタビュー

園では我々教職員は常に挨拶を欠かしません。それは人と人との大切なつながりです。気持ちのいい挨拶は良い人間関係をつくります。子どものためにもまず私たちが良い見本とならないといけませんよね。挨拶は当たり前のことだと思いますでしょう。でも、その当たり前のことがなかなか出来ないんです。

英語教育や国語教育。数遊びのほかに、力を入れているカリキュラムはありますか?

千葉県柏市インタビュー

幼児期に大切なことは体を動かすこと。毎朝「サーキット遊び」というものを導入し、毎日体を動かすことを習慣にしています。「サーキット遊び」の主な内容は、園庭を走る運動です。年少さんは1周から始まって徐々に2周3周と増やしていき、最終的に年長さんになると5周走れるようになるんです。また「柏さくら幼稚園」は芝生の園庭で、5月から11月までは「裸足保育」を行っているのも特徴です。

足の裏は脳を刺激するツボがたくさんありますし、芝生を足で踏むことによって自然を学びます。芝も生きていると実感し、四季の変化も楽しんでおります。自然は健康な心と体を作ります。

千葉県柏市インタビュー

そして「音楽教育」は開園当時から行っている歴史ある教育です。毎年運動会では約200名の年長さんがマーチングバンド演奏をしていますが、これはまさに情操教育としての大切な取り組みです。
演奏と演技のレベルもかなり高いと思います。毎年、曲のテーマを決めて、同じ曲は行わない。歌謡曲やジャズ・クラシック等、様々な曲にチャレンジしています。ちなみに、今年はディズニーメドレーを演奏します。

レベルアップしても、子どもたちはついていけるんですか?

千葉県柏市インタビュー

もちろんついていけますよ。一番大切なのは日々の“積み重ね”なんです。サーキットもそうですが、年少さんからまず1歩1歩。学期末では発表会や音楽会等で1年の成長が感じられます。
体育や音楽教育をするためには“何が大切か”“何でやる必要があるのか”ということをしっかりと子どもたちに伝えるんです。ですから、ちゃんと理解をし、意欲を持ち取り組むことができます。

そして先生のお話は、優しく、分かりやすく、伝えます。お座りする時は座る、遊ぶ時は遊ぶ。そのメリハリが教育の基本となっているので、子ども達は“やらされている”ではなく“やる”“できる”の意識をもって取り組めます。それが自らやれる子どもに成長し、成し遂げた時の達成感が自信につながり大きな成果となります。

こういったカリキュラムに力を入れる理由は何でしょうか?

千葉県柏市インタビュー

幼児期は何事もスポンジのように軟らかく吸収する時期です。その中で子どもにとって何が得意になっていくか、将来の目安に繋がっていきます。して良いこと、悪いことを教え、子どもたちが心豊かに育つこと、感性を育てること。
私たちは大事なお子様を預かっています。「柏さくら幼稚園」に入園させて頂いた親御さんの期待に対して、出来る限り応えること。一番大事なこと、それは技術ではなく、心です。そして将来人のためになれるような人に成長してもらいたい、そんな願いです。

最後に、柏さくら幼稚園の今後について教えてください。

千葉県柏市インタビュー

「柏さくら幼稚園」の原点です。創立者の今は亡き染谷晋一理事長の思いをこれからも継いでいくことだと思います。
基本に忠実に。その中で現代人が忘れかけている「日本の美しい言葉と心の教育」、先人達が教えてくださったことは、今後ますます重要になっていく時代になります。そして今やグローバルな時代と言われています。その中で日本という国の大切な言語や文化、日本の良さを子どもたちに継承していきたいですね。

※記事内容は2015(平成26)年6月時点の情報です。

柏さくら幼稚園インタビュー

今回、話を聞いた人

柏さくら幼稚園 副園長 染谷京子さん

住所:千葉県柏市十余二248
電話番号:04-7143-0084
URL:http://www.kashiwa-sakura.ed.jp/

今年度から新たに国語教育と数遊びを導入し 心の教育と情操教育に惜しみなく 感性豊かな子どもに/柏さくら幼稚園副園長 染谷京子さん
所在地:千葉県柏市十余二248 
電話番号:04-7143-0084
保育時間:8:30~14:00
預かり保育:14:00〜18:00
休園日:土曜、日曜、祝日、夏季・冬季・春季休暇、園が定めた日
http://www.kashiwa-sakura.ed.jp/

歴史ある街並みや自然を残しつつ より安心・快適に暮らせる街を目指して。/国分寺市都市開発部国分寺駅周辺整備課ご担当者

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国分寺市都市開発部
国分寺駅周辺整備課ご担当者

歴史ある街並みや自然を残しつつ
より安心・快適に暮らせる街を目指して。

JR中央線と西武国分寺線、多摩湖線が乗り入れる「国分寺」駅では、現在、国分寺駅北口地区第一種市街地再開発事業の工事が進められています。再開発が完了すれば、「国分寺」駅周辺に暮らす人々だけでなく、通勤・通学やショッピングで「国分寺」駅を利用する人々にも便利になるでしょう。国分寺のさらなる発展につながると期待されるこの再開発について、国分寺市都市開発部国分寺駅周辺整備課の方にお話を伺ってきました。

国分寺駅北口地区第一種市街地再開発事業の経緯を教えてください。

国分寺駅北口第一種市街地再開発事業

国分寺駅の北口では1965(昭和40)年に交通広場の都市計画が決定しました。その後、国分寺駅南北自由通路やターミナルビルなどの整備が進み、1990(平成2)年に国分寺駅北口地区第一種市街地再開発事業の都市計画が決定しています。計画から24年を経過し、地域や市民の方からは「早く事業を進めてほしい」「早く完成させてほしい」と期待されています。

歴史ある街並みや自然を残しつつ、<br />より安心・快適に暮らせる街を目指して。※国分寺市HPより引用

市街地再開発事業は都市計画決定以降、事業計画決定や権利変換計画決定とさまざまなプロセスを踏んでいきます。国分寺駅北口地区第一種市街地再開発事業では、事業計画の見直しなどを経て、2013(平成25)年1月に権利変換計画が決定しました。 現在、事業区域内では、2015(平成27)年度から予定している再開発ビルの着工に向け、建物の解体・除却等の工事が進んでいます。今のところ再開発ビルの完成は2017(平成29)年度、事業完了は2018(平成30)年度を予定しています。

どのような施設ができるのでしょうか。

国分寺駅前イメージ模型

再開発ビルは東西に2棟できます。それぞれの再開発ビルには住宅の他、商業施設を誘致する予定です。また、西街区のビルの5階は公益施設が入るスペースになります。ここには国分寺駅の駅ビル内にある「国分寺Lホール」が移転することがすでに決定しています。また、一部のスペースを民間に活用してもらうことも検討しています。

交通広場も整備されるそうですね。

国分寺駅前 仮設バスのりば

この再開発事業では駅前に再開発ビルを建て、その前面に交通広場を配置することになりました。これにより再開発の効果を周辺にも波及させることができると考えています。 交通広場には複数のバス乗り場ができる予定です。 現在、駅前に乗り入れているバスは路線バスとコミュニティバス「ぶんバス」がそれぞれ1路線だけですが、もう少し路線を拡充させることも期待できるでしょう。

歴史ある街並みや自然を残しつつ、<br />より安心・快適に暮らせる街を目指して。※国分寺市HPより引用

交通広場にはバスやタクシー、自家用車の乗降場のほか、駅利用者等の歩行者が安心して利用できるスペースが整備されます。このスペースは、バリアフリーやユニバーサルデザインに配慮され、植栽やベンチなども配置した快適な空間として、市民イベントなどへの活用も考えています。毎年夏に行われている音楽イベントや、秋祭りでのお神輿の練り歩きなどでも活用されるものと期待されます。

国分寺市の街づくりの中でこの再開発事業はどのように位置づけられているのでしょうか。

国分寺駅

国分寺市には「国分寺」駅と「西国分寺」駅、それに「国立」駅とJR中央線の駅が3つありますが、核となるのはやはり「国分寺」駅です。「国分寺」駅周辺の再開発は国分寺市の顔を構築するという位置づけとなりますから、再開発地区周辺の街づくりを含め、市としても力を入れて推進しています。

再開発地区周辺の街づくりはどのように行われるのでしょうか。

国分寺駅前 商店街

再開発地区から北へ伸びる都市計画道路が都市計画決定されており、再開発事業の完了を見据えて、整備を進めていく予定です。現在は「国分寺」駅北口に通じる駅前通りに歩道がなく、自動車や自転車、歩行者が混在していますが、この都市計画道路の完成に合わせて、駅前通りを歩行者専用道路としていくことも構想されています。この北口一帯を安全・快適に利用できるようになれば、「国分寺」駅周辺の商業の活性化など街のにぎわい創出にもつながると期待しています。

国分寺駅前 商店街

商業の活性化ということですと、「国分寺」駅周辺の商店街では、地域の方々によりさまざまな活性化の取り組みが行われています。行政が取り組む街づくりという点では、再開発地区の周辺に地区計画や地区整備計画を策定しました。とくに駅に近い一部の地区では1階部分の用途を店舗に限定する規制を入れ、商店の連続性が途切れないようにしていきたいと思います。

「国分寺」駅南口側の街づくりはどのように進めていくのでしょうか。

殿ヶ谷戸庭園

南側には開発の進む北口とは違った魅力があります。「武蔵国分寺跡」の史跡地区があり、「国分寺」駅前の「殿ヶ谷戸庭園」などには豊かな自然が残っています。こうした自然や文化を生かした街づくりを行っていきます。既成市街地ということもあり、大規模な事業計画はありませんが、法律や制度を活用しつつ既存の緑を残し、国分寺らしい街づくりを進めていくことになります。

国分寺市のアピールポイントを教えてください。

お鷹の道・真姿の池湧水群

国分寺市は50周年を迎えますが、再開発でこれからの国分寺の顔になる部分が整備されることになります。 一方で、国分寺市には水と緑と歴史というよさがあります。農地も多く、そこで採れた野菜を気軽に味わうこともできます。こうした自然や歴史と再開発という近代化のコラボレーションが国分寺市にはあります。これから発展していく経過を楽しめるという点も国分寺のひとつの魅力でしょう。

※記事内容は2014(平成26)年11月時点の情報です。

今回、話を聞いた人

歴史ある街並みや自然を残しつつ、<br />より安心・快適に暮らせる街を目指して。※国分寺市HPより引用

国分寺市 都市開発部 国分寺駅周辺整備課
ご担当者

所在地:国分寺市本町4-1-9 本町クリスタルビル4F
電話番号:042-323-9190
URL:http://www.city.kokubunji.tokyo.jp/

国分寺を想い、人と人とをつなぐ。/史跡の駅 おたカフェ高浜洋平さん

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史跡の駅 おたカフェ
高浜洋平さん

国分寺を想い、人と人とをつなぐ。

駅周辺の再開発が動き出し、ますます便利になっていく国分寺エリアには、豊かな自然や歴史スポットも多く残っています。そんな国分寺エリアで自然散策を楽しめる名所のひとつが「お鷹の道」。江戸時代に尾張徳川家のお鷹場だったことから名付けられた遊歩道で、市立歴史公園として整備されています。今回は「お鷹の道」に「おたカフェ」を立ち上げ、会社員として働きながら積極的に街づくりに携わる高浜洋平さんに国分寺の魅力についてお話を伺いました。

「おたカフェ」とはどのような施設なのでしょうか。

東京都国分寺市インタビュー 店内

国分寺を想う人たちの交流の拠点として、2009(平成21)年10月にオープンしたカフェです。国分寺市と連携して、「武蔵国分寺跡資料館」のある「おたかの道湧水園」のチケット販売、トイレ休憩や食事を楽しめる「まちの駅」としての役割を担っています。休憩や懇談の場として、また、史跡地域の魅力を発信する場として、多くの方に利用していただきたいと思っています。

どのようなきっかけで「おたカフェ」ができたのでしょうか。

東京都国分寺市インタビュー 高浜さん

もともと“まちづくり”に興味はあったのですが、東京経済大学で開催されていた「まちづくりフォーラム」に参加して、当時「国分寺」駅北口のまちづくりに携わっていた同大学の福士正博先生のお話を聞いたのがきっかけです。その後、実際に先生とお会いして、街の活性化について話し合うようになり、一緒に国分寺市役所に提案書を持っていくことになりました。

東京都国分寺市インタビュー お鷹の道

市からは名所である「お鷹の道」を活性化してほしい。という話になり、それから国分寺の歴史や風土と向き合う日々がはじまりました。活動を始めた当時は友人たちと共同で購入した1台の屋台で、“地場野菜をスパイスで美味しく食べる”をコンセプトにした「スパイスカレー」を提供していました。

東京都国分寺市インタビュー おたカフェ看板

そういった活動をしている時に、「お鷹の道」にある空き家活用の話が浮上し、福士ゼミと共同で2009(平成21)年10月に東京経済大学・国分寺市地域連携協議会を母体として「史跡の駅 おたカフェ」をオープンすることになりました。当時屋台で提供していた「スパイスカレー」は今も変わらず看板メニューとして提供していますし、福士ゼミで取り組んでいた地域の逸品の発掘・発信も今に引き継がれています。

「おたカフェ」を拠点にイベントやワークショップをされているそうですね。

東京都国分寺市インタビュー 店内2

「お鷹の道・武蔵国分寺周辺地域」は、多数の湧水源や名水100選にも選ばれる貴重な自然資源を有しています。そこで、まず「水」についてさまざまな切り口で学ぶ「水の学校」の開校しました。 大学の先生をはじめ、小説家や建築家、料理人などさまざまな分野の講師を招き、お話をしていただきました。著名な先生方によるお話とあって地元の反響も大きく、年間で12回、計45人の先生を招いた「水の学校」は完結いたしました。

また品質の高い農作物を栽培する国分寺の農家さんとも交流が持てたらいいなと2010(平成22)年には「隣人まつり」という食のイベントを開催し、その翌年には地域の団体や店と協力して行う街ぐるみのお祭り「ぶんぶんうぉーく」へと発展しました。「ぶんぶんうぉーく」はそれから毎年開催しており、今年(2014年)も11月23日・24日に開催されました。このように「おたカフェ」も、こうしたつながりの輪が広がっていることに微力ながら貢献したと思っています。

東京都国分寺市インタビュー ピクルス

2011(平成23)年からはじめた「ジャムピクルスプロジェクト」も、地元の農家さんとの繋がりの中で生まれた企画で、地場産の野菜と果物をジャムとピクルスというかたちで「おたカフェ」で加工・販売しています。

東京都国分寺市インタビュー ピクルス2

農家さんの方からも、作物の加工品の商品化をして欲しいという相談が来たり、またその農家さんから別の農家さんへも口コミや紹介の輪が広がり、新たな繋がりも生まれています。2013(平成25)年には、国分寺市により「国分寺ブランド」にも認定して頂き、お陰様でお歳暮などの贈答品にもお客様から注文頂くようになってきました。

平日の仕事と「おたカフェ」の運営の両立は大変ではないですか。

東京都国分寺市インタビュー 店内3

大変なのは事実ですが、仕事と「おたカフェ」の活動は、自分の気持ちの中のバランスを保つ意味でも、むしろ両輪ととらえています。私自身、人と人とをつなぐ中立的な立場でありたいと思っています。例えば、今も「水の学校」で出会った有志の方が市民団体「ミズモリ団」を立ち上げて国分寺の水資源を守ろうと積極的に活動をしていますし、「おたカフェ」が地域の人と人とをつなげるような存在になれば良いなと思っています。

「お鷹の道」や周辺地域の特徴についても教えてください。

東京都国分寺市インタビュー 模型

国分寺に住んでいる方でも、10年前に引っ越してきてサラリーマンをしていた当時の私のように「お鷹の道」や1300年前の歴史について知る人は少ないと思います。国分寺の歴史については、「おたカフェ」の向かいにある「武蔵国分寺跡資料館」を見ていただくとよく分かるのですが、聖武天皇が全国に建立を命じた寺院のひとつ「武蔵国分寺」がありました。

東京都国分寺市インタビュー 神社

「お鷹の道」というのは、江戸時代に尾張徳川家のお鷹場だったことから名付けられた遊歩道のことです。道の途中には環境省の「名水百選」にも選ばれた「真姿(ますがた)の池湧水群」があり、水資源に恵まれた国分寺の風土に触れることができます。全国におよそ60カ所しかない「国分寺」と全国に100カ所しかない「名水百選」がこれだけ近くにある地域も珍しく、歴史散策や観光地としても魅力的です。

最後に国分寺に新しく暮らすことを考えている方に、メッセージをお願いします。

東京都国分寺市インタビュー

地域のコミュニケーションが盛んな暮らしやすい街だと思います。例えば、国分寺には「ぶんじ」という地域通貨があるのですが、「ぶんぶんうぉーく」開催期間中に発行されるチケットで、イベントを盛り上げるためのお手伝いをしていただいた方に手渡しました。「ぶんじ」はイベントに協賛している飲食店をはじめ20店ほどで利用できるのですが、使うたびに裏面にメッセージが書き加えられていくのが特徴です。

「ぶんじ」を通じてお店と利用者の「ありがとう」といった気持ちが交わされるコミュニケーションツールのようなものです。最大8カ所のメッセージを得た人は“コンプリートぶんじ”としてみんなから讃えられます。

東京都国分寺市インタビュー

また「おたカフェ」の活動についてはホームページやfacebookにも紹介されているので、ぜひご覧ください。わが子も含め、子どもたちにとって“ふるさと”と呼べる素敵なまちになるよう、これからもいろいろな方の気持ちを後押ししていけるよう「おたカフェ」を運営していきたいと思います。

※記事内容は2015(平成27)年6月時点の情報です。

東京都国分寺市インタビュー

今回、話を聞いた人

史跡の駅 おたカフェ
高浜洋平さん

所在地:東京都国分寺市西元町1-13-6
電話番号:042-312-2878
営業時間:9:00~17:00
定休日:月曜日
URL:http://www.ota-cafe.com/index.html

国分寺を想い、人と人とをつなぐ。/史跡の駅 おたカフェ高浜洋平さん
所在地:東京都国分寺市西元町1-13-6 
電話番号:042-312-2878
営業時間:9:00~17:00
定休日:月曜(祝日の場合は営業、火曜休み)
http://www.ota-cafe.com/

幼稚園から小・中・高校までの一貫教育/日出学園小学校校長 二見晴彦先生日出学園幼稚園園長 早川好江先生

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日出学園小学校校長 二見晴彦先生
日出学園幼稚園園長 早川好江先生

幼稚園から小・中・高校までの一貫教育

市川市は、古くは幸田露伴や永井荷風などの文豪が移り住んだ、歴史的名所などにも囲まれた静かなたたずまいの街。市川市の樹木である「クロマツ」が随所に植えられた街並は、日本橋まで40分足らずという、ベッドタウンとは思えないほどの落ち着いた雰囲気に包まれている。そんな市川市菅野にある日出学園は、幼稚園から小・中・高等学校までの一貫教育を行う創立79年という歴史ある私立学校。その早川園長先生と二見小学校校長先生にお話を伺った。

 

まずは日出学園小学校校長 二見晴彦先生にお話を伺います。小学校の概要を教えてください。

日出学園インタビュー

1934(昭和9)年 に日出学園は幼稚園・小学校の一貫教育校として創立し、「なおく・あかるく・むつまじく」を校訓として参りました。2014年4月(平成26年度)からは創立時の少人数制に立ちかえり、学年102名、20クラス体制のクラス編成にすることで、少人数制だからこそできる厳しく愛情あふれる教育と指導を実現したいと考えています。
子どもたちの人間形成には、この時期の体験が非常に大切です。仲間と一緒に楽しさ悔しさ、ときには我慢も経験しながら、思いやりと協調性のある人に成長していくものだと考えます。恵まれた日出学園の環境のなかで、子どもたちは伸び伸びと興味の翼を大きく広げて育っています。

子どもたちを育てていくうえで、心がけていらっしゃることはありますか?

日出学園インタビュー

人生の土台は小学校時代にできあがるというのが、私の考えです。特に子どもは「群れる」ことが非常に重要で、その群れることで「楽しさ」「嬉しさ」、思いどおりにならない「悔しさ」や「我慢する」ことの大切さを学びます。これは先生が教えられることではなく、子どもが体験を通して喜怒哀楽を重ねていくこと。その重なりが多ければ多いほど、人間として豊かに成長していくのだと思います。
学校は子どもが自分で体験を積み重ねることを邪魔してはいけません。見守り、必要な時は手をさしのべ、その成長を助けていきたいと考えています。

 特徴のある取り組みなどがありましたら、教えてください。

日出学園インタビュー

1年生と6年生、2年生と5年生、3年生と4年生がペアを組み「きょうだい学年」になって、一緒にお弁当を食べたり、校外学習として一緒に宿泊をしたりと1年間交流を続けます。これは本当の兄弟のように仲良くなり、素晴らしい関係を築いています。
本校は幼稚園・中学・高校がありますので、高校生が小学校に指導に来てくれることもあれば、小学生が幼稚園に遊びに行くこともあり、上下の交流はフットワーク軽く行っています。
また本校の「心の教育」の一つとして「日出郵便局」という活動があります。これは2年生の生活科の一環として、全学年が関わります。学校内に郵便局をつくり、ポストづくりや集配、切手デザインの考案など、すべてを子どもたちが行います。異学年のペアを組んだ子ども同士で手紙のやりとりをしたり、保健室の先生や校長に手紙を送ったりできるようになっています。郵便局の仕事内容を理解し、手紙のやりとりを通して優しさなども学ぶ取り組みです。

75周年を迎え新校舎に建て替えられたそうですが、特徴的な設備などはありますか?

日出学園インタビュー

全クラスが南向きで冬でも教室内に太陽光が入るように設計され、また、各学年の特性を考えた造りになっています。例えば普通の教室は8m×8mのところ、1~2年生の教室はその1.5倍の8m×12mの広さを確保。これは低学年の場合、生活科の授業などで作った作品を身近に置いて、手に取ったり実験してみたりということをスムーズに行うためで、3年生の中学年からは普通の教室に移行します。 また低学年、中学年、高学年の動線がからまないように設計し、移動中に不慮の事故がないようにと配慮しました。
校庭だけでも遊ぶスペースは充分ですが、低・中・高学年の建物の屋上にそれぞれの遊び場も作ってあります。 そして、5万冊の蔵書を誇る図書室があり、週1回、司書の先生から学ぶ「図書の授業」も実施。3年生以降になると、これも週1回「情報の授業」があり、一人一台のコンピュータを使用しています。 木をふんだんに使用した校内は落ち着いた温かい雰囲気で、全体的に余裕のある広い造りになっているので、子どもたちも伸び伸びと過ごしています。

地域とはどのような連携をされていますか?

日出学園インタビュー

市川・菅野といえば「クロマツ」ということで、2003(平成15)年に子どもたちが種から「クロマツ」を育てました。これは学校周辺が「東京外かく環状道路」工事のため、従来あったクロマツがなくなったからです。地域の方々と協力し、昔の景観を取り戻そうとしています。子どもたちが代々鉢植えを後輩に託しクロマツの命をリレーして育てた苗として、地域の皆さんにも大切にしていただいています。
またそのクロマツの苗を国土交通省とNEXCOに引き渡し、建設中の東京外かく環状道路ができあがった際に、以前の菅野の景観を取り戻すために移植してほしいとお願いしてあります。

日出学園に通っているお子さんたちは、どのようなお子さんが多いのでしょうか?

日出学園インタビュー

男女共々非常に仲が良いですね。保護者の方々が愛情を注いで育てていらっしゃることがすぐに分かる子どもたちです。また卒業後も日出での人脈は残り続けて、女子中や男子中に進学した子どもたちも仲良く一緒に学校へ遊びに来てくれます。
卒業生同士の結婚も珍しくはありません。また、クラスや学年での同窓会も頻繁に行われています。

続いて、早川好江先生に伺います。幼稚園の概要を教えてください。

日出学園インタビュー

小学校と同じく創立79年を迎えた本園では、「太陽と土とともだち」に恵まれた園環境のなか、「生きる力」を育む教育を行っています。まずは楽しい園生活が送れるように、そして基本的な生活習慣を身につけながら、一人一人のお子さんの「感じ考える力」が育つような環境を整えています。頭・体・心のすべてを使った幅広い体験ができるよう、キメの細かな指導が特徴です。

キメの細かい保育とは具体的にはどのようなことでしょうか?

日出学園インタビュー

幼稚園時期は成長が著しく、年齢によってできることも挑戦することも違います。ですので、年少さんには安心できる環境を整え、自分の気持ちをありのままに出すことを大切にした保育を心がけています。
年中さんはお友達との関わりも増え、自己主張もはっきりしてくる時期です。ぶつかり合い仲直りする繰返しを通して、「自分の気持ちを大切にするには、相手も大切にしなければいけない」と理解して、お互いに認め合いができるようになります。
そして年長さんは、小学校へつなげる保育ということで、少しずつ時間で気持ちを切り替えて活動に取り組んだり、集中して話を聞く時間を多くしたりしています。

保育のなかで先生方や園長先生が心がけていらっしゃることはどんなことですか?

日出学園インタビュー

ワークやドリルなどで勉強するのではなく、小動物のお世話などの実体験のなかから学ぶ機会を増やしています。 また、子どもが「もうひと頑張りできる」保育も心がけています。「イヤだからやめる」「できないから諦める」のではなく、逃げずにやり抜く力。それは子どもだけでできることではありません。
先生が個性を見極め、気持ちを支えながら応援し、背中を押してあげることで子どもたちは「できた!」「やった!」という達成感や充実感を得られるのです。そのためにも教師たちは「背中にも目をつける」ことをいつも意識し、子どもたちの心や行動の変化を見逃さないようにしています。

特徴のある活動などがありましたら、教えてください。

日出学園インタビュー

2012(平成24)年から始まった「わくドキプロジェクト」は、わくドキ教室・わくドキたいむ・わくドキ文庫・わくドキランチ・わくドキクラブと、わくわく・ドキドキするような幅広い体験を子どもたちに提供しています。
「わくドキ教室」は小学校の二見校長先生による、実験教室や小動物や植物の観察など楽しい理科の出前授業で、子どもたちは目をキラキラ輝かせながら参加しています。
また「わくドキたいむ」はネイティブの英語の先生と過ごす楽しい時間、「わくドキくらぶ」は礼法や太鼓、合気道や茶道といった日本の伝統文化に触れる時間です。この他にも子どもたちの好奇心と、挑戦する意欲を育む活動が日々行われています。

新しくなった園舎の特徴を教えてください。

日出学園インタビュー

見ていただくと分かるとおり、木をふんだんに使った平屋建ての温かみのある園舎です。廊下や玄関などは広いスペースを確保し、子どもたちが伸び伸びと過ごせるように設計してあります。2009(平成21)年に建て替えの際に、それまでの場所から引っ越しをしましたので、昔からの日出学園幼稚園の雰囲気を残すような園舎・園庭にしました。ちょっと見ただけでは分かりませんが、床にはコンクリートの上にバネ材を入れ、その上に木材を重ねて、転んでもケガをしにくい床にしてあります。
園庭の隅にはポンプ式の井戸をつくり、汲み上げを体験したり、冬は温かくて夏は冷たい井戸水に触ってみたりと、なるべくたくさんの経験をさせてあげられるように工夫しています。また年長さんのお手洗いには、洋式トイレのほか、あえて和式のトイレも設置することで、子どもの経験の幅を広げるようにしています。

保護者の方々の雰囲気はどうでしょうか?

日出学園インタビュー

まず子どもたちは、手をかけ心をかけて育てられた素直で明るいお子さんばかりです。また保護者の方々も、子どもの教育にも熱心で折り目正しい、メリハリのある保護者の方が多いように感じます。子どもの生活リズムもしっかりつけて下さっているので、子どもたちは登園したらすぐ、元気に遊びに入ることができます。
子どもは愛情をかけてもらえれば、それをしっかり受け止め、安定した子どもに育っていきます。それを体現しているような親子関係だと日々感じています。

地域との関わりはどのようにされていますか?

日出学園インタビュー

子育て支援ということで、年16回ほど土曜日に未就園児のお子さんと保護者の方向けの親子遊びの会を開いています。また地域の親子が遊べるように園庭を解放したり、外部の先生を呼んだ子育て講演会などを開き、地域のママさんも気軽に参加してもらえる機会を設けています。

市川・菅野地区の魅力を教えてください。

私は自転車で通えるくらいの場所に住んでいますが、とにかく散歩やサイクリングが楽しい地区ですね。細い道に入ると、昔ながらの懐かしい街並みがそこここに見られますし、歴史にまつわる名所も多いです。なにより静かでのんびりとした雰囲気が大好きです。

今回、話をお伺いした人

日出学園インタビュー二見晴彦先生

※記事内容は2015(平成27)年6月時点の情報です。

日出学園小学校校長 二見晴彦先生

住所:市川市菅野3-23-1
TEL:074-322-3660
URL:http://www.hinode.ed.jp/element/

日出学園インタビュー早川好江先生

日出学園幼稚園園長 早川好江先生

住所:市川市菅野2-21-12
TEL:047-322-4012
URL:http://www.hinode.ed.jp/kinder/

設計担当者に聞く! 「パナタウン市川真間川」の設計の特長とは/パナホーム 一級建築士梅本 晋さん一級建築士 梅本 晋さん

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パナホーム 一級建築士
梅本 晋さん

設計担当者に聞く!
「パナタウン市川真間川」の設計の特長とは

真間川の桜並木に隣接する恵まれた立地環境にある新しい分譲地「パナタウン市川真間川」。ここに建てられる住宅は、ゆとりのある間取りやエコ、耐震にすぐれた設計も魅力の一つです。実際に設計に携わった一級建築士の梅本 晋さんにこの住宅の魅力についてお話を伺いました。

お仕事の内容を教えてください

一級建築士 梅本 晋さん

お客様からご注文いただいた住宅の設計が中心ですが、「パナタウン市川真間川」のような分譲住宅の設計もしています。お客様のご要望をきっちり把握することはもちろんです。そのうえで、プロの視点から見てよいと思えることは積極的に提案して、お客様が快適に暮らせる家づくりのお手伝いが使命だと考えています。 

家づくりには土地の面積や素材の制約などさまざまな条件がありますから、確かにお客様のご希望を100%叶えられないこともあります。そんなときは実現可能な代替案を出し、できる限りお客様のご希望に近づけることが我々の役割だと思います。

お客様にはどんな提案をするのでしょうか

一級建築士 梅本 晋さん

最近の事例では、収納はなるべく確保したいけれど、多くのスペースを使いたくないというご希望がありました。一般的なクローゼットは約1.8mありますが、収納力で考えると45cmぐらい狭くしても十分なのです。このお客様にもこのようなご説明をしたうえで、実際に収納の幅を少し狭く設計したのですが、使っていただいた結果「確かにこれでよかった」と喜んでいただきました。

「パナタウン市川真間川」について教えてください

「パナタウン市川真間川」は全15棟という大規模な分譲地で、全戸がパナホームで建設されることになります。周辺は風光明媚な街並みが残っていますから、「パナタウン市川真間川」でも街並みを乱さないように、外構デザインを統一したイメージにしています。

竣工済みの「パナタウン市川真間川」9号棟の特徴はどんなところでしょうか

一級建築士 梅本 晋さん

「パナタウン市川真間川」9号棟では、リビング・ダイニングを重視し、家族が自然にリビングに集まってくるような空間づくりを目指しました。敷地が広いこともあり、広々としたリビング・ダイニングを確保できましたので、収納スペースも充実していますし、ちょっとしたパソコンコーナーも作ることができます。インテリアコーディネーターとも協力して天井面を照らす照明を入れるなど、インテリアにも凝った空間にしています。 キッチン空間も重視しました。キッチンとダイニングを並行に配置して、配ぜんや片付けがしやすい形にしました。アイランドキッチンを採用しましたので、キッチン動線に行き止まりがない構造になり、家事がスムーズにできると思います。 2階には個室を4部屋設けています。5名様のご家族でもそれぞれの部屋で過ごしていただけますし、人数が少ないご家族なら、スタディルームや書斎、ゲストルームとして使っていただけます。

「パナタウン市川真間川」ではエコにも配慮されていると聞きました

一級建築士 梅本 晋さん

エネルギーを生み出す「創エネ」と、エネルギーをなるべく使わない「省エネ」の2つの方向でエコに配慮しています。環境にやさしいのはもちろん、電気代の節約という点でもメリットは大きいと思います。 「創エネ」としては、太陽光発電システムを取り入れていますし、ガスを利用した家庭用燃料電池「エネファーム」を組み合わせたW発電タイプもあります。 「省エネ」という観点では、LED照明や電気を使わなくて済む換気方式を採用しています。さらに、「パナタウン市川真間川」では、鉄骨造りで窓の設置が比較的自由にできることを活かして、南向きに大きな窓を配置して、部屋の中に光と風をできるだけ多く取り入れる設計にもしています。

上棟工事がとても早く終わるそうですね

一級建築士 梅本 晋さん

「パナタウン市川真間川」でも、8号棟の上棟工事が2013(平成25)年11月2日に行われましたが、「快速上棟」といって、棟上げの工事自体は1日で終わります。これは、建物の外壁を工場で作り、現地に運んで組み立てる工法により可能になりました。外壁がすぐできますので、建物の内側があまり風雨にさらされることないのがメリットです。 もう一つ、パナホームの特徴に地震に強いということがあります。建物の外側で構造の力を持たせるモノコック構造を採用していますから、本震だけでなく余震に対してもすぐれた耐震性能を発揮します。

「パナタウン市川真間川」の周辺環境の魅力はどんなところですか

市川市立富貴島小学校

JR総武線・都営地下鉄新宿線「本八幡」駅と、京成電鉄本線「京成八幡」駅の2駅3路線利用可能と交通の便がよいことに加え、100平方メートル以上のゆったりとした敷地が最大の魅力だと思います。「パナタウン市川真間川」には車を2台駐車できるプランもありますし、近隣には市川市内ではよく知られた評判のよい小学校がありますので、子育てという点でも優れたエリアだと思います。

建築士というお仕事の喜びを教えてください

一級建築士 梅本 晋さん

やはり、お客様に喜んでいただくことが最大の喜びです。引き渡しにも立ち会いますが、パナホームにしてよかったとおっしゃっていただけるとやりがいを感じますね。何年かお住まいのお客様を訪問して、快適に暮らしていますという声を伺うと、これからもお客様にとってよりよい暮らしの場を提供していかなくてはと、身が引き締まります。

※記事内容は2013(平成25)年10月時点の情報です。

本八幡インタビュー

今回、話をお伺いした人

パナホーム 一級建築士 梅本 晋さん

 

多くの住宅を手掛けてきたベテランの建築士さんです。できるだけお客様のご要望に寄り添っていきたいという言葉から、お客様目線で設計されていることが伝わってきました。

子育て真っ最中のご夫婦にお聞きしました。/Sさんご夫妻

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Sさんご夫妻

子育て真っ最中のご夫婦にお聞きしました。

2012(平成24)年の秋、本八幡の「パナタウン市川真間川」にマイホームを購入したというSさんご一家。ここに暮らして半年が過ぎた2013年(平成25)年の夏、Sさんご夫妻が今、どのような思いを抱いているのか、率直なところをお聞きしてみました。

まずは、Sさんご一家の基本的なプロフィールをご紹介。

千葉県市川市インタビュー

  • ・夫婦+娘の3人暮らし。
  • ・仕事は共働き。
  • ・旦那さんは不動産関係の仕事で東京・丸の内に勤務。
  • ・奥さんは看護の仕事で、近隣の病院に勤務。
  • ・自家用車を保有。
  • ・娘さんは1歳3ヶ月で保育園通い。保育園は駅までの通勤途中にある。
  • ・マイホーム購入以前は市川市内、稲越地区に賃貸で居住。

Sさんがこの地に家を買ったきっかけは何だったのでしょうか?

千葉県市川市インタビュー

ご主人:決め手になったのは、「環境」ですよね。この辺りが閑静なのは知っていて、もともとこの辺り、本八幡から東菅野の辺りで家を探していたんです。最終的には、静かな環境と、家が川沿いであることがポイントになりましたね。
一戸だけではなくて、それなりにまとまった分譲住宅地が良かった、というところもあります。家から桜が見えるっていうのもけっこう決め手でしたね。川の反対側に桜があって、家の中からお花見ができるんです。

実際に、半年ほど住んでみていかがですか?

千葉県市川市インタビュー

ご主人:暮らしやすいですよ。夜なども静かですし、駅からもそんなに遠くないので、通勤が楽です。駅までは歩いて行っていますけど、10分くらいですから、全然苦にならないですね。本当はバスも家の前から出ているんですが、バス通りは渋滞するし、いまは子どもを保育園に預けているということもあって、徒歩で行っているんですよ。通勤に関しては、(勤務先が丸の内なので)JR総武線でもいいんですけど、京成電鉄本線を使うことが多いですね。

家から駅までの距離が近いっていうのもありますけれど、京成線は朝もそんなに混まないんですよ。たまにですけれど、座って行けることもありますから。都営地下鉄新宿線を使う方だったら、始発もあるので確実に座れますね。JRは終電が遅いですから仕事や付き合いで遅くなっても大丈夫ですし、いくつも路線があるので、どれかが停まっても、たいがいはどれかが動いていて、確実に帰って来れるんですね。そんなところも安心だと思います。

パナホームの建物について、住み心地はいかがでしょうか

千葉県市川市インタビュー

ご主人:冬は暖かかったですね。南向きっていうのもあるけど、去年は全然暖房がいらないくらいでした。

奥様:日中のあたたかさの名残が夜まで残るっていうか。そんな感じなんですよね。

ご主人:夏の夜なんかも、まだこれからが暑いんでしょうけど、窓を開けるとけっこう涼しいんですよね。たぶん、川があるから風が通るっていうのもあるんでしょうね。今まで住んでいた家だと、冷房付けっ放しでしたから。建物の構造についても、軽量鉄骨造りなので、木造よりはずっとしっかりとしていますし、地震などがあっても安心ですね。

建物選びで決め手になったポイントは何でしょうか?

千葉県市川市インタビュー

ご主人:土地の形などもあるので一概には言えないんですけど、庭もそれなりに広く取れているし、「物件としての総合的な魅力」がありましたね。市川ってなかなか物件がまとめて出てくるような土地じゃないので、ほかを見ても、1区画とか2区画とか、そういう物件ばかりだったので、一団のこういう分譲地っていうのは大きなポイントでしたね。

奥様:ここは一軒ごとの土地も広く取ってありますから、隣の家と目を合わせるような設計じゃないし、そういう点もすごく良かったですね。私たち夫婦で半年以上も、本当にいろんなところで物件を探していたんですけれど、出合った中ではここが一番、主人の「こだわり」にマッチしたみたいなんですね。
住んでみればわかる、とっても住みやすい場所だと思いますよ。

奥さま視点から、「本八幡の住み心地」について、いかがですか?

千葉県市川市インタビュー

奥様:JRの駅前にはひととおりいろいろ揃っているし、使いやすい街だと思います。でも正直なところ、うちではあまり駅前の店は使っていなくて、買い物はスーパーに車で直接行っちゃうし、大きな買い物だったら船橋の「ららぽーと」に行くか、都内まで出ちゃいますね。
うちは小さな子どももいるので、休みの日に都内に行く場合は、ほとんど車です。市川のインターがすぐ近いですから、けっこう便利なんですよ。

ただ、本八幡はいろんな線がたくさん出ているので、電車を使って都内に行くにしても、すごく良いと思うんですね。「市川」駅の周辺でも家を探したんですけれども、やっぱり本八幡のほうが使いやすいでしょうね。私は近くの病院勤務なので、通勤が車なんですけれど、この辺りだと道も広いから、運転がしやすいんです。市川の道路って、ほかだともっと狭くて、昔からの家が建ち並んでいるところも多いんですけれど、この辺りは最近きれいになり始めて、「すごくいい雰囲気だな」というのは感じますね。

千葉県市川市インタビュー

ご主人:駅前に行くバス通りはどうしても混んじゃいますけどね。でも駅前に行く場合は歩いて行けばいいですから、半年暮らしていても、「住みにくいな」と感じたことは無いですね。

奥様:車でも、けっこう抜け道もあったりしますから動きやすいんですよ。あと、「本八幡」駅前はあまり使わないって言いましたけど、「コルトンプラザ」はときどき使いますね。駐車場もあって、車でも使いやすいですから。

ご主人:この辺りだと、どこに行っても駐車場があるのがいいんですよね。車があればとても便利な場所なんです。

奥様:あとは「病院が近い」っていうのも、暮らしやすさの一つかもしれないですね。市川総合病院(東京歯科大学市川総合病院)もあるし、小児科もすぐそばにあるし、歯医者さんもあるし、大人が通える内科のお医者さんもあるし。何かあってもすぐに病院に行けるな、っていう安心感はあります。

子育て環境についてはいかがですか?

"千葉県市川市インタビュー

奥様:やっぱり、子どもにとって「騒がしいところでの生活が無い」っていうのはすごく良いですし、川も近くて、子どもが外で遊ぶにも、眺めが良くていいですね。

私は4月に育児休暇から復帰しまして、子どもも保育園に入れたばかりなんですが、保育園も近いところが空いていたので、思っていたよりもずっと、すんなりと入れちゃいました。駅に近い保育園だとすぐにいっぱいになっちゃうらしいんですが、うちの子が通っている保育園は駅からちょっと離れているので、そういった意味でも入りやすかったのかな、と思います。小学校の評判などはまだ聞いていないんですけれど、学校も近いので、これから子どもが育って、通学するには、とても良い場所なんでしょうね。

※記事内容は2013(平成25)年7月時点の情報です。

本八幡インタビュー

今回、話をお伺いした人

「パナタウン市川真間川」にお住まいのSさんご夫妻

「ちょっとお願い」をひろう育児支援 市川市の子育て支援の目指すものとは?/八幡親子つどいの広場 市川市子育て支援課すこやか応援隊八幡親子つどいの広場 市川市子育て支援課すこやか応援隊

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八幡親子つどいの広場
市川市子育て支援課すこやか応援隊

「ちょっとお願い」をひろう育児支援
市川市の子育て支援の目指すものとは?

市川市の八幡地区は、古くは八幡宿として知られ、成田街道の宿場町としても栄えた歴史のある場所。JR総武線と都営地下鉄新宿線「本八幡」駅、京成電鉄本線「京成八幡」駅と3路線が利用でき、通勤に便利なことから、住宅地としての人気が高い街でもある。そんな住みやすい街にふさわしく子育て支援施設も充実!なかでも市内4ヵ所ある「親子つどいの広場」は出入りも食事時間も自由にでき、ママにとっては気軽に訪れることができるスペース。今回は多くの育児ママたちが集う「八幡親子つどいの広場」を取材した。

八幡親子つどいの広場の概要を教えてください

市川市つどいの広場

市川市内には、新井、新浜、二俣そして八幡と、4ヵ所の親子つどいの広場があります。月曜日から土曜日まで、朝10時から午後4時までオープンしていて、妊娠中と0才から3才までのお子さんと保護者の方が利用できる広場です(日曜・祝日はお休み)。予約も不要でいつ来ても大丈夫、もちろん無料の施設ですので、気軽にふらりと遊びに来てもらえれば嬉しいですね。妊娠中のマタニティママさんから乳幼児のママさんまで、さまざまな悩みや不安をサポートしたいと思っています。

こちらの親子つどいの広場の特徴を教えてください

市川市つどいの広場

八幡親子つどいの広場は、葛飾八幡宮の参道に面したのどかな場所にあり、隣には児童遊園という恵まれた環境なので、ママさんたちが訪れやすい立地も特徴の一つです。京成電車が走るところも見られるので、電車好きなお子さんも楽しいと思いますよ。また子どもと行けるお店や遊び場情報を壁に掲示したり、イベントのお知らせを貼ったり、情報収集の場としても活用してもらえるように心がけています。 

生活のすべてが赤ちゃん中心に回っているママさんたちだからこそ、ここではできるだけ負担を感じずに気軽に楽しく過ごしてほしいというのが私たちの願いです。さまざまな催しも予約不要で参加できますし、好きな時間に食事やおやつを食べられるよう、食事用テーブルは常時用意してあります。お弁当や離乳食なども温められるよう、電子レンジも自由に利用が可能。ときには職員が赤ちゃんを抱っこしたり、お友だち同士で子どもを見合って、ママがゆっくり食事をすることもあります。「ちょっとお願い」が言える、この頼り・頼られる関係が、ママを子育ての行き詰まりから助けてくれると思いますね。

講座やイベントなど、さまざまな催しも充実していますね

市川市つどいの広場

リズムあそびやパパタイム、スキンケア教室など、ママたちが興味のありそうなテーマを講座にしたものや、お出かけのきっかけになればと始めた会もあります。今日の「のんびり赤ちゃんタイム」は赤ちゃんのいるママさんたちの集まりで、毎回15名前後のママと赤ちゃんが参加してくれます。自己紹介や手遊びが終わったら、後はほとんどフリートークの時間。自己紹介のときに住んでいる地区や最近の我が家のニュースなどを発表し合っているので、会話もスムースに始まるようです。 

「果汁は1さじからって育児書に書いてあったのに、5さじ飲ませちゃったんだけど大丈夫でしょうか…?」「寝返りがなかなかうまくいかないんですけど、どうしたらよい?」など、ちょっとした疑問や不安を共有することで、ふわっと気持ちが楽になることがあります。育児で家に閉じこもりがちなママたちには、どんどんこういった場所を利用してもらい友だちを作ってもらいたいですね。

ママたちに突撃インタビュー!参加のきっかけは?

市川市つどいの広場

「今日は“のんびり赤ちゃんタイム”があると聞いて、初めて参加してみました。皆さん同じ境遇なので、すぐに打ち解けて話しやすいので楽しいです」
「今回で3回目の参加です。イベントや教室があると安心して来られます」
「同じ月齢の赤ちゃんを持つママ友がほしいと思って、来てみました」
「先日たまたま通りかかったときに、スタッフの方に声をかけていただいて来てみました。こんなにたくさんママさんたちがいたなんて知らなかった……。公園やマンションでは声をかけづらいですが、ここならすぐに親しくなれる雰囲気で嬉しいです」
などなど、ママたちの嬉しい声がいっぱいです!

市川市は子育て支援にも積極的だと聞きました

市川市つどいの広場

妊娠中から0歳~3歳までのお子さんと保護者が遊べる「親子つどいの広場」が4ヵ所あるほか、生後3ヵ月までに助産師や保健師、保健推進員の訪問があり、4ヵ月目に身体測定や離乳食の話を聞く「あかちゃん講座」、5ヵ月目には、すこやか応援隊(*)主宰の「5ヵ月Welcom Baby!」などがあります。また、妊婦さんから就学前までの子どもまで一緒に遊べる「地域子育て支援センター」が11ヵ所、市内各所で開かれている「すこやかひろば」、市川市内で15ヵ所あるこども館の「あつまれ赤ちゃん」など、行政の子育て支援施設も非常に充実しています。 

また子育てサークルを立ち上げたいママをサポートしてくれる仕組みもあり、仲良しママ同士で自分の子どもを遊ばせながらサークルを運営するというバイタリティのあるママさんたちも多いですよ。

*すこやか応援隊とは、保育士と栄養士が自宅や公園などの希望の場所に出向き、離乳食などの栄養相談や保育の相談に応じている、市川市子育て支援課の事業のことです。

ママさんたちとの交流で気を付けていらっしゃることなどありますか?

市川市つどいの広場

とにかくママたちに寄り添って、ママたちが過ごしやすいように、居心地が良いようにしたいと思っています。話をしたいママさんの話は聞いてあげたいですし、ただ楽しく過ごしたい人にはそれをサポートしたい。「ここに来てホッとした」「ちょっと子育てが楽になった」と思ってもらえるような場所でありたいですね。 

また、ママが集まる会などではスタッフがあまり介入し過ぎないようにも気をつけます。スタッフはあくまでも橋渡し役。自己紹介や手遊びなどの導入が終わったら、“後はお若い方同士…”(笑)。するとママたちも自分から話しかけたり、輪に入って行ったりと積極的になれるようです。

子育て中のママさんたちにメッセージはありますか?

市川市つどいの広場

ここにいらっしゃるママさんたちを見ていると、皆さん一生懸命でとっても真面目。それがときには自分を苦しくしてしまうこともあるのかな…と心配になることもあります。子育ては昨日も今日も明日も続いていくものですから、大らかにゆったりと構えて大丈夫よ!と伝えたいですね。ちょっと息苦しくなったら、ここに遊びに来てくれたら嬉しいなぁ…ここまで来てくださったら、その勇気と行動力をたっぷり褒めてあげたい!いつでもスタッフ一同、待っていますね♪

※記事内容は2015(平成27)年6月時点の情報です。

本八幡インタビュー

今回、話をお伺いした人

八幡親子つどいの広場
花蜜ユカさん(左)、大宮きみ子さん(中央)、市川市子育て支援課すこやか応援隊の高田千恵さん(右)

 

所在地:市川市八幡4-2-1(市川市役所八幡分庁舎1階)
電話番号:047-332-8745

「ちょっとお願い」をひろう育児支援 市川市の子育て支援の目指すものとは?/八幡親子つどいの広場 市川市子育て支援課すこやか応援隊八幡親子つどいの広場 市川市子育て支援課すこやか応援隊
所在地:千葉県市川市八幡4-2-1(市川市役所八幡分庁舎1階) 
電話番号:047-332-8745


地元の「学校愛」に支えられた小学校で 伸び伸びと育つ等々力の子どもたち。/世田谷区立等々力小学校校長 秋吉 達也 先生

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世田谷区立等々力小学校
校長 秋吉 達也 先生

地元の「学校愛」に支えられた小学校で
伸び伸びと育つ等々力の子どもたち。

等々力は静かで緑の多い高級住宅地として人気が高い。駅から徒歩2分の場所には都内で唯一の渓谷・等々力渓谷があり、住宅化が進んだ今なお斜面から湧水が見えるというのどかな風景が見られる。自由が丘には3駅で4分、二子玉川には2駅3分という便利な立地で、通勤や買い物、子どもの塾通学までが充分にカバーできる恵まれた環境。整然と並んだ宅地と広い歩道、歩行者に道を譲る車のマナーの良さなどにこの地域の質の高い住環境が垣間見える。今回は、等々力小学校の秋吉校長先生に、この地域や学校の魅力について伺った。

学校の概要を教えてください。

世田谷区立等々力小学校

本校は1956(昭和31)年9月1日に開校し、今年で58年目の学校です。当時この地区には小学校はなく、“自分たちの町にも小学校を”という思いで、住民の皆さんが土地を供出し合ってくださりできた学校です。なので地域には「学校を愛する気持ち」「子どもを慈しむ気持ち」が非常に根強く、有難く感じます。現在全校児童561名、1~2年は各4学級、3~6年は各3学級の合計20学級で運営しております。

どのようなことに力を入れて教育活動をされていますか?

世田谷区立等々力小学校

教育目標としては「よく考え行動する子ども」「なかよく助けあう子ども」「健康で明るい子ども」を掲げています。また「心に笑顔、学校に花」というキャッチフレーズのもと、人権教育にも力を入れています。その実現のために、「読書が好きな子は95%以上、元気にあいさつする子は100%、健康で体力向上を心がける子は90%以上」という具体的な数値目標も設置しました。

相互理解をするためには、まず話を聞くことが重要であるという考えから、「聴く力を高めコミュニケーション能力を高める」ための校内研究も行っています。この研究は世田谷9年教育研究開発校としての取り組みでもあります。

異学年交流が盛んだというお話も聞きました。

世田谷区立等々力小学校 校長 秋吉達也先生

異学年交流は他の学校でも行っていることとは思いますが、本校は定期的に「給食」「遊び」「掃除」などなるべく多くの時間を、縦割り班である「キッズ班」の活動に割くようにしています。高学年がリーダーシップを発揮し、低学年が憧れを持つといったことだけでなく、生きた学び合いがあると感じています。学校は先生から教えてもらうだけではない、子ども同士が自分たちの学びを習得する場でもある。もちろんその中には葛藤や迷い、悔しい気持ちを持つこともある、それも含めた学びですね。学年が違う子ども同士の交流は、人権教育にもつながると考えて力を入れています。

世田谷9年教育の内容について教えてください。

世田谷区には29中学校があり、その各中学に学区小学校が2~3校あるので、それをまとめて○○学舎と名前をつけて一緒に活動に取り組んでいます。ちなみに本校では、「東深沢中学校」と「東深沢小学校」の3校で「みしまの森学舎」を形成し、学舎独自の教育目標を掲げて連続した9年間の充実した教育を行えるように取り組んでいます。

世田谷区立等々力小学校 校長 秋吉達也先生

具体的な活動としては、月一回のあいさつ運動を行っているのですが、その際、年間を通じて数回、可能な時に中学生に来てもらい、あいさつ運動をしていること。合同学習習得確認会議で、小中を通じた学習課題を明らかにして話し合い、改善していること。また体育と英語の中学教諭に来てもらい、授業を行うこと。年1回、中学1年生たちが合唱を披露してくれること等、多角的な取り組みをしています。

卒業生の進学先について教えてください。

世田谷区立等々力小学校 校長 秋吉達也先生

年によって変動しますので一概には申し上げられませんが、学区の「東深沢中学校」には50%、私立へは47%、その他国公立に3%というのが平均の割合です。教育熱心で意識の高い親御さんが多く、子どもたちも素直で穏やかな児童が多いと感じます。

全国学校ビオトープコンテストで銀賞を受賞されたそうですね。

世田谷区立等々力小学校 校長 秋吉達也先生

校庭の一角にビオトープがあり、環境委員会が中心になって管理しています。5年生の社会の授業で稲作の学習があるのですが、バケツ稲づくりと並行してミニ水田をつくり、池の近くを、より自然に近い環境にしています。また休み時間を利用して、児童がビオトープやその周辺の自然に興味を持てるように、環境クイズや観察を実施しています。里山、とまでは言えない小さなスペースではありますが、都会の中にあっては貴重な場所になっているようですね。

地域の方々との交流について教えてください。

世田谷区立等々力小学校

先にも申し上げましたが、学校や地域に対する地域の方々の愛情が溢れている街ですので、地域活動も活発です。自治会の防災訓練・納涼大会をはじめ、玉川神社のお祭り、盆踊りやもちつき、東深沢コミュニティ主催のウォークラリー、東深沢スポーツ文化クラブ主催のスポーツフェスティバルなど枚挙に暇がありません。また世田谷区主催のいかだくだり大会「アドベンチャーin多摩川」では、PTAのお父さんたちによる“おやじの会”がいかだを作り、子どもがそれに乗って多摩川を下るというイベントにも参加しています。こんな風に様々な方たちが子どもを楽しませようと創意工夫をしてくださり、子どもはそれに参加しているうちに自然と地域との交流が生まれるという理想的なサイクルになっていると感じます。

等々力エリアの魅力について教えてください。

世田谷区立等々力小学校 校長 秋吉達也先生さん

玉川神社、満願寺、等々力不動などの寺社仏閣が多く立ち並び、落ち着いた雰囲気がある街ですね。また何度も申し上げましたが、地域の方々が人の輪を大切にしている温かい街だと感じます。地域には大木が点在し、ぶどう園やみかん園、畑が広がっている場所もあり、等々力渓谷もある。都心に近く便利な立地ながら、自然が豊かに残っている恵まれた土地ですね。

住宅地を歩いてみると分かりますが、区画整理の時代にきっちりと計画を立てて街を作っているんです。この地区の人たちは非常に先見の明がありしっかりと将来を見据えていらっしゃる、そういう土地柄なのだと思います。

※記事内容は2014(平成26)年12月時点の情報です。

世田谷区立等々力小学校

今回、話を聞いた人

世田谷区立等々力小学校

校長 秋吉達也先生

住所:東京都世田谷区等々力7-26-1
電話番号:03-3702-2185
http://school.setagaya.ed.jp/toki/

※記事の内容は2014(平成26)年11月に実施した取材をもとに作成しており、今後変わる場合がございます。

地元の「学校愛」に支えられた小学校で 伸び伸びと育つ等々力の子どもたち。/世田谷区立等々力小学校校長 秋吉 達也 先生
所在地:東京都世田谷区等々力7-26-1 
電話番号:03-3702-2185
http://school.setagaya.ed.jp/toki/

「ハンバーグステーキ」と「ハンバーガー」が自慢の隠れ家的カフェカフェ ベクトル小松 汐里 さん

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カフェ ベクトル
小松 汐里 さん

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

「ハンバーグステーキ」と「ハンバーガー」が自慢の隠れ家的カフェ

東急大井町線「等々力駅」から「上野毛」駅方向へ歩いていくと、左手側にある「vector」(ベクトル)は、10年前のオープン以来、地域の人々に愛され続けている小さなカフェ。肉汁があふれだす「ハンバーグステーキ」と、特注バンズに「ハンバーガー」が二枚看板だ。お客さんは通い慣れた付近の常連さんがほとんど。落ち着いた雰囲気でゆったりとくつろぐことができる。料理も本格的なものが出てくるということで、口コミで人気を集めている。今回はこちらを訪ね、ホールスタッフの小松汐里さんにお話をうかがった。

まず、お店のコンセプトと特長について教えてください

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

ここは2004(平成16)年にオープンしました。小学校や等々力の住宅地に囲まれている場所ですので、「地元に住んでいる方に愛されるお店」ということと、「年代や性別を問わず、幅広い方が気軽に立ち寄りやすいお店」ということをコンセプトにしています。

名物はハンバーグとハンバーガーだそうですが、どんなこだわりがあるのでしょう?

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

まず、「ハンバーグステーキ」については、300グラムというかなり大きなものになっています。基本のデミグラスソースのほかにも、香草エスカルゴバターソース、ローズソルト、和風仕立てなど、いろいろな味があるんですよ。今回写真に撮っていただいたのは、「ハンバーグステーキ 自家製デミグラスソース」(980円)です。

手で捏ねるところから全部手作りしていて、焼く時にも低温でじっくりと、肉汁をたっぷり閉じ込める焼き方をしていますので、ナイフを入れただけで「ジュワ」って肉汁が出てくると思います。もちろん、デミグラスソースも自家製でして、店のキッチンで手間ひまをかけて、じっくり煮込んで作っています。

確かに肉汁が溢れ出てきて、とっても美味しいハンバーグでした。ハンバーガーも同じ肉なのでしょうか?

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

そうです。ハンバーガーについては、ハンバーグと同じ肉を150グラム使ってパテにしていまして、こちらも「クラシックバーガー」(880円)をベースに、チーズバーガーやアボカドバーガーなど、いろいろなバリエーションがあります。

 

 

その中でも人気が高いのは、クラシックバーガーに目玉焼きと厚切りベーコンをトッピングした「世田谷バーガー」(1,180円)です。かなり豪華で、食べごたえがありますよ。ハンバーガーのバンズは、パン屋さんに特注で頼んで作ってもらっているもので、「胚芽バンズ」というものにしています。ほんのり甘くて、とっても歯切れが良いのが特長です。

それ以外だと、どんなおすすめメニューがあるのでしょう?

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

ドリンクですと、カフェラテなどは人気です。ラテアートもやっていますし、スイーツも全部手作りでやっていますので、ぜひセットにして召し上がってみたください。

昼、夜、それぞれどんなお客さんが来られますか?

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

目の前が小学校ということもあって、やっぱり、お子さんのいらっしゃるママさんが多いですね。女性客が圧倒的に多くて、ランチタイムが一番混みますが、ほかの時間はゆったりしていただけると思います。夜は深夜0時までやっていますから、穴場だと思いますよ。

 

 

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

夜にはやっぱり、ご家族やご夫婦、またはグループでいらっしゃる方が多くなりますね。うちは昼間のメニューはそのまま夜でも食べられるんですが、それとは別にディナーメニューもあって、パスタやオムライスなどが、夜の人気メニューになっています。テーブルにろうそくを置いて雰囲気作りをしているので、昼間とはちょっと違う感じで楽しめて、カップルの方にもおすすめですよ。お酒はビール、ワイン、カクテルなどが人気です。

ランチについては、15時までのランチライムには、スープ、サラダ、ドリンク、ミニデザート(平日のみ)が付くセットメニューを設定しているので、9割ぐらいの方はランチセットで頼まれますね。

テラス席も気持ちよさそうですが、いつでも開放されているのですか?

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

テラス席はいつでも、天気の穏やかな日であれば開けています。道路もそんなに車通りが無いですから、テラス席から先に埋まっていくくらい人気が高いんですよ。テラス席は犬と一緒でも大丈夫ですし、禁煙にはしていませんから、どなたでも気軽に使っていただければと思います。

小松さんご自身、仕事をされていて「嬉しい」と感じる瞬間はいつですか?

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

自分はホール担当をしているんですが、やっぱりお客様と楽しく会話ができたり、お客様から「ありがとう」「美味しかった」など嬉しい言葉をいただけた時は、「やっていてよかったな」って思います。このお店はほとんどのお客様がリピーターか、お客様の紹介で来られた方ですので、スタッフとお客様の距離がとっても近くて、仲がいいんですよ。

最後に、等々力エリアのここがおすすめ、というポイントを教えてください。

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

私も世田谷区内のほかの場所から、最近このへんに引っ越してきたばかりなので、まだまだ知らない場所だらけなんですが、少し回っただけでも、「自然が多いなあ」というのは感じています。都会の中で、これほど緑が多い地域というのは珍しいんじゃないでしょうか。今は自由が丘や二子玉川がいろいろ開発されてきているんですが、等々力はこのまま、静かな緑いっぱいの街でいてほしいですね。

あと素敵だなって思うのは、等々力って、「住んでいる人たちがいい人たちばっかり」なんです。これはお店をやっている私達にとっても、本当に幸せなことだと思っています。

具体的な「場所」ということですと、「等々力渓谷」が一番のおすすめスポットですね。散歩に行くと、とてもリフレッシュできます。近くに果樹園もあって、もぎとり体験などもできるという話を聞いたので、今度はそういう所にも行ってみたいと思っています。

※記事内容は2014(平成26)年3月時点の情報です。

カフェ ベクトル 小松汐里さんインタビュー

今回、話を聞いた人

カフェ vector(ベクトル)

スタッフ 小松汐里さん

住所:東京都世田谷区中町2-30-21 シルバー玉川101
電話番号:03-3705-5061
営業時間:11:00~深夜0:00(フード22:30LO、ドリンク23:00LO)
定休日:火曜日
URL: http://www.vector-tokyo.com/shop.html

※文章に出てくる名称について
バンズ=甘味または塩味の小さな丸パン
パテ=ひき肉を円盤状にして焼いたもの

「ハンバーグステーキ」と「ハンバーガー」が自慢の隠れ家的カフェカフェ ベクトル小松 汐里 さん
所在地:東京都世田谷区中町2-30-21 シルバー玉川101 
電話番号:03-3705-5061
営業時間:11:00~深夜0:00(フード22:30LO、ドリンク23:00LO)
定休日:火曜日
http://www.vector-tokyo.com/shop.html

知育・食育・運動から引き出す子どもたちの才能 七田式教育で育む新たな未来/七田チャイルドアカデミー 春日井勝川駅前教室代表 松平裕子さん

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七田チャイルドアカデミー 春日井勝川駅前教室
代表 松平裕子さん

知育・食育・運動から引き出す子どもたちの才能
七田式教育で育む新たな未来

教育学博士である七田眞が生み出した幼児教育「七田式教育」。知育・食育・運動から子どもたちの才能を引き出す教育方法だ。そんな七田式教育を取り入れた「七田チャイルドアカデミー」が春日井市にある。約20年前、自身の子育てをきっかけに、教室を開いた代表の松平さんに、七田式教育の魅力や可能性についてお話を伺った。

まず最初に、七田式教育について教えてください。

七田チャイルドアカデミー 春日井勝川駅前教室 インタビュー

七田式教育は、教育学博士である七田眞が生み出した幼児教育です。子どもはみんな生まれつきの「天才」。幼児期に楽しく遊びながら、子どもたちが本来持っている能力を引き出す教育を実践しています。
また、七田式教育では、「魂(心)の教育」に重きを置いています。七田眞が最も願っていたことは「子どもたちの能力を引き出すことで、その子の幸せはもちろん、世の中を良くしたい」ということです。

松平さんが七田アカデミーの教室を始められたきっかけを教えてください。

子供二人

長女次女と年の離れた三女を妊娠した時に、本で「胎教」を知り、半信半疑で、たまに「あいうえおの歌」を歌っていました。すると、生後2ヶ月で、三女が「あー」とか「いー」と発するようになり、さらに満1歳から文字を教えてみたところ、急速に覚え始め、まだ生後1年でしたが、可能性があることを確信しました。色々と本を読み、学ぶ中で、七田眞の本に出会い、約20年前に「七田チャイルドアカデミー」を春日井市に開きました。

胎教コースから小学生コース、英語コースなども揃っていますが、それぞれどのようなレッスンを行っているのでしょうか。

七田チャイルドアカデミー 春日井勝川駅前教室 インタビュー

コースとしては、0歳からのハッピーベイビー、幼児コースは0~1歳、2~3歳、年少、年中、年長まであります。七田では、質のよい脳を作るために、「暗唱」を勧めています。お母さんが古典文学のいい文章を読み聞かせ、子どもたちがスラスラと言えるようになることで、その子の国語的な素養が育つ。「小さい時に記憶する回路を作ると、一生記憶力の良い子になる」と七田は言っています。

七田チャイルドアカデミー 春日井勝川駅前教室 インタビュー

小学生は、低学年、高学年クラスがあります。低学年のうちに理科と社会は小学校で習うレベルのものを、ラップなどの歌に置き換え、覚えています。高学年まで在籍している子どもたちは、勉強をということではなく、人としての考え方を教えています。

七田チャイルドアカデミー 春日井勝川駅前教室 インタビュー

英語クラスは幼児英語と小学生英語があります。小学生英語は低学年のうちに、英検準2級が受かる力を身につけることが目標です。英語の基本的なことが、書けて、聞けて、話せると言うことを大事にしているクラスです。

胎教は、赤ちゃんとのコミュニケーションを深めるトレーニングや運動、食育や環境指導を行っています。特別支援コースもあり、2014(平成26)年に「京都大学」に進学した子もいます。うまく七田的なやり方を引き出せば、伸びる子は伸びます。どの教室も、子どもだけではなく、実はお母さん教育の教室でもあります。子どもの才能を引き出す環境という意味で、親も一つの環境の要素なのです。

七田教育は、どのように生かされていくのでしょうか。

七田チャイルドアカデミー 春日井勝川駅前教室 インタビュー

テレビや、フィギアスケートで活躍している本田望結ちゃんは、七田の生徒の一人です。望結ちゃんは七田に通ったことで、記憶力、集中力、表現力が身につき、それが演技やスケートに生かされています。望結ちゃんは台本を1、2回読めば覚えられるそうです。

七田チャイルドアカデミー 春日井勝川駅前教室 インタビュー

また、東京オリンピックでの活躍が期待される水泳選手の池江璃花子さんも生後2ヶ月から七田教室に通っていました。七田では、知育だけでなく、食育や運動指導もバランスよく取り組んでいますので、色々な分野で生かされます。

子どもたちそれぞれの個人差についてはどのようにサポートされていますか。

七田チャイルドアカデミー 春日井勝川駅前教室 インタビュー

それは講師の腕の見せ所ですね。本社は1教室6人までと言っていますが、勝川駅前教室は混んでいる時間以外は、一人一人に目が届くよう生徒は4人までと決めています。講師がこの子にとって何が良いのかを常に考え、レッスンの合間にサポートしています。

卒業した子どもたちはどのように活躍されているのでしょうか。

七田チャイルドアカデミー 春日井勝川駅前教室 インタビュー

有名私立中学や一流国立大学に合格したという、嬉しい報告も頂いていますし、ニューヨークの有名な美術大学に進まれた卒業生もいます。

七田が始まってまだ27年ですので、これからではありますが、今こちらに通っているお子さんのお母さんの中には、七田の卒業生が2人います。ご自身の「やってよかった」という経験から来てくださっている。これは本当に嬉しいことですね。

最後に、春日井市エリアの子育て環境について教えてください。

弥生公園

学校やスーパーマーケット、子育て支援センターなどの教育機関もとても充実しているので、教室に来ている名古屋市の方も「実際に来てみたら、いいところですね」と皆さんおっしゃいます。ほどよく田舎なので子どもたちものびのび、遊ぶことができますし、商業施設や子育て環境がとてもいいバランスですね。

JRを使えば「名古屋」駅まで20分くらいですし、高速のインターチェンジもあるので、電車でも車でも、どこに行くにも便利なところです。

赤ちゃん抱っこ

今回、話を聞いた人

七田チャイルドアカデミー 春日井勝川駅前教室

代表 松平裕子さん

七田チャイルドアカデミー 春日井勝川駅前教室
所在地:愛知県春日井市柏井町1丁目72番地 2F
電話番号:0568-52-4578
URL:http://www.shichida.ne.jp/school/051015.html

※この情報は2015(平成27)年6月時点のものです。

緑豊かな環境や地域とのつながりの中で、のびのびと育つ十二小のこどもたち/小平市立小平第十二小学校 校長・木田 明男先生

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小平市立小平第十二小学校
校長 木田 明男 先生

緑豊かな環境や地域とのつながりの中で、
のびのびと育つ十二小のこどもたち

青梅街道の緑や耕作地、「玉川上水緑道(小川橋付近)」など、緑豊かな環境の中にある「小平市立小平第十二小学校」。「明るく元気でたくましい子」「よく考えすすんで実行する子」「たがいになかよくする子」を教育目標に掲げています。

十二小の教育の特色や周辺環境について、木田校長先生にお話を伺いました。

学校の歴史や概要について、ご紹介をお願いします。

小平市立第十二小学校 校歌

1968(昭和43)年5月に、「小平第一小学校」から分かれて開設された学校で、2014(平成26)年に創立46周年を迎えました。2014(平成26)年5月現在の児童数・学級数は、特別支援学級の「けやき学級」を含め全15クラス・380名となっています。

2012(平成24)年には東京都の「スポーツ推進校指定校」に、2014(平成26)年には東京都の「オリンピック教育推進校・コオーディネーショントレーニング実践研究校」に指定されています。

理想の学校像実現に向けてどのような取り組みを行っているのでしょうか。

小平市立 小平第十二小学校 校長 木田 明男 先生

私たちは「かかわり合い、磨き合い、輝き合う、笑顔あふれる子ども」の育成を目指しています。小中連携教育及び「小平市立小平第五中学校区」の取り組みに基づいて、9年間の義務教育の指導内容を踏まえた学年目標や学級目標を設定し、実践しております。

小平市立 小平第十二小学校 校長 木田 明男 先生

具体的には、「学力向上」「体力向上」「健全育成」を大きな柱としております。まず「学力向上」については、子どもたちに「学ぶ楽しさ」を知ってもらうことに注力しています。算数の少人数学習指導はもちろん、各教科の基礎的・基本的な知識・技術の習得を目指すと共に、児童の“思考力・判断力・表現力”を高めるための教材開発や、指導方法の工夫なども行っています。

また、学校の近くにある「玉川上水緑道(小川橋付近)」 では、人や地域、自然などと直接関わり合う体験活動を実施しています。子どもたちが自分で課題を設定し、情報を収集したり、分析結果を発信することで、思考力や表現力を養う総合学習となっています。

その他にも、「学力向上」についての取り組みを教えてください。

小平市立 小平第十二小学校 校長 木田 明男 先生

毎週水曜日には、国語と算数に特化した40分間の「十二小タイム」を設定し、全教職員がドリル学習などの個別指導にあたっています。全教職員ですから、私や副校長も参加します。何を学習するかも、児童が担任と相談して自分で決めます。子どもたちに自ら学ぶ姿勢を身に付けてほしいと考えています。

他には、朝の20分間を活用した「読書マラソン」、学期1回の推薦図書週間の設定、学年に応じた「ビブリオバトル」などを実施しています。子どもたちが読書習慣を身に付けることで、豊かな感性を養ってもらいたいと考えています。

2つ目の「体力向上」については、どのような取り組みを行われているのでしょうか?

小平市立 小平第十二小学校 校長 木田 明男 先生

2014(平成26)年に、「東京都オリンピック教育推進校及び東京都コオーディネーショントレーニング実践研究校」に指定されたこともありますが、「生涯にわたってスポーツに親しむ力」を身に付ける健康教育に注力しています。健康教育を充実させるため、栄養士と連携した食の授業や、養護教諭による保健指導を強化しました。東京都が推進している「一校一取り組み」では、これまでも取り組んできた「長縄跳び」を継続的に行っています。

また、このエリアはラジオ体操の文化がなかったのですが、運動会をはじめとした、任意でのラジオ体操大会などを行ったところ、地域の方も参加してくれるようになりました。

3つ目の柱である「健全育成」についてはいかがでしょうか?

小平市立 小平第十二小学校 校長 木田 明男 先生

「こだいら共通プログラムの」一環として、「あいさつ運動」を実施しています。このエリアは「小平市立小平第一小学校」、「小平市立上宿小学校」、「小平市立小平第五中学校」の「小平“五”中校区」となっていて、毎月「5」のつく日には小中連携のあいさつ運動を行っています。我が校でも、児童が正門に並んで元気よく挨拶しています。

年に数回、「小平市立上宿小学校」の児童と一緒に、立川通り沿いでの挨拶運動も実施しています。その際には、保護者の方や地域の有志の皆さんも参加してくれます。他にも、「児童会・生徒会サミット」をはじめとするさまざまな小中連携の活動も行っています。

高校や大学と連携した教育活動も行っているそうですね。

小平市立 小平第十二小学校 校長 木田 明男 先生

「“地域の教育力”を最大限に活かした教育活動を通じて、子どもたちの人間力を養う」というテーマは、当校の教育方針のひとつでもあります。もともとキャリア教育の育成にも力を入れていた我が校は、高学年児童の自覚とリーダーシップを形成するため、各行事は児童主体の実行委員会形式を取り入れたり、金曜日には「保健・給食・体育・音楽・音読・縦割り班遊び」などの集会活動を行うなど、縦割り班活動の充実を図ってきました。

近くの「東京都立小平西高校」とは、今年から交流を始めました。先日はハンドボール部の生徒が、本校の5年生にハンドボールを教えてくれました。小学生にとっては、高校生のお兄さんやお姉さんたちの温かさを感じることができて楽しかったようです。高校生からすると、小学生に教えることで自己肯定感を得ることができたようだと、「東京都立小平西高校」の先生方からも喜ばれました。今後は、キャリア教育の一環として、西校の文化祭見学といったプランも検討しています。

小平市立第十二小学校 武蔵野美術大学の冊子

また、「武蔵野美術大学」との連携も、もう3年近く続いています。2011(平成23)年に、当校のシンボルだった大ケヤキを切ることになりました。その際に、「武蔵野美術大学」の学生さんたちが、大ケヤキをテーマとしたワークショップを行ってくれたことがきっかけで交流が始まりました。切られたケヤキは、現在「武蔵野美術大学」に預かってもらい、輪切り加工をしてもらっています。我が校とのワークショップの時間を、授業の一コマに入れてくれていることもあって、“ゲストティーチャー”というよりもさらに深いつながりですね。

“地域の教育力”と言いますと、保護者や地域の方たちとの連携もあるということでしょうか。

小平市立 小平第十二小学校 校長 木田 明男 先生

「あいさつ運動」もそうですが、当校では児童の社会性を養うため、地域の一員として活動・貢献する機会を設けるよう努めています。保護者や地域の皆さんの持つ教育力を活かした授業や企画を立ち上げることで、子どもたちに「ふるさと・こだいら」への郷土愛を育んでもらいたいと考えています。地域清掃活動やボランティア活動の充実も図っています。さらに、JRC(青少年赤十字)の活動を委員会活動として位置づけ、国際貢献・災害安全・交通安全など、自分たちが身近にできることを実践させています。

小平市立 小平第十二小学校 校長 木田 明男 先生

一方、周辺地域の方々は、児童の登校時にボランティアとして通学路に立ってくれたり、見回りも行ってくれています。また、下校時には教員も学区域を巡回しますが、低学年の下校時は子どもたちを迎えに来てくれるボランティアの方もいらっしゃいます。そういった点では、地域ぐるみでの子育て環境が醸成されていると思います。

「小平第十二小学校」周辺地域の風土をどのようにお感じになりますか?

小平市立 小平第十二小学校 校長 木田 明男 先生

保護者の中には、以前から地元に住んでいて十二小の卒業生という方もいれば、新たに宅地化された所に引っ越してきた方もいます。昔からの住民と新しい住民との関係がいいバランスを保っており、保護者同士の交流も円滑であるように感じます。そうした穏やかな環境の影響もあってか、十二小の児童には素直な子が多いです。

その他、十二小の魅力や独自の取り組みがあればお聞かせください。

小平市立 小平第十二小学校 校長 木田 明男 先生

「小平第十二小学校」のキャラクター「トニーくん」が子どもたちに親しまれています。「十二(とお・に)」なので「トニーくん」です。下駄箱から校内に貼ってあるポスターに至るまで、「トニーくん」のマークが入っているんですよ。

小平市立 小平第十二小学校 校長 木田 明男 先生

また、当校独自の「大臣制度」があります。教員一人一人が、それぞれの得意分野を活かした大臣として活動しています。たとえば、「あいさつ大臣」「長縄大臣」「ラジオ体操大臣」などで、教員自身が個性を発揮することで、子どもたちにもそういった姿勢を身に付けてもらいたいという想いがあります。ちなみに私は、「交通大臣」なんです。

児童が鉄道・バス・飛行機など交通関係のことでわからないことがあった時は、私に聞きに来ます。そのため、校長室の扉はいつも開けてあります。校長室の中には、このように電車の模型やバスの時刻表などを飾って、子どもたちも気軽に質問に来ることができる雰囲気づくりをしています。児童と教職員の距離が近いのも、当校の魅力と言えるかもしれません。

小平市立 小平第十二小学校 校長 木田 明男 先生

今回、話を聞いた人

小平市立小平第十二小学校

校長 木田 明男 先生

住所:東京都小平市小川町1-464
電話番号:042-342-1761
http://www.kodaira.ed.jp/12kodaira/

※記事内容は2014(平成26)年7月に取材したもので、今後変更となる可能性がございます。

地域・保護者との絆を深め子どもたちを育む伝統校/調布市立若葉小学校 星野由美子校長先生

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調布市立若葉小学校
校長 星野由美子 先生

地域・保護者と絆を深め
子どもたちを育む伝統校

「調布市立若葉小学校」は文教地区の落ち着きと美しい街並みを見せる若葉町にある公立小学校。森や川など武蔵野の豊かな自然に抱かれた絶好の教育環境の中、計18クラス約600名の児童が学んでいる中規模校だ。2013(平成25)年度に開校50周年を迎えた伝統校において、地域や保護者と連携した学習活動を中心に、校長の星野由美子先生にお話を伺った。

「調布市立若葉小学校」の沿革についてお聞かせください。

調布市立若葉小学校

本校は1963(昭和38)年、調布市で10番目の学校として開校しました。鉄筋コンクリート3階建の市内で初めての鉄筋校舎です。当時の建物に増改築を加えて現在に至っています。開校50周年を迎えた昨年は、各学級から出された意見を代表委員会がまとめてスローガンを決め、全校募集で“50周年キャラクター”を決めるなど、50周年をかなり盛大に祝うことができました。

調布市立若葉小学校

50年が経って学校の周りにあった田んぼや畑は住宅地になりましたが、学校のある場所や古い校舎、学校を取り巻く若葉の森は開校当時のままなので、卒業生たちがとても懐かしがってくれます。学校から森を見渡すと、春は桜、秋は紅葉、冬には木々に積もった雪が見えて、とてもきれいです。

この50年で築き上げてきた若葉小の校風とはどのようなものでしょうか。

調布市立若葉小学校 校舎

本校は地域との絆が非常に強い学校です。PTAや地域の諸団体など地域の方たちが主体となって毎年、子どもたちのために夏祭りや運動会を開催してくれます。地域と連携して子どもたちを育てるという基盤がしっかりとできています。また、パトロールやあいさつ運動、ソフトボールの練習など、地域の方たちがいろいろな場面で子どもたちに関わってくださるので、子どもたちがすごく守られていると感じます。地域の方が声をかけてくださり、助けられている部分がとても多いです。

一方、豊かな自然環境に恵まれている子どもたちは優しくて穏やかです。生活指導をあまりしなくてもお掃除やあいさつがきちんとできる子どもたちなので、50年が経過した建物もきれいに維持されています。

若葉小の教育目標について教えてください。

調布市立若葉小学校 校長先生インタビュー

教育目標は「かしこく やさしく たくましく」。今年度は「しっかり考え すすんで学ぶ子」を重点目標とし、研究発表を行ったり、学力向上を目指したりしています。

私が始業式や入学式で毎年必ず話をするのは、「自分でする みんなでする つづける」ということです。「自分でする」というのは「自立」、「みんなでする」というのは集団生活の中で必要な「協調性」、そして何事にも継続しなければ力が身につかないので、「つづける」つまり「継続」ということを大切にしています。このようなことが身につけば、中学生、そして大人になっても役立つと思います。

学習の特色や力を入れていることはどんなことでしょうか。

調布市立若葉小学校

言語力を高めるため、言語環境をよくする取り組みをしています。例えば、火曜の作文、水曜の読書、金曜の読み聞かせを朝10分程度全校で実施しています。作文では段落ごとに分けて書くなど、ポイントを指示して書かせることで、最初は書けなかった子どもでもだいぶ書けるようになってきました。保護者との連携にかなり力を入れていることも特色で、読み聞かせは保護者の方にご協力いただき、年間12回以上、多いクラスで19回も行っています。

調布市立若葉小学校

また、字を書くスピードによって学力に差が出てしまうので、こうした朝の活動に加えて週1回、文章を書き写す「視写」の時間も設けています。他校と違うのは、1年生から辞書を活用していることです。1年生のうちは特定のページに書かれていることを話してもらうなど辞書に親しむ活動をして、高学年になると自分の辞書を使って学習を進めていきます。こうした取り組みにより、学力調査などいろいろなところで成果が出てきていますね。

国語では調布市教育委員会研究推進校、東京都言語能力向上拠点校に指定されているそうですね。具体的な取り組みについて教えてください。

調布市立若葉小学校

さきほどの言語環境の改善に加え、年に6~7回、授業力を高めていくための研究授業を行っています。まず、各学年でこういう授業をしようと手立てを工夫します。その後、各クラスで順に授業をし、それを私や学年の先生方が見て問題点を修正していきます。そして最終的に学年提案として実施される授業を全学年の先生が見て研究します。一部の先生だけでなく、教師全員が関わって自分たちの授業力を高めていきます。この研究授業には言語教育の専門家である外部講師の方もお呼びしています。

保護者や地域の方たちとの交流では、学校支援地域本部を設置していらっしゃると伺いました。

調布市立若葉小学校 校長先生インタビュー

地域支援コーディネーターを中心に、地域の人材や保護者の支援を活かしたさまざまな交流・体験学習に取り組んでいます。学校だけではなかなか地域の状況がわからないので、地域に精通し、なおかつ地域の方に声をかけやすい方にコーディネーターをお願いして、学校・地域・保護者の仲立ちをしていただくという形です。

調布市立若葉小学校 校長先生インタビュー

交流・体験学習のひとつが、「サマーチャレンジわかば」です。地域支援コーディネーターが内容や講師をコーディネートして地域の方が講師となり、夏休みに学校でフラワーアレンジメントやお茶、書道、浴衣の着付け教室など、約40講座もある体験教室を開いています。このほか、「道徳授業地区公開講座」の講師の紹介や、校内清掃での地域諸団体への協力呼び掛けなどでも地域支援コーディネーターに橋渡しをしていただいています。

 

昨年は地域ボランティアの協力で校内のホタル池でホタルを育てて光らせるプロジェクトにも取り組み、今は学校近くの畑の活用について計画している最中です。保護者の方たちも非常に協力的で、「サマーチャレンジわかば」の受付や後片付け、読み聞かせのほか、商店街での校外学習の手伝いや遠足の付き添いなどをしていただいています。

地域行事にも積極的に参加されていらっしゃいますね。

調布市立若葉小学校

夏祭りや秋の運動会、冬のお茶会など、地域の方が子どもたちのために学校でいろいろな地域行事を開いてくださっています。お茶会ではお茶を飲むだけでなく、凧揚げや羽根つきなどの伝承遊びもします。また、若葉地区協議会が開いてくださる、お祖父ちゃんやお祖母ちゃんを交えての3世代交流会というのもあります。

調布市立若葉小学校

子どもも地域の中にいる存在なので、こうした地域行事にはなるべく参加させるようにしています。すると、学校では目立たない子がすごくやる気満々だったりと、学校にいる時とは違う面が見えたりします。地域行事が子どもたちのものの見方、世界観を変える機会にもなっているのです。家庭や地域の中での子どもの状況を見るため、私もほとんどの行事に出席しています。

調布市立若葉小学校 校長先生インタビュー

こうした行事が多いのは、地域の方たちが「ここが故郷なんだよ」「いつでも帰ってきてほしい」という思いで子どもたちを育てているからです。ですから、夏祭りでは別々の学校に行った卒業生たちが必ず顔を出します。そうした“故郷意識”がずっと続いてきた地域なので、学校もそれを無くしてはいけないと思っています。

周辺の幼稚園や隣接する「調布市立第四中学校」との連携についてはいかがですか。

調布市立若葉小学校

幼稚園については、来年小学校に上がる年長組の園児に1年生の授業を公開し、学校に遊びに来てもらっています。「調布市立第四中学校」とは日ごろから連携しています。例えば、夏祭りでは本校の音楽クラブと音楽委員会の児童が「調布市立第四中学校」の吹奏楽部の生徒たちと合同演奏を行い、夏休みの合同練習では卒業生など中学生から教えてもらっています。また、すぐ隣同士で災害時には一緒に行動することになるので、災害時の協力体制について話し合う協議会を設け、調布市防災協力の日には合同で避難所設営訓練を行っています。このほか、防犯に関する会議も月1回ぐらいのペースで実施しています。両校の教員が毎年合同研修会を開き、地域を知るための勉強会を開くなどしています。

「桐朋学園」などをはじめ、エリアには教育施設が多いですが、アカデミックな環境を活かした活動はあるでしょうか。

調布市立若葉小学校 校長先生インタビュー

「桐朋学園」の教員家庭のお子さんが本校に通っていらっしゃるという関係から、今年は夏祭りに「桐朋学園」のダンスクラブの方に来て踊っていただきました。地域の小中学生が大勢見学していました。また、「桐朋学園」の学生が「調布市立第四中学校」の吹奏楽部で指導しているので、吹奏楽部との合同練習の際に一緒に指導していただいたこともあります。同じ地域にある学校なので、こうした交流はこれからも続けていきたいですね。

子どもたちが育つ場として、周辺の教育環境について教えてください。

武者小路実篤記念館・実篤公園

「調布市立第四中学校」、都立の「神代高等学校」、私立の「桐朋学園」があり、学校の前には「調布市立図書館 若葉分館」 、その先には児童館、近くには「武者小路実篤記念館・実篤公園」もあるなど、本当に文教地域なんです。図書館では本を借りられるし、児童館に行けば遊べるし、実篤記念館では文化的なものに親しむことができます。本校の児童は3年生になると、図書館に見学に行き本の借り方を学びますが、調べ学習や読書などで子どもたちはよく利用しています。また、「仙川商店街」という大きな商店街があり、校外学習の探検隊などでお世話になっています。自然があり、文教的な場所や、にぎやかな場所もあるなど、近くでいろいろな学習体験ができる地域だと感じています。

自然環境が豊かな場所ですが、子どもたちの様子はいかがでしょうか。

祖師谷公園

私がこれまでいた学校ではハチが飛んでくると子どもたちがびっくりしていたのですが、本校では子どもたちが虫に慣れていて慌てないことに驚かされました。森に囲まれているので、いろいろな種類の蝶や珍しい鳥もやってきます。おととしは学校近くの道の真ん中にミミズク(フクロウ科の鳥)がいて、本当にびっくりしました。住宅街ですが、森の中にはミミズクやタヌキなどが生息しているらしく、子どもたちが時折はっとするような生き物に出会える、とてもすばらしい環境だと思います。また、学校の近くには野鳥や魚がいる野川が流れていて、校外学習で行ったり、遠足で通ったりします。

最後に、若葉町エリアの街の魅力についてお聞かせください。

調布市立若葉小学校

遠くまで行かなくても、目の前に豊かな自然があり、ちょっと行けば商店街もあります。図書館や児童館、公園といった文教的で子どもたちが遊べる場もあるなど、近くにいろいろな要素がコンパクトに凝縮され、さまざまな体験ができるところが魅力だと思います。子育てにも非常に適した場所ではないでしょうか。

※記事内容は2014(平成26)年9月時点の情報です。

調布市立若葉小学校 校長先生インタビュー

今回、話を聞いた人

調布市立若葉小学校
校長 星野由美子 先生

住所:東京都調布市若葉町3-17-5
電話番号:03-3308-5256

地域・保護者との絆を深め子どもたちを育む伝統校/調布市立若葉小学校 星野由美子校長先生
所在地:東京都調布市若葉町3-17-5 
電話番号:03-3308-5256
http://members.jcom.home.ne.jp/wakaba-sh..

学校と地域に「自信と誇り」を。まちぐるみで子供たちを育てていく/葛飾区立大道中学校 殿村靖廣校長先生

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葛飾区立大道中学校
校長 殿村靖廣先生

学校と地域に「自信と誇り」を
まちぐるみで子供たちを育てていく

旧水戸街道沿いにあり、開校67年目を迎えた「葛飾区立大道中学校」は、今年度から独自の取り組み「大道四人組」をスタートさせるなど、さらに大きな飛躍を遂げようとしている。地域に根差した学校として子供たちをどのように育んでいくのか、2012(平成24)年に校長に着任された殿村靖廣先生にお話を伺った。

学校の沿革についてお聞かせください

葛飾区立大道中学校 外観

学校制度が新しくなった1947(昭和22)年に、区内12番目の中学校「葛飾区立第十二中学校」として開校しました。校章には“ペンは剣よりも強し”の意味を込めて、12本のペンをあしらっています。1950(昭和25)年に、旧水戸街道(国道6号)という“大きな道”が通っている学区にあることから、「葛飾区立大道中学校」へと改称しました。

どのような教育に力を入れていらっしゃいますか

葛飾区立大道中学校 学校目標

本校が目指すのは「生徒が自信と誇りを実感できる学校」です。そうなるために、「進んで学習に励む人」「勤労と責任を重んずる人」「心豊かで健康な人」の3つを教育目標に掲げています。また、2014(平成26)年度は「葛飾区教育研究指定校(平成26・27年度)」と「葛飾区特別支援教育推進モデル校」に指定されています。子供たちに学校、そして自分に対して「自信と誇り」を持たせたいと、指定校の研究においても、新しい取り組み「大道四人組」をスタートさせました。

「大道四人組」とはユニークな響きですね。どのような試みですか

葛飾区立大道中学校 教室

学級の生活班を4人1組にし、そこでの人間関係を授業内での協同学習へ広げていこうという取り組みです。同じメンバーが生活班では給食当番や掃除などで協力し合い、授業の中では学習班として組んで「学び合い」「教え合い」をする。授業の振り返りや意見を出し合うといったことを4人グループの中で活性化させていくんです。6時限で10分ずつ協同学習をしたら、毎日1時間は話し合いができるわけで、それだけ、自分の意見を言わせること、人の意見を聞かせること、協同で作業させることは大事だと考えています。さらに、人に教えるには授業の内容を8~9割理解していなければならないので、子供たちの学習定着度は当然上がっていきます。

こうした取り組みは他校では聞いたことがありません。中学の3年間続けていくことで学習を完成させるつもりですが、今年の4月から始めたばかりで、すでに1年生はすごく変わってきました。これから、本校の生徒は「大道四人組」で大きく伸びていくと確信しています。

生活班と学習班が連動しているように、「大道四人組」では指導の“連続性”がキーワードになっています。新しい展開としては、地元の葛飾区立白鳥小学校に続いて、葛飾区立宝木塚小学校でも「四人組」の学習を始めることになっています。近隣の小学校が協同学習を取り入れてくれ、そこで学んだ生徒が本校に来てさらに「四人組」を発展させていければ、指導が連続しますよね。今、「小中連携」ということが盛んに言われていますが、一貫校でなくても、小・中学校で指導を連続させることは可能なんです。よく校長や先生が変わると学校は変わってしまうと言われていますが、人が変わっても変わらない学校は、やはり「自信と誇り」がある学校ではないでしょうか。「大道四人組」を起点にして、プライドを持てる学校にしていきたいと思っています。

学習面では他にもいろいろな取り組みをされていると伺っています

葛飾区立大道中学校 少人数学習教室

習熟度向上のため、理科・数学では2クラスを3分割した少人数クラスにしています。少人数クラスであっても、「四人組」による協同学習の要素は必ず入れています。また、プレゼンテーションの力が必要だと考え、ホワイトボードを導入しました。子供たちがきちんと書くこと、人の意見をしっかり書き留めておくこと、それを人前で発表することを重視し、そうした場面で有効活用しています。それから、このホワイトボードとセットで導入したのが、デジタイマーです。「四人組」で話し合いをしても、時間の感覚がつかみづらい。しかし、デジタルで明確に表示されれば、自然に時間の感覚が身に付くし、指導する側も時間をはっきり区切れるので、いろいろな教科で使っています。

生活指導ではどんな点に留意されていらっしゃいますか

葛飾区立大道中学校 教室

「当たり前のことを当たり前にやる」ことです。そうすることで、学校をブランド化できればいいなと思っています。例えば、地域の年少の子供たちが、「大道中学校に行くなら、きちんとこうしなければいけない」と思うような学校でなければならないということ。ですから、生徒指導では、生徒にだめなことはだめだときちんと注意します。

また「カンファレンス」という教育相談部会を設けて、カウンセラー・養護教諭・管理職・学年主任が各学年で気がかりな子どもたちの情報交換をしています。担任が一人で抱え込むのではなく、子どもの課題をチームで共有し、支援のための知恵を出し合っていく。生徒指導というのは、問題が起こってからするのではなく、子供たちの課題を早く見つけて解決してあげること、同時に子供たちの心を耕し育てていくことだと思います。

先生からご覧になった子供たちの印象を教えてください

葛飾区立大道中学校 トロフィー

本校の子供たちは素直で前向き、本当によく頑張ります。何事にも一生懸命に取り組むので、いい加減にやっている部活はひとつもありません。今年の春季大会ではサッカー部が準優勝、バスケ部は3位になりました。相撲部は毎年全国大会へ出場していて、力士の大道(十両筆頭)と千代大龍(前頭二枚目)はここの卒業生なんですよ。

子供たちの意欲を引き出すには、先生たちがものすごく頑張って指導していることが大きいですね。先生たちは休み時間になっても、子供たちから離れません。先生が常に子供たちのそばにいて、「君たちが頑張るから、先生も頑張れるんだよ」という姿勢を見せることで、いじめや不登校もなくなっていると考えています。

校内の環境・設備はいかがでしょうか

葛飾区立大道中学校 校庭

昨年、トイレの改修工事、校庭の全面改修工事が終わり、来年は校庭に夜間照明が点く予定です。今後は、きれいになった校内をこのまま維持していきたい。私は、学校は「ディズニーランド」のようでなければならないと思っているんです。「ディズニーランド」では、「ごみが落ちていないから、捨てられない」という人の心理現象があるはず。つまり、常にきれいな環境を作っておけば、生徒たちも汚そうとは思わない。だから、きれいな環境で生活させることが重要だと思っています。

職員室の廊下には、卒業生が制作した美術作品を飾っています。私が持ってきた鈴虫も飼育していたり、理科室ではヤマメとサケもいて、いろいろ飼っているんです(笑)。学校の雰囲気がよくなれば、自然と生徒たちもいい雰囲気になるので、どういう空気感にしていくかが大事だと思っています。

地域との連携はどのようになさっていますか

葛飾区立大道中学校 地域

葛飾区には学校地域応援団もありますが、地域の方たちに学校に入っていただくことがすごく大事だと思います。イメージは“おらが村”の学校です。地域の方たちが「応援しているよ」「協力するよ」という姿勢を取ってくだされば、子供たちにとって絶対ためになる。地域の方にとっても、「自分たちが関わったことで、子供たちがこういう風に成長していったんだ」とすごく自慢になるのではないでしょうか。それが、地域に根差した学校が進むべき姿だと思います。

具体的な取り組みとしては、子供たちと応援団が声をかけて集まってくださった地域の方たちが一緒になってボランティア清掃に取り組んだり、地元の祭礼で神輿をかついだりしています。先日は白鳥東町会から祭りの半てん50着をいただきまして、お礼に体育祭で半てんを着た生徒たちがソーラン節を踊りました。祭りの時には半てんを着て、神輿を担ぎに行こうと話しています。背中に「大道」の文字が入った半てんを着て外に行くと、自分の学校への「自信と誇り」になる。地元の方も嬉しいと思いますし、そういう関係はとても大事だと思います。

「運動会ボランティア」というのもあって、宝木塚小学校の運動会へ毎年、同校出身の2・3年生有志が手伝いに行きます。自分の母校を手伝えたら、その子たちの自信になる。小学生にとっては卒業した先輩であり、地域のご父兄からしたら、“だれだれちゃん”だとわかる。まさに町ぐるみのつながりですよね。そして、運動会を通じて、大道中学校へ行きたいという子どもたちが出てきたら、それも生徒たちのプライドにつながる。しかも、連続した関係性が生まれると思います。

今年から学校を開放して「ホタルの夕べ」も始められたそうですね

葛飾区立大道中学校 ホタル

亀有~四つ木に渡る親水公園はもともと曳舟川だった所で、昔はホタルが飛んでいました。そこで、本校と宝木塚小学校とで協力してホタルを甦らせようということになり、両校でホタルを育てて、ホタルが光るようになったら、「ホタルの夕べ」を開いて地域の人たちに公開しています。先日、本校で開いた「ホタルの夕べ」には生徒と地元の人たち合わせて300人以上が集まり、すごく賑やかでした。本校ではマルチ部の生徒たちが先生と一緒にホタルを飼育していますが、ぜひ地域の方たちも手伝ってほしいですね。学校の取り組みに自分たちも関わっているということになれば、地域も「自信と誇り」が持てるようになり、街がさらによくなるのではないでしょうか。

お花茶屋エリアの魅力を教えてください

葛飾区立大道中学校

学校に対してすごく協力的で、温かい目で見守ってくださる方が多いですね。町内会やPTA役員には卒業生が大勢いて、学校をとても大事にしてくださいます。町内会から贈られた半てんにしても、町会長が子どもたちが頑張っている姿を見て、「なんとか応援してあげたい」と作ってくれました。そういう温かい地域性があると思います。子どもたちがこれを着ることでまた地域とつながれるし、本当にありがたいことです。

本校が「自信と誇り」を持った学校になることはもちろん、“おらが村”の学校に関わることで、最終的には地域が「自信と誇り」を持って、「ホタルの夕べ」などで地域との連鎖がもっと出てくればうれしいですね。街の人と一緒に子供を育てていけば、学校も地域もよくなる。そのための「自信と誇り」であり、学校のブランド化だと考えています。

※記事内容は2014(平成26)年6月時点の情報です。

今回、話を聞いた人

葛飾区立大道中学校 校長先生

葛飾区立大道中学校 校長 殿村靖廣先生

住所:東京都葛飾区四つ木5-22-1
電話番号:03-3693-3350

http://www.katsushika.ed.jp/jdaidou/

学校と地域に「自信と誇り」を。まちぐるみで子供たちを育てていく/葛飾区立大道中学校 殿村靖廣校長先生
所在地:東京都葛飾区四つ木5-22-1 
電話番号:03-3693-3350
http://www.katsushika.ed.jp/jdaidou/

「子どもが子どもでいられる場所でありたい」/川崎市立宮崎中学校 佐藤剛校長先生

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川崎市立宮崎中学校
校長 佐藤剛先生

「子どもが子どもでいられる場所でありたい」
~先生たちが耕す学校で、実を結ぶ子どもたちへの教育~

「宮崎台」駅周辺は、多摩丘陵地帯を切り開いてつくられた住宅地で、緑豊かな自然を残しながらも、閑静な家々やマンションが並ぶ、のどかな街。交通の便のよさと、東急線沿線独特の高級感のある街並みでファミリー層に人気の地区でもある。駅前には「東急ストア」、高台に「虎の門病院分院」があるなど、生活しやすい環境も整っている。そんな宮崎台にある宮崎中学校の佐藤校長先生に、宮崎台の魅力を伺いました。

学校の概要から教えてください。

川崎市立宮崎中学校 佐藤剛先生 インタビュー

宮崎中学校は戦後復興期の新制中学として創立し、2013年(平成25年度)で67年目を迎える歴史ある中学校です。宮前平中学校や野川中学校、有馬中学校なども、宮崎中学校から派生してできた学校だと聞いています。
本校や、隣の「虎の門病院分院」などの地区はもともと国有地だったので、地盤もしっかりとしてます。国有地のころから残る木々、高台で静かな立地など、豊かな環境のなかに建つ中学校です。

広々とした校舎でいらっしゃいますね。

川崎市立宮崎中学校 佐藤剛先生 インタビュー

校舎自体も非常に余裕のある造りになっており、廊下やフリースペースなども広く確保しているので、子どもたちは伸び伸びと過ごせると思います。校舎のなか、廊下の延長のような場所に小さなホールのようなスペースがあったり、明かり取りの天窓があったりと、子どものことを考えた贅沢な造りが特徴です。
柱も太くしっかりしていて、堅牢かつモダンなデザインになっていますね。学校脇に通っている遊歩道やその並木道も美しく、恵まれた環境の学校だと思います。

広い図書室が子どもたちの人気の場所だそうですね。

川崎市立宮崎中学校 佐藤剛先生 インタビュー

一面ガラス張りの、日の当たる部屋を図書室として利用していますので、開放的で明るい部屋で本を読むことができます。図書ボランティアの方々が精力的に活動してくださって、本の入れ替えや新刊の手配など、とても新陳代謝の良い自慢の図書室です。新聞も4誌のほか神奈川新聞も毎日用意されていますので、子どもたちが新聞を手に取り、集中して読んでいる姿もよく見かけます。

地域とのつながりが深い学校だとお聞きしました。

はい。古くからある中学校ですし、この土地を愛して住み継いでおられる方々も多いので、祖父母・親・子どもで通っている方もいらっしゃいます。この校舎建て替えの際も、遊歩道をつくることなど、地域の方々の声が多く反映されていると聞いています。 また本校のPTA会長と地域の方が協力して、毎朝、学校前の道路に見守りの方が立ってくださり、子どもたちが安全に通学できるようにしてくださっています。

地域の「あったか祭」と、中学校の「宮中フェスタ」が合同で本校校庭で開催される機会もあり、子どもたちが売り子をやったり、有志でバンド演奏をしたりと地域の方々に混ざって活躍する場もあります。 学校としても校舎内に地域の方々に使っていただける「特別活動室」という部屋を設け、学校にも気軽に来ていただける環境も整えています。学校と地域がお互い連携して、子どもたちを一緒に育てようという気持ちを共有できる有難い地域です。

校長先生が日々の教育活動のなかで、心がけていらっしゃることはなんですか?

川崎市立宮崎中学校 佐藤剛先生 インタビュー

中学の3年間は、子どもたちの心と体が著しく成長し、変化する時期です。先生に口ごたえをしたり、少々反抗的な態度を取るのは当たり前、大人になるための通過儀礼だと思っています。様々な言動で子どもたちは本気で大人を試します、それに対し私たち大人は全身全霊、100%の力で応えなくてはいけない。
楽しく伸び伸びと過ごせた小学校とは違い、中学ではある程度の枠組み・ルールのなかで自分を律して生活しなければなりません。また先生方もそれを教えなければならない。そのためには先生たちは、忍耐強く、ぶれずに愛情をもって指導することが必要ですし、自分たちの日々の勉強も怠ってはいけません。 ですから私達は、可能な限り校内を人工衛星のようにグルグルと見廻るようにしています。先生方との話も、職員室ではなく廊下で立ち話ですることが多いですね。そして子どもの部活動の様子も必ず見ます。普段おとなしい子が、部活では輝いて活躍していることがあります。
この毎日の見廻りと見守りが、学校という場所を耕すことだと思っていますし、耕されたやわらかい畑にこそ作物は実るのだと信じています。 また現代の子どもたちは圧迫感やストレスを感じていることも多いので、学校は「子どもが子どもらしく過ごせる場」でありたいと思っています。

小・中連携も行っていらっしゃいますね?

川崎市立宮崎中学校 佐藤剛先生 インタビュー

梶ヶ谷小学校や西梶ヶ谷小学校と連携し、昨年は英語、今年は算数・数学で研究を実施しております。来年はその内容の報告冊子を作成しようと考えています。算数のカリキュラムのなかで、中学でつまづきが出やすい部分を強化していただいたりと、小学校の先生方とも連携をとりつつ、小学校~中学校への学びの連続性を考えていこうという取り組みです。また小学校の先生方は授業の工夫も上手で指導も細やかですので、私たち中学の教師たちが学ぶことも多いと感じています。

宮崎中学校にはどのような子どもたちが通っていますか?

川崎市立宮崎中学校 佐藤剛先生 インタビュー

穏やかでゆったりとした地域と、学校にも協力的なご家庭で育っているせいか、とても素直で子どもらしい子が多いと思います。実は私が赴任してすぐの頃、始業式や全校集会などで私の話を聞いて共感する部分があると、拍手をしてくれるので驚いたことがあります。自分の気持ちや考えていることを素直にてらいなく出す子どもが多いようです。
私たち教師からしても、教え甲斐のある可愛い子どもたちですね。

最後に宮崎台の魅力を教えてください。

川崎市立宮崎中学校 佐藤剛先生 インタビュー

校内にある桜や銀杏の巨木は、もともとこの地にあったものをそのまま残してあり、秋になるとたくさんの銀杏の実を落としてくれます。また周囲に栗の木が多かったことから、本校の校章は栗の三つ櫓のデザインになっています。春先は桃や梅の花がとてもきれいです。そんな風に自然環境も豊かで、伸びやかな土地柄だと感じます。

川崎市立宮崎中学校 佐藤剛先生 インタビュー

今回、話を聞いた人

川崎市立宮崎中学校
校長 佐藤剛先生

住所:川崎市宮前区宮崎107
電話番号:044-866-3372
http://www.keins.city.kawasaki.jp/school/original/ke302901.html

※2013(平成25)年11月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

「子どもが子どもでいられる場所でありたい」/川崎市立宮崎中学校 佐藤剛校長先生
所在地:神奈川県川崎市宮前区宮崎107 
電話番号:044-866-3372
http://www.keins.city.kawasaki.jp/school..


文武両道のプログラム 完全ワンストップ型学童保育サービス/ティップネス宮崎台 ティップネス・キッズアフタースクール 箕田紗代子さん

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ティップネス宮崎台 ティップネス・キッズアフタースクール
チューターマネージャー 箕田紗代子さん

文武両道のプログラム
完全ワンストップ型学童保育サービス

東急田園都市線「宮崎台」駅から徒歩2分、最新の設備が揃う「ティップネス宮崎台」の中に、勉強や運動などの習い事ができ、学校からの送迎もしてくれる学童保育施設「ティップネス・キッズアフタースクール」がある。2013(平成25)年夏に開業した施設に、毎日元気な子どもたちが集まってくる。今回はこちらのチューターマネージャー、箕田紗代子さんにお話を伺った。

「ティップネス・キッズアフタースクール」とは、どんなところなのでしょうか?

ティップネス宮崎台 ティップネス・キッズアフタースクールインタビュー

民間学童保育で実績を持つウィズダムアカデミーと提携して、お迎えやお預かりだけでなく、習い事も同じ施設で行えるアフタースクールです。習い事は「ティップネス」で行われている、スイミング、スカッシュ、バレエなどの運動系のプログラムのほか、英会話、書道、ピアノなどの知育系のプログラムがあり、知育系プログラムは専門の先生が指導します。1年生~6年生までのお子さんが対象ですが、1、2年生のお子さんが多く通っていますね。

送迎もしていただけると聞きました

ティップネス宮崎台

「ティップネス・アフタースクール」の車を使った送迎のほか、それだけでは賄えない部分はバスや電車などの公共機関を使ってお迎えをします。また、学校までのお迎えは必須になっています。今まで続けてきた習い事に通いたいというお子さんもいらっしゃるので、中抜けも可能です。その場合は、習い事の教室までも送迎しています。

1日のスケジュールはどのようになっていますか?

ティップネス宮崎台 ティップネス・キッズアフタースクールインタビュー

ほとんどのお子さんが14時過ぎ~16時前に入室します。そのあと、用意したおやつを食べ、チューターが連絡帳を確認し、学校の宿題を行います。宿題は、チューターが答え合わせまでするようにしています。お子さん10人に対して1人のチューターがつきますので、細かいところまで目がいき届くようになっています。そのあと、16時から17時に行われる習い事に参加していて、習い事をしないお子さんは、季節のお花を調べるなど、チューターが考えたカリキュラムや工作、読書などをして過ごします。

人気の習い事はなんですか?

ティップネス宮崎台

運動系はスイミング、知育系だとそろばんや書道が人気です。英会話も人数は多いですが、やはりそろばんが人気ですね。意外だと思われるかもしれませんが、この教室はフラッシュ暗算と言って、そろばんを使わず、頭の中で暗算ができるようになることを最終目標としています。小さい時から計算になれておくことは大事なことなのだと思います。 また、クリスマス会や夏祭りなど、お子さんと一緒に計画し、季節に沿ったイベントも行っていますので、習い事をしないお子さんでも楽しめるように心がけています。

利用者はどのような方が多いのでしょうか?

ティップネス宮崎台 ティップネス・キッズアフタースクールインタビュー

要望に合わせて、22時までお預かりを延長できますし、希望者には夕食のご用意もしますので、共働きのお母さんたちにはご好評いただいています。また、ご両親が共働きのお子さんだけでなく、習い事をさせたいと考える保護者の方も多いです。運動系と知育系の習い事を一つの場所で出来るので、教室を探す必要がないですからね。

ほかの学童保育とは異なる、アフタースクールならではのところを教えてください

ティップネス宮崎台 ティップネス・キッズアフタースクールインタビュー

1番の魅力は、お母様が働いていてもお子さんのスケジュール管理を心配しなくてよいところだと思います。「ティップネス・アフタースクール」では、お子様の入退室をカードで管理し、自動的に保護者の方にメールが届くシステムを採用しているので、外に習い事に行くときも「時間に出て行ったかしら?」と心配する必要がありません。このサービスは好評で、嬉しいお言葉をたくさんいただいています。

定員はどのくらいでしょうか?

ティップネス宮崎台 ティップネス・キッズアフタースクールインタビュー

現在は20名のお子さんが通っていますが、来年はすでに40名の予約をいただいています。施設の中で運動、知育系の習い事ができるということが、口コミで広がりご好評いただいています。教室の規模から、1日の定員は30名ですが、曜日ごとに分散するのでまだ余裕があります。

最後に宮崎台の魅力を教えてください。

さくら坂

宮崎台のお子さんたちは、元気がよくてのびのびとしています。街自体も落ち着いていますし、こちらの施設も大きいので、のびやかに育っているのではないでしょうか。通ってくるお子さんたちも、小学校は違うけれど、保育園が一緒でその頃から繋がりのあるお子さんもいますし、初めて会うお子さんもいます。環境は様々ですが、みんな仲良しです。 この街には、そんなおおらかな子どもを育てる環境があるのだと思います。

ティップネス宮崎台 ティップネス・キッズアフタースクールインタビュー

今回、話を聞いた人

ティップネス宮崎台 ティップネス・キッズアフタースクール
チューターマネージャー 箕田紗代子さん

住所:川崎市宮前区宮崎2-10-10
電話番号:044-856-0028
http://kids.tipness.co.jp/afterschool/shop/SHP026/

※2013(平成25)年12月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

文武両道のプログラム 完全ワンストップ型学童保育サービス/ティップネス宮崎台 ティップネス・キッズアフタースクール 箕田紗代子さん
所在地:神奈川県川崎市宮前区宮崎2-10-10 
電話番号:044-856-0028
営業時間:平日 9:45~23:00 土曜 9:45~22:00 日曜・祝日 9:45~20:00
休館日:金曜、年末年始
http://tip.tipness.co.jp/shop_info/SHP02..

お金では買えない舞台表現の喜びを子どもたちに 感性豊かなバレリーナを育てる/くわはらバレエアカデミー 桑原智美さん

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くわはらバレエアカデミー
桑原智美さん

お金では買えない舞台表現の喜びを子どもたちに
感性豊かなバレリーナを育てる「くわはらバレエアカデミー」

「くわはらバレエアカデミー」は67年の歴史があるバレエ教室。クラシック・バレエの代表作「白鳥の湖」などを生み出した、ロシアバレエの伝統や技術を継承している。今回は、「くわはらバレエアカデミー」が運営している教室の1つ「菊名教室」について、創設者の娘さんであり、ロシアのバレエ団にも所属していたことのある講師・桑原智美さんにお話を伺った。

まず、くわはらバレエアカデミーの歴史について教えてください。

くわはらバレエアカデミー

1948(昭和23)年に「石塚洋子バレエ研究所」として始まり、1969(昭和44)年に「石塚千香子バレエ研究所」、1973(昭和48)年に「石塚千香子・桑原君昴バレエ研究所」と発展してゆき、1978(昭和53)年の創立30周年を機に、現在の「くわはらバレエアカデミー」になりました。

クワハラバレエ35

私の両親でもある桑原君昴と石塚千香子が教室を始め、ここ6、7年は私が主体となってレッスンを行っています。教室はここ菊名と古淵、東京の駒込の3か所です。

講師は主に、私と母の石塚千香子、教え子である山口亜美の3人です。菊名教室で指導に当たっているのは、私と山口先生の2人です。

幼児から大人までを対象としたクラスがありますが、年齢層や通う目的は、どのような方が多いのでしょうか。

クワハラバレエ34

現在、幼稚園の年中さんから小・中・高・大学生、大人は50代の方までと幅広い年代の方が所属されています。それぞれのクラスは、5~10名で構成されています。

子どもは、たとえ将来バレリーナにならなくても、バレエ教室で表現力や感受性、感性を身に付けたいと思い、練習に励んでいます。大人の方は趣味で通われている方が多いですね。

くわはらバレエアカデミー

菊名教室に通う子どもたちは、踊ることが好きで、舞台に出ることをとても楽しみにしていますし、学業とバランスをとって取り組もうと努力しています。”やると決めたら目標に対して、きちんとやる。”という志を強く感じますね。通っている生徒については、やはり菊名に住んでいる方が多いですね。妙蓮寺や大倉山、綱島から通われている方もいます。中には溝の口や、鶴見からバスで来ている方もいらっしゃいますね。

最近では、ローザンヌ国際バレエコンクールで日本人男性が優勝したりと、バレエが男女問わず親しまれているように思いますが、菊名教室ではいかがでしょうか。
桑原様のご家族のように、夫婦、親子、兄弟姉妹などで通われる方もいらっしゃいますか?

くわはらバレエアカデミー

元々バレエの発祥は、男性であるフランスのルイ14世が幼少の頃からバレエを習い、自ら踊っていたことが始まりだと伝えられています。日本では女性のイメージがまだ強くて入りづらいかもしれませんが、「くわはらバレエアカデミー」は男女関係なく随時生徒を募集しておりますので、もちろん男性の方も通われておりますよ。

クワハラバレエ04

生徒の中には、ご家族で通われている方もいらっしゃいます。お母さんが独身時代から教室に通っていて、結婚、出産してからは、赤ちゃんがスタジオをハイハイする横でレッスンをしていました。当時赤ちゃんだった娘さんもバレエを始めて、今も母と娘で通ってきてくださっています。

くわはらバレエアカデミーで習うことができる「ワガノワメソッド・ボリショイスタイル」の特徴を教えていただけますでしょうか。

クワハラバレエ14

「メソッド」というのは教授法のことです。フランス系のメソッドや、イギリス系のメソッド、アメリカ系があったりと、さまざまな種類のメソッドがあります。その中の「ワガノワメソッド」というのは、「ボリショイ」という派手な動きで魅せることが特徴的な教授法のことです。同じ国内でもカラーが若干違いますが、まとめてロシアのメソッドと呼んでいます。メソッドが違うとレッスンの内容も違ってきます。

クワハラバレエ38

ロシアの振付家が作った作品は、男性が頻繁に跳んで、動いている作品が多いですが、ヨーロッパの振付家が作った作品は、足さばきを魅せることが中心で、足の裏を使う動きが多いです。おそらく、ロシアは大劇場で、大きなスタジオがあるので、動きの大きな作品が作られ、ヨーロッパは小さな劇場で、小さなスタジオのため、動きは小さいけれども細かい足さばきを魅せる作品が増えたのではないかなと思います。

各クラスの具体的なレッスンの内容について、教えてください。

クワハラバレエ36

レベルには個人差があるので、生徒に合わせて基礎もやりつつ、テクニックも身につけられるように指導しています。クラスは、小学生までのクラスと、中学生から入ることができる大人のクラスに分けています。小学生までのクラスは、幼稚園児と小学生で分けており、また大人のクラスは中級と趣味のためのクラスで分けているので、全部で4クラスご用意しています。

 

小学生までのクラスは、フロア(床運動)とバー(棒につかまり行う練習)とセンター(スタジオの真ん中で行う練習)とトゥシューズ。大人のクラスはフロアが無く、バーとセンタートゥシューズを中心に練習しています。

それぞれの課題については、どのように対策されているのでしょうか。

クワハラバレエ05

振り付けで特に難しい箇所があるときは、レッスンの中に重点的に練習を取り入れたりしています。ロシアの教本をお手本にしていて、難しい振り付けがあったりすると、できないところを何度も繰り返して、身に着けられるように分解してやったりします。

また、自分自身の課題を発見してもらうためのテストの日を設けています。レッスンを始めた年によっても、レベルに個人差がありますので、テストの内容は各自にあった内容を考えています。

 	クワハラバレエ09

他にも、腹筋、背筋などの筋トレで一番を競います。チョコなどの景品が付いたりすると、みんな必死です(笑)。こんな風に少し工夫した内容もレッスンに取り入れることで、子どもたちも楽しんで取り組んでいます。

プロのバレエダンサーを目指す生徒などもいるのでしょうか。そうした場合、特別なレッスンやバレエ団入団への道などは開かれているのでしょうか。

クワハラバレエ39

数年に一度はプロになる生徒がいます。バレエ団に入る子もいますし、ミュージカル劇団に進む子や、ダンサーとして有名なテーマパークで活躍する卒業生もいます。

特に情熱がある生徒は、菊名と古淵両方の教室に行き来して練習しています。他の習い事と被ってしまい、自分のクラスの練習を休むことになっても、別クラスに参加して練習をするなど、両立してやろうとする生徒は伸びますね。

クワハラバレエ24

プロになりたいという子どもがいたらサポートしていますし、日本で行われる海外留学のオーディションなども自ら進んで受験するよう進めています。ですが、同時にバレエだけで暮らしていくことは厳しいという現実も伝えなければなりません。親御さんの負担も大きいので、軽い気持ちではいけません。「それでも私は、プロになりたい!」という情熱のある生徒は背中を押しています。

主な公演(発表会)についても教えてください。

くわはらバレエアカデミー

発表会は年に一度、川崎にある約1,000人収容できる会場で夏に行っています。

内容はクラスコンサート、幕もの、その時のメンバーでの3部構成にしています。クラスコンサートは各クラスごとに行い、幕ものは、みんなで大きな作品を創り上げます。数年前は「ドンキホーテ」の「夢の場」というシーンをやり、子どもは天使役として舞台に立ちました。

くわはらバレエアカデミー

大きな作品では、1人が抜けたら主役も立たないし、小さい役だからといって手抜きはできません。一人でも欠けたら作品にならないというのを理解してもらうために、みんなが参加する作品を必ず入れるようにしています。また、その時のメンバーによって、小さい作品を子どもと大人に分けて構成することもあります。穏やかな曲を踊ったら、次は元気な作品にしたりとバリエーションもつけています。

バレエを教える上で、どのような点を大切にされていますか。
また、バレエを通じて生徒さんたちにどのように変化があると感じますか。

クワハラバレエ03

子どもたちは、みんなそれぞれ個性があるので、それぞれの性格に合わせて対応しています。大人はまずは体を温めないと怪我をしてしまうので、体を壊さないように健康に注意しています。

クワハラバレエ06

生徒たちの変化としては、やはりレッスンだけではなくて、舞台を踏んだ後が大きいですね。練習して練習して、舞台の上で照明と衣装と装置が入って、お客さんの前でリアルに表現した後は、表現したいとか練習したいという気持ちは強くなります。
今の子どもたちは、自分自身のスタイルを認め、ここは劣っているけれど得意なところを生かしてやろうとか、家で自習しようとか、踊りだけじゃない部分を学んでくれています。そういうカラーの教室を発展させていけたらいいなと思います。

桑原さんにとってバレエの魅力とは何でしょうか。

くわはらバレエアカデミー

音楽と舞台装置と踊りと全部が一緒になったとき、劇場全体の空気感が変わるのがいいですね。実力のあるダンサーになると、曲が始まって、まだ舞台に出てこないで袖にいるのに、背中がゾッとする、というのをお客様に感じさせることができるんです。その場でしか味わうことのできない感覚が芸術にはありますよね。今の瞬間は二度と作れない、お金では買えない、舞台の立体的に融合された空気感はいいと思います。

最後に教室のある菊名エリアの魅力についても教えてください。

トレッサ横浜

一言で言うと、“居心地がいい”ところです。横浜市の海にも近いですし、交通アクセスが便利で東京方面、横浜方面共に行きやすく、美味しい外食のお店もあるので、生活環境としてとても魅力的です。
菊名教室の入っている「ラピス菊名」ビルは、オーナーさんの意向でバレエ教室と音楽教室と学習塾がビルの中に揃っていて、教育の場になっています。特に提携はしていないですが、ピアノとバレエを合わせて習っている方もいますし、そういう教育面でも充実している環境だと思います。

クワハラバレエ37

今回、話を聞いた人

くわはらバレエアカデミー

桑原智美さん

くわはらバレエアカデミー
所在地:神奈川県横浜市港北区菊名6-13-41 ラピス菊名 1F
電話番号:045-434-1761
URL:http://kuwahara-ballet.jimdo.com/

※この情報は2015(平成27)年2月時点のものです。

お金では買えない舞台表現の喜びを子どもたちに 感性豊かなバレリーナを育てる/くわはらバレエアカデミー 桑原智美さん
所在地:神奈川県横浜市港北区菊名4丁目3−21 
http://kuwahara-ballet.jimdo.com/

“地域密着のスローフードで、 食の楽しさ・素晴らしさを伝えたい。” 菊名のカジュアルフレンチ/れすとらん さいとう 齊藤良治さん

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れすとらん さいとう
店主 齊藤良治さん

“地域密着のスローフードで、
食の楽しさ・素晴らしさを伝えたい。”
菊名のカジュアルフレンチ「れすとらん さいとう」。

「菊名」駅から徒歩5分。お箸で気軽に食べられるカジュアルフレンチ「れすとらん さいとう」。地産地消にこだわり、横浜育ちの野菜と三浦半島の漁港で仕入れた魚介類等を、日本の調味料を使ってフレンチに仕上げている。手間をかけることを厭わずパンやアイスクリームまで手作りというこだわりよう。今回はシェフの齊藤良治さんにお話を伺った。

まず、「れすとらん さいとう」のテーマやコンセプトをお聞かせいただけますでしょうか。

「れすとらん さいとう」 店主インタビュー

「れすとらん さいとう」は、2005(平成17)年5月にオープンして、2015(平成27)年で10周年を迎えます。
私の料理は、日本で生まれ育ち培ってきた味覚を存分に活かし、醤油や味噌、麹、ごま油などを使用しています。日本の気候風土の中で育った食材を使って調理し、お客様に召し上がっていただくわけですから、日本の調味料を使うのが一番しっくりくると考えているのです。いわば“和のフレンチ”といったものです。

そうしたコンセプトもあり、店名は敢えてひらがなで「れすとらん」としました。また、お客様には、肩肘を張らずにお箸でも気軽に召し上がっていただきたいので、カジュアルさもテーマにしています。値段も手ごろに設定しておりますので、どなたでも気軽ににご来店いただければと思います。

「食の大切さ、素晴らしさに」に魅せられ今に至ったと伺いましたが、お店をオープンするまでの経緯を教えていただけますでしょうか。

「れすとらん さいとう」 店主インタビュー

私は元々、出版社で働いていました。毎日ハードで、デスクワークをしながらおにぎりを頬張る、というような生活から、ストレスで体を壊してしまいました。
そこが運命の分かれ道で、体が治ったら味覚がものすごく鋭敏になってしまったのです。自然の物は美味しく感じるのですが、添加物が入っているものは、苦く感じて、普段はわからない味までキャッチできるようになってしまいました。

例えば、飴を食べても、最後まで食べることができなくて捨ててしまったり…。そんな時に、父のやっている家庭菜園で朝獲りのキュウリを食べたら、“何だこの美味しさは!なぜこんな美味しいんだろう!”と、驚きました。「食べる」とは、こういうことなのかと目からウロコが落ちました。

れすとらん さいとう 齊藤さん インタビュー

自然の恵みを美味しく食べることはとても大事なことなんだと気づき、それまで趣味でやっていた料理に本格的に力を入れ始めました。それから間もなく脱サラをし、料理の専門学校に入り、基礎を修得した時点で学校も辞めて、以前からいいなと思っていたお店でパティシエとして働き始めました。その後、独立をしてこの店を開きました。

なぜフレンチを選ばれたのでしょうか。

れすとらん さいとう

洋食をやりたかったからです。気軽に利用できるビストロのようなものをやれたらいいなと昔から思っていました。
その点で、フレンチは技法的にも応用が効くと言われているので、フレンチを選びました。例えば、美味しい出汁も取れるので、ラーメン屋もできるじゃないですか(笑)。仕込みに手間をかけて出すというフレンチのスタイルが、僕は好きなんです。

この菊名の街にお店を開かれたのはなぜなのでしょう。

「れすとらん さいとう」 店主インタビュー

私は菊名が地元なんです。この辺りにはこういう雰囲気のお店があまりないので、ちょうどいいと思いました。また、何の実績もないところからのスタートだったので、まず知り合いがいるところで始めたかったということもあります。

「スローフードな料理」をテーマにされていますが、
齊藤さんの考える“スローフード”とは、どのようなものなのでしょうか。

れすとらん さいとう 齊藤さん インタビュー

昔からある「身土不二(しんどふじ)」という、その土地でその季節にとれたものを食べるのが健康に良い、という考え方です。その土地に暮らしている人は、その土地の恵みを受けて、食するわけで、それが本来の姿だと思うのです。今は流通が発達しているので、北は北海道、南は沖縄まで各地の食材も多く入ってきますが、人間はそこの土地で生き、そこの水を飲んでいるので、そこの水で作られた野菜を食べた方が、体にしっくりくるのではないでしょうか。今でいう「地産地消」ですね。それが私が考える“スローフード”です。

「れすとらん さいとう」 店主インタビュー

野菜は生き物なので、ストレスを感じるんですよ。ぎゅうぎゅう詰めの箱で運ばれて来たら、美味しくなくなってしまいます。そう考えると、今までそこの畑でなっていた物を食べた方が美味しいし、同じ水で生きているわけなので、体にもすっと入ります。感覚でしかないのですけれど、それが人間の本来の姿だと思いますね。

齊藤さんが料理に使用している、地場の食材へのこだわりやその魅力などを教えてください。

れすとらん さいとう 齊藤さん インタビュー

野菜は地元の契約農家のものを中心に、魚介類は三浦半島の漁港で仕入れた魚介類等を使っています。

意外と知られていないのですが、実は横浜市は農業が盛んで、各地に農業専用地区というものがあります。横浜市も農業をサポートしているので、市の8%くらい(※)が農地なんです。そうした土壌もありますから、うちの野菜は100%地元の契約農家の方と直売所から仕入れています。

野菜は人が作るので、その人柄が表れるんです。農薬がたくさん使われた野菜よりは、なるべく農薬を使わずに作られた野菜を使いたいですね。その方がきっと野菜本来の味を感じられますし、安心してお客様に提供できます。農家の方と話すと、どうやって作っているのかも教えてくれます。それだったら安心して使えるなって。僕も農家の方たちに頑張ってもらいたいので、お互い助け合いながらやっていけたらいいなと思います。

れすとらん さいとう 齊藤さん スズキ

魚介類については、三浦半島の漁港から仕入れた魚介類を配送してくれる業者があり、週に2回届けてくれます。朝電話が入って、「今日はこういうのがあるんですが、どうですか?」という感じでやり取りをしています。メニューは魚のカルパッチョとか、魚のポワレとだけ書いていて、魚の種類は水揚げ次第。その日に届いた新鮮な魚で作ります。

れすとらん さいとう 齊藤さん インタビュー

農産物を作る人がいて、私が料理をして、お客様に食べてもらう。それぞれ気持ちがこもっているんですよ。農家の方が野菜に込めた気持ちもあるし、僕が料理に気持ちを込めてお客様に出す。生産者の顔を見て料理を作るのと、市場から流れてきた野菜を使うのとじゃ違うと思います。

 

作った方がどういう人かも知っているし、今年はちょっと苦労しちゃったんだよ、というような話も聞いていれば、その想いはお皿に盛りこめる。いろんな想いが詰まっている訳で、それをキャッチボールと言うか、伝え合うのが地産地消だと思います。

※参考
2015(平成27)年1月横浜市環境創造局作成「横濱都市農業推進プラン」資料より
http://www.city.yokohama.lg.jp/kankyo/nousan/images/nougyoplanall.pdf

食材だけでなく、料理を作ることに対するこだわりについても聞かせてください。

れすとらん さいとう 齊藤さん 厨房

やっぱり「手作り」ですね。想いを料理を通してお客様に伝えたい、料理で会話ができればいい、という気持ちがあるので、手作りにこだわっています。パンも焼いていますし、アイスクリームも作っています。手間暇は掛かりますが、うちじゃないと食べられない料理を出したい。僕が体を壊して味覚が戻った時に感じた、あの食の素晴らしさを伝えたいのです。

美味しいだけじゃなく、驚きや味の組み合わせがプラスされると、さらに喜んでもらえるかな、と思ってメニューを考えています。例えば、「牛フィレ肉のステーキ」。リンゴとじゃがいもとキウイとビーツを使用して作っているのですが、リンゴはバターで炒めて塩をふります。

キウイは甘いソース。塩の効いた牛肉とリンゴとキウイのソースを一緒に食べると美味しいんですよ。ビーツは甜菜(テンサイ)とも呼ばれていて、甘いソースなのですが、お肉の付け合わせには通常はあまり使われません。そうした普段に無い味の組み合わせを、面白く食べてもらいたいです。

れすとらん さいとう 齊藤さん インタビュー

あとは見た目にもこだわっています。見た目が綺麗でないと、美味しそうには見えません。だからといって、高級フレンチみたいに凝った盛付けをしているということではないんです。例えば、今メニューで出している7種類の大根を使った魚料理。ビタミン大根の緑、紅くるり大根の鮮やかな赤い色、味いちばん紫の紫色、黒長大根は周りは黒く中は白、赤峰大根は縁取りが赤い、聖護院大根の白、三浦大根はみぞれおろしソース。

決して複雑ではないですが、いろんな色を組み合わせたりして、綺麗に仕上げています。

料理教室や食育のイベントなども開催されているようですが、そうした活動にはどのような想いがあるのでしょうか。

「れすとらん さいとう」 店主インタビュー

きっかけは、地元の小学校の栄養士さんに話を聞きに行った時のことです。そしたら、最近の子は魚が三枚に下した状態で泳いでいると思っていたとか、カットされた野菜しか見たことが無くて、原型を知らないと聞いて、これはいけない、と思いました。自分にやれることはやらなきゃいけないな、と。

 

毎年夏休みには食育料理教室をやっています。学校だけじゃなく、区役所などからも味覚の授業をやってほしいなど、様々な依頼があります。子どもって、味覚が一番鋭敏な時期なんです。舌にある、味を感じる味雷(みらい)の数は、小学校高学年がピークで、あとは減っていきます。ですので、いろいろな味を伝えるには小学生がベストだと思っています。

「れすとらん さいとう」 店主インタビュー

その時期にしっかりとした味覚を体感させること。僕の場合は「生で食べなさい」ということを伝えます。例えば茄子。朝獲りの茄子は、甘くて、みんな驚きます。
いろいろな味があって、その味が重なり合って食べ物はできているんだよ、という話をしてあげることで、今後彼らの好き嫌いが無くなればいいですし、そこで味の体験をしているか否かで、その子の将来は全然違うと思います。実際にそこまでするのは難しいのですが、本当は自分で種を植えて、自分で育てた野菜で料理教室ができたらいいですね。

その他に最近では、地元の中学生の職業体験の受け入れなども行っていますよ。

お店にはどのようなお客様が来られますか?

れすとらん さいとう 齊藤さん インタビュー

老若男女問わず幅広くいらっしゃいます。地元のリピーターの方が多いですね。平日の昼は女性が多いですが、お一人様も来られます。夜は企業の方の接待や、女子会など。土日は家族連れや記念日などいろんな方が来られますね。幼いお子様もご来店できますので、テーブルにベビーカー横付けで、という方もいますよ。

れすとらん さいとう 齊藤さん インタビュー

お客様に、この店の料理は3拍子揃っているね、と言われたことがあります。「美味しい」「ヘルシー」「翌日残らない」。僕はソースに油脂を入れません。フレンチは、最後にバターを入れて乳化させたりして重くなりがちなのですが、僕はそれが嫌で、野菜のソースも、野菜と水と塩だけで作るので軽いんです。ご高齢の方にも安心して召し上がっていただけます。

齊藤さんの今後の目標や、展望を聞かせていただけますでしょうか。

「れすとらん さいとう」 店主インタビュー

今はレストランだけですが、加工品なども作りたいと考えています。農家の方とお付き合いをしていると、大きさや形状によって「B級品」、「C級品」といった、行き場のない農産物が出てきます。捨てるにはもったいなので、加工品で何とかできれば農家の方も喜ぶし、うちで出している物を販売したらお客様にも喜んでもらえるだろうと思うのです。あとは、うちはパンとデザートも美味しいので、販売していきたいですね。総合的な「食」を、皆さんに提供していけたらいいと思います。

最後に、地元である菊名の街の魅力について教えてください。

れすとらん さいとう 齊藤さん

生活に必要な物は大体何でも揃っています。「新横浜」駅からは新幹線にも乗れますし、交通アクセスも便利です。落ち着いた雰囲気で、住みやすい街だと思いますよ。

「れすとらん さいとう」 店主インタビュー

今回、話を聞いた人

れすとらん さいとう

店主 齊藤良治さん

れすとらん さいとう
所在地:神奈川県横浜市港北区菊名6-13-41 ラピス菊名 1F
電話番号:045-434-1761
URL:http://www.restaurantsaito.com/

※記事内容は2015(平成27)年2月時点の情報です。

“地域密着のスローフードで、 食の楽しさ・素晴らしさを伝えたい。” 菊名のカジュアルフレンチ/れすとらん さいとう 齊藤良治さん
所在地:神奈川県横浜市港北区菊名6-13-41 ラピス菊名 1F
電話番号:045-434-1761
営業時間:11:30~14:30、18:00~22:00
定休日:月曜日
http://www.restaurantsaito.com/

文化的な土壌に恵まれ 落ち着いた教育環境における学校生活/小平市立小平第四中学校 芝田博 校長先生

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小平市立小平第四中学校
校長 芝田 博先生

文化的な土壌に恵まれ
落ち着いた教育環境における学校生活

玉川上水のせせらぎを身近に感じることのできる「小平市立小平第四中学校」。門標には学校名が記され、その下には“湯川秀樹”の文字も見える。初代校長が、同氏にお願いして書いていただいた字とのこと。アカデミズムの香りがただよい、また近くには「平櫛田中彫刻美術館」もある。周辺環境に恵まれた同校を訪ね、芝田校長にお話を伺った。

「小平市立小平第四中学校」の概要について聞かせてください。

小平市立小平第四中学校インタビュー

本校は、1965(昭和40)年4月に開校しました。“自分で考え進んで実践する人間・公共心に富み情操豊かな人間・勤労を尊び責任を重んじる人間・健康でたくましい人間”の育成を教育目標に掲げています。

小平市立小平第四中学校インタビュー

校歌は作曲家・渡邊浦人氏と詩人・草野心平氏の手によるもので、校名が掘ってある門標は、ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹先生に書いて頂いた字が基になっています。いずれも“生徒に一流のものを与えたい”という初代校長の考えがあったからに他なりません。

近隣の幼稚園や小学校、また大学との連携について伺えますか?

小平市立小平第四中学校:幼児とのふれあい体験の様子幼児とのふれあい体験の様子
(提供:小平市立小平第四中学校)

家庭科のなかに、2年生が半日間、クラスごとに保育園を訪ねて保育士の手伝いをする「幼児とのふれあい体験」という授業があります。また、大学との連携については、様々な理由から教室に入れない生徒のために、授業補助という形で「津田塾大学」などの学生が毎日来てくれます。

学校生活をサポートする「学校支援ボランティア」という制度があるそうですね。

小平市立小平第四中学校インタビュー

卒業生の保護者が中心となり、様々な場面で協力していただいています。彫刻刀を使用する授業であれば、大人の目が多ければ多いに越したことはありません。こうしたサポートは、我々としても本当にありがたく思っています。

部活動について伺いたいのですが、参加率はいかがでしょうか。

小平市立小平第四中学校インタビュー

生徒の9割近くが参加しています。男子バスケットボール部や、サッカー部、男子バレーボール部は都大会の常連です。実業団のバレーボールチームがあった街なので、その名残も少しあるような印象を受けています。

学校行事の「地域めぐり」について、少し具体的に教えてください。

小平市立小平第四中学校:地域巡りの様子地域めぐりの様子
(提供:小平市立小平第四中学校)

「地域めぐり」というのは、1年生が班ごとに「小金井公園」を訪ねるものです。地域の魅力を知るだけでなく、修学旅行を見据えた班行動の予行演習という意味合いもあります。

毎年12月には「落ち葉掃きボランティア」を募っていると伺いました。

小平市立小平第四中学校:落ち葉掃きボランティア落ち葉掃きボランティアの様子
(提供:小平市立小平第四中学校)

本校の近くには玉川上水の流れがあり、その両岸には豊富な緑があります。秋から冬に掛けては、その周辺は落ち葉だらけになってしまうので、生徒の手を借りることになりました。期間中は毎日50名近い生徒が参加してくれます。

最後に、学校の周辺、また街の魅力について聞かせてください。

平櫛田中彫刻美術館「平櫛田中彫刻美術館」

近代を代表する彫刻家・平櫛田中氏が晩年を過ごした小平市。本校の近くには「平櫛田中彫刻美術館」があり、授業の一環として同館を訪ねる小学校もあるそうです。こうした文化的な土壌に加え、カルガモが雛を引き連れて歩いているなど、穏やかな雰囲気があることも魅力のひとつではないかと思います。

小平市立小平第四中学校インタビュー

今回、話を聞いた人

小平市立小平第四中学校

校長 芝田 博先生

住所:東京都小平市学園西町1-3-1
電話番号:042-341-4344
http://www.kodaira.ed.jp/34kodaira/

※2014年12月に実施した取材に基づいた記事です。内容については今後変わる場合がございます。

文化的な土壌に恵まれ 落ち着いた教育環境における学校生活/小平市立小平第四中学校 芝田博 校長先生
所在地:東京都小平市学園西町1-3-1 
電話番号:042-341-4344
http://www.kodaira.ed.jp/34kodaira/

生涯にわたる学びを支援するため 時代のニーズに合わせた講座を開催する/津田梅子記念交流館 吉田真理子 教授

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津田梅子記念交流館
交流館長 吉田真理子 教授

生涯にわたる学びを支援するため
時代のニーズに合わせた講座を開催する

武蔵野の豊かな自然が満喫できるベッドタウン、恋ヶ窪エリア。有名大学が点在する学園都市でもあり、教育に適した落ち着いた環境が整っている。このエリアで質の高い教育を実践している施設のひとつに「津田塾大学」がある。小平キャンパス内にある「津田梅子記念交流館」では在学生だけではなく地域市民や子どもたちにも門戸を開き、公開講座をはじめさまざまなプログラムを実施しているという。そこで今回は交流館の役割やどんな講座を開いているのか、館長の吉田真理子教授にお話を伺ってきた。

まずは地域に対する「津田梅子記念交流館」の役割を教えてください。

津田塾大学  小平キャンパス 外観津田梅子記念交流館 外観

交流館は、津田塾大学創立百周年(2000〔平成12〕年)を記念し、卒業生をはじめ、多くの方の寄付のもとに設立されました。建物は、もともとこの場所にあった卒業生寄贈のチャペルに増築する形で造られ、在校生、卒業生、そして地域の方々との交流の場となっています。女性の自立を目指して創設された津田塾大学の建学の精神に基づき、生涯にわたる学びをサポートしようというのが、施設の理念です。 交流を主要なコンセプトとして、これまで市民生涯学習講座や親睦コンサート、展示、学生主体の子ども向け英語講座など、さまざまなプログラムを開催してきました。

交流館自体も開放感があり、周囲の緑豊かな環境と調和した素敵な建物になっていますね。建設時にコンセプトなどはあったのでしょうか。

津田塾大学  小平キャンパス ウッドデッキウッドデッキのある中庭スペース

周りの武蔵野の自然との調和が重要なコンセプトになっています。象徴的なのが、建物中央にあるウッドデッキの中庭です。西側の林がバックドロップ(背景)となるような木の簡易ステージが設けられています。自然との一体感を味わえる小さな野外劇場としても利用できる造りになっています。

津田塾大学  小平キャンパス 教室2階セミナー室

また、2階のセミナー室は周りがすべてガラス張りなので、まるで緑の中に浮かんだ空間という印象を受けます。交流館の講座で使うだけでなく、授業でこちらの部屋を希望される先生もたくさんいらっしゃいます。

子ども英語プログラムからヨガ、マネー学まで、講座の内容を拝見すると多岐に渡りますが、どなたが企画されているのでしょうか。

事務局は交流館の事務室が担当し、企画の検討は、本学の教員と同窓会選出の委員から構成される交流館運営委員会の月例会で話し合われます。交流館長は同委員会の委員長でもあります。

開講している講座は継続しているものが多く、特に翻訳を体験できる講座はリピーターが複数いる人気講座です。実施していく中で要望があれば、その講座を定期的なメニューとして続けていきます。ご希望やご提案いただいた新企画は運営委員会で審議し、新しい講座として開設しています。

津田梅子記念交流館インタビュー1階・ソファーのあるラウンジで「きり絵展」開催
提供:津田梅子記念交流館・事務室

講師は本学教員のほか、他大学で教鞭をとられている方、専門家として活躍されている方々にお願いしています。各界で活躍している卒業生に講師を依頼することもあります。
ソファーのあるラウンジでは展示なども行われます。掲載させていただいている切り絵展の写真ですが、本学卒業生できり絵作家になった種村千明氏の作品展を開催したときのものです。

市民生涯学習講座は実際にはどのような方が参加されているのでしょうか。また、参加された方々の感想や反応などをお聞かせください。

年少者から高齢の方まで、幅広い年齢層の方が参加されています。小平市を中心に近隣地域から参加される方が多いですが、講座によっては地方から参加する方もいらっしゃいます。広報は交流館のホームページや大学の公式ホームページ、小平市報などで行います。

ワークショップ型の講座は、特に参加者の方の満足度が高いです。2014年に開講した「大人のためのマネー学」は、金融消費者問題のエキスパートになった卒業生を講師に迎え、今注目のNISAも含めてお話していただいたところ、「とても良かった」「講座に参加してから買えばよかった」など反響が大きかったです。

子ども向けのプログラムにはどんなものがありますか?実施にあたり意識されているポイントなども教えてください。

津田塾大学  小平キャンパス 子ども1階の教室スペースでの
「春休み子ども英語クラブ」の様子
提供:津田梅子記念交流館・事務室

小・中学生を対象にした「春休み講座 子ども英語クラブ」、「夏休み子ども英語プログラム―津田塾生とつくる英語劇」、秋には1日だけのプログラム「Let’s 国際交流」を実施しています。春のプログラムは英語の歌やチャンツ、絵本の読み聞かせ、調べ学習などを子どもたちの春休み5日間を利用して行っています。夏休みのプログラムは1週間のプログラムですが、最終日には子どもたちが英語劇を発表します。秋に行う「Let’s 国際交流」では、すでに世界28か国からゲスト・スピーカーを迎えています。子どもたちは、ゲストの国の文化やことばについて英語をとおして学びます。

「小学生英語のひろば」という本学教員と学生とでつくる自主フォーラムが企画・運営していますが、あくまで学生たちの自主性を尊重し、教員はそのサポート役にまわっています。例えば、夏休みの英語劇プログラムは、2015年(平成27年)度で10周年を迎えますが、そのプログラムの準備には約半年間かけます。毎年15名程度の学生が自主的に関わり創り上げています。学年、学科を越えて協力しあい、学生たちにとって非常によい経験になっています。

そもそも、これらの取り組みは、小学校高学年で英語が必修化されるよりも10年以上前に、英語に初めて触れる地域の子どもたちに英語のプログラムを提供する目的で、本学教員と学生とが「小学生英語のひろば」という自主フォーラムを立ち上げたところからスタートしています。設立当初から、近隣の小学校への出張授業や「放課後子ども教室」などでの実践を積み重ねてきた歴史があります。また、現在では、小学校での外国語(英語)活動に「ひろば」に所属する学生たちが学習ボランティアとして積極的に参加しています。

英語プログラムに参加されている子どもたちの様子はいかがでしょうか?

津田塾大学  小平キャンパス 応援夏休み子ども英語劇『ピノキオ』
クジラのセットの中での記念撮影
提供:津田梅子記念交流館・事務室

夏の英語劇は小学5・6年生と中学1年生が対象で、定員は約15人です。リピーターが多く、姉妹で合わせて6年間参加してくれたケースもあります。このお子さんは「将来、英語の先生になりたい」と言ってプログラムを卒業していきました。主に近隣の小・中学校に広報していますが、ホームページや知人からの情報で、夏休みを利用して新潟や北海道、大阪などからも参加者があります。

子どもたちは友達と一緒というより、個別に応募してくるケースが多いのですが、初日の午前中こそ緊張していても、学生も交えて一緒にお昼を食べたり、いろいろ話すうちに打ち解けて明るい笑顔になってきます。好奇心旺盛な子どもたちの吸収力には目を見張るものがあります。英語劇についても、リピーターや年上の子たちが年下の子や初めて英語を学ぶ子を励まし引っ張っていってくれます。そして、最終日の発表では、子どもたちの堂々した姿、英語での豊かな表現力に、保護者や学生たち、一般の観客も拍手喝采しています。

最後に、小平キャンパス周辺の魅力について、教えてください。

玉川上水緑道(小川橋付近)玉川上水緑道

キャンパス近くには玉川上水も流れています。自然が豊かでとても静かな環境にあるため、学生は勉強に集中できます。都心へのアクセスがいいのも魅力です。体育館や図書館、公民館などの公共施設も多く、とても住みやすい地域です。

津田塾大学  小平キャンパス 吉田教授

今回、話を聞いた人

津田梅子記念交流館

交流館長 吉田真理子 教授

津田梅子記念交流館
所在地:東京都小平市津田町2-1-1
電話番号:042‐342‐5146
URL:http://koryukan.tsuda.ac.jp/

※2015(平成27)年1月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

生涯にわたる学びを支援するため 時代のニーズに合わせた講座を開催する/津田梅子記念交流館 吉田真理子 教授
所在地:東京都小平市津田町2-1-1 
電話番号:042-342-5113
http://www.tsuda.ac.jp/

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